12月中旬までの更新内容

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2003年2月18日の更新分

 

まず一目で分かる部分では、ページの色使いを変更し、題名を『2002』から『2003』にするなどのリニューアル作業を行いました。
さらに文章の追加や新コーナーの設置を行いました。かなりの量の文章を追加したので、下記にその内容をまとめてみました。

今回の更新についてのコメント
  • リクエストを受けて梟の森考察をした結果、考察前には予想もしなかったトンデモない展開に……。考察中、目から鱗が落ちまくりでとても楽しめました。これだからFF8考察はやめられないです。お口にあうかどうかは分かりませんが、宜しければ御覧あれ。
  • シナリオ考察はまだ完成度としては50%ぐらい? 今はまだ仮説をいっぱい並べている状況です。いずれ材料が揃い、内容を整理してまとめれば、とても面白い文章になるのではないかと個人的に期待しています。まだまだ先は長そうなので、あまり焦らず、じっくりと。。。
  • 既存コンテンツの中では、特に、リノア考察を大幅に書き直しました。もう2、3歩踏み込めば彼女に関する考察はまとまりそうです。
  •  

新設したコーナー

以下は、既存のコーナーに実際に追加した文章です。

ちから上昇系アビリティの凄まじさ

FF8では通常ダメージの計算式の中に2乗が組み込まれているので、ちからの上昇率と実ダメージの上昇率は一致しない。ちからの上昇率より実ダメージの上昇率のほうが遥かに高くなる。

ちから+20%実ダメージが約1.4倍になる 
ちから+40%実ダメージが約1.8倍になる 
ちから+60%実ダメージが約2.4倍になる 

さらに、これら上昇系のアビリティは併用が可能なので、

ちから+100%(20+60%)実ダメージが約3.6倍 
ちから+120%(20+40+60%)実ダメージが約4.4倍 

FF8は、ちから上昇系アビリティの装着を前提に戦闘バランスが組まれているので、ちから上昇系アビリティを利用しないと『通常攻撃が弱すぎる』という誤解に繋がってしまう危険性がある。ネーミングから受ける印象とのギャップに注意。

能力値が極まるとどうなるか

参考までに。

HP9999まで上げて自爆すれば49995ダメージ。並みレベルのアデルなら一発撃沈。 
ちから255まで上げると通常攻撃一発5000ポイント以上(トリガー入力で8000ポイント)に達する。 
体力255まで上げるとルブルムドラゴンのブレスすら3桁しか食らわない 
精神255まで上げるとグリーヴァのショックウェーブパルサーすら3桁しか食らわない 
命中255なら暗闇状態でも確実に攻撃が命中する。スコールが初期状態で255なので、あまりインパクトは無いが。 

早さ、運はお手上げ。回避についてはいずれ本格的に調べてみたい。

レベルが上がると入手物が変化する雑魚敵

詳細はアルティマニアに掲載されているので、こちらは分かり易く整理してみた。

レベル20と30で変化下記以外 
レベル30と40で変化グラナトゥム、クアール、ガルキマゼラ、鉄巨人、エルノーイル、ベヒーモス。要するに月の涙で落下してきた連中。 
レベル35と45で変化ルブルムドラゴン。最強の雑魚敵です。 
変化なしトンベリ 

なお、ルブルムドラゴンはレベル45以上で、あの恐ろしいブレスを使用する。

レベルが上がると入手物が変化するボス敵

カードに頼らない場合は、ある程度レベルを上げておいたほうが有利にゲームを進められるという例。

サグト・ヒサーリレベル20以降でバイオをドロー可能。 
ケルベロスレベル20以降でトリプルをドロー可能。 
アバドンレベル30以降でメテオをドロー可能。 
雷神(Disc3)レベル20以降でプロテス。 
風神(Disc3)レベル30以降でトルネドとアレイズ。 
サイファー(Disc3)レベル30以降でオーラをドロー可能。 
ディアボロスレベル30以降でフレアとホーリーをドロー可能。
さらに戦利品が『Gリターナー×8』から『英雄の薬×4』に変化。  

オイルジッパーとグラナルドも入手物が変化するが、アルティミシア城で雑魚敵として出現するため上表には含めなかった。

レベル連動制について〜ボス編

まず重要なことは、
大半のボス敵には、上限レベルが設定されている
ということだ。
上限レベルは固体ごとに設定されているが、分かり易くDiscごとに分けると、

 レベル 解説 
Disc1のボス敵 6〜20 最初のボスが6、最後のボスが20。 
Disc2のボス敵 22〜32 最初のボスが22、最後のボスが32。 
Disc3のボス敵 34〜45 最初のボスが34、最後のボスが45。 
Disc4のボス敵 45〜65 ラストボスの上限レベルが65。 

ただし、中には例外もいる。
基本的に、自由参加イベントのボス敵はレベル100まで育つ。
具体的に名前を挙げると、

G.F.系ディアボロス、セクレト&ミノタウロス、オーディン、ジャボテンダー、マスタートンベリ、バハムート セクレト&ミノタウロスはレベル75が上限。 
城のしもべ系スフィンクス&ドルメン、カトブレパス 他の連中は上限レベル有り。 
ウェポン系アルテマウェポン、オメガウェポン 最強の敵レベル100オメガウェポンのHPは約116万。 

リフレクで反射できない魔法

  1. デスペル。解除用の魔法だから当たり前と言えば当たり前。
  2. ドレイン。
  3. 全体攻撃魔法。クエイク、トルネド、メテオ、アルテマ、アポカリプス。

注目すべきは、全体攻撃魔法を反射できないという点だ。そのため、FF8のリフレクの実用性はイマイチと言える。
だが、
リフレク100個で精神+72(全魔法中3位)
リフレクもジャンクション用素材として意義のある魔法だと言えよう。

自爆の恐ろしさ

従来、DQやFFの自爆系の呪文や特技は“敵に使われると恐ろしいが、味方が使っても弱い”という典型の1つだった。だが、FF8はそういったイメージを逆手に取り、自爆にとんでもない力を与えてしまった。『自爆』コマンドの威力が発動者の最大HP×5で、しかも4桁のダメージ限界を突破できるので、場合によってはボスすら瞬殺できる強力コマンドとなる。

G.Fサボテンダー入手できるのはラグナロク後。100AP。 
ボムの魂レベル30以上のボムから盗む(10%)。或いは、ボムのかけら100個を精製。 

参考までにラグナロク後に登場するボス敵にHP9999キャラが自爆を放つとどうなるかを説明。

サイファー(4)1発撃沈。 
アデルレベル40ぐらいまでなら1発撃沈。最高レベルでも残り2000未満。 
魔女(3)1発撃沈。 
バハムートレベル50未満なら1発撃沈。 
アルテマウェポンレベル40ぐらいまでなら2発撃沈。 
トライエッジ1発撃沈。 
コキュートス1発撃沈。 
ドルメン1発撃沈。 
ウルフラマイター1発撃沈。 
ガルガンチュア1発撃沈。 
ガトブレパスレベル80未満なら1発撃沈。 
ティアマトレベル20ぐらいなら1撃。最高レベルでも2発。 
オメガウエポンさすがに無理。 
ラストボスさすがに無理。まあ、レベルが10程度なら一発撃沈だけどね。 

特殊技やG.F.発動と違って、即座に発動できるところが自爆の魅力。ネタとしても一級品。あまり実用性はないが、たまには自爆で遊んでみるのも一興かも。

なぜ必要な経験値の量が違うのだろうか

1レベル上げるのに必要な経験値は、

人間・エデン1000ごと 
それ以外のG.F.500ごと 
セイレーン・カーバンクル・ケロベロス400ごと 

エデンは5桁ダメージ可能なので、大量な経験値を必要とするのも容易に納得できる。
では、なぜセイレーンら3体は経験値が少なくて済むのか?
個人的な推測だが、

セイレーンレベル100で可能になる『呪いの爪100個→ダークマター1個』のため。グラシャラボラスにも同様のギミックがあるが、あちらは実用性が低すぎる。 
カーバンクルとケルベロスダメージ系じゃないので、他のG.F.に比べてレベルの重みが薄い。 

これでどうかな?

5桁ダメージ可能な技

エデン隠しG.F.だし。 
自爆意外な盲点。こりゃ強いわ。 
ショックウェーブパルサー最強の青魔法。 
チョコボックル小チョコボのレベルを上げまくれば可能。ポケステが無ければ見られず。 

ポケステが無ければ見ようがないチョコボックルは、アルティマニアに一枚だけ写真が掲載されている。それがせめての救いかな。

武蔵伝付属の体験版について

BraveFencer武蔵伝に付属のFF8体験版は、ドール到達〜ドール撤退までのSeeD実地試験を体験できた。
FF8製品版との違いは、

  • バトルメンバーがスコール、ゼル、リノア。サイファーは先導役。セルフィは登場せず。
  • スコール特殊技は連続剣→フェイテッドサークル。ゼルの特殊技はメテオバレット。リノアは特殊技なし。
  • SeeD実地試験前半のBGM(オリジナルサウンドトラックの1枚目の8Track目)が違う。
  • 台詞がずいぶん違う。特にサイファーの台詞は大きく変わっている。
  • 最後にムービーでX-ATM092を破壊するのはキスティスではなく、名のない男。
  • みんな制服ではなく私服。
  • ドローのモーションが遅い。細かいけど重要なことだ。
  • 犬を助けたり、建物の中に入ってX-ATM092をやり過ごすことはできない。

説明書やチュートリアルの類がなかったので、そもそも特殊技の存在に気づかない人もいるかも。

PC版FF8について

FF8にはパソコン版もある。筆者が少し遊んだ限りでは、

  • パソコン版の独自要素はない模様。
  • パソコンなので解像度が高く映像が鮮明。
  • ただし、テクスチャなどはPS版のままなので、びっくりするほど綺麗な訳ではない。

実は一番大きいのは、
『お出掛けチョコボ』が普通に(ポケステなしで)遊べる!
パソコンにはポケステは繋がらないから、当たり前と言えば当たり前だけどね。ただ、このせいで一周目からバランス崩れまくりだけど。
ただ、パソコン版FF8には、
Disc3でPS版にはなかったバグがある模様
詳しくは俺も知らないので、もしパソコン版を買うつもりなら、先にバグ情報が説明されているサイトを覗くといいかも。

スコール考察

スコールは無愛想で冷たい人間を演じている。ここでポイントなのが、
スコールの『無愛想』と『冷たい』はそれぞれ別の要因に依るもの。
だということだ。
 
スコールの無愛想な側面
意識不明のリノアに対し、スコールは自分が無愛想な人間を演じる理由を語る。
スコール「俺…本当は他人にどう思われてるか、気になって仕方ないんだ。でも、そんなこと気にする自分も嫌で…。だから…自分のこと、他人に深く知られたくないんだ。そういう自分の嫌な部分、隠しておきたいんだ。スコールは無愛想で何考えてるか分からない奴。みんなにそう思われてれば、とっても楽だ」
だが、彼の演技は完璧ではない。たまにぽろりと軽い言葉が出てしまう。その言葉と普段のギャップが面白い。例えば、セルフィをデートに誘おうと意気込むアーヴァインに対して、
スコール「震えてないみたいだな」
アーヴァイン「忘れてくれよ〜」
あのスコールがこういう類の軽口を言えるというのが新鮮な驚きだ。案外、打ち解ければ喋るほうなのかもしれない。特に、気の弱いアーヴァインとは、面白いコンビになりそうな予感がするなぁ。
 
スコールの冷たい側面
スコールが他人に冷たいのは、実は自分が寂しがり屋だからだ。
スコール(他人に頼ると…いつかつらい思いをするんだ。いつまでも一緒にいられる訳じゃないんだ。自分を信じてくれる仲間がいて、信頼できる大人がいて…。それはとっても居心地のいい世界だけど、それに慣れると大変なんだ。ある日、居心地のいい世界から引き離されて誰もいなくなって…。知ってるのか? それはとっても寂しくて…。それはとってもつらくて…。いつかそういう時が来ちゃうんだ。立ち直るの、大変なんだぞ。だったら…。だったら最初から1人がいい。仲間なんて…いなくていい。ちがうのか?)
スコール「魔女にとってもサイファーは敵だ。だからサイファーはあの後、始末されていても不思議じゃない」
リノア「そうだとしても! 生きてて欲しいって思うよ!」
スコール(思えばいいさ…現実はそれほど優しくないんだ。思い通りになんかならないよな? だから…)「期待しなければどんなことでも受け入れられる…傷が浅くて済む。まあ、あんたが何を望んでも俺には関係ないがな」
だが、このスコールの冷たさは、本当の自分ではない。少しずつスコールは本音を抑えきれなくなっていく。
スコール(ありあまる時間…嫌いだ…。いろいろな考えが頭の中に…。セルフィ、生きてるか? 行かせて…良かったのか?)
スコール(…無事でよかった。よかった…本当に)「おかえり、セルフィ。キスティス、アーヴァイン。また会えて、よかった」
 
リノア「さっきセルフィたちに、おかえり、会えてよかったって言ったよね」
スコール(あん?)
リノア「スコールの言葉っぽくなかったけど、とっても…優しかった」
Disc2中盤、少しずつ変化していくスコール。その変化を決定的なものにしたのが、トラビアガーデンでのアーヴァインの言葉である。
アーヴァイン「誰かいなくなるかもしれない。好きな相手が自分の前から消えるかもしれない。そう考えながら暮らすのってツライんだよね〜。…だから僕は戦うんだ」
スコールとアーヴァインの“強くなりたい”目的の違いに注目しよう。実に見事な対比になっている。

スコール大切な人を失うのは悲しい→最初から一人なら悲しむことはないので一人で生きられる力がほしい→強くなりたい 
アーヴァイン大切な人を失うのは悲しい→だから大切な人を守れるだけの力がほしい→強くなりたい 

だがスコールは、アーヴァインの話を聞いて自分の考えを捨てる。そして、リノアにこんなことを言い出す。
スコール「リノア…。俺たちの方法ってこうなんだ。戦うことでしか自分も仲間も守れないんだ。それでも良ければ、俺たちと一緒にいてくれ。みんなも望んでいるはずだ」
これはDisc2終盤での発言だ。スコールはDisc3でいきなり変わったのではなく、Disc2全般を通して少しずつ変化していったのである。

リノア考察

FF8の登場人物の中で最も正義感が強い人物、それが実はリノアである。

  • 部外者なのにティンバー独立運動に参加。
  • 部外者なのにバラムガーデンの救出作戦に参加。
  • 親父の好意を無視し、オダイングッズで魔女イデアの力を封印しようとした。

正義感の強いリノア? 思い掛けない話に、戸惑っている人もいるかもしれない。だが、よくよく考えてほしい。父が制圧に関与しているティンバーの件、スコールが関与しているバラムガーデンの件は正義感以外の理由でも説明できるが、オダイングッズの一件だけは、理由らしい理由が見つからない。
スコール「リノアは…俺のそばから離れるな」
リノア「あ、それそれ!」
スコール「なんだよ」
リノア「その言葉が始まりだったの」
というDisc3での会話からも分かるように、リノアがスコールに好意を抱いたのは、オダイングッズ作戦が失敗した後の話である。
リノアを行動に突き動かす感情、それは正義感なのである。
 
となると問題は、そのリノアの正義感がどこからくる感情なのかということだ。
ここで大きなキーとなるのがリノアとカーウェイの父娘関係のこじれだ。
リノア「お母さんに抱かれたり、くっついているのが好きだった。優しい頃のお父さんにもいつもくっついていた」

そんな父娘が今では、
ゼル「親父は軍のお偉いさんで、娘は反政府グループのメンバー!? まずいんじゃないっすか!?」
どうしてリノアは自分とは何の縁もないティンバー独立なんかに参加しているのだろうか?
梟の森のメンバー「大統領になったばかりで、自分の力を見せつけるために…。兵士の銃を取り上げ、親父さんらの屍に必要もないトドメをさした」
これはティンバーの住人のあいだでは有名なエピソードらしい。デリングシティからティンバーまでは直通の電車が通っている。ティンバーに遊びに行ったとき、なんらかのキッカケでこの話を耳にする機会があるかもしれない。あまりに悪どいデリング大統領にリノアは憤慨するだろう。だが、よくよく考えれば、
そんなデリング政権の一翼を担っているのが父カーウェイ
リノアが自ら「いつもくっついていた」と語るぐらい信頼していた父。その信頼が崩れそうになったとき、気性の激しいリノアはおそらく、直接に問いつめたに違いない。それに対してカーウェイは立場上、リノアが望むような答えを出せなかったのではあるまいか。そして、花よ蝶よと育てられてきて世間知らずなリノアには、カーウェイの苦しい立場は理解できなかった。リノアはカーウェイに愛想を尽かし、梟の森のメンバーになった。
つまり、リノアの正義感の原点は、父への反発にあると。
 
もしもFF8が、父に反発し家出したリノアが大活躍して父をギャフンと言わせる…という内容だったならば、筆者はFF8の考察を書こうとは思わなかっただろう。
正義感から家を飛び出したリノア。しかし実力が足りず、いつもトラブルメーカーに。
この冷たさがFF8の独特の味になっている。

  • リノアを危険に巻き込ませないために屋敷の中に閉じ込めようとした。
  • 地位を利用してリノアだけでもD地区収容所から釈放しようとした。

これらの描写から分かるように、カーウェイはリノアを溺愛している。過保護といっても良いぐらいだ。とうぜん、彼女が家出するまで、戦闘訓練や軍事訓練といったものは全く学ばせなかっただろう。そして、リノア自身も家出するまで、そんな父の方針に疑問を抱いていなかった。
リノアがトラブルメーカーなのは、純粋に知識と訓練と経験が足りないからだ
そして重要なことは、
リノアは『目に見える成果を出そうと思う→無茶をする→失敗→目に見える成果を出そうと思う→無茶をする→失敗→目に見える成果を出そうと思う→……』という、悪循環に陥ってしまっている
ことだ。オダイングッズで魔女の力を封印しようとして失敗、その直後の魔女との決戦に駆けつけるリノアの姿などは分かり易いだろう。
リノアの未熟さは劇中でずばり指摘されている。
スコール「あんたは俺達を使って最高の結果を出してくれればいい。あんたたちにできるとは思わないけどな」
リノア「な、なによ。なにかあるなら言いなさいよ」
スコール「あんたたちはどこまで本気なんだ?3人で床に座って作戦会議? その作戦もすぐに変更だって? しかも、俺たちの意見がないと決められないんだろ? そんな組織に使われるこっちの身にもなってくれよ」
キスティス「これは家出娘の反抗とは違うの。これは遊びじゃないの」
そして、リノアはそのことを十分に承知している。
リノア「遊びじゃないの、だって。分かってるもん。私だって…考えてるんだから」
リノア「あのね…。やっぱり子供の遊びみたいに見えちゃう? でも、本気なんだよ。痛いぐらい…本気なんだよ」
このリノアの言葉は本音だろう。願望を形にできない彼女は歯がゆいのだ。

リノア考察その2 

自分の中にある願望を形にできないリノア。そんな歯がゆさからか、彼女は、力ある者に憧れる。それも単なる力ではない。“カーウェイと正反対な生き方をするだけの力”と、その持ち主に憧れているのだ。
リノア「私は…あいつのこと、大好きだった。いつでも自信たっぷりで、なんでもよく知っていて…。あいつの話を聞いてると、なんでもできるような気持ちになった」
ガーデン内では嫌われ者のサイファーだが、放送局殴り込みの一件で分かるように、時折見せるヒーローっぷりは凄まじい。リノアはサイファーのそんな横顔に“憧れた”のではないか。
また、
リノア「あなた…あのときの! ほら、パーティー会場で踊った…。じゃあ…もしかして貴方がSeeDなの!?」
スコール「俺が班長のスコールだ。あと2人来ている」
リノア「やった〜! SeeDが来てくれた〜!」
注目しよう。ここでリノアは、スコールを一人の異性としてではなく、SeeDの一員として歓迎している。リノアがSeeDに強い好意を抱いていた証拠だ。
スコール「あんたたちはどこまで本気なんだ?3人で床に座って作戦会議? その作戦もすぐに変更だって? しかも、俺たちの意見がないと決められないんだろ? そんな組織に使われるこっちの身にもなってくれよ」
ゼル「おい、言い過ぎだぜ」
スコール「…悪かったな。ちょっと言い過ぎた」
リノア「な〜んか、私勘違いしてた。SeeDが来てくれたら、なにもかも上手くいくと思ってた。でも、そんなに簡単じゃないよね。みんなは雇われただけだもんね。仲間って訳にはいかないよね」
叱責されるまでリノアは、SeeDをサイファー同様、ヒーロー的な存在だと思い込んでいた。それだけに、彼らがしょせん金で雇われた単なる傭兵に過ぎないと知ったときの衝撃は大きかったに違いない。
だが、
スコール「俺のそばから離れるな」
この発言を受けて、リノアは傭兵集団SeeDではなく、スコール個人に対して“憧れ”を抱くようになる。それがやがて愛へと発展する訳だ。
 
ちなみに、リノアの“憧れ”の感情は、

  • 純粋に自分には出来ないことを実現する力に対する尊敬
  • 純粋に自分には出来ないことを実現する力に対する羨ましさ

その2つが入り混じったものだ。
そんな微妙な心理はDisc2終盤で垣間見える。
リノア「…私、戦うから。守られるだけじゃ嫌だから戦う私にも誰かが守れるなら戦う。みんなと一緒にいたいから戦う」
スコールの強さを頼もしく思いつつ、それに一方的に依存している現状を歯がゆく思うリノア。彼女はなんとかそんな現状から脱却しようと頑張る。
残念なことに、彼女の意気込みはそこでまたまた空回りし、結局スコールに助けてもらうことになるのだが。
 
こうやって見ると、FF8は、リノアがその思いを成就させようと足掻く物語であるとも言えよう。その意味で、
エンディングでスコールを助けるリノア
エンディングでの逆転現象には、大きな意味があるのである。

カーウェイ考察

  • リノアを危険に巻き込ませないために屋敷の中に閉じ込めようとした。
  • 地位を利用してリノアだけでもD地区収容所から釈放しようとした。

FF8劇中での描写だけでもカーウェイの過保護ぶりは十分に分かる。リノアの見通しの甘さの一因はそこにあろう。
だが、どうしてカーウェイはそこまで過保護なのか。
 
これは個人的な推測だが、
妻ジュリアを早い時期に亡くして、今や家族は娘一人。なにがあろうと娘だけは失いたくない
そんな思いが、彼の冷静な判断を鈍らせているのではあるまいか。
もちろん、単に性格的なものだと解釈することもできるが、この解釈のほうが物語的に美しくて面白いかと。

スコールのリノアに対する思い

リノアはトラブルメーカーだ。それでも尚スコールがリノアに好意を抱いたのはなぜか。
スコール「あんたは俺達を使って最高の結果を出してくれればいい。あんたたちにできるとは思わないけどな」
リノア「な、なによ。なにかあるなら言いなさいよ」
スコール「あんたたちはどこまで本気なんだ?3人で床に座って作戦会議? その作戦もすぐに変更だって? しかも、俺たちの意見がないと決められないんだろ? そんな組織に使われるこっちの身にもなってくれよ」
ゼル「おい、言い過ぎだぜ」
スコール「…悪かったな。ちょっと言い過ぎた」
Disc1中盤でスコールは一度、リノアの未熟さに不満を爆発させている。だが、
リノア「怖かった…。怖かったの、私。怖かったの」
スコール「もう終わった」
リノア「怖かったんだよ…。ほんとに、怖かったんだよ」
スコール「バトルはいつものことだろ?」
リノア「駄目だったの。一人じゃ駄目だったの。私、一人じゃ戦えなかったの」
スコール(…その辺が素人なんだよな)「もう行く。あんたの命令は覚えている。俺のそばから離れるな」
Disc1終盤の時点で、スコールはリノアの未熟さを“素人だから”だと解釈している。自分たちは幼い頃から厳しい訓練を積んだプロ。一方のリノアはあくまで素人。プロが素人の言動を未熟に感じてしまうのは当たり前という訳だ。
そして重要なことは、
スコール(他人に頼ると…いつかつらい思いをするんだ。いつまでも一緒にいられる訳じゃないんだ。自分を信じてくれる仲間がいて、信頼できる大人がいて…。それはとっても居心地のいい世界だけど、それに慣れると大変なんだ。ある日、居心地のいい世界から引き離されて誰もいなくなって…。知ってるのか? それはとっても寂しくて…。それはとってもつらくて…。いつかそういう時が来ちゃうんだ。立ち直るの、大変なんだぞ。だったら…。だったら最初から1人がいい。仲間なんて…いなくていい。ちがうのか?)
短くまとめると、
スコールの中では『自分を信じてくれる仲間>頼れる仲間』
つまり、リノアの未熟さは大したマイナス査定にはならない。そして、
スコール「俺…本当は他人にどう思われてるか、気になって仕方ないんだ
というスコールにとって、

  1. リノアがスコールに送る熱い視線
  2. 一目瞭然のスコールへの好意

は、心を蕩けさすのに十分なものだったと。
スコールが求めていたものは、自分だけを見つめてくれる応援団だった訳だ。

スコールとリノアの関係から読み取れるFF8の愛の形

一見すると、スコールとリノアの関係は、
スコールがリノアを守る一方的な関係
に見える。
だが、Disc2でのリノアの言動を思い出してみてほしい。
リノア「なんでもいいの! そう、なんでもいいの。なんでもいいから、もっと私たちに話してってこと。私たちで役立てることがあったら頼ってね、相談してねってこと」
リノア「こんな私でございますが…。一緒にいれば、スコールさまも考え込まなくて済むかな、と思った訳でございます。如何でしょう、スコールさま?」
リノアは受け身の立場に甘んじようとしない。機会があればすかさずスコールを支えようとする。その極めつけは、もちろん、
エンディングでスコールを助けるリノア
だ。要するに、
スコールとリノアはお互いに守り合う関係
だと言えよう。
 
実は、この、
一見するとリノアが一方的にスコールを守られているように見える
という構図には大きな意味がある。

  • 孤児たちを守るため魔女の力を引き受けたイデア。
  • エルオーネを助けるべく遥々エスタに向かったラグナ。
  • 創造主ハインから子供たちを守るべく戦った大人たち。
  • 娘リノアを守るためなら、あらゆる手段を使うカーウェイ。

FF8では、子供を守ろうとする大人たちの姿が幾つも描かれている。これらの構図は、
一見すると子供が一方的に大人を守られているように見える
だが実際は、
守られている側の子供は、やがて守られている立場に納得できず、早く自分も守る側に回ろうと足掻こうとする。
スコールを助けたいと必死だったリノアのように。
 
そんな思いが暴走して破滅一歩寸前まで行ってしまったのが、
イデア「助けを求めることは恥ではありません。お前はただの少年なのだから」
サイファー「俺は…俺を少年と言うな」
イデア「もう少年ではいたくない?」
サイファー「俺は少年じゃない!」
イデア「もう戻れない場所へ。さあ、少年時代に別れを」
御存知サイファーである。
逆に言えば、ここまで不安定で先行きが不安だからこそ、大人は子供を心配し、時には過保護なほどに守ろうとするのだ。
 
このFF8の要所要所で描かれている“大人と子供”のキーワード。そして、スコールとリノアの関係。そこから出る結論は、
愛をキャッチボールできるようになったら大人。それがうまくできない間は子供。
といったところか。スコールとリノアは、ギクシャクしてるけど、なんとか形になってきたところか。
 
ちなみに、FF8のシナリオを作った野島氏がアルティマニアで、
野島「彼らも今回のストーリーの先に愛があるんだろうけど、本当の愛に至るまでの1/3ぐらい進んだのでしょうね」
と語っている。興味深い発言だな。

なぜサイファーは赦されたのか

あれだけ世界を混乱に陥れたサイファー。なぜ彼はエンディングで呑気に釣りなんかを楽しめるのか? 本来ならば一連の騒動に荷担した罪で戦犯として裁かれてもおかしくない。どうしてサイファーは、そして風神雷神たちは裁かれないのか?
まず最初に考えられる説は『魔女に操られていたから責任能力がない』というもの。だが、それだとサイファーは救えても、風神雷神が救えない。
そこで考えついたのが、下記のような説。
サイファーの一番の被害者はエスタ(ルナパン事件のときサイファーはガ軍総司令官)だが、サイファーやガルバディアの戦争責任を追及しようとすると、そもそもエスタ自身が魔女戦争で引き起こした戦争責任を未だ解決していないという問題に突き当たってしまう。むしろエスタにとって望ましいのは「過去の遺恨にこだわらず未来に向かって前向きな関係を築こう」という立場に徹することだ。
ラグナはそこまで深く考えないだろうけどね。エスタは官僚制が進んでいるので、政府高官をある程度納得させるには、こんな説明が必要かなと。

こじつけでもいいから納得いく設定を考えてみた

なぜプレイヤーカードなんてものが存在するのか。そりゃ、もちろんティンバー在住のカード絵師が描いたからだろう。…じゃあ、なんでカード絵師はそんな絵を描いたのか? こじつけでも良いから考えてみた。

カード 所持者 想像 
ウォード オダイン 若き日のウォードの顔というのが興味深い。3人でティンバーを訪れた際、記念で描いてもらったのかな。なにかの罰ゲームだったりして。で、エスタで二十年近く暮らしているあいだにオダインに奪われたと。 
キロス 描き降ろし こちらは劇中で作ってもらうイベントがあるので説明は必要なさそう。なぜコモーグリのカードなのかは気になるが、その辺はどうとでも想像できよう。 
ラグナ エルオーネ エルオーネが所持しているというのがミソ。大好きなラグナが映画俳優していたことを知って、当時のポスターなどを手渡して描いてもらったのかも。白い船のSeeDの誰かが私用でティンバーに寄るついでに頼んだとか。 
セルフィ 親友 バラムガーデンに転校してしまう友人を惜しんで描いてもらったのかな? 
キスティス トゥリープFC トゥリープFCの熱意があればカードの一枚や二枚。 
アーヴァイン 描き降ろし こちらもキロス同様、劇中で作ってもらうイベントがあるので説明は必要なさそう。なぜセクレトのカードなのかは気になるが、その辺はどうとでも想像できよう。 
ゼル ゼルママ なんだかんだで息子のことが大好きなのだろうね。 
リノア カーウェイ ゼルのカードと同じ動機かと。 
イデア イデア 魔女時の姿というのがポイント。もしかしたらイデアに憑依したアルティミシアが興味を抱いてカード絵師に描いてもらったのかも。 
サイファー シド もしかしたらシドは子供たちのカードを一通り持っていたりして。スコールやゼルやキスティスのカードは欲しい人に上げて、サイファーだけが手元に残ったとか。 
スコール ラグナ エルオーネがラグナと再会したときに写真代わりに手渡したのかな。↑の仮説に基づけば、シド→エルオーネ→ラグナの流れとか。 

あのカードの配置はあくまでスコールにとってのもので、実際は人それぞれ異なるんだろうなぁ。

なぜ未来のSeeDは白い船のSeeDばかりなのか

未来世界で見かけるSeeDは白い船のSeeDばかりだ。たまたまバラムガーデン系のSeeDが劇中で登場していないだけ、という可能性もあるが、むしろ、下記のように考えてはどうだろう?

  • スコールやサイファーのような身寄りのない孤児まで生徒として養っていることから、ノーグは学費よりもSeeD派遣業で金を稼いでいたのではないかと思われる。
  • ところが、今後SeeD派遣業の見通しは暗い。世界の暴れん坊ガルバディアもエスタの科学力に勝てず、この先少なくともエスタ並みの科学技術を得るまでは大人しくせざる得ない。劇中のドール進攻のような、SeeDを雇う必要がある程の大規模な紛争が近い将来起こることは考えにくい。結果として、ガーデンの収入が大きく減少する。
  • ノーグは大悪党だが経営手腕だけは確かだった。あのお人好しのシドに、SeeD派遣業に代わる新しいビジネスモデルが考えつくとは思えない。かといって、あの性格のシドが学費の大幅な値上げを敢行するとも思えない。
  • だが最も致命的なのは、G.F.の副作用を教えずに生徒にG.F.を使わせ続けたことだ。G.F.副作用の噂が広まればバラムガーデンの権威は大きく失墜することになるだろう。さらに、事の成り行き次第では、賠償問題にすら発展する可能性もある……。
  • さらに言えば、G.F.の副作用がこの先広まれば、当然にG.F.を利用した戦闘スタイルは廃れ、結果としてSeeDの戦闘力もがた落ちになる。SeeDが他国に雇われるのはその圧倒的な力のお陰だ。並みレベルの戦力しかないなら、どこの国がSeeDを雇うか?

ガーデンの未来は限りなく暗いのだ。アルティミシアの時代までに、バラムガーデン系のSeeDは途絶えてしまったとしても、おかしくない。逆に言えば、
バラムガーデン系のSeeDが途絶えてしまうという前提があるからこそ、FF8の劇中にバラムガーデン系のSeeDと白い船のSeeDの2つの系統を劇中に用意した
という推測もできる。
ガーデンのSeeDというロマン溢れる存在は、ノーグという大悪党の存在と、生徒たちの記憶の犠牲の上に成り立った、壮大なファンタジー(幻想)だったと言えるかもしれない。

サイファー考察

一般にサイファーはトラブルメーカーの印象が強い。

これだけ見れば、単なる嫌な奴だ。ところが、

こういった場面のサイファーはすごく格好良い。むしろスコールよりも主人公に相応しくないか?
いかにも悪役風味なサイファーと、スコール以上に主人公っぽいサイファー。
このサイファーの二面性に混乱したプレイヤーも多いのではないかと思う。どちらが本当のサイファーなんだ? 嫌なサイファーと格好良いサイファー。まるで同一人物の言動とは思えない…?
 
サイファーは、自分の夢を魔女の騎士になることだと語っていた。実際、魔女の騎士になるチャンスを見つけるや、ガーデンという帰る場所も命懸けで助けようとしたリノアも捨てて、魔女の騎士になってしまう。だが、その割にはDisc3終盤であっさりとその夢をやめてしまう。
サイファー「騎士は廃業した」
あれほど騎士に固執していたのに、どうしてこうもあっさり廃業したなんて言えるのだろうか? リノアとスコールが魔女とその騎士になってしまったから? それもあるだろう。だが、それだけだろうか?
……ここで発想を180度変えてみよう。サイファーは盛んに魔女の騎士になることが俺の夢だと言っていたが、あの発言が正確なものじゃないとしたら?
実はサイファーの夢が、魔女の騎士とは別にあったとしたら?
一見すると、この推測はサイファーの言動と矛盾するようにも思えるかもしれない。だが、これから行う説明を読めば、きっと納得して頂けるのではないかと思う。
サイファーが抱いていた真の夢とはなにか? それは───、
ヒーローになること。
だ。言い換えれば、
サイファーはヒーローになりたかった。
そう考えれば、あれほど魔女の騎士にこだわっていたのも、
映画の影響で、魔女の騎士こそ最高のヒーローだと思った。
だと説明できる。
サイファーは、劇中のもろもろの状況を通して、「騎士≠ヒーロー」という結論に達した(達しざるを得なかった)のだ。それが「騎士は廃業した」という言葉に繋がったのである。
 
サイファーの目的がヒーローになりきることだとすれば、サイファーの言動は容易に理解できる。

訓練と称してスコールに怪我を負わせたヒーローに負けは許されない。それがたとえ訓練であったとしてもだ。 
魔女の言葉に乗ってガーデンを裏切った俺には夢のために全てを犠牲にする覚悟がある! 
スタンドプレイを好み、その結果、万年SeeD候補生チームプレイ? かの魔女の騎士は一人で魔女を救ったんだぜ! 俺だってよ! 
ライバルであるスコールのSeeD就任を自ら率先して拍手で迎えたヒーローは狭量じゃいけないよな! 
リノアを助けるために懲罰室を抜け出す危機のときに駆けつけるのがヒーローってもんだろ? 
風紀委員として校内の風紀を正すのに熱心ヒーローたる者、戦うばかりが脳じゃないぜ。世のため人のため頑張るのが真のヒーロー道ってもんだ。 
(おまけ)風紀委員のくせに自分は制服を着ないう、うるせえッ、ヒーローが地味じゃ話にならないだろうがッ! 

さらに言えば、

そういったサイファーの“らしさ”も納得できる。映画だの漫画だのの影響がそのまま行動に現われているのだろう。
サイファー「魔女の騎士と悪の傭兵が戦う宿命の物語、一緒に楽しもうぜ、スコール。俺をがっかりさせるな!」
なんて発言もあることだし。
 
FF8で一番のロマンチストは、意外にもサイファーなんだよね。

サイファー考察その2 

従来のFFにおいて“夢”という言葉は好意的な意味で使われることが多かった。それだけに、夢に振り回されて破滅へと突き進むサイファーの姿はむごい。
サイファー「いつか聞かせてやるさ! ロ〜マンチックな夢をな!」
スコール「魔女のペットになったのか?」
サイファー「魔女の騎士といってくれないか? これが俺の夢だった」
サイファー「スコール、俺の晴れ姿、どうだった?俺は魔女の騎士になりたかったんだ。ガキの頃からの夢だったぜ」
一番輝いていた頃のサイファー。だが、問題は、それが序盤だということだ。物語が進むにつれて、彼はどんどん没落していく。
スコール(…魔女の、騎士。ロ…マン…ティックな夢、か? でも…サイファー…、これじゃ、ただ、の…)「…拷問、係だ」
サイファー「クソッ、まだだ。俺はまだ終わる訳にはいかない」
魔女イデア「…役立たずめ」
サイファー「俺は魔女イデアの騎士だ。俺がいるかぎり、指一本触れさせない」
 
サイファー「ぐはっ! 魔女の騎士の俺が負ける…?」
魔女イデア「負けたか…。使えぬ男よ」
イデアにここまで言われるサイファー。騎士としての立場なし。
さらにDisc3でリノアとスコールが魔女とその騎士になり、サイファーが魔女の騎士に託していた想いは完全に破綻する。そして…。
サイファー「騎士は廃業した。今の俺は若き革命家ってとこだな」
スコール「なにやってんだよ」
サイファー「いつでもデカイことやってたいんだよ! 止まってたくねぇ。俺は走り続けてみせる! ここまで来たんだからよ、俺はゴールってやつを見てやるぜ!」
表面的には強がっているが、実はかなり追い込まれているんじゃないか? 騎士から革命家に気移りしたというよりも、俺は革命家だと思い込まなければ、恐怖や重圧に潰されてしまう、というのが真相ではないか?
実際、サイファーは最後の最後でこんな言葉を口走る。
リノア「サイファー! やめなさいよ! もう気が済んだでしょ! あなた本当はそんな人じゃない!」
サイファー「もう戻れねえんだよ! どこにも行けねえんだよ!」
考えてみてほしい。彼はもうガーデンに帰れない。それどころじゃない。アルティミシアの片腕として、あまりに暴れ過ぎた。もしアルティミシアが負ければ、自分も戦犯に問われるかもしれないのだ。今さら謝って赦してもらえるか? とても無理だろう。たとえ度重なる敗北や宿敵スコールが騎士になったことで、夢から醒め、自分の歩んだ道が誤りだと気づいたとしても、もう遅い。もう彼にはアルティミシアの腹心としての立場を貫徹する以外の道はないのだ。
 
だが、そんなサイファーの迷走に救いがあるとすれば、それは下記の台詞だ。
サイファー「今までありがとよ、風神雷神!」
自分の命令に違反し、人質を勝手に釈放してしまった風神と雷神。彼女たちはそればかりか、今のサイファーを否定する。
風神「サイファー、あんた操られてるだけだ。もう自分の夢もなんも無くして、変なものの言いなりになっているだけだ。だから、元に戻ってもらいたいんだよ!」
もしもサイファーがこの時点に至ってまだ夢に浮かれているのなら、風神の言葉に耳を貸さなかったに違いない。だが、サイファーは風神と雷神に礼を言った。そこに、サイファーの最後の意地を感じることができる。きっと、風神や雷神がサイファーを慕うのも、サイファーのそういう側面に惚れ込んでいるからに違いない。

対台詞集

Aリノア「決をとりま〜す! スコールがメンバーを決める。スコールは班長だからバラムへ戻る。この考えに反対の人は手を上げましょう! 私も、どっちのチームでも、文句言わないからね」
スコール(あんたは部外者だろ?)  
Bスコール「リノア…。俺たちの方法ってこうなんだ。戦うことでしか自分も仲間も守れないんだ。それでも良ければ、俺たちと一緒にいてくれ。みんなも望んでいるはずだ」 

上はDisc2序盤、下はDisc2終盤での発言。スコールのリノアに対する評価が『部外者→仲間』へと大きくステップアップ。そのまま、Disc3の暴走へと続く。
 

Aキスティス「なにか言ってもらおうだなんて思ってないわ。話を聞いてくれるだけでいいのよ」
スコール「だったら壁にでも話していろよ」  
Bスコール「…あんなに元気にしていたリノア。それなのに、声も出せずに…。俺あんたの声が聞きたい…。(これじゃあ壁に話しているのと同じだ)リノア…俺の名前を呼んでくれ」 

序盤のスコールの暴言がまさかこういう形で返ってくるとは…。はじめてFF8を遊んだとき、唸った記憶があります。

FF8のシステム的な面白さとは

FF8のシステム的な面白さとは、複数の選択肢の中から最も自分に合った方法を模索していく過程にある。例えば、ラグナ編1に到達するまでにキャラクターをどこまで強化することができるかという1点だけでも↓。

基本型・ただドローに頼るだけの場合

ラグナ編1に至るまでに雑魚敵からドローできる魔法は下記の通り。

ケアルグヘイスアイなど HP+200、ちから+4 
ファイアボムなど HP+100、ちから+10 
ブリザドブエルなど HP+100、ちから+10 
サンダーケダチクなど HP+100、ちから+10 
ライブラバイトバグなど HP+100、ちから+5 
スリプルフォカロルなど HP+100、ちから+6 

頑張って上記の魔法を集めても、ジャンクション素材としては殆ど役に立たない。
では、ボス敵からドローできる魔法はどうか。

エスナビックス HP+500、ちから+6 
ダブルエルヴィオレ HP+200、ちから+15 
プロテスラルドなど HP+400、ちから+6 
シェルグラナルド HP+400、ちから+6 
サイレスグラット HP+100、ちから+6 
ブライングラナルド HP+100、ちから+6 

エスナやダブルのHP増加量を見て「序盤の割にはスゴイじゃん」という感想を抱くかもしれない。だが…。

工夫例1・精製を活用して市販アイテムを魔法に変える

ゾンビー聖水から精製(魔法100個分の材料で5000ギル) HP+800、ちから+15 
ケアルガテントを精製(魔法100個の材料で1万ギル) HP+2200、ちから+8 

他のFFにおける5000ギルや1万ギルはなかなかの大金だが、FF8は物価が違う。なにせ電車賃3000ギルの世界だ。1万ギル程度ならSeeD筆記試験を真面目に受けていれば簡単に入手できる。
ケアルガの素晴らしすぎるHP上昇量、ゾンビーのダブルと同等のちから上昇量を見ると、我武者羅に魔法をドローしまくる遊びかたの非効率さを実感できるのではないかと思う。
だが、これは序の口に過ぎない。

工夫例2・魔物を倒して材料を集める

ウォータサカナのヒレから精製(1個→20個) HP+300、ちから+20 

バラム海岸部にはフォカロルが2体で出現する。フォカロルは7割程度の確率でサカナのヒレを落とすので、3〜4戦闘こなすだけでウォータ100個分の材料が集まるのである。
FF8は魔物のレベル連動制を採用しているので、ただ闇雲に経験値を溜めてもキャラ強化には結びつかない。精製材料を集めるための“狩り”にこそFF8の雑魚戦の意義がある。
だが、これで終わりではない。

工夫例3・ディアボロスを活用する

G.F.ディアボロスが取得する『ST魔法精製』を使えば、毒消しや金の針といったお馴染みの道具からも魔法を精製できる。

バイオ毒消しを精製(魔法100個分の材料で10000ギル) HP+700、ちから+24 
ブライン目薬を精製(魔法100個分の材料で10000ギル) HP+100、ちから+6 
サイレス山彦草を精製(魔法100個分の材料で5000ギル) HP+100、ちから+6 
ブレイク金の針を精製(魔法100個分の材料で3400ギル) HP+1000、ちから+20 

上記の魔法の中でも、毒消しから精製できるバイオのちから上少量はなかなか魅力的である。…だが。

グラビデディアボロス戦でドロー可能 HP+1600、ちから+34 

G.F.ディアボロスを入手する前のディアボロス戦ではグラビデをドロー可能だ。グラビデのちから上昇はずば抜けている。…だが。

クエイク恐竜の骨を精製(1個→20個) HP+2600、力+40 

ディアボロスが取得する『時空魔法精製』を使えば、アルケオダイノスが落とす恐竜の骨からクエイクが作れる。HP上昇量でテントを上回り、ちから上昇量でグラビデを上回るという、素晴らしい魔法だ。
ただし、恐竜の骨を落とすアルケオダイノスは1万以上のHPを持つ。正攻法で倒すには時間が掛かってしまう。そこで、少し工夫する。

  1. 聖水から精製したゾンビーでアルケオダイノスをアンデッド化
  2. フェニックスの尾で一撃必殺
  3. フェニックスの尾が勿体ないと思うならケアルガ連発でも可
  4. アルケオダイノスの通常攻撃を厄介に感じるなら目薬から精製したブラインで暗闇状態にしよう

ゾンビーやブラインの成功率は魔力に影響するので、予め魔力を上げておこう。

工夫例4・カード変化を活用して更に鍛える

前述のクエイクでも十分すぎるほど強いが、更にキャラを強化する手段がある。カードゲームを行う必要があるため、カードゲームが苦手な人にはお勧めできないが。
キスティスFCが所持するキスティスのカードはソウルオブサマサに×3を経てトリプル180個に精製できる。

トリプル普通なら終盤で入手 HP+2400、力+70 

キスティスのカードはカードゲームに勝って相手から奪えばよい。キスティスFCはそれほど強くないので、ある程度カードゲームに慣れたプレイヤーなら十分に勝てるだろう。
むしろ問題は、カード変化取得に必要なAP計120ポイントをどうやって溜めるかである。ラグナ編1までに戦うボス敵のうちAPを所持しているのは、イフリート(20)、エルヴィオレ(14)、グラナルドたち(14)、ディアボロス(20)といったところ。強制戦闘を含めて70APぐらいは集まる。残り50APといったところだ。

フォカロルで稼ぐバラム海岸でフォカロル相手に稼げば、1戦闘で6AP獲得できる。つまり9戦闘挑めばOKということだ。下記の2つの方法に比べて安全。 
アルケオダイノスで稼ぐ1匹10AP。つまり5戦闘でOK。アルケオダイノスの倒しかたは前項参照。クエイクの材料である恐竜の骨も集まり一石二鳥か。 
X-ATM092で稼ぐドールで何度も戦うボス敵XATM-092はHPを0にしてから逃走すると50AP貰える。これが一番手っ取り速い。ただ、X-ATM092には自己修復能力があるので、ゼルのデュエル入力速度に自信がないとチト厳しいかも 

自分の技量に合わせた方法を選ぶのが良いだろう。

まとめ

以上、序盤での工夫例を4つほど挙げてみたが如何だろうか。上記の4つの方法に優劣はない。確かにトリプルやクエイクは強力だが、ケアルガやゾンビーのお手軽さも魅力的だからだ。プレイヤーは自分に合った方法を選べばいい。ただ1つ確実なことは、精製などを利用せず、魔法収集を魔物からのドローだけに頼るのは非効率、ということである。
 
FF8には上記のような工夫の余地がいっぱいあり、それを追求するのがFF8のシステム的な面白さだ。何の工夫もせず、ドローとG.F.発動に頼るだけでもある程度は進めるが、それではFF8の本質的な面白さを味わえない。プレイヤーの能動性や好奇心がそのままゲームの面白さに直結するという意味で、FF8は人を選ぶゲームであると言えよう。

お金と精製で入手できるアイテム〜普通の店編

FF8のお金の単位が分からなかったが、だからといって数字だけでは意味不明になってしまう危険性があるので、伝統的なギルの呼称を使ってみた。

エクスポーション4500 HP完全回復。ハイポーション9個→ハイポーション改3個→エクスポーション1個になる。緊急時に備えて幾つか保持しておくのも一興か(勿体無くて結局使わないことも多いだろうけど)。 
万能薬改10000 万能薬10個→万能薬改1個。スロウ、ストップ、メルトン、死の宣告も解除できる。 
メガフェニックス25000 全体にレイズの効果。フェニックスの尾50個で精製可能。値段が値段なので多用はしづらいが、もしもに備えて幾つか所持しておくといいかも。 
ラストエリクサー500000 全体にエリクサーの効果。エリクサー10個から精製。値段が値段なので入手すら憚れるが、ラストバトルでガンガン使え。 

お金と精製で入手できる魔法〜普通の店編

費用は100個時のもの。

サイレス5000 山彦草から精製。ジャンクション素材としてはイマイチ。 
ゾンビー5000 聖水から精製。ST攻撃Jに付けておくのも一興。 
ブレイク3400 金の針から精製。たった3400ギルでちから+20or魔力+34は魅力的。 
ケアルガ10000 テントから精製。10000ギルでHP+2200は素晴らしい。 
バイオ10000 毒消しから精製。ちから+24。悪くはないが金の針(ブレイク)のコストパフォーマンスの良さには及ばない。無念。 
ブライン10000 目薬から精製。ジャンクション素材としてはイマイチ。 
エスナ20000 万能薬から精製可能。ジャンクション素材としては大したことないが魔法そのものの魅力が大きい。 

個人的なお勧めはHPJにケアルガ、魔力Jにブレイク、ST攻撃Jにゾンビー。

お金と精製で入手できる魔法〜ティンバーのペットショップ

魔法の書(5000)ギルから魔導石10個を精製できる

魔導石からは様々な魔法が精製可能。

ファイガ等100個10000ギル。Disc1中盤での力+30or魔力+30は魅力的。ブリザガやサンダガも同様。 
バイオ100個10000ギル。毒消しからの精製とコストはまったく同じ。 
ストップ100個10000ギル。なんと早さ+48。早さJを入手してからでも遅くはない。 
デスペル200個5000ギル。なんと精神+60。でも必須というほどではない。 

お金と精製で入手できるアイテム〜エスタのペットショップで「顔馴染」 

名称 値段 効果 精製手順 
ガイアの腕輪 20万 HP+80%。 巨人の腕輪10個から 
魔神の腕輪 20万 魔力+60%。 フォースの腕輪10個から 
ロイヤルクラウン 20万 精神+60%。 ヒュプノクラウン10個から 
ハイパーリスト 20万 ちから+60%。 パワーリスト10個から 

かなりの高額に思えるが、高レベルのメズマライズで稼げば大した手間ではない。

お金と精製で入手できる魔法〜エスタのペットショップで「顔馴染」 

エスタのペットショップで「顔馴染」を利用した際に購入できるアイテムから。

名称 値段 効果 精製手順 
プロテス60個 20000 ドーマニからドローするのが面倒なときに。 巨人の腕輪からプロテスストーン60個経由で。 
シェル30個 20000 プリヌラやドーマニからドローするのが面倒なときに。 フォースの腕輪からシェルストーン30個経由で。 
オーラ10個 20000 オーラ100個で20万ギルなり。 パワーリストからオーラストーン10個経由で。 

シナリオ推測

証拠はない(代わりに否定する理由もない)けど、そう解釈すれば話が美しくまとまる、というネタを幾つか。

なぜ時間圧縮のために過去に向かう必要があったのかアルティミシアの華奢な身体では時間圧縮の発動に耐えられないのかもしれない。時間圧縮という極限魔法を発動するにはアデルの肉体が必要だったと。そう考えれば、アデルのマッチョぶりにもちゃんと意味があって一石二鳥だな。 
アルティミシアの目的の変化よくよくライブラの文章を読むと、アルティミシアの目的が第一形態と最終形態で違うことに気づく。『時間を圧縮することにより、全ての時代に生きる魔女の力を取り込んで、世界を己の思うがままに作り直そうとしている』(第一形態)と『全ての時間と空間を圧縮し、体内に取り込むために体を変化させたアルティミシア』(最終形態)。どうして、こんな違いがあるのだろう? そもそも『時間を圧縮』と『時間と空間を圧縮』では、圧縮対象すら違う。これは一体どういうことだ?
もしかしたら、グリーヴァとの合体形態に敗れた時点でアルティミシアは追い込まれ、慌てて予定を変更したんじゃないか? 「うごごご…」なんて言ってるし、あの時点で既にアルティミシアは致命傷を負っていたと。当初の予定は世界の再創造だったが、追い込まれたので世界を体内に取り込んで何とか生き延びようとした訳だ。どちらにしろ人類の抹殺という復讐は果たせるしね。  

2003年3月4日の更新分

 
今回の更新についてのコメント
  • アルティマニアに掲載されているモンスターのHPの計算式をちょこっと調べてみました。実用性は低いですが、読み物としては楽しいネタかと。
  • FF8のテーマである“愛”と劇中で見かけるキーワード“大人と子供”の2つの繋がりがまとまりました。FF8テーマ論完成です。今後はこのテーマに基づいて今までに書いてきた文章を書き直すことになるかな?
  •  
リメイク案番外編〜いわゆる2つのFF8-2案 もしもFF8の続編が出るのであれば…という仮定のもとに想像してみました。

モンスターHPの計算式

アルティマニアに掲載されているモンスターHPの計算式です。

(d÷20+c)×レベルの二乗+(b+c)×レベル+aa,b,c,dは任意値。端数は切り捨て。 

おそらく上記の式は正式なものではないでしょうが、それでも一応、同等の答えを出すことができます。
下記は雑魚モンスターのW,X,Y,Zの値の一覧です。

 a b c d 
バイトバグ 110 4 0 4 
グヘイスアイ 200 5 0 5 
ケダチク 160 12 0 12 
フォカロル小 200 15 0 15 
アルケオダイノス 10000 357 3 0 
レッドマウス 20 3 0 3 
ボム 280 8 0 8 
ブエル 40 3 0 3 
ガルバディア兵 40 5 0 5 
エリート兵 140 8 0 8 
ハウリザード 40 3 0 3 
ヘッジヴァイパー 800 38 2 0 
グラット 200 9 0 9 
フンゴオンゴ 300 3 0 3 
スラストエイビス 300 10 0 10 
コカトリス 1000 7 0 7 
ウェンディゴ 1000 24 1 5 
オチュー 0 148 2 10 
グレンデル 2000 129 1 10 
バイセージ 3000 29 1 10 
ゴーマニ 1800 19 1 0 
ドロマニ 1800 19 1 0 
アダマンタイマイ 500 67 3 10 
エスタ兵 90 8 0 8 
ターミネーター 150 13 0 13 
ゲスパー 500 23 1 4 
インビンジブル 500 29 1 10 
ブラッドソウル 500 10 0 10 
ベルヘルメルヘル 360 9 0 9 
フォカロル大 200 15 0 15 
エサンスーシ 700 29 1 10 
プリヌラ 240 6 0 6 
ライフフォビトン 100 119 1 0 
クリープス 200 10 0 10 
グランデアーロ 5200 13 0 13 
警備員 40 5 0 5 
GM47N 300 10 0 10 
GIM52A 1400 29 1 10 
コマンド兵 200 17 0 17 
コマンドリーダー 800 6 0 6 
SAM08G 700 43 2 5 
トライフェイス 6000 25 1 6 
メズマライズ 450 10 0 10 
ゲイラ 1000 19 1 0 
ゴーシュシール 0 1057 3 0 
ドラゴンイゾルデ 0 234 1 15 
パラ・トルーパー 600 7 0 7 
ダブルハガー 500 10 0 10 
ブリッツ 600 11 0 11 
ワイルドフック 4200 29 1 10 
スラッパー 30 14 0 14 
ルブルムドラゴン 100 562 3 5 
モルボル 0 1410 0 10 
グラナトゥム 1200 5 0 5 
クアール 0 229 1 10 
ガルキマゼラ 4200 12 0 12 
鉄巨人 0 657 3 0 
エルノーイル 30000 962 3 5 
ベヒーモス 35000 257 3 0 
アビスウォーム 0 210 0 10 
キマイラブレイン 0 348 2 10 
メルトドラゴン 10000 48 2 10 
トンベリ 15000 200 0 0 
サボテンダー 200 2 0 2 

モンスターのHP計算スクリプト

VBScriptで作ったスクリプトです。
モンスターの各レベルのHPを計算します。雑魚モンスターについては既にa〜dの値を算出済みです。

モンスターの種類
a= b= c= d=
一部のレベルのみ抜粋して表示

出力結果

同レベルでの経験値が500以上の敵

 場所 倒しかた 経験値 
アルケオダイノス バラムガーデン訓練施設 即死系やゾンビ化。 600代 
オチュー ティンバー西方ロスフォールの森 デジョネーター。 600代 
バイセージたち 大塩湖 ゾンビ化。即死系はデジョネーターを含めて完全無効。 計700代 
トライフェイス 天国に一番近い島、MD層 即死系やゾンビ化。 500代 
ゴージュシール シュミ族の村周辺 確率は低いが、即死系やゾンビ化。 600代 
ルブルムドラゴン 地獄に一番近い島 デジョネーター。 800代 
モルボル 天国に一番近い島 デジョネーター。 800代 
鉄巨人 エスタ デジョネーター。 500代 
エルノーイル エスタ市内 即死やゾンビ化。 800代 
ベヒーモス エスタ 即死やゾンビ化。 800代 
キマイラブレイン カシュバール砂漠 デジョネーター。 600代 
メルトドラゴン グランディティエリの森 デジョネーター。 900代 

お勧めは、

だが、もしDisc4で、デジョネーターを取得しておらず、地獄に一番近い島の面々にも勝てないようであれば、

時間は掛かるが、これがいいだろう。

PS2でFF8 

PS2でFF8を遊ぶとどうなるかという話。

  • 読み込み時間が大幅に短縮。PS1上でのFF7的な快適さで移動画面から戦闘画面に切り替わる。
  • PS2本体のテクスチャ補正機能を有効にするとグラフィック変になる。特に戦闘の背景。

リメイク案〜レベル連動制のないFF8 

レベル連動制はやめて、アビリティで敵の強さを変更できるようにしたらどうか。トンベリが覚える『レベルアップ』『レベルダウン』の機能強化版みたいな感じで。

名称 効果 取得G.F. 
魔物弱化 魔物を弱くする(ボスにも有効)。代わりに入手物の質が落ちる。 カーバンクル(30AP) 
魔物強化 魔物を強くする(ボスにも有効)+逃亡封印。代わりに入手物の質が良くなる。 シヴァ(30AP) 
魔物最強化 魔物を最強にする(ボスにも有効)+逃亡封印。代わりに入手物の質が極上になる。 エデン(60AP) 

『魔物弱化』は、とにかくシナリオだけを堪能したいというプレイヤー用。ほかの2つはバトルマニア用。逃亡封印はぶんどる逃げの防止が目的。
3つともパーティーアビリティで、装着しているだけで効果がある。
上記アビリティ装着時と原作のレベルの対応を一体ずつ個別に設定するのが面倒なら、下記のように大胆にまとめてもよいだろう。

 弱化 標準 強化 最強 
Disc1で初出の敵 1 5 30 100 
Disc2で初出の敵 5 10 40 100 
Disc3で初出の敵 10 20 50 100 
Disc4で初出の敵 15 30 60 100 

つまり、アデルなら標準でHP25000、弱化でHP15000、強化で55000(推定)、最強化で105000(推定)となる。
入手物の変化は、

標準アルティマニア掲載表の三段階の一番上(原作での低レベル入手アイテム)。 
弱化入手物の内容は『標準』と同じだが入手率が1/3に。 
強化アルティマニア掲載表の三段階の真ん中(原作での中レベル入手アイテム)。 
最強化アルティマニア掲載表の三段階の一番下(原作での高レベル入手アイテム)。 

入手物が変化しない魔物については、入手物の個数やAPでサービスすれば良いだろう。

リメイク案〜こんなエンディング中のおまけはどうか

特定の条件を満たすと、ガーデンでのパーティーが始まる直前に、真っ暗な画面の中央にメッセージが表示される。
「じゃ、よ、じっくり話そうぜ! 昔のことをよ! お互いにまだ知らない過去のことをよ!」
そのメッセージを閉じると画面が明るくなる。そこはラグナロクの客席。スコールの目の前にラグナたちがいた。アルティミシアを倒し、全てが終わったあと。パーティーが始まる日の午前中。
キロス「ラグナ大統領に喋らせておくと、君はいつまでたっても動けない。というわけで、君が尋ねたまえ」

  • 過去に演じたという映画の内容
  • ガルバディア兵時代
  • エルオーネ救出の旅
  • 大統領時代の話
  • レインのことをとことん問いつめる
  • 話は終わりだ

スコール「大統領時代の話を頼む」
ラグナ「え〜と、その、なんだ、どこから話そっかな…。…あ〜ッ、だめだ。話したいことがいっぱいありすぎて、うまく言えねえ〜」
エルオーネ「ラグナ、私がスコールをジャンクションしてあげようか?」
ラグナ「お! そりゃ名案! いっちょ頼むぜ! ん?」

これでFF8本編では語られなかったラグナ編をばっちり体験できる!
「話を終わりだ」を選択すると、会話終了。そして、スコールが部屋を出ようとするとき、
エルオーネ「…ねえ」
スコール「?」
エルオーネ「スコール、変わったね」
スコール「変わった?」
エルオーネ「ガーデンにいた頃より表情が柔らかくなった。まだ、少し、ぎこちない、けど…」
スコール(けど…?)
エルオーネ「…優しい微笑み」
スコール(優しい? 俺が? そう言ってくれた人がリノアの他にもいた…)「…ありがとう。お姉ちゃん」
エルオーネに誉められた微笑みが、エンディングムービーラストのあの微笑みに繋がるということで(ちなみにリノアがスコールに優しいと言うのはDisc2のF.H.)。

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アルティマニアのネタバレ防止措置

アルティマニアに掲載されている経験値の読み替え

FF8はレベル連動制を採用しているため、アルティマニアに掲載されている各モンスターの獲得経験値は、そのままでは適用できない。
こちらと相手のレベルが同じなら、アルティマニアに掲載されている値の4倍程度の経験値を獲得できる。

例えばアルケオダイノスなら160なので実際には640前後獲得。
FF8では経験値1000で1レベルアップなので、

表記 レベルアップ 
125以上 2匹で1レベルアップ 
84〜124 3匹で1レベルアップ 
63〜83 4匹で1レベルアップ 

となる(期待値)。

アルティマニアで書かれている解釈はオフィシャル的なものなのか

258〜303ページに、登場人物の視点から見た感想がまとめられている。特に303ページでは、
彼女は、きっと生き残ろうとしたんだよね。過去から時間を圧縮して、知ってしまった自分の運命を消そうとした…んじゃないかな。
と、劇中では謎だったアルティミシアの目的を、おぼろげではあるが説明している。
ここで問題になるのは、その設定がオフィシャル的なものなのか、アルティマニア制作スタッフによる解釈なのかということだ。
何か手掛かりが得られるかと思い、アルティマニアの制作元であるスタジオベントスタッフのサイトを回ってみたところ、キャラの心情を読み間違えないよう腐心したという旨のコメントが載っていた。つまり、あれはあくまで制作スタッフによる解釈に過ぎないと。
 
一方、478〜479ページのショートストーリーは、FF7,8,10のシナリオを手掛けた野島氏本人によるものなので、実質的なオフィシャル設定と解釈しても構わないかと思う。

ガーデンの真実

まず最初にガーデンを理解するうえでのポイントは、
SeeDはバラムガーデンにしかいない
ということだ。
つまり、

  1. G.F.の利用を認めているのは世界でバラムガーデンのみ。SeeDの強さの秘密はG.F.の装着にある。逆に言えば、ノーグは学生たちの記憶を犠牲に莫大な富を稼いでいたと。
  2. ガルバディアガーデンの学園長であるドドンナにはSeeDを使う権限がない。彼が魔女暗殺作戦にSeeDではないアーヴァインを選んだのは、それしか人材がなかったからだ。たとえ新米とはいえSeeDが迷い込んできたことは、ドドンナにとっては奇貨だった(魔女と戦う意志がないノーグは実質的にドドンナを見捨てていた)。

一生徒に過ぎないスコールの視点からは疑問だったことにも、しっかりした裏付けの設定が存在する訳だ。
 
続いてガーデンを理解する上でのポイントになるのは、
ガーデンは成立してから僅か12年しか経過していない
ということだ。
そして、その12年間は、超科学大国エスタが沈黙し、覇権主義国家ガルバディアが暴れまわっていた時期である。
大国ガルバディアvsドールなどの小国という、特殊な状況下だったからこそ、SeeD派遣業は成立している
SeeDの本拠地バラムガーデンが、ガルバディア大陸とは海で隔てたバラムにあるという点に注目してほしい。ガルバディアがSeeDを潰すには、大規模な軍事作戦を起こすしかないが、その隙をエスタに突かれるのが怖い(ガ国はエスタが平和国家になったことを知らない)。ガ国はSeeDとの対立することは得策ではないと考え、ガルバディアガーデンとのパイプを太くすることに力を注いだ訳だ。ドドンナは、ノーグとガ国軍のあいだをうまく立ち回っていたと。
独力でガルバディアに対抗できない小国はSeeDを必要とし、SeeDの宿敵ともいえるガルバディアはエスタの出方が分からなかったため、対立ではなく影響力の拡大を目論んだ
こうやってみると、
その複雑な国際状況に目をつけてSeeD派遣業に開始した、ノーグのビジネスマンとしての嗅覚は凄まじい
 
そして最後のポイントは、
3つのガーデンはそれぞれ独立している。三者は姉妹校程度の関係に過ぎない
参考までに、3つのガーデンの位置付けをまとめてみよう。

バラムガーデンSeeD派遣業で莫大な富を得ている。 
ガルバディアガーデンガ国政府と深いパイプを持つ。卒業生をガ軍に送り込むで莫大な「委託金」を得ている。 
トラビアガーデントラビアの国民の殆どがトラビアガーデンの生徒とその家族だという(チュートリアル情報)。国民皆兵制を採用しているトラビアで、準公的な役割を担っている。 

ドドンナはノーグの手下だそうだが、魔女がガルバディアガーデンを狙っていると知ってもノーグはドドンナのもとにSeeDを派遣しようとしなかった。ドドンナとノーグ、ガルバディアガーデンとバラムガーデンは、その程度の関係に過ぎなかった訳だ。

FF8世界の国際関係

FF8世界の現代史は、
ガルバディア(デリング政権)の視点で見ると面白い。
まず、キーマンであるガルバディア大統領ビンザー・デリングについて整理してみよう。

  • 大統領就任早々ティンバー制圧を行った野心家。
  • 自国の首都に自分の名を付ける(=デリングシティ)ほど自己意識が強い。
  • ゾーンたちの父親を見せしめのために自ら撃ったほどの男。
  • 自分を批判する者を容赦なく収容所へ。
  • 終身大統領として絶対的な権力を振るう独裁者。

これほど典型的な悪党だと清々しいかも。彼がFF2のパラメキア皇帝、FF6の皇帝ガストラに匹敵する可能性を持った野心家であることがよく分かる。
だが、
18年前のティンバー制圧以降、デリングはその領土を拡張することが出来なかった
デリングには野心があった。だが、
ガルバディアを遥かに上回る力を持った覇権主義国家エスタの存在
それが野望の遂行を許さなかったのである。
海を隔てて向こうにあるバラムやトラビアへの侵略作戦を遂行しているあいだに、エスタにガ国本土を急襲されたらひとたまりもない。かといって、ドールは資源に乏しく、莫大な戦費を投じて制圧するだけの旨味がない。皮肉にも、魔女アデルが率いるエスタという、より恐ろしい国家の存在が、デリングの野望を抑える役目を果たしていたのだ。
やがて、支配者アデルは封印され、エスタはラグナ大統領の治める平和国家へと転身するが、
情報封鎖を行っていたため、各国はそのことを知らない
そのため、エスタの存在はガルバディア(デリング)に対する抑止力として機能し続けた。
沈黙を続けるエスタ。つい先日まで派手に暴れ回っていたエスタがなぜ急に沈黙したのか分からない。エスタの出方が分からないため、ガルバディアも迂闊に動けない
という訳だ。
月日が流れ、エスタに対する不安感も次第に薄まっていく。なんだかエスタはこのまま永遠に動きそうもないぞ、とガルバディア首脳は思いはじめ、ガルバディアは領土拡張に向けて再び兵を動かしはじめる。
ところが、
今度はSeeDがガルバディアの野望を邪魔しはじめた
スコールたちを思い出して欲しい。HP600程度の若造が、G.F.の力を利用したアビリティ装着や魔法装着によって、5000以上のHPを手に入れることができる。SeeDの恐ろしさは、記憶障害というリスクを怖れず(厳密にはリスクを知らされず)G.F.の力を存分に活用できるという点であり、その圧倒的な力の前では精強なガ軍さえも歯が立たなかった。
なによりも恐ろしいのは、
正規軍と正面からぶつかって勝てるだけの力を持ちながら、むしろ、SeeDの得意分野が破壊工作や暗殺といった裏の活動にある
という点だ。少数精鋭の特殊部隊SeeDは、いつでも、最強の暗殺部隊、テロ部隊になれるのである。
バラムガーデンを潰すことはできるだろう。だが、その際にSeeDも一人残らず根絶やしにしなければ、ガルバディアは大きな爆弾を抱えることになる。しかも、SeeDの本拠地バラムガーデンに侵攻するには海を渡らねばならず、莫大な戦費が掛かる。リスクは大きかった。
ガルバディア政府は、SeeDを力でねじ伏せることを諦め、なんとかドドンナを媒介にしてSeeDに影響力を持とうとした
だが、もちろんノーグはガ国のその対応まで計算に入れたうえでSeeD派遣業を営んでいる。狡猾なワンマン経営者の前に、ガ国政府はいいように弄ばれた訳だ。
 
ビンザー・デリングが大統領になって早20年近く。月日は無情にも流れていく。…だが、天はデリングを見捨てなかった。少なくともデリング自身はそう思ったに違いない。
魔女イデアの登場
魔女イデアがデリングの協力者に。それはガルバディア、そしてデリングにとって、青天の霹靂であっただろう。

  1. イデアという女性が新たな魔女ということは、アデルは何らかの理由で魔女の力を失ったのか!?
  2. アデルがエスタを支配していたという事実から、明らかに「魔女の力>エスタの科学力」だ。
  3. 魔女さえいれば、エスタなんて怖くない!
  4. もちろんSeeDだって怖くない!

大統領就任時からの目標、世界制覇の夢、魔女イデアがいれば果たせるッ!
そして、FF8劇中でお馴染みの展開へと話が繋がる。
電波塔を再稼動させるという、ただそれだけの目的のために、ガルバディアはドールに侵攻する。魔女が自分の参謀であるという事実を世界に知らせることには、それだけのリスクを侵す価値があった。
ティンバーの放送局でデリングは「世界の全ての争いを終わらせる用意がある」と語った。これは魔女の力を背景としたガルバディア一極支配の実現を意図したものであり、平和大使として魔女イデアを紹介したことは、実質的には、各国に対する脅迫であった。
魔女イデアのために開かれた大パレード。そこからデリングがどれだけ魔女イデアを重く見ていたかが分かる。
だが、魔女イデアの登場で舞い上がっていたデリングの姿を冷めた目で見つめる男がいた。ガ軍の実質的な最高権力者フェーリー・カーウェイその人だ。
カーウェイは、ガ国が魔女に乗っ取られることを怖れ、利害が一致したドドンナと共に、魔女暗殺計画を練りはじめた
その計画に利用されたのがスコールたちだったのである。
Disc1のガルバディアのドール侵攻〜魔女暗殺作戦に至るエピソードには、これだけの背景があったのだ。

キスティスに関するプチ考察

挫折知らずの秀才に見えて、実は挫折ばかりの努力家。普段の彼女から感じられる毅然とした雰囲気は、彼女自身がそういう人間に憧れて演じようとしているからだろう。

補足劇中では見事にスコールの失恋するキスティス。劇中では直接的なフォローが為されていないが、よくよく考えると、リノアも一年前にサイファー相手に失恋している。リノアはそれをうまく乗り越え、今回はスコールのハートを射止めた訳だ。だからキスティスも今回の件を悪いほうに引きづらなければ、きっと…。キスティスは一年前リノアが通ってきた道を歩んでいる、と解釈すると、なかなか興味深い。 

アーヴァインに関するプチ考察

ガルバディアガーデンの生徒であるアーヴァインが、母校ではなくバラムガーデンの救援活動に参加した理由はなにか。おそらく、それだけアーヴァインにとって孤児院時代の仲間が大切だったのだろう。
アーヴァイン「僕たちはもう小さな子供じゃない。もう黙って離れ離れにされるのは嫌だから…。だから僕は戦う」
アーヴァインは想像以上に仲間思いな男だ。
だが、その気持ちを思うように貫徹できないぐらい心理的なプレッシャーにも弱い。D地区収容所でリノアだけを助けてそのまま出発してしまった件が分かり易いだろう。
では、なぜD地区収容所の一件以降は、心理的なプレッシャーに負けず頑張り続けることができたのだろうか。おそらく、スコールたちを助けようと積極的に動くリノアの姿に感化されたのだろう。バトルの素人であるリノアが頑張ってるのに、幼い頃からバトルの腕を磨いてきた自分が頑張らないでどうするのかと。だから怖くても彼は戦い続けるのだ。

ゼルとセルフィに関するプチ考察

スコールたちが大きな心の葛藤を抱いているのに対し、ゼルとセルフィはそういったものを持っていない。
面白いのは、この2人が葛藤を抱いていない理由が正反対なことだ。

ゼルあまり深く難しいことは考えず、とにかく物事をシンプルに考えようとする少年。裏表がないのは彼の魅力でもある。 
セルフィ親友の死を胸の奥にしまっておくだけの気丈さを持つ少女。実はバトルメンバーの中で一番のしっかり者。 

彼らのシナリオ的な位置付けはなんなのか。おそらく…、

ゼル捻くれ者が多いFF8の中で、“大事な家族のためバラム開放を目指す”というストレートな家族愛(というとゼルは顔を真っ赤にして否定するだろうが)を担当。バトルメンバー6人の中でまともな家族関係があるのもゼル1人。 
セルフィアーヴァインとの対比で見ると分かり易い。ガルバディアガーデンの生徒なのに、ガルバディアガーデンよりもバラムガーデンを守ることに力を注いだアーヴァイン。彼とは対照的にミサイルが発射されたトラビアガーデンを心から心配していたセルフィ。彼女が担当するのは郷里愛か。 

こうやって見るとアーヴァインとセルフィは自分の所属ガーデンに対する反応が正反対なんだよね。なんだか面白い。

ラグナ考察

ラグナがエルオーネやレインをどれだけ大切に想っていたかは、
キロス「おい、ラグナくん。あんた、毎日こんなパトロールごっこをしてるのか?」
ラグナ「ごっこ、ってなんだよ!」
キロス「世界を旅するジャーナリストになるんじゃなかったのか? ティンバーマニアックス知ってるだろ?そこの編集長と話をしてきた。世界の様子を紹介する記事なら、いつでも欲しいそうだ」
ラグナ「そりゃすげえ!」
キロス「一度、挨拶に行かないとな」
ラグナ「お、おう。あのな、もちっとここにいていいよな」
といったシーンや、
エルオーネを救いに、たった3人で遥々エスタまで乗り込んだ。
という展開から、よく分かる。
 
ところが、エルオーネを救出し、成り行きから魔女アデルを封印したラグナは、そのままエスタ大統領になってしまう。
いや、大統領になること自体は構わない。歴史上、他国出身の英雄が元首になった例は幾らでもあるし、ラグナはそれに相応しい偉業を実際にやってのけた。
問題は、大統領になったことではなく、17年間近くも大統領を続けたことだ。それだけ長ければ、何度も大統領選が行われていることだろう。大統領職を後人に任せ、自分はエルオーネ捜索の旅に出るチャンスは山ほどあったのだ。
それなのに、なぜ、行方不明になったエルオーネを放置し、あんな長いあいだ大統領を続けていたのだ?
なぜラグナはエルオーネよりもエスタ大統領職を優先したのか?
 
手掛かりを探そうとラグナ編1〜5をよくよく観察していると、面白いことに気づく。
あの断片的なラグナ編の中で、ラグナは精神的に成長している!
まず、ラグナ編1に注目してみよう。
ウォード「なあ、俺たち戦争に来たんだよな。ティンバー軍の屈強な戦士たちを相手に」
キロス「それがなんでこんな動物たち相手にチマチマやってなきゃならない?」
ラグナ「ん〜、それはあれだ…。ほら、ね」
キロス「また、道を間違えた」
ラグナ「とにかく帰還だ。デリングシティへGo!」
ティンバーに向かうつもりが、ぜんぜん見当違いな方向に進んでしまったラグナ。道を間違えてしまったことに気づいたラグナは、それでも戦場に行かず、そのままデリングシティに戻って、バーでくつろぎモードに移行してしまう。あれは身内しかいない場での言動だからネタで済んでいるが、実際にラグナと一緒に戦うつもりだった仲間兵にとってはたまったものじゃない。
この頃のラグナは、責任感のない、いい加減な男だった訳だ。
 
ところが、そんなラグナに変化が訪れる。
キロス「変わったな、ラグナくん」
スコール「最初はふざけたガルバディア兵だった。いい加減で俺は好きじゃなかった。(中略)。だけど、あんたは変わった。ウィンヒルに行ってからだ」
ラグナを観察してきたキロスとスコールが口を揃えるのは、ウィンヒル以降ラグナが変わったという事実だ。
 
ラグナが大統領を続けた理由、こう考えてはどうだろう?
自由気ままな一人身だったラグナは、エルオーネとレインという“守りたい人”を得て、他人の命を背負うことを学んだ。だが、それ故に、エスタの人々を見捨てることができなかった
同僚たちがティンバーで頑張ってるのに、自分たちだけバーで楽しい夜を過ごしていたガルバディア兵時代。見ず知らずのエスタ人のために私を犠牲にし続けた大統領時代。まったく正反対なラグナの2つの横顔。そのあいだにあるのがウィンヒル時代であり、彼が守りたい相手を見つけたのもウィンヒル時代だ。
そう、
行き当たりばったりで何も考えていなかった男が、愛を知ることで、他人の命を背負うことを身につけた
FF8のテーマは『愛』だが、その意味でラグナは十分に主人公としての重責を担っているのである。
だが、
皮肉なことに、それが、一家離散の原因になった
エスタ国民の期待に応えて大統領職を続けたせいで、レインの死に立ち会えなかった。大好きなエルと離れ離れになってしまった。息子スコールの存在自体を知らなかった。失った17年間はあまりに大きい。
それでも、ラグナは、過去を必要以上に嘆かず、誤魔化そうともせず、ただ現在と未来だけを見据える。
ラグナ「俺はここに残ってあれこれあれこれ考えて、な〜んかわけわかんねうちに、こんなに時間が経ってしまった。…まあ、全部、俺がやってきたことだ。良かったのも悪かったのも全部、俺だからな。…なあ、過去の話なんてもうどうしようもないだろ? 未来の話をしようぜ。いや、この時代を守るとこから始めようぜ
ラグナは実際に17年前、世界を守った。そして、今度は目の前にいる息子が世界を守る。劇中ではさらりと流れてしまったが、この場面は親子の会話であると同時に、過去の英雄から未来の英雄へとヒロイズムが継承される瞬間でもある。
 
ラグナはFF8のもう一人の主人公だ。だが、それは、プレイヤーが操作できるキャラという意味の主人公ではなく、物語的、テーマ的な意味での主人公である。
スコールとラグナ、2つのエピソードが揃って、ようやくFF8は完成する
FF8は、実に味わい深い物語だ。

FF8のテーマのまとめ

そもそもFF8のテーマ“愛”は、男女間の恋愛感情に限定されるものではない。FF6のティナが愛を捜し求めた結果辿り着いたのが孤児たちへの愛情だったように、
より広い意味の愛情、例えば家族愛といったものもFF8の愛の範疇
だ。
そういったものまで含めてFF8で描かれている“愛”を分析すると面白いことに気づく。
簡単に言えば、守る側と守られる側の関係になっている
例えば、

  • スコール→リノア
  • イデア→孤児たち
  • ラグナ→エルオーネ
  • カーウェイ→リノア
  • エルオーネ→幼い頃のスコール

この構図は、FF6の『ロック→セリス』『ティナ→孤児たち』とよく似ている。だが、FF8は“その先”まで描く。
時間の経過とともに、守る側と守られる側の関係に変化が生じる
具体的には、

  • 最後の最後でリノアがスコールを救うという逆転現象
  • 成長したスコールがエルオーネの力になるという逆転現象
  • 成長した孤児たちがイデアを助けるという逆転現象

この逆転現象を読み解く際に大きな意味を持つのがサイファー、アーヴァイン、リノアだ。

  • 少年だから誰かに助けてもらうことは恥ずかしいことではありません、という魔女の言葉に対し、俺を少年と言うなッと否定したサイファー。
  • 自分の力で自分の好きな人を守りたい。トラビアガーデンの例のイベントでそう語るアーヴァイン。
  • Disc2全般に渡って、なんとかスコールの力になろうとしたリノア。

サイファーは、守られる立場が情けない格好悪いと思って、守られる立場から抜けだそうと足掻いた。アーヴァインは、自分も好きな人を守りたいと思って戦闘能力を磨いてきた。リノアは、守られる立場が情けないという思いと好きな人の力になりたいという、サイファーとアーヴァインの二人に似た思いが複雑に絡み合っている。
守られる側にいた子供たちは、やがて、その立場に満足できず、どうにか脱却しようとする
だが、彼らの思いは時に大きな失敗に繋がる。

  • 最初の選択ミスが後々まで響いて良いとこなしで終わったサイファー。
  • スコールの力になりたいという思いが空回りし、結局スコールに助けてもらってばかりのリノア。
  • 頑張って戦闘技術は磨いたけど、プレッシャーへの弱さはそのままだったアーヴァイン。

だが、諦めたらそこで終わりだ。

  • ついにエンディングでスコールを助けたリノア。
  • D地区収容所でリノアに蹴られて以降、決して逃げ出さなくなったアーヴァイン。

…そう、
FF8の各場面で盛んに使われた“大人と子供”のキーワードは、“守られる立場から守る立場への成長”という意味において、FF8のメインテーマである『愛』に繋がる
のだ。
そう考えると、FF8のシナリオは実に興味深い内容であることに気づく。
従来のFFでは『守る側』が主人公だった(RPGの構造から考えればそうなるのが当然なので悪いことではない)。FF8は、『守られる側→守る側』への移行期間にある若者たちの姿を描いた
つまり、
リノアやサイファーの未熟さは、FF8において必然
なのだ。アーヴァインや「一見しっかり者だけど実は精神的に不安定」なキスティスの頼りなさも、同様と言えよう。
そして、
“守る側も守られる側も否定していた”スコールだからこそ、FF8の主人公に成り得た
物語序盤のスコールには“守る側”に対する憧憬の念はない。そんな人間が自ら守る立場を臨むようになる───。その原動力となったのが『愛』だった訳だ。
FF4→FF5→FF6→FF8→FF9
FF4でセシルとローザの男女愛を描き、FF5で博愛精神を描き、FF6でティナの孤児たちに対する愛情を描き、FF8でその総まとめをした。そして、人を守る動機を愛に求めたFF8に対し、FF9は人を守るのに理由は要らないと主張する。その流れが実に興味深い。

FF8の設計思想

魔法でキャラを強化するジャンクション制、魔物のレベル連動制、装備制の簡略化、特殊技など、意欲的なシステムを多数盛り込んだFF8。ところが、説明が不足気味なので、1周目ではシステムを理解できないプレイヤーが続出してしまった。
本稿では、FF8独自システムそれぞれの位置付けについて簡単に説明する。

はじめに〜なぜ通常攻撃と攻撃魔法が弱いか

なぜFF8は、通常攻撃と攻撃魔法が弱いのか。その理由は主に設定的なものだ。

  • 年端もいかぬ子供たちがSeeDとして、第一線の活躍ができるのはG.F.のお陰。G.F.が無ければ歳相応の実力しかない。他のFFの英雄たちのような大活躍を期待するのは始めから無理
  • 本当の意味での魔法を使えるのは魔女のみ。あくまで擬似魔法に過ぎないのだから弱いのは当たり前→攻撃魔法は主にちからや魔力の上昇用。

そこで、通常攻撃や攻撃魔法に変わる攻撃手段が必要になってくる。

召喚魔法の素晴らしさ

FF8を遊んで最初に気づくと思うのが、召喚魔法の素晴らしさだ。

  • 素晴らしい威力。序盤では通常攻撃の4〜6倍に達することも珍しくない。
  • 数少ない全体攻撃手段の1つ。FF8ではファイアやブリザドの効果すら単体なので、魔物が複数で現われた際に大きく役立つ。
  • ローコスト。G.FのHPが無くならない限り、何度でも使用できる。しかも、G.F.のHPは歩けば回復する。
  • 詠唱中はダメージを肩代わりしてくれる。召喚魔法は攻防一体。

だが、召喚魔法には欠点もある。

  • モーションが長すぎて、人によっては飽きる。
  • 全体攻撃してはいけない場面では厳しい。例えば、アデル戦で詰まる。

そこで、召喚魔法の代用となるのが特殊技だ。

特殊技の2つのハードル

スコールのエンドオブハート、ゼルのいわゆる超究武神破拳、リノアのヴァリー化メテオなど、特殊技の威力は凄まじい。だが、特殊技を活用するためには乗り越えねばならない2つのハードルがある。

  • 特殊技を狙って三角ボタンを連打するという発想
  • 高いHPとちから(ヴァリーと青魔法なら魔力)

特に重要なのが後者だ。
召喚魔法と特殊技を比較すると、

 召喚魔法中心の戦いかた 特殊技中心の戦いかた 
HP 詠唱中はG.F.がかばってくれるので、程々で良い 最大値の1/3が基本となるので大きく上げねばならない 
ちから 召喚魔法の威力はちからと無関係なので上げる必要が無い 特殊技の威力はちから(キャラによっては魔力)に大きく依存 

そしてFF8において、能力値を上昇させる最も効率の良い手段は『魔法の装着』だ。
つまり、
魔法を装着して能力値をアップさせるというジャンクション制は、特殊技中心で戦う場合に本領が発揮される
逆に言えば、
召喚魔法は魔法収集が苦手なプレイヤーのためのフォロー要素
とも言えるだろう。

魔法とレベルのトレードオフの関係

FF8には、『ドロー』と『精製』という2つの魔法入手の手段が用意されている。
ドローと精製のうち、より便利なのは精製だ。

  • 精製すれば、一度に大量の魔法を入手できる。例えば、ゲスパーが落とすブラックホールからはグラビデが30個入手できる。
  • 精製すれば、より早い時期に魔法を入手できる。例えば、性能がファイガよりも優れているクエイクを、ラグナ編1前に入手できる。

圧倒的に便利な精製。では、ドローの存在意義はどこにあるのかと言えば、

精製材料アイテムを入手するには敵を倒さねばならない→レベル上昇 
ドロードローするだけなら敵を倒す必要がない→レベル変わらず 

実は魔物のレベル連動制は、魔法の入手スタイルに掛かってくるのだ。
言い換えれば、
FF8は、魔物の弱さと効率良い魔法の入手法がトレードオフの関係になっている
精製のために魔物を狩るか、魔物を強くしないためにドローに頼るか。それは大きな選択だ。

参考〜魔法を入手する第三&第四の方法

先ほど、魔法の入手は『魔物を狩って精製』『魔物を狩らずにドロー』の選択だと言ったが、実は他に2つ別の方法がある。それは、

  • カードゲームで集めたカードをカード変化。
  • 「お出掛けチョコボ」でコチョコボに集めさせる。

まず、カード変化だが、これは精製とドローの良いとこ取りだ。
魔物を狩らずに(=レベルを上げずに)、材料アイテムが集まる
ただし、カードゲームには大きな欠点がある。それは、
シナリオの流れに水を差す
例えば、リノアを救ってもらおうとエルオーネに頼み込むスコール。だが、その必死な会話の前後でまったりとカードゲーム……。
当サイトでカードゲームについてあまり扱わないのも、その辺の理由からだ。
カードゲームは二周目以降、通常の遊びかたに飽きてから楽しむことをお勧めする。
一方、「お出掛けチョコボ」だが、

  • 利用できるのはDisc2中盤から。
  • ポケットステーションがないと遊べない。

などの理由から、あくまでオマケ要素に過ぎないと判断している。

参考〜FF8の戦利品入手確率

DQなどからいきなりFF8に移行した際に驚くのが、
戦利品の入手確率
だと思う。
FF8では、かなり高い確率で戦利品を入手できる
ただし、
ぶんどった敵からは戦利品を貰えない
ぶんどった際に貰えるアイテムと、普通に倒しあとに入手できる戦利品の内容が違うという敵もけっこう多いので、アルティマニアなしでやり込むには凄まじい労力が必要だろう。

参考〜装備システムの簡略化の理由

FF8では装備システムが簡略化された。だが、ゲームとして本質的な構造は変わっていない。

一般的なRPG敵を倒す→お金を入手→店で武具を購入→装備してキャラ強化 
FF8敵を倒す→戦利品を入手→精製して魔法にする→装着してキャラ強化 

ジャンクション制が見事に装備制の代用になっていることが分かるだろう。
ジャンクション制単体ですら有効に使いこなせないプレイヤーが続出したのに、もし装備制を併用していたら、ますますジャンクション制の影が薄くなる
だから個人的には、装備制の廃止は正解だと思う。むしろ、
あんな中途半端な武器改造システムを塔載するなら、そもそも存在しないほうが良かった

参考〜給料制の理由

そもそもFF8には、装備の概念が殆ど存在しない。だから、
お金の利用価値がもともと雑費しかない
そんな状態で、従来のような収入システムを採用しても、あまり意味がないだろう。
それに、給料制には幾つかの利点もある。

  • ドロー主体の“魔物を狩らない”遊びかたでも、お金に困ることがない。
  • 『給料が欲しくて筆記試験を頑張る→より深くFF8のシステムを把握できる』。システム勉強のモチベーション要素としても機能している。

特に重要なのは後者。筆記試験には、

  • GFがあるアビリティを覚えると、それまで表示されていなかったアビリティが現れることがある(5-4)
  • スコールのガンブレードはオートにすると(R1)を押す必要がない(6-7)
  • スコールが使えるフィニッシュブローの種類は、持っているガンブレードの種類と関係がある(7-3)
  • 敵は味方のレベルによってレベルを上げてくる(7-9)
  • GFは歩いているとHPを回復する(11-1)
  • バトルから逃げた場合でも相手にダメージさえ与えていれば、経験値がもらえる(13-1)
  • スコールの連続剣は、ピンチになればなるほど多くの回数で攻撃できる(14-2)
  • かばうは、自分のとなりに立っているキャラクターしかかばわない(14-9)
  • 1人で全種類の魔法を持つことはできない(15-2)

などと、FF8を遊びこなすうえで重要な情報の宝庫となっている。攻略本などを見ながら、ただ作業的にYes/Noを選ぶのは勿体ない。

参考〜FF8における雑魚戦の意義とは

雑魚戦の意義を簡潔にまとめれば、

一般的なRPGゲームを進めるうえでの障害要素。 
FF8なにかが欲しくて戦う“狩り”。障害要素はボスが担当。 

逆に言えば、だからこそ「エンカウントなし」なんてアビリティも存在するわけだ。
ちなみに、その「エンカウントなし」には、大きな落とし穴がある。
とても簡単に雑魚戦を回避できてしまうので、ついつい乱用してしまう。その結果、本来、雑魚戦で入手できるはずのものが入手できなくなってしまい、あとで皺寄せが来る。
例えば、ティンバー〜ガルバディア周辺で頻繁に出現するスラストエイビスからはレビテトをドローできる。エンカウントなしで、そもそもスラストエイビスと出会わなければ、ドローポイント1個分のレビテトでブラザーズ戦をこなさなければならない。
『エンカウントなし』が本領を発揮するのは、その地域のモンスターから欲しいものを全て奪ったあと
だ。

まとめ

以上、FF8の独自システムを流れに沿ってまとめてみた。
だが、FF8の要素は上記で説明したものが全てではない。

  • 召喚魔法のモーションの長さには飽きたが、特殊技を多用できるほどゲームが得意ではない人のために、暗黒や自爆などの攻撃型コマンドアビリティが存在する。
  • 魔法ドレイン、ST攻撃Jドレイン、属性吸収、フルケア、ホワイトウインドなどは、暗黒やオーラを中心にした戦いかたで大きな威力を発揮する。
  • FF8のお金は基本的に雑費だが、道具を魔法の材料として買うことで、『店で買ったものを装備してキャラ強化』という流れが残っている。序盤ですらブレイク、ケアルガ、ファイガなど。終盤なら、なんとオーラすら金の力で入手できる。
  • チュートリアルは単体では読むモチベーションが沸かない人が多いと思う。あれは『筆記試験で分からない問題に出くわす→チュートリアルで答えを探す』で少しずつ読み進めていくのがベストと思われ。
  • 精製のために魔物を狩る(=レベルが上がる)プレイヤーの御褒美に、レベルが高くなると魔物から入手できるアイテムの品質が上がるという仕掛けが用意されている。

これは筆者の主観的な感想だが、
FF8は奥まで深く考え抜かれて作られている。ただ、とにかく分かりにくかった
FF10では、なんと『プリン系の敵には攻撃魔法を使え』というFFファンには基本的な事項すら強制戦闘で紹介していた。あれは、FF8の反省の上に立ったうえでのものかもしれない。

終わりに〜通常攻撃と攻撃魔法が弱いのは何故か【補足】

冒頭で、

  • 年端もいかぬ子供たちがSeeDとして、第一線の活躍ができるのはG.F.のお陰。G.F.が無ければ歳相応の実力しかない。他のFFの英雄たちのような大活躍を期待するのは始めから無理
  • 本当の意味での魔法を使えるのは魔女のみ。あくまで擬似魔法に過ぎないのだから弱いのは当たり前→攻撃魔法は主にちからや魔力の上昇用。

と説明した。だが、そこには先がある。

  • スコールたちは一撃の軽さを補うために連続技の構築に力を注いだ。その結果として誕生したのが、連続剣、デュエル、ショットなどの特殊技だった。
  • 魔女がその力を開放して攻撃魔法を使えば、シリーズ最強クラスの魔法の威力を発揮できる。

FF8の世界は、我々の世界と比較すれば非常識の塊だが、その世界内ではきっちり完結しようと努力している。そして、その努力を前面に出さず、匂わす程度で抑えている。個人的にはFF8のこういった奥床しい部分を魅力的に思う。

【おまけ1】FF8には2つのプレイルートがある

戦闘にこだわりたくない人向け低レベルルート 召喚魔法や攻撃型アビリティ、カードゲームやドロー 
戦闘にこだわりたい人向け高レベルルート 特殊技と精製 

2つのルートのどちらを選んでも良いのがFF8の魅力だ。

【おまけ2】一般的なRPGとの比較

 普通のRPG FF8 
お金の入手法 主に戦闘での勝利 主に給料 
お金の意義 装備を整えるための資金
消費アイテム購入のための雑費  
消耗アイテム購入や乗車運賃などの雑費 
脱着自由なキャラ強化要素 装備アイテム 魔法 
↑を入手する方法 店で購入
宝箱で入手  
精製で作成
ドローポイントでドロー  
戦闘と↑の関係 戦勝で金を獲得→アイテム購入→装備 戦勝でアイテム入手→魔法精製→魔法ジャンクション 
キャラの個性 アビリティ、装備制限、能力値など 主に特殊技 
装備品の意義 脱着可能なキャラ強化要素 特殊技の強化要素(スコールのみ)
命中力の強化(セルフィのみ)  
ボス戦の位置付け ゲームを進めるうえでの障害 ゲームを進めるうえでの障害 
雑魚戦の位置付け ボスより軽めだがそれでも障害 バトル好きな人や極めたい人用 
隠しボス戦の位置付け バトル好きな人や極めたい人用 バトル好きな人や極めたい人用 
攻撃魔法の意義 相手にダメージを与える一手段 ジャンクション素材
リノアのヴァリー用  

実は面白いドローシステム

いきなり結論から話そう。
ドローを使って魔法を手当たり次第に集める遊びかたが面倒なのは当然
なぜなら、
目の前にある魔法を全てコンプリートするプレイスタイルは、普通のRPGで言えば、アイテムコンプリートを目指すようなもの。それ自体がやりこみプレイ
だからだ。
必要な魔法だけを厳選して集めていけば、ドローは快適なシステムになる
だが、“必要な魔法”をどうやって判断するのか? アイテムなら値段で判断できるが、魔法は実際に装着してみるまで性能が分からない。…だが、実はそこがドローシステムの魅力だったりする。
推理と直感による取捨選択の決断こそ、ドローシステムのゲーム的な面白さ.
具体例を出そう。
イフリート戦までにドロー可能な魔法はファイア、ケアル、ライブラ、サンダー、ブリザド、スリプル、サイレスの7種類。フルコンプリートには2人×100個×7種類=1400個も必要になる。イフリート戦までに100個揃えるべき魔法は幾つあるか?
…答えはゼロだ。この時点ではちからJもHPJもないので、我武者羅に魔法を集める意味は薄い。せいぜい、各魔法の所持数を10個(ドロー2〜3回程度)に留めておけばよい。スコールが攻撃する合間に、キスティスがドローすれば、ストレスを溜めることなく、そこそこの数の魔法が集まる
G.F.イフリートを入手し、ちからJが利用できるようになってからが本番だ。今までに集めた魔法を同数ずつスコールにもたせて(残りはキスティスに預けて)『最強』コマンドを使う。すると、ファイア(orサンダー/ブリザド)が現時点では最も強力な魔法だと分かる
ターゲットは決定だ。ファイアを狩れ! …これで、闇雲に集めたときの1/7の手間で済んでしまった
こういった工夫の積み重ねでどんどん手間を短縮できる。その過程が面白い。
 
もし、そこまで深く考えて遊ぶのが面倒だと思うなら、
今のままじゃあ敵を倒すのが大変だと感じてから、魔法の大量収集を始めればよい
なぜなら、
先に進めば進むほど強い魔法が手に入り、以前に手に入れた魔法は相対的に役に立たなくなっていく。いま困ってないのに魔法を集めても、その魔法があとあと役に立つとは限らない
ドローを経験値稼ぎに置き換えてみれば分かり易い。経験値稼ぎは、今のままじゃあ敵を倒すのが大変だと感じてから始めるべきだ。先に進めば進むほど経験値の多い魔物が出現するのだから。
もちろん、アルテマやトリプルみたいな、名前を見ただけで凄いと分かる魔法は、積極的にドローしたほうが良いけどね。

FF8システム総論(暫定版) 

ちょっと時間がないので、いきなり、まとめ。
FF8は「試行錯誤しながらルールを理解していく楽しさ」を形にしようとした
例えば『通常攻撃が弱い→召喚魔法は長い→連続剣なら強くて早い→暗黒+ST攻撃Jドレインなら早くて強くて回復も可能→ヴァリー化メテオはもっと早くて強い→エンドオブハートは威力が凄まじい→ラッシュパンチとヘッドショックの最速入力が実は最強』とかね。
だが、多くのFFファンが望んでいたものは「明確なルールの中で最適な手順を模索する楽しさ」だった。
例えば『敵がリフレクを唱えた→リフレクで跳ね返った魔法は再び跳ね返らないから自分にリフレクを唱えて相手に反射させよう』とか。
そのギャップがFF8のシステムに対する不評に繋がった。
要するに、ラーメンを注文したらチャーハンが出てきたようなもんだな。
そもそもFF1〜7が一貫して低難易度化&親切設計の方向で進歩してきたことを考えれば、FF8での大胆すぎる方向性の転換は無謀としかいいようがない
参考までに、SFC以降のFFで不親切路線を堂々と採用しているのは8作目と9作目のみ。
FF8は無謀だ。…でも。よくよく考えてみれば、無謀さこそFFのFFたる所以だよな。FF1のファンタジー+メカな世界観、FF2の熟練度制、FF3のジョブ制、FF4のATB、FF5のボス敵の弱点制、FF6の主人公廃止、FF7のポリゴン化、FF9の強すぎる通常攻撃、FF10のCTB。
要するに、
とことん我が道を進んで“俺について来い”というのがFFシリーズの特色なんだけど、それが悪い方向に出てしまったのがFF8
結果的には失敗だったけど、新しいものを作ろうという姿勢は好きだ。この調子でFFチームには頑張ってほしい。

FF8の真実〜特殊技や召喚魔法を使わなくてもクリアできる

特殊技や召喚魔法を使わなくてもクリアはできる。もちろん、効率は悪くなるけどね。
その際にキーとなるのが『暗黒』コマンドだ。
暗黒コマンドはDisc1中盤で入手できるG.F.ディアボロスで取得可能。100AP必要だが、HPを最大値の1/10消費して威力3倍(トリガー入力と併用すれば4.5倍)の通常攻撃を放つことができる。
具体的にスコールで例を出せば、

Disc1中盤ですらちからJファイガ(ティンバーで買える魔法の書から魔導石経由で精製)で1000ダメージ達成。 
Disc2中盤ですらちからJクエイク(アルケオダイノスの戦利品から精製)+ちから20%+ちから40%で3500ダメージ達成! 

さらに、

キスティスのカードからトリプル作ればちから20%とちから40%を組み合わせて7000ダメージ達成! 
シュミ族の村でアルテマを集めればちから20%とちから40%を組み合わせて9999ダメージ(カウンターストップ)達成! 

もちろん『暗黒』にはHPが減るという欠点がある。だが、
ST攻撃Jドレイン(ドレインはDisc1ティンバー南西の小さな谷(Disc3なら大塩湖)にいるゴーマニからドロー可能)を装着すれば、消費HPより回復HPのほうが高くなるので、実質的にHPの心配がなくなる
暗黒コマンドの魅力をまとめてみると、

  • 三角ボタンを連打しなければならない特殊技より、素早く、確実に発動可能
  • ST攻撃Jドレインと組み合わせることで、攻撃とHP回復を兼ねた一体技になる
  • 暗黒はディアボロスのほか、グラシャラボラスやエデンで取得可能。ゲーム終盤では、9999×3で1ターンで29997ダメージ与えることができる

問題は、序盤で100APをどうやって集めるかということだが、

  • フォカロル(小)は一匹3APで、しかも集団で現われ易い
  • アルケオダイノスなら一匹10AP(デジョネーターで一撃)
  • ボス敵はだいたい20AP所持してる

最近のFFでは行う必要がない経験値稼ぎのノリでフォカロル退治を続けていくのも一興かも。
なお、参考までにディアボロス入手までのボス戦は、

イフリート通常攻撃でもブリザドでも好きなほうを連発。 
エルヴィオレフォカロルのサカナのヒレからウォータを作って力Jすれば、1ターンで400以上のダメージ。エルヴィオレのHPが3000ぐらいなので、大した手間じゃない。 
グラナルドエルヴィオレに勝てるならまず大丈夫。予めテントを買っておき、セイレーンの生命魔法精製でケアルガを作ってHPJしておけば万全か。 
ディアボロスウォータやファイガで魔力を上げておき、グラビデをドローして放つ。 

こんなもんで。

FF8の真実〜チュートリアルの本当の読みかた

読みにくいと評判のチュートリアルだが、実は、
チュートリアルが読みにくく感じるのは、そもそもチュートリアルが、一から十まで通して読むことを前提に構成したものではなく、プレイ中に疑問を感じたときに“自分なりに当たりをつけて情報を探す”ことを前提に構成されたものだから
だ。
例えば、

  • ドロー連発は退屈だ→もっと効率良い魔法収集方法を探せ→チュートリアルで精製を発見→精製の面白さを堪能
  • 召喚魔法が退屈だ→もっと効率良い攻撃手段を探せ→チュートリアルで暗黒コマンドや特殊技の存在を発見→戦闘のテンポとスリルが上昇
  • SeeD筆記試験で解けない問題がある→チュートリアルで手掛かりを探せ→お金を大量に入手できて精製材料買いまくり
  • 魔法を捨てる方法が分からない→チュートリアルで方法を探せ→三角ボタンで魔法を捨てることができると判明
  • 今回のFFはMPがないのでテントなんて意味がないなぁ…と思う→チュートリアルでテントから何を精製できるか調べる→ケアルガを精製できることを知る
  • ティンバーのペットショップで“魔法の書”というアイテムを発見→チュートリアルで魔法の書が何に精製できるか調べる→魔導石に精製できることを知る→さらに魔導石から精製できるものを調べる→ファイガを精製できることを知る

要するに使いかたは辞書や辞典と同じ。辞書や辞典を先頭ページから読んでいくのがナンセンスなように、チュートリアルも先頭ページから読んだらアカンと。SeeD筆記試験には、そのことを間接的に伝える意味合いもあるんだろうなぁ。

シナリオ関係の推測

宇宙で都合よくラグナロクと出会えたのは何故か?
宇宙は広大だ。いくら、アデル・セメタリーの近くにラグナロクが放棄されているとはいえ、酸素が無くなるまでのあいだにラグナロクに出会うなんて、トンデモない確率。奇跡としか言いようがない。その奇跡を奇跡で終わらせても別に構わないのだが、別の解釈も可能だ。
ヴァリー発動後は制御不能になる点からリノアはまだ魔女の力を使いこなせていないことが分かる。スコールと再会して生きる希望が湧いたリノアの“地上に戻りたい!”という強い思いに魔女の力が反応し、ラグナロクを引き寄せたと。なにせ魔女には時間圧縮なんて荒業すら可能なのだ。ラグナロクの一台や二台どうだってあるまい。
魔女は力を継承するまで本当に死ねないのか?
エンディングのアルティミシアの様子を見ると、『アルティミシア自身は既に死んでいて、魔女の力がアルティミシアの肉体を勝手に動かしている状態』に見える。『魔女は力を継承するまで死ねない』というのは俗説なんだろうな。
魔女の力とは一体なんなのか?
バラムの老人が娘に話す神話やチュートリアルで説明されている仮説が正しいとすれば、おそらく魔女の力の正体は肉体を捨てた大いなるハインだろう。ハインとは大地の支配者であり、人類を作り出した存在。ところが、その暴君ぶりに激怒した人類の逆襲を受けて姿を消してしまった。G.F.が人間の脳内に寄生するように、肉体をもたないハインが人間に寄生したのが“魔女”ではあるまいか。そしてハインは人類への逆襲のタイミングを静かに計っていると。

2003年4月1日の更新分

 
FF8リメイク案〜システム編 リメイク案です。
精製表 あいうえお順の精製表。

モンスターのレベルについて

モンスターのレベルは下記の2パターン。

  • パーティーの平均レベル×1.2
  • パーティーの平均レベル×0.8

例えばパーティーの平均レベルが36なら、魔物のレベルは43ないし29となる。
ただし、一部のダンジョンやボス敵には例外もある。詳細はアルティマニアに掲載されているが、それ以外に、
アルティミシア城の雑魚敵のレベルはランダム
ちなみにレベルは100を超えない(FF5などにはレベル100以上の魔物が何体かいるため念のため)。

経験値の獲得について

アルティマニアに掲載されている経験値は計算算出の基本値に過ぎない。
同レベルの魔物の経験値は基本値の約4倍。
ただし、同レベルの魔物と戦う機会は滅多にない。前述のように雑魚敵のレベルは『パーティーの平均レベル×1.2或いは0.8』となるが、

魔物のレベル 獲得経験値 
パーティーの平均レベル×1.2 基本値の5倍 
パーティーの平均レベル×0.8 基本値の3倍 

なお、FF8ではドールでサイファーも語っているように魔物にトドメを刺したキャラはより多くの経験値を入手できる。詳細はアルティマニアを参照するのが早いだろう。

2003年4月8日の更新分

 

今回は、以前に書いた基礎的な事項の書き直しがメイン。今後も、より分かり易い内容を目指して、こういう書き直しは続くと思います。

レベル100って本当につらいの? 

一般に、
レベル100だと敵が強すぎるから、レベルは抑え目に進んだほうがいい
という見解が幅を利かせているようだ。
だが、それは本当だろうか?
実際に検証してみることにしよう。
 
戦闘の難易度は、大胆に言ってしまえば、

  • 1ターンに相手からどれぐらいのダメージを受けるか
  • 相手を何発で倒せるか

で決まる。
 
まず『1ターンに相手からどれぐらいのダメージを受けるか』だが、
オメガウエポンのメギドフレイム対策でHPを9999にしなければならない。レベル10でもレベル100でも要求されるHPは同じ
むしろ、HPが高い分だけレベル100のほうが有利だと言えるかもしれない。

レベル10約600。9999にするためには『HP+80%』が欲しいところ。 
レベル100約4000。ホーリー+HP20%+HP40%で9999達成。 

よく耳にする『敵の攻撃が早すぎて回復が間に合わない』という問題は、

  • バトルスピードを最遅に設定にする(重要!)。
  • トリプル状態にしてケアルガ三連発。ヘイスト状態にしておくと尚良い。
  • それでも足りないなら回復キャラを2人に増やすなどの工夫を。

これで解決できるはずだ。
 
続いて『相手を何発で倒せるか』だが、FF8には超強力な攻撃手段が幾つも揃っている(下記の分類は筆者に依るもの)。

S級エンドオブハート、デュエル、ジエンド 条件さえ揃えば1ターンに何十万ものダメージ。或いは問答無用の一撃必殺。 
A級自爆、ヴァリー、エデン、連続剣 条件さえ揃えば数万ダメージ。 
B級暗黒 条件さえ揃えば9999ダメージ。 
C級通常攻撃、魔法 9999ダメージ達成が難しい。 

まずS級の攻撃手段だが、それぞれ一般的とはいえない欠点がある。

エンドオブハート外部情報なしで材料を集めるのは大変。 
デュエルプレイヤーのコマンド入力速度に効果が依存。 
ジエンド外部情報なしでは、そもそも存在に気づかない場合が多い。 

ジエンドやエンドオブハートならレベル100の敵でも楽勝です、なんて言っても説得力がないだろう。そこで1ランク下げてA級の攻撃手段を見てみよう。

自爆レベル100+ホーリー+HP20%+HP40%で49995ダメージ。お手軽且つ強力な攻撃手段だが1戦闘で1人1回しか使えない。 
ヴァリーレベル100+ペイン+魔力20%+魔力40%+『攻撃魔法をメテオのみ所持』で毎ターン40000ダメージ。メテオは1個でも構わないので大塩湖のドローポイントを利用するといい。 
エデンレベル100+召喚魔法10〜40%+応援255で60000ダメージ可。ただし連発するには演出時間が長すぎる。 
連続剣レベル100+フレア+ちから20%+ちから40%ならフィニッシュブローを除いてもワンセット15000〜30000ダメージ。ちからを上げればもっと威力が高くなる。 

自爆とエデンは頻繁に使えない欠点があるので除外するとして、ヴァリーと連続剣を同時に使えば1ターンに6万以上のダメージ繰り出せる。ヘイストを使えば時間当たりの破壊力が更に増す。

  • HP10万程度の魔物なら楽勝。
  • グリーヴァの上限レベルでのHPは12万。3ターン程度で終わり。
  • ラストボスであるアルティミシア最終形態の上限レベルのHPは30万弱。6ターン程度でHP0まで追い込める。
  • レベル100オメガウエポンのHPは116万弱。さすがにここまでHPが高いと倒すのにそれなりに時間が掛かる。でも、おまけボスなのだから、それぐらいの歯応えがないとむしろ物足りないような。

 
以上の話を踏まえての個人的な見解だが、

  • ある程度RPGの戦闘に慣れてるプレイヤーならレベル100でも怖くない。
  • 低レベルコースというのは、シナリオにしか興味がないプレイヤーや封印プレイのために用意されたものではないだろうか。
  • あれこれ努力して強敵を打ち倒す喜びを味わいたいなら、レベルを上げない努力よりも、システムを使いこなす努力にエネルギーを費やしたほうが楽しい

ドローはどこまで省略できるか

FF8には50種類の魔法が存在する。
ケアル、ケアルラ、ケアルガ、レイズ、アレイズ、ゾンビー、デス、エスナ、リジェネ、ホーリー、ファイア、ファイラ、ファイガ、ブリザド、ブリザラ、ブリザガ、ウォータ、サンダー、サンダラ、サンダガ、エアロ、スロウ、ヘイスト、ストップ、グラビデ、ライブラ、レビテト、シェル、プロテス、オーラ、デスペル、リフレク、スリプル、バーサク、コンフェ、バイオ、ブライン、サイレス、ブレイク、ペイン、メルトン、ドレイン、クエイク、トルネド、フレア、メテオ、アルテマ、アポカリプス、ダブル、トリプル。計50個
このうちアポカリプスはラストバトル限定の魔法なのでドローで100個も集める必要はない。
ケアル、ケアルラ、ケアルガ、レイズ、アレイズ、ゾンビー、デス、エスナ、リジェネ、ホーリー、ファイア、ファイラ、ファイガ、ブリザド、ブリザラ、ブリザガ、ウォータ、サンダー、サンダラ、サンダガ、エアロ、スロウ、ヘイスト、ストップ、グラビデ、ライブラ、レビテト、シェル、プロテス、オーラ、デスペル、リフレク、スリプル、バーサク、コンフェ、バイオ、ブライン、サイレス、ブレイク、ペイン、メルトン、ドレイン、クエイク、トルネド、フレア、メテオ、アルテマ、アポカリプス、ダブル、トリプル。計49個
また、ケアルガ(テント)、ブレイク(金の針)、バイオ(毒消し)、ブライン(目薬)、山彦草(サイレス)、エスナ(万能薬)、ゾンビー(聖水)は、普通の店で購入できるアイテムを精製して作れるので、それらもドローで集めまくる必要がない。
ケアル、ケアルラ、ケアルガ、レイズ、アレイズ、ゾンビー、デス、エスナ、リジェネ、ホーリー、ファイア、ファイラ、ファイガ、ブリザド、ブリザラ、ブリザガ、ウォータ、サンダー、サンダラ、サンダガ、エアロ、スロウ、ヘイスト、ストップ、グラビデ、ライブラ、レビテト、シェル、プロテス、オーラ、デスペル、リフレク、スリプル、バーサク、コンフェ、バイオブラインサイレスブレイク、ペイン、メルトン、ドレイン、クエイク、トルネド、フレア、メテオ、アルテマ、アポカリプス、ダブル、トリプル。計42個
さらに、ケアルガを入手できるのはDisc1序盤(SeeD実地試験)なので、ケアルガより下位の魔法であるケアルラは必要ない。ケアルも使う分だけ集めておけばよい。
ケアルケアルラケアルガ、レイズ、アレイズ、ゾンビー、デス、エスナ、リジェネ、ホーリー、ファイア、ファイラ、ファイガ、ブリザド、ブリザラ、ブリザガ、ウォータ、サンダー、サンダラ、サンダガ、エアロ、スロウ、ヘイスト、ストップ、グラビデ、ライブラ、レビテト、シェル、プロテス、オーラ、デスペル、リフレク、スリプル、バーサク、コンフェ、バイオブラインサイレスブレイク、ペイン、メルトン、ドレイン、クエイク、トルネド、フレア、メテオ、アルテマ、アポカリプス、ダブル、トリプル。計40個.
ティンバーのペットショップ(Disc1中盤)で購入できるアイテムを精製すると、ファイガ、ブリザガ、サンダガ、ストップ、デスペルなどの魔法を入手できる。それらの魔法もドローで100個集める必要がない。
ケアルケアルラケアルガ、レイズ、アレイズ、ゾンビー、デス、エスナ、リジェネ、ホーリー、ファイア、ファイラ、ファイガ、ブリザド、ブリザラ、ブリザガ、ウォータ、サンダー、サンダラ、サンダガ、エアロ、スロウ、ヘイスト、ストップ、グラビデ、ライブラ、レビテト、シェル、プロテス、オーラ、デスペル、リフレク、スリプル、バーサク、コンフェ、バイオブラインサイレスブレイク、ペイン、メルトン、ドレイン、クエイク、トルネド、フレア、メテオ、アルテマ、アポカリプス、ダブル、トリプル。計35個.
ファイガ、サンダガ、ブリザガがDisc1中盤で入手できるということは、それより下位の攻撃魔法は集めなくても良いということだ。ファイア、ファイラ、ブリザド、ブリザラ、サンダー、サンダラも使う分だけ集めておけば良い。
ケアルケアルラケアルガ、レイズ、アレイズ、ゾンビー、デス、エスナ、リジェネ、ホーリー、ファイアファイラファイガブリザドブリザラブリザガ、ウォータ、サンダーサンダラサンダガ、エアロ、スロウ、ヘイスト、ストップ、グラビデ、ライブラ、レビテト、シェル、プロテス、オーラ、デスペル、リフレク、スリプル、バーサク、コンフェ、バイオブラインサイレスブレイク、ペイン、メルトン、ドレイン、クエイク、トルネド、フレア、メテオ、アルテマ、アポカリプス、ダブル、トリプル。計29個.
ライブラ、レビテト、エアロ、スロウ、ダブルは入手時期的にジャンクション素材としての魅力が薄く、わざわざ何百個も集める必要性が薄い。使う分だけ集めておけば良い。
ケアルケアルラケアルガ、レイズ、アレイズ、ゾンビー、デス、エスナ、リジェネ、ホーリー、ファイアファイラファイガブリザドブリザラブリザガ、ウォータ、サンダーサンダラサンダガエアロスロウ、ヘイスト、ストップ、グラビデ、ライブラレビテト、シェル、プロテス、オーラ、デスペル、リフレク、スリプル、バーサク、コンフェ、バイオブラインサイレスブレイク、ペイン、メルトン、ドレイン、クエイク、トルネド、フレア、メテオ、アルテマ、アポカリプスダブル、トリプル。計24個.
これでドローで入手すべき魔法の数が半分以下になった。だが、まだまだ節約できる。
顔馴染みがあればエスタ以降でオーラ、プロテス、シェルを精製できる。FF8は序盤でHPを大きく増やせるため、ラグナロク入手まではプロテスとシェルを実戦で使う分だけ集めておけば良い。また、オーラはドローよりも精製のほうが早く入手できる。よって、この3つの魔法も精製で集める必要がない。
ケアルケアルラケアルガ、レイズ、アレイズ、ゾンビー、デス、エスナ、リジェネ、ホーリー、ファイアファイラファイガブリザドブリザラブリザガ、ウォータ、サンダーサンダラサンダガエアロスロウ、ヘイスト、ストップ、グラビデ、ライブラレビテトシェルプロテスオーラデスペル、リフレク、スリプル、バーサク、コンフェ、バイオブラインサイレスブレイク、ペイン、メルトン、ドレイン、クエイク、トルネド、フレア、メテオ、アルテマ、アポカリプスダブル、トリプル。計21個.
デス(包丁)はトンベリキングと戦うためにトンベリを狩っているあいだに平均すると300個分の材料が集まるはず(50%の確率で30個入手できて最低20匹戦わねばならないので。←アルティマニア情報)。
ケアルケアルラケアルガ、レイズ、アレイズ、ゾンビーデスエスナ、リジェネ、ホーリー、ファイアファイラファイガブリザドブリザラブリザガ、ウォータ、サンダーサンダラサンダガエアロスロウ、ヘイスト、ストップ、グラビデ、ライブラレビテトシェルプロテスオーラデスペル、リフレク、スリプル、バーサク、コンフェ、バイオブラインサイレスブレイク、ペイン、メルトン、ドレイン、クエイク、トルネド、フレア、メテオ、アルテマ、アポカリプスダブル、トリプル。計20個.
地獄に一番近い島のルブルムドラゴンからぶんどれば1回につきフレア80個分の材料が手に入る。
ケアルケアルラケアルガ、レイズ、アレイズ、ゾンビーデスエスナ、リジェネ、ホーリー、ファイアファイラファイガブリザドブリザラブリザガ、ウォータ、サンダーサンダラサンダガエアロスロウ、ヘイスト、ストップ、グラビデ、ライブラレビテトシェルプロテスオーラデスペル、リフレク、スリプル、バーサク、コンフェ、バイオブラインサイレスブレイク、ペイン、メルトン、ドレイン、クエイク、トルネド、フレア、メテオ、アルテマ、アポカリプスダブル、トリプル。計19個.
ウォータはフォカロルを倒すと1戦闘につき40〜60個手に入る。入手時期的に300個も集める必要がないのでフォカロル狩りがお勧め。
ケアルケアルラケアルガ、レイズ、アレイズ、ゾンビーデスエスナ、リジェネ、ホーリー、ファイアファイラファイガブリザドブリザラブリザガウォータサンダーサンダラサンダガエアロスロウ、ヘイスト、ストップ、グラビデ、ライブラレビテトシェルプロテスオーラデスペル、リフレク、スリプル、バーサク、コンフェ、バイオブラインサイレスブレイク、ペイン、メルトン、ドレイン、クエイク、トルネド、フレア、メテオ、アルテマ、アポカリプスダブル、トリプル。計18個.
これでドローで大量に集めるべき魔法が50種類から18種類まで減った。だが、まだまだドローの手間を減らす余地がある。
FF8では魔物のレベルが上がると戦利品の質や量が上昇する。

グラビデレベル30以上のウェンディゴを倒すと90個分の材料が手に入る。 
リジェネレベル30以上のメズマライズから120個分の材料を一度にぶんどれる。 
ヘイストレベル30以上のバイセージから120〜160個分の材料を一度にぶんどれる。 
クエイクレベル30以上のアルケオダイノスから160〜200個分の材料を一度にぶんどれる。 
トルネドレベル30以上のスラストエイビスから40〜80個分の材料を一度にぶんどれる。 
レイズレベル40以上のグラナトゥムを倒せば160個分の材料が手に入る(レイズは下位魔法だがジャンクション媒体としての効果を発揮するのはむしろ終盤なので、それまでは使う分だけ集めておけば良い)。 
アレイズレベル30以上のクアールから80個分の材料を一度にぶんどれる。 
スリプルレベル30以上のグラッドからを倒すと80個分の材料が手に入る(スリプルは下位魔法だが実質的に対モルボル専用なので入手は終盤でも構わない)。 
コンフェレベル30以上のブリッツから160個分の材料を一度にぶんどれる(コンフェは下位魔法だが実質的に対モルボル専用なので入手は終盤でも構わない)。 
リフレクレベル30以上のヘッジヴァイパーを倒すと80〜160個分の材料が手に入る。 
ホーリーレベル40以上のエルノーイルから40〜80個分の材料を一度にぶんどれる。エスタ市内で稼ぐのが楽。 

つまり、

  • 早く確実に魔法を入手したいならレベルをある程度上げたほうが楽。レベル30ぐらいなら、敵もそれほど強くないし。
  • ラストダンジョンの敵のレベルはランダム。だから、レベルを上げたくないけど戦利品が欲しいという人は先にラストダンジョンに行って稼いでから海洋人口調査島や地獄の島に向かうのが吉。

そんな訳で、
ケアルケアルラケアルガレイズアレイズゾンビーデスエスナリジェネホーリーファイアファイラファイガブリザドブリザラブリザガウォータサンダーサンダラサンダガエアロスロウヘイストストップグラビデライブラレビテトシェルプロテスオーラデスペルリフレクスリプル、バーサク、コンフェバイオブラインサイレスブレイク、ペイン、メルトン、ドレイン、クエイクトルネドフレア、メテオ、アルテマ、アポカリプスダブル、トリプル。計7個.
ついに一桁になったが、さらに、

バーサクモルボル戦を通常攻撃だけで乗りきるつもりなら必要ない。 
ドレイン特殊技中心で戦うつもりなら必要ない。 
メルトン体力を限界ぎりぎりまで上げる気がないなら実戦で使う分だけ所持しておけば良い。体力はリジェネでもOK。 

最終的には、
ケアルケアルラケアルガレイズアレイズゾンビーデスエスナリジェネホーリーファイアファイラファイガブリザドブリザラブリザガウォータサンダーサンダラサンダガエアロスロウヘイストストップグラビデライブラレビテトシェルプロテスオーラデスペルリフレクスリプルバーサクコンフェバイオブラインサイレスブレイク、ペイン、メルトンドレインクエイクトルネドフレア、メテオ、アルテマ、アポカリプスダブル、トリプル。
つまり、
ドローで何百個も集めるべき魔法はペイン、トリプル、メテオ、アルテマの4つ
ということになる。

ペインエルノーイルから。エスタ市街にいる奴から奪うのが楽かな。 
トリプルオーディン(時間制限あり)とケルベロス(30レベル以上)から。 
メテオルブルムドラゴンから。防御コマンドの性質が分からないと厳しい。 
アルテマアルテマウエポンから。さすがに最強魔法だけあって大変。 

どれも最強クラスの魔法なので、それらぐらいなら集めるのにそれなりの手間が掛かっても妥当なんじゃないかと思ったり。
 
まあ以上の例はかなり極端なものだが、魔法をドローだけで集める非効率さは分かってもらえると思う。
そんな訳で、まとめに入ると、

  • 魔法によってキャラを強化していくFF8において、魔法の入手は経験値稼ぎの代わり。
  • 調査工夫の意欲があれば精製でずいぶん楽になる。
  • 調査工夫しなければドローで魔法を集めるしかない。
  • あれこれ工夫して精製を存分に活用するか、工夫しないで単純作業に勤しむか。

要するにFF8のキャラ強化システムは『調査工夫or単純作業』の二択になっている訳だ(カードゲームとポケステを含めれば四択)。

瀕死状態で三角ボタンを連打せずにクリアする方法

FF8と言えば特殊技。多くのプレイヤーがキャラを瀕死状態にして三角ボタン連打に勤しんだことだろう。だが、実はそんなことをしなくてもFF8はクリアできる。その際に大きく役立つのが暗黒アビリティだ。
『暗黒』2発で『フィニッシュブローなしの連続剣』と同じぐらいの威力
もう少し具体的に説明すれば、

Disc1中盤ファイガ(ティンバーで100個5000ギル)装着で1000ダメージ 
Disc2中盤クエイク(バラムガーデンで恐竜から収集)+ちから20%+ちから40%で3500ダメージ 
Disc3終盤ホーリー(エスタ市内でエルノーイルから収集)+ちから20%+ちから40%+ちから60%で9000ダメージ 

瀕死状態も三角ボタン連打もなしで、これだけのダメージを与えられるのである(体力が高い敵を攻撃する際はメルトンを忘れずに)。
 
暗黒コマンドにはHPを消費するというリスクもあるが、
ST攻撃Jドレインを装着することで、消費HPより回復HPのほうが多くなる
逆に攻撃と自己回復の一体技として活用できてしまう。ドレインはティンバー南西の谷に住むゴーマニ(Disc3なら大塩湖でも可)からドロー可能だ。
 
暗黒コマンドの魅力をまとめてみると、

  • 三角ボタンを連打しなければならない特殊技より、素早く、確実に発動可能
  • ST攻撃Jドレインと組み合わせることで、攻撃とHP回復を兼ねた一体技になる
  • 暗黒はディアボロスのほか、グラシャラボラスやエデンで取得可能。ゲーム終盤では、9999×3で1ターンで29997ダメージ与えることができる

このように便利な暗黒コマンドだが、下記のような気になる点もある。

  • 一度に9999以上のダメージを与えられないので、さすがにHP6桁の敵と戦うときは心元ない
  • 実際に『暗黒』アビリティを取得するまではどうやってボスを倒していけばいいか

大丈夫。ちゃんと対策はある。
 
HP6桁の敵は数える程しかいない。そういう連中と戦うときこそオーラの使いどころだ。

  • HP6桁の強敵ではオーラ+特殊技で戦う
  • それ以外の敵は暗黒中心で戦う

オーラは一見すると入手が難しい貴重魔法に見えるが、顔馴染があれば金で入手できる(ヒュプノクラウン→オーラストーン)ので、使い惜しまなくてよい。
オーラ+特殊技と暗黒コマンドを使い分けていけば良い訳だ。
 
また、『暗黒』入手までの過程だが、

イフリートHPさえ満タンなら初期状態でも「戦う」押しっぱなしでも勝ててしまう。 
エルノーイルウォータ(フォカロルの戦利品を精製)をちからJして戦えば通常攻撃中心でも十分。そこそこの長期戦になるが、エルノーイル自身からケアルをドローできるので問題なし。 
グラナルドHPさえ満タンなら初期状態でも「戦う」押しっぱなしで勝ててしまう。お付きのラルドを一匹ずつ倒すのが面倒なら召喚魔法2連発で先に一掃してしまうと良い。 
ディアボロスグラビデをストックして魔法として使いまくれば初期HPでも勝てる。ウォータかブリザガ(グラナルドが落とす魔導石から精製)を魔力に装着しておけば、ドローに失敗することも滅多にない。 

ボス戦を怖れる必要はない。
G.F.ディアボロスを取得したら、あとは好きな方法で100AP稼げばいい(ついでにイフリートでちから上昇系アビリティを取得させておこう)。

  • フォカロル(小)は一匹3AP。しかも集団で現われ易い(地域による。バラムの場合は2体まで)
  • アルケオダイノスなら一匹10AP(ゾンビー→フェニックスの尾やデジョネーターで楽勝)
  • ボス敵はだいたい20AP所持してる(ナムタルウトクはフェニックスの尾で楽勝)

最近のFFでは行う必要がない経験値稼ぎのノリでフォカロル退治を続けていくのも一興かもしれない。

通常攻撃を強くする方法

例えば、
ファイガを入手し喜び勇んでジャンクション。わくわくしながら通常攻撃したら…あれ、たった400ダメージ!?
なんて体験をした人はいないだろうか。
実は上記の例には2つの落とし穴がある。

  1. ファイガは名前から受ける印象よりもずっと弱い。DQの武器で喩えれば鉄の槍レベル。
  2. 攻撃を主体とするキャラクターは『ちから上昇系アビリティ』が必須。

FF8における攻撃魔法の序列を簡単にまとめてみると、

 Name 力 DQ4の武器で喩えるなら 
下の下 ファイア +10 銅の剣(+12) 
下の中 ファイラ +20 クロスボウ(+18) 
下の上 ファイガ +30 鉄の槍(+33) 
中の下 クエイク +40 鋼の剣(+40) 
中の中 フレア +56 バトルアクス(+55) 
上の中 メテオ +75 氷の刃(+75) 
上の上 アルテマ +100 奇跡の剣(+100) 

そう、FF8におけるファイガはDQにおける鉄の槍に過ぎない。『属性魔法の最強=DQのイオナズンやマヒャドみたいなもの』と勘違いすると拍子抜けする羽目になるので、普段DQ中心に遊んでいる人は注意しよう。
 
続いて、ちから上昇系アビリティだが、
『ちから20%』+『ちから40%』のときと比べて、アビリティなしの物理攻撃の威力は4割程度にしかならない
だから、物理攻撃主体のキャラは、ちから上昇系アビリティが必須だ。冒頭の例では、『ちからJファイガ』+『ちから20%』+『ちから40%』で1000近いダメージを与えることができる。
 
とにかくキーワードは『強い魔法』と『ちから上昇系アビリティ』だと理解して工夫すれば、きっと通常攻撃を強化できるはずだ。
参考までに、
『ちからJアルテマ』+『ちから20%』+『ちから40%』+『ちから60%』+『トリガー入力』なら、初期レベルでも1発7000近いダメージに達する
確かに初期状態での通常攻撃は貧弱だが、いつまでも貧弱なままではないのである。

経験値のイロハ

その1。
例えば、バラムに出現する魔物の経験値の期待値を見てみよう。

 ExP 
バイトバグ 60 
グヘイスアイ 60 
ケダチク 112 
アルケオダイノス 640 
クラッド 152 
 ExP 
フォカロル 60 
レッドマウス 32 
ボム 120 
ブエル 20 

モンスターごとの獲得経験値の量が極端なのが分かる。FF8では経験値1000ごとに1レベル上昇するので、アルケオダイノスならたった2匹で1レベルアップ、ブエルなら50匹倒してようやく1レベルアップということになる。要するに、
レベルを上げたいときは経験値を大量に所持する魔物と戦うのが吉
逆に、深く考えずに強敵狩りをしていると、気づいたときには想像以上にレベルが上がっていることもあるので注意しよう。
 
その2。
FF8では敵と味方の平均レベルの差が獲得経験値の量に影響する
自分よりレベルの高い敵と戦えば多くの経験値が貰え、自分よりレベルの低い敵と戦うと少ない経験値しか貰えない訳だ。ところが、
一部の例外を除き、FF8のモンスターのレベルはこちらのレベル±2割となる
例えばレベル10でアルケオダイノスを倒せば480か800の経験値を獲得できる(理論値)。レベル30でアルケオダイノスを倒しても480か800の経験値を獲得できる(同じく理論値)。敵のレベルがこちらの平均レベルに連動しているので、通常このシステムの影響が表に出ることは滅多にないのだ。
この『レベル差が獲得経験値に変化を及ぼす』というシステムの影響は、

  • 地獄に一番近い島や炎の洞窟など、魔物のレベルが固定されている場所での経験値獲得量に影響。
  • パーティーの中にレベルの低いキャラがいると獲得経験値が増える。

この2点に絞ることができよう。特に低レベルで地獄に一番近い島を訪れれば、1戦闘で3レベルぐらい上昇することも普通にある。レベル100にしたいプレイヤーはラグナロク入手まで我慢して稼ぐと良いかもしれない。
 
その3。
戦闘の途中で逃げても、それまでに減らしたHPの割合に応じて経験値が貰える
例えば、敵のHPを半分まで減らして逃げた場合、倒したときの半分の経験値を入手できる訳だ。
これは2つの影響にまとめることができる。

  • 強敵を相手に経験値稼ぎするときは、やばくなったらすぐに逃げても構わない。
  • レベルを上げたくないのにダメージを与えてしまったときは、敵のHPを全快させてから逃げること

特に、地獄に一番近い島などでレベルを上げるときは、やばくなったらさっさと逃げることをお勧めする。
 
その4。
敵にトドメをさしたキャラにはボーナス経験値が手に入る
ドールでサイファーが説明したとおり。ただし、このボーナス経験値はそれほど多くないので無視しても構わない。…人間キャラの場合は。
 
その5。
G.F.の経験値制は、人間のものと比べて、

  • 敵を倒した際に獲得できる経験値が少ない(そのキャラが装着しているG.F.の数で等分)
  • トドメを刺したときに貰える経験値の量が多い(アルティマニアに拠れば人間の10倍)

つまり、G.F.のレベルを上げたいときは、

  1. 育てたいG.F.でガンガン敵にトドメを刺す
  2. 1キャラに装着するG.F.の数を1つに留める

カーバンクルやケルベロスなど敵にダメージを与えない類のG.F.のレベルを上げたい場合は後者の方法で育てるのが良いだろう。
ちなみに、

  • 戦闘不能キャラは経験値を獲得できないが、戦闘不能キャラが装着しているG.F.は経験値を獲得できる
  • 戦闘不能のG.F.は経験値を獲得できないが、獲得経験値を頭割りするときのカウントには含まれる

 
最後に、レベルアップに必要な経験値の量だが、

人間とエデン1000ごと 
一般的なG.F.500ごと 
セイレーン
カーバンクル
ケルベロス
400ごと 

上表を見れば、アルケオダイノスの平均獲得経験値640の重みがよく分かるだろう。FF8は、DQで言うところのメタル系モンスターと序盤から戦えるようなものだ。
なお、アルケオダイノス以外で経験値の多い敵については『FF8雑学』の『経験値の多いモンスター』を参照のこと。

やってみよう

FF8を既にクリア人向け。クリア前に見るとゲームがつまらなくなる可能性もあるので要注意。

精神255はスゴイ
精神を255まで高めると、あのグリーヴァのショックウェーブパルサーすら3桁ダメージしか受けなくなる。なかなか衝撃的な光景だ。
スコールの精神を255まで高めるには、『レベル40以上(厳密には精神21以上)』+『精神Jアルテマ』+『精神20%』+『精神40%』+『精神60%』を組み合わせれば良い。このうち『精神60%』を取得できるG.F.は存在しないので、魔神の腕輪を使って覚えさせる。魔神の腕輪は封印のボスの一人であるガルガンチュアが落とす。さらに魔神の腕輪が欲しい場合はエスタのペットショップで顔馴染を利用してフォースの腕輪を10個(計20万ギル)を購入して魔神の腕輪を作り出せばいいだろう。
アルテマを別の能力値に回したい、もっと少ないレベルでいたい、という場合は『食べる』コマンドで精神を鍛えれば良いが……精神+1の効果があるモンスターはレベル30以上のモルボルだ。これはなかなか厳しい…。レベル上げとモルボル狩り、お好きなほうをどうぞ。
体力255もスゴイ
体力を255まで高めると、あのルブルムドラゴンのブレスすら3桁ダメージしか受けなくなる。なかなか衝撃的な光景だ。
スコールの体力を255まで高めるには、『レベル80以上(厳密には体力36以上)』+『体力Jメルトン』+『体力20%』+『体力40%』+『体力60%』を組み合わせれば良い。このうち『体力60%』を取得できるG.F.は存在しないので、アダマンタインを使って覚えさせる。アダマンタインはレベル30以上のアダマンタイマイを倒せば入手できる。アダマンタイマイはドール西の細長い海岸やアルティミシア城にいる。
ちなみに、レベル30以上のアダマンタイマイを食べれば体力+1の効果がある。それを利用すれば、より早いレベルで体力を上げることができるだろう。
顔馴染と精製を利用してオーラを大量生産してみよう
顔馴染と精製を活用すれば、レア魔法オーラを大量生産できる。まず顔馴染を利用してエスタのペットショップでヒュプノクラウンを買う。続いて『ヒュプノクラウン→オーラストーン→オーラ』の順で精製すれば完了。難点は莫大な金が掛かる(100個で20万ギル)ことだが、精製を使いこなせるプレイヤーにとって20万ギルは大した金額じゃない。詳細は下記参照のこと。
精製を活用してお金を楽に稼ごう
筆者お勧めの方法は2つ。お好きなほうをどうぞ。
(方法1)トラビアガーデン周辺に出現するメズマライズから、メズマライズの刃をぶんどり、メガポーションを精製する。レベル20未満なら1万ギル相当、レベル20〜29なら2万ギル相当、レベル30以上なら6万ギル相当の材料をぶんどることができる。メズマライズは2匹以上で出現することも多いので、なんと1戦闘12万ギル稼ぐことも夢じゃない。
(方法2)ある程度の軍資金があれば、戦闘することなくギルを稼ぐこともできる。テントを大量購入しメガポーションに精製して売れば良い。とりあえず軍資金は10万ギルもあれば十分。テント100個→メガポーション25個で25000ギルずつ儲かる。
アデルをあっという間に倒す
Disc4冒頭の山場といえるアデル戦。この強敵アデルをあっという間に倒す方法がある。HPを9999にして自爆。レベル40ぐらいのアデルなら自爆1発で終わり。レベル100で戦っても残りHPは僅か1001。あとは似るなり焼くなりすれば良い。
HPを9999にするには、初期レベルなら、アルテマ・アレイズ・メテオのどれかを100個装着して『HP20%』+『HP40%』+『HP80%』を組み合わせれば良い。レベル100なら『HPJケアルガ』+『HP20%』+『HP40%』+『HP80%』でもOK。

2003年4月15日の更新分

 

なぜ時間圧縮やハイン神話の詳細が劇中で語られないのか?

ラグナ主演の映画が善良な魔女が偏見から迫害された物語であること、魔女アルティミシアが目的が積年に渡る迫害への復讐であること、魔女を怖れるエスタの一部人間が大統領ラグナに無断でリノアを封印しようとしたこと。
FF8の魔女描写の根底に流れるのは、
よく分からないものに対する人々の不安や偏見
だ。それは原理や実体が解明されてしまったものに対しては抱けない感情である。FF8において魔女に関連する各種設定の詳細が解説されないのは意図的なことだと言えよう。

なぜFF8の仲間たちは大きな失敗を犯すのか?

ゼルの失言、アーヴァインのヘタレ、キスティスの持ち場離脱、サイファーのスタンドプレイ、リノアの単独特攻など、FF8はシリーズの中でも最もメインキャラクターの失敗が多い作品だ。実は、これらの失敗描写にはちゃんとした設定的な裏付けと意義がある。
そもそもスコールたちは学生に過ぎない。高い戦闘力はジャンクションのお陰。生きるか死ぬかの状況で行動した経験も数える程しかない(スコールはSeeD実地試験が初戦場。キスティスは教師を勤めていたため一年間のブランクがある)。そんな彼らが世界の命運を分けるような大仕事を平常心のまま遂げるほうがナンセンスだ。

他のFF肉体的にも精神的にもタフなヒーローたちが活躍する物語 
FF8未熟な少年少女がG.F.という不思議な力を借りて頑張る物語 

Disc2終盤で「記憶を選ぶか、ちから(G.F.)を選ぶか」という難題にスコールたちはぶつかる。そこで彼らがそれほど悩むことなくG.F.を選らんだのは、G.F.抜きでは魔女に対抗できないことを強く自覚していたからだ。記憶を犠牲にしてでも今を戦う力が欲しいと願う彼らの心境を読み解くには、Disc1での失態描写が不可欠なのである。

金の力は恐ろしい

金額だけを見る無茶に思えるかもしれないが、FF8には精製を活用して1分間に5万ギル以上稼ぐ方法があるので、あながち不可能ではないところが恐ろしい。。。

名称 費用 解説 G.F. 
フェニックスの羽 7万5千 フェニックス召喚。フェニックスの尾150個→メガフェニックス3個→フェニックスの羽1個。 アレキサンダー、セイレーン 
医術の心得 50万 アビリティ『薬の知識』。エリクサー10個から精製。アイテム主体で戦うときには便利か。 エデン 
アダマンタイン 100万 アビリティ『体力+60%』。体力の書100個→パワーリスト10個→ハイパーリスト1個 エデン 
フェニックスの魂 150万 アビリティ『蘇生』。フェニックスの尾3000個→メガフェニックス60個→フェニックスの羽20個→フェニックスの魂1個。 アレキサンダー、セイレーン、エデン 

さらに能力値アップも可能。莫大な金が掛かるので顔馴染、値切るなどを効果的に使おう。

名称 費用 解説 G.F. 
HPアップ 100万
20万  
HP+10。
HPの書100個→巨人の指輪10個→ガイアの指輪1個→HPアップ1個
(顔馴染が必要)巨人の指輪10個→ガイアの指輪1個→HPアップ1個  
エデン,グラシャラボラス 
パワーアップ 1000万
200万  
ちから+1。
ちからの書1000個→パワーリスト100個→ハイパーリスト10個→パワーアップ1個
(顔馴染が必要)パワーリスト100個→ハイパーリスト10個→パワーアップ1個  
エデン,グラシャラボラス 
マジックアップ 1000万
200万  
魔力+1。
魔力の書1000個→フォースの腕輪100個→魔神の腕輪10個→マジックアップ1個
(顔馴染が必要)フォースの腕輪100個→魔神の腕輪10個→マジックアップ1個  
エデン,グラシャラボラス 
マインドアップ 1000万
200万  
精神+1。
精神の書1000個→ヒュプノクラウン100個→ロイヤルクラウン10個→マインドアップ1個
(顔馴染が必要)ヒュプノクラウン100個→ロイヤルクラウン10個→マインドアップ1個  
エデン,グラシャラボラス 
ガードアップ 500万 体力+1。体力の書500個→オリハリコン50個→アダマンタイン5個→ガードアップ1個 エデン,グラシャラボラス 

極めつけは、

名称 費用 解説 G.F. 
ステータスアタック 2000万
400万  
アビリティ『ST攻撃J』。
精神の書2000個→ヒュプノクラウン200個→ロイヤルクラウン20個→ステータスアタック1個
(顔馴染が必要)ヒュプノクラウン200個→ロイヤルクラウン20個→ステータスアタック1個  
エデン,グラシャラボラス 
月のカーテン 2000万
400万  
アビリティ『オートシェル』。
魔力の書2000個→フォースの腕輪200個→魔神の腕輪20個→月のカーテン1個
(顔馴染が必要)フォースの腕輪200個→魔神の腕輪20個→月のカーテン  
エデン,グラシャラボラス 
鉄のカーテン 2000万 アビリティ『オートプロテス』。体力の書2000個→オリハリコン200個→アダマンタイン20個→鉄のカーテン1個 エデン,グラシャラボラス 

さすがに2000万はツライが、400万程度なら最も効率のよい稼ぎ方をすれば10分程度で溜まるので、実用性がない訳ではない。…すごい話だ。

特殊技中心で戦っているときのG.F.の存在意義は?

  • ケルベロスでトリプルとダブルを節約
  • ショックウェーブパルサーなどの強烈な攻撃に対する盾
  • 特殊技やスロットなどをG.F.の演出中にボタン連打すれば敵のATBゲージを無闇に増やさないで済む

ドロー放つの存在意義は?

  • 序盤のボス戦。序盤のボスの大半からケアルをドローできる。つまり予めケアルを集めておかなくてもどうにかなるのだ。
  • ドローできる魔法を使うと効果的なモンスターがいる。ウルフラマイターやディアボロスにはグラビデ、警備兵やグラットにはスリプルが有効。
  • ヘイストを放ってドロー集めすると時間が短縮できる。バイセージのチームと2回目のビックス&ウェッジ戦では、その時期では貴重な魔法がドローできる。その中にはヘイストも含まれているので、先にヘイストをみんなに掛けておけば、ドローに掛かる時間を短縮できる。

SeeD昇進試験のもう1つの意義とは?

SeeD昇進試験の存在意義はSeeDランクを上げることだけではない。プレイヤーに様々なヒントを与えるという役目も担っている(だからチュートリアル内に配置されている訳だ)。
 
便利な情報。

  • 毒状態では自分が行動を起こす度にダメージを受けるので、行動しないでジッとしていればノーダメージである (2-4)
  • バトル中にコマンドウインドウを一時的に消したいときにはSELECTを押していればよい (12-7)
  • バトルにおいて、行動の対象を指定をするとき、L1を押すことでウインドウから選べるようになる (18-5)

これで『魔法を捨てるボタンが存在する』なんて問題があれば完璧だったのにな(笑)。
 
精製についても具体例を挙げて説明されている。

  • アイテムから魔法を作り出すアビリティがある(4-3)
  • イフリートは炎魔法精製のアビリティを覚えることができる(6-3)
  • 炎魔法精製を使えば、魔石のかけら1個でファイアを5個精製できる(7-4)
  • 生命魔法精製を使えば、いやしの水1個で、ケアルラを20個精製できる(12-2)
  • 火竜の牙1個でフレアを20個精製できる(20-2)
  • 万能薬から万能薬改という薬を作ることができる(23-1)
  • モルボルの触手から万能薬を作るアビリティがある(23-8)

精製コマンドが有効だという手掛かりは、実はSeeD昇進試験に書かれていた訳だ。
 
特殊技について。

  • スコールのガンブレードはオートにするとR1を押す必要がない (6-7)
  • スコールが使えるフィニッシュブローの種類は、持っているガンブレードの種類と関係がある (7-3)
  • スコールの連続剣は、ピンチになればなるほど多くの回数で攻撃できる (14-2)
  • スコールの連続剣は、トリガータイミングが合うと、フィニッシュブローが出やすくなる 【答えはNo】(17-4)
  • 特殊技は>HPが減っているときのほうが出やすくなる (16-1)
  • 特殊技を出しやすくするにはオーラ状態になればよい (17-1)

特にポイントは3番目か。HPが1/3以下になれば特殊技を出せるが、もっとHPを下げれば下げるほど強力になり易くなるのだ。
 
G.F.とアビリティについて。

  • G.F.が、あるアビリティを覚えると、それまで表示されていなかったアビリティが表れることがある (5-4)
  • セイレーンは「ちりょう」のアビリティを修得することができる (11-4)
  • G.F.ケツァクウァトルはカード変化のアビリティを、アイテムを使わずに覚えることができる (13-5)
  • かばうは、自分のとなりに立っているキャラクターしかかばわない (14-9)

アビリティの派生や、かばうの意外な効果について解説。
 
テクニカル情報。

  • キャラアビリティ「さきがけ」をセットしていると、バックアタックされたときもATBゲージ満タンでバトルが始まる (26-2)
  • HP500のG.F.を召喚中に800ダメージを受けた時、差分の300ダメージは召喚していた者が受ける 【答えはNo】(30-3)

前者は、天国に一番近い島などでモルボルから触手をぶんどるときに威力を発揮する情報。後者はショックウェーブパルサーなどはG.F.を盾にすることで確実にやり過ごせるという情報。
 
モンスター情報。

  • バラムガーデンの訓練施設にはアルケオダイノスというモンスターがいる (4-8)
  • ウィンディコから鉄パイプをぶんどることができる (5-10)
  • グラッドは睡眠のステータス攻撃をしてくる (6-10)
  • ハウリザードは、よくネジを落とす (7-8)
  • グランデアーロからとがった爪はぶんどれない【答えはNo】 (12-6)
  • モルボルは北エスタにいるモンスターである (21-2)
  • インビンシブルという敵からはレーザーキャノンをぶんどれる (25-1)

武器改造などで必要な材料の幾つかを紹介している。
 
基礎情報。

  • 敵は味方のレベルによってレベルを上げてくる (7-9)
  • 1人で複数のG.F.をジャンクションできる (11-5)
  • G.F.をジャンクションし、コマンドアビリティをセットしない限り、バトルでできるのは「たたかう」のみである (14-7)
  • 属性防御率が100%を越えると、その属性のダメージを吸収できるようになる (8-6)

 
二周目のお楽しみ。

  • X-ATM092は倒すことができないので、逃げるしかない【答えはNo】 (19-8)

こういう仕掛けも面白いね。

魔法コマンド封印プレイ

普通に遊ぶとなかなか省みられない『ドロー放つ』を有効に使ってみようという趣旨で考えてみた。…むしろ金の力ばかりが目立つ結果になってしまったが。
先に要点を説明しておくと、

SeeD昇進試験SeeD昇進試験を積極的に受けて少しでも多くの給料を貰えるようにする。給料が役立つのはカーバンクル入手まで(Disc1のあいだだけ)だが、十分に役立つ。 
ミサイル基地に行く前セルフィチームでミサイル基地に行く前にカーバンクルに回復薬精製(30AP)を覚えさせて『テント→メガポーション→売る』で金を稼ぐ。そしてフェニックスの尾、ポーション(HP微調整用)、ハイポーション、メガポーションなどをフルに揃える。これで戦闘がずいぶん楽になる。 
対プロパゲイター戦ST攻撃Jデスが猛威を振るう。 
トンベリ狩りHPをできるだけ高めて自爆を使えば厄介なトンベリを一発で倒せる。トンベリキングと会うためにトンベリ狩りしているときにお勧め。 
エスタのお店トンベリ、グラシャラボラス、エデンを揃えたら、エスタで能力値+40%、+60%、+80%、医術の心得、オートシェルなどのアビリティを(市販物を精製して)揃える。特に医術の心得があればメガポーションで全体2000回復になるので戦闘が大幅に楽に。 
最終決戦ショックウェーブパルサーはST精神Jリフレク+オートシェルで防ぐ。それでも耐えられないようなら防御も併用しよう。 

では詳細をどうぞ。

2003年4月29日の更新分

 

なぜバラムガーデンは学生に教員資格を与えたのか?

キスティスは教員資格を持っているが、同時にガーデン生でもある。教え子であるサイファーとは同い年、スコールとも1歳差だ。なぜバラムガーデンの首脳部は生徒に生徒を教えるという無茶をしたのか。その理由はG.F.の副作用にある。

  1. ノーグ派の教師はG.F.の副作用を知っているからG.F.を使わない。
  2. 生徒にG.F.を使わせているのに、教師がG.F.を使わないのは色々と都合が悪い。
  3. この歪んだ状況を解消するには『G.F.を使ってくれる優秀な教師』が必要だ。
  4. だが豊富な軍隊経験をもった人材がG.F.の副作用を知らないはずがない。
  5. ガーデンで純粋培養された人材を教師にするしかない。
  6. 卒業生よりも、まだ社会に出ていない在校生のほうが情報コントロールをし易い。
  7. 優等生が他生徒を教えるという体制が出来上がれば人件費を大幅に節約できる。

その実験に選ばれたのが、優等生のキスティスだったのではないだろうか。ある意味でキスティスは、ノーグ一派の教育よりもビジネスを優先した姿勢の犠牲者なのかもしれない。

なぜリノアの名字が母方の姓なのか?

同じガルバディア人であるジュリアの名字がレヴォール(ラグナの姓)に変わっていること、リノアが父カーウェイに強く反発していること等を総合的に考えてみると、父が嫌いだから母の姓を名乗っていると解釈するのが妥当か。

なぜ魔女暗殺の実行犯のうちアーヴァインだけが釈放されたのか?

カーウェイの命令でリノアが釈放された件からも分かるように、Disc2冒頭の時点ではまだデリング時代のガ軍上層部の影響力は残っている。魔女を背景にサイファーがガ軍の全権を握る前に、ガ軍上層部と強い繋がりを持つドドンナがアーヴァインだけは釈放するように働きかけたのだろう。実行犯の中にガルバディアガーデンの生徒がいることが明らかになったら、自分の命も危ないからだ。
ちなみに、リノアがアーヴァインとともに釈放されなかったのは、ドドンナの前でSeeDのふりをしていたからである。まさか彼女が共同首謀者カーウェイの娘だとは、さすがのドドンナも分からなかったのだろう。

ノーグの物語における役目とはなにか?

セシル、バッツ、ロックやセリス、クラウド、ジタン、ティーダ…etc。物語性が格段に高まったFF4以降の主要人物は、物語が始まったときには既に、生きるか死ぬかの緊迫した場面でも、その重圧に萎縮せず、全力を出しきるだけの経験を積んでいる(記憶のないティナはここでは除外)。戦いの素人だったティーダが短期間で一線級の戦士に成長できたのも、本業のブリッツで重圧に負けない精神力を身につけていたからだろう。
だが、スコールたちは違う。物語が始まった段階では、キスティス以外は傭兵としての任務を1つもこなしたことがない。本物の戦場を体験したこともない。彼等は半人前の少年少女に過ぎない。FF7で喩えれば神羅兵時代のクラウドにすら達していないのである。
そんな彼らがどうして世界有数の精鋭SeeDとして活躍できるのか。それはもちろんG.F.のお陰だ。記憶障害という副作用があるために各国軍で使用が禁じられているG.F.を利用して能力値を上昇できるからこそ、年端もいかぬ少年少女たちが、正規軍と対等以上に戦えるのである。
だが、G.F.によって強化できるのは戦闘能力だけだ。心理的な部分までは強化できない。Disc1でゼル、キスティス、アーヴァインが見せた失態の数々、あれがG.F.抜きの本当の力量、彼らが半人前であるという描写なのである。
バラムガーデンが誇る精鋭SeeDとは、ノーグが金儲けのために作り出した幻想に過ぎないのだ。

  • なぜSeeDになれるのは十代後半の少年少女だけなのか。なぜガーデン卒業と同時にSeeDも除隊になるのか。それは一度社会に出てしまえばSeeDの不自然さや矛盾に気づいてしまうからだ。SeeDは学校という閉鎖空間の上に成り立つ虚構に過ぎない。
  • 専用の制服、個室の提供など、SeeDには一目で分かる様々な特権が与えられる。それはガーデン生たちのSeeDに対する憧れを煽るためであろう。
  • どうして『SeeDはなぜと問うなかれ』なのか。それはもちろん、とことん問いつめられたら真実がばれてしまうからだ。

FF8を魔女の物語として見ると、ノーグには何の存在理由もない。だが、ノーグはガーデンやSeeDにまつわる全ての『嘘』を一身に背負っている。彼がいなければFF8は成り立たない。その意味でノーグは魔女に匹敵する重要人物であると言えよう。

なぜスコールはシドに優遇されるのか?

班長になったり、リーダーになったり、魔法のランプを貰ったり、バトル計を貰ったりするスコール。そこまでシドに特別扱いされるの何故だろうか。主人公だから? いや、違う。
イデアは成長したスコールがSeeDとして魔女を倒したことを知っている(エンディングにて)。おそらく、SeeD理念をシドに打ち明けた際にスコールのことも話したのだろう。『魔女を倒すのはスコール』という前提があるからこそ、シドは大任を与えて経験を積ませたり、色々なアイテムを渡すなどの便宜を図ってきたのだ。
シド「スコールくん、よろしくお願いしますよ。これは君の運命です。魔女討伐の先陣に立つことは君の定めなのです」
スコール「俺の人生が最初から決まってたみたいに言わないでくれ!」
…未来の自分が蒔いた種とはいえ、スコールも大変だね。

スコールたちが、記憶よりG.F.をあっさりと選らんだのは何故か?

ポイントは、
アルティミシアがSeeDの根絶を目論んでいる
ということだ。
G.F.抜きでアルティミシアに対抗するのが難しい以上、SeeDであるスコールたちにとって『記憶かG.F.か』の二択は、『記憶か自分の命か』なのである。実は選択の余地なんてないのだ。

SeeDではない二人が、記憶よりG.F.を選らんだのは理由は?

SeeDではないアーヴァインとリノアにとって魔女は直接的な脅威ではない。魔女との戦いはスコールたちに任せてしまうという選択肢もある。だが、

  • アーヴァインは、もう皆と離れ離れになりたくないから戦う力が欲しいのだと語る。その“皆”にはもちろん愛しのセルフィも含まれている。アーヴァインは、大事な仲間たちと好きな人のために記憶を犠牲にする覚悟を密かに固めているのだ。
  • 回想イベントの最後にスコールがリノアに向かって『それでも良ければ、俺たちと一緒にいてくれ。みんなも望んでいるはずだ』と言う。17歳という多感な時期にマイヒーロー(リノアはスコールの強さに憧れている)にそんな風に言われてしまったのだ。記憶の1つや2つ欠けたって惜しくない。

暴走していたのはスコールだけじゃない訳だ。

シドの物語における役目とはなにか?

孤児たちの身代わりになって魔女の力を継承し、それが長く続く苦労に繋がったことから、妻であるイデアにばかり注目が行きがちだが、そもそもイデアがそのような好人物になれたのはシドの存在があったからである。
イデア「あのね、リノア。魔女でいることの不安を取り除いてくれる方法を教えましょう。それは…魔女の騎士を見つけることです。いつでも貴方のそばにいて、あなたを守ってくれる騎士」
イデア「騎士はあなたに安らぎを与えます。あなたの心を守ります。だからリノア。あなたの心の騎士を見つけなさい」
イデア「騎士がいない魔女は多くの場合、力を悪しき道のために使ってしまうのです」
リノア「イデアの騎士は…?」
イデア「もちろん、いますよ。今も一緒にいてくれて私を守ろうとしてくれています」
魔女という特殊な境遇ゆえに心理的に不安定だったイデアを支えたのがシドだったのだ。イデアはシドに救われたからこそ、今度は自分が孤児たちを救おうという気持ちになったのだろう。つまり、シド→イデア→孤児たちという流れなのである。愛の起点はシドであり、彼がいなければ、FF8という物語は根本的に成立しないのだ。

シドは戦えるのか?

おそらく、シドは戦闘や軍事行動に関してはまったくの素人だ。劇中でシドが戦う場面はないし、彼が作戦立案に関わる場面もない。なにより、SeeDを金儲けに利用するノーグの姿勢は批判したのに、生徒たちに副作用が危険なG.F.を使わせていることに対して何も言わなかったのは、G.F.の副作用自体を知らなかったからだろう(G.F.の副作用を知っているのであればエンディングでガーデンに戻ってきたりはしないだろう)。

アルティミシアの目的とはなにか?

まず要点を整理してみよう。

  • 彼女の目的は支配や征服ではない。スコールたちが訪れた時点で既に未来世界の制圧は終わっているからだ。支配や征服が目的なら時間圧縮というリスクの大きい行動を起こす必要がない。
  • アルティミシア初期形態でのライブラ文章から『全ての時代に生きる魔女の力を取り込んで、世界を己の思うがままに作り直そうとしている』ということは分かっている。

アルティミシアはどのような世界を作ろうとしたのだろうか。そこでポイントになるのが、

  • 人類を作り出したのは大いなる始祖ハインだと言われている。
  • 魔女は大いなる始祖ハインの力を受け継いだ存在だと言われている。
  • アルティミシアは魔女に偏見を抱き迫害し続けた人類に強い怒りと憎しみを感じている。

彼女は“魔女に忠実な人類”(魔女に逆らえない人類)を再創造し、魔女が世界を支配し続ける(魔女が迫害されることのない)世界を作ろうとしたのかもしれない。

FF8の考察を続けていて気づいたこと

 

その1

傭兵という設定を活かした、対比構造になっている。

物語前半バトルはあくまでお仕事。依頼されたから戦っているだけ。 
物語後半自分たちの意志で戦っている。誰かに依頼された訳ではない。 

その2

リノアとスコールが見事な対になっている。

スコール実力はあるけど他人のことには無関心。 
リノア他人の力になりたいと望むが実力が足りない。 

やがて、

スコールリノアを守るために未来の魔女と戦うことを決意する。 
リノア想いの強さが記憶障害に陥ったスコールを救う。 

きれいに着地している。

その3

FF8は主人公とヒーローが分離した構造になっている。

主人公スコール
ヒーローラグナ

2003年5月27日の更新分

 

新コーナー

なぜFF8の主人公たちは『傭兵』なのか?

スコールたちの戦う目的に注目してみよう。

Disc1大統領拉致任務だから。
Disc2魔女暗殺任務だから。
ミサイル基地に潜入バラムガーデンを守りたくて。
バラムバラムをガ軍から開放するため(バラムはゼルのホームタウンでもある)
ガーデン衝突戦相手から挑んできた(戦わねば自分たちが殺される)
Disc3エスタ潜入ママ先生を救いたい(スコールはリノアを救いたい)
打倒アルティミシアリノアを救いたい(リノアがどうでもよければ魔女記念館に封印して終わり)

彼らが傭兵としての活躍が描かれているのはDisc1の間だけだ。それ以降は、自分の親が心配だとか、お世話になったママ先生を助けたいとか、愛する人を守りたいという風に、個人的な動機から戦うようになっている。
つまり、
FF8のシナリオの肝は『仕事だから戦う』→『大事な人を守るために戦う』という変化にある。スコールたちの傭兵という設定は、その変化のための前振りにすぎない
という訳だ。
ちなみに、この構図はラグナ編にも当てはまる。
ガルバディア兵時代のラグナは、ティンバーに向かわないでジュリアとよろしくやってるような、あまりバトル熱心ではない男だった。そんな男が遥々エスタに向かい魔女アデルを倒したのはエルオーネを救いたかったからだ。ラグナの元軍人という設定も、スコールの傭兵という設定同様、『仕事だから戦う』→『大事な人を守るために戦う』の変化のための前振りだろう
FF8を彩る幾つかのキーワードのうち、『学園』と『軍隊』という接点のまるでない2つの要素に関しては、『学園>軍隊』だと言いきることができるだろう。

ラグナがアデルを封印した理由

スコールがリノアのためにアルティミシアと戦ったように、

ラグナ「魔女アデルが支配して、天才だが人でなしのオダインがいる国だ。おまけに、その頃の2人の興味はちっちゃいエルオーネにあったしな。んじゃ、サイナラって訳にはいかなかった」

ラグナもエルオーネのためにアデルと戦った訳だ。

FF8のシナリオにおいて『学生』という設定が果たした役割とは?

FF8は、背伸びしたい年頃の子供たちの微妙な心理を巧みに利用したシナリオ構造になっている。

スコール一人で生きたいという願いは実は痩せ我慢に過ぎなかった。→『俺…本当は他人にどう思われてるか、気になって仕方ないんだ』 
アーヴァイン地味で気の小さい自分を変えようと、服装や言動を変えてみたが、やっぱり駄目だった。 
キスティス秀才として周囲から一目置かれているが、実は苦労人。けっこう崖っぷち。→養子先でうまくいかなかったり、教師免許を剥奪されたり、慰めてほしかったスコールに暴言を吐かれるなど、悲惨な体験が多い。精神的な迷いがDisc1での持ち場離脱に繋がったのだろう。 
ゼルあまり物事を深く考えず勢いだけで生きていたら、デリング大統領にうっかり自分たちの所属をばらしてしまった。 
リノア誰かの役に立ちたいという想いが空回りして逆の結果に繋がっている。→『私にも誰かが守れるなら戦う』と言って参加したガーデン衝突戦で結局スコールに助けてもらう羽目に。 

なぜFF8は主人公たちの青さを描かなければならなかったのか? それはラグナ編との対比させるために必要だったのではないかと筆者は考えている↓。

ラグナ編の意味は?

ラグナ編とスコール編の骨格はよく似ている。

スコール傭兵の男が、大事な人(リノア)を助けるために、魔女(アルティミシア)と戦う。 
ラグナ兵士だった男が、大事な人(エルオーネ)を助けるために、魔女(アデル)と戦う。 

だが、決定的に違う点がある。

スコール世界の安全よりもリノアを優先して、魔女記念館に突撃した。 
ラグナ魔女を倒したあとは、エルオーネのことよりも大統領職を優先した。 

この両者の違いは何に起因するものだろうか?
 
筆者は、

スコールガーデンという閉じた空間しか知らない未成年の学生。 
ラグナ色々な経験を積んできた二十代後半のいい歳した男。 

この差なのではないかと思う。
 
注目すべきは、スコールの決断とラグナの決断のどちらが良いとか、どちらが悪いとか、安易な順序付けを劇中でしていない点だろう。エルオーネもスコールも大統領を続けたラグナの姿勢を責めていないし、逆にスコールたちの無鉄砲さを咎める人間も劇中には登場しない。
世界と愛する人のどちらか片方を選べと言われたら、貴方はどちらを選ぶだろうか?
FF8の物語は相反する2つの生き方を同時に提示することによって、そのことをプレイヤーに問いかけているのかもしれないな。

FF8の世界では過去を変えることができるか?

劇中での描写を見る限り、不可能だと解釈するのが妥当か。未来の人間が過去に介入することすら歴史に組み込まれているようだ。

魔女の力は無限ループしている?

劇中で明らかな魔女の名前だけを抜粋すると『イデア→アデル→リノア→アルティミシア→イデア→リノア』の順で魔女の力の継承が行われている。FF8エンディングの時点でリノアは体内に魔女の力を2つ内包しているのである。
だが、リノアの体内にある2つの魔女の力がそのままアルティミシアに継承されることはない。もしそうだとすれば、イデア→アデル→リノア→アルティミシア→イデア→リノア(2個)→アルティミシア(2個)→イデア(2個)→リノア(3個)…という風に、魔女の力が無限に増えてしまい、アルティミシアが時間圧縮を使って歴代の魔女の力を集める必要が無くなってしまうからだ。
リノアからアルティミシアに至る流れのどこかで、魔女の力が2人の人間に別々に継承されたと推測するのが妥当だろう。おそらく、アルティミシアの時代にはもう一人別の魔女がいるはずだ。或いは、封印されているのかもしれない。

攻撃魔法の存在意義

FF8世界の攻撃魔法は、とても弱い。魔力255のファイガですら3000ダメージに満たない。ちから255の通常攻撃が5000ダメージに達するのに比べて、目が当てられないほど貧弱だ。
FF8の攻撃魔法には、どのような存在意義があるのだろうか?

  1. ちから上昇用。
  2. リノアのヴァリー用。

攻撃魔法はちからの上昇量が最も高い。FF8の攻撃魔法の真の役割は、通常攻撃の威力アップにあるのだ。FF8の攻撃魔法=他のRPGの武器と考えてしまって構わない。
 
また、ラグナロク以降で使用できる特殊技ヴァリーは、威力5倍の魔法攻撃を消費なしで毎ターン放てる。先ほどの例で言えばファイガで9999ダメージ、魔力255のメテオなら計50000ダメージ以上に達する。爆発力はスコールやゼルに及ばないが、プレイヤーは援護と回復に専念できるので、個人的にお勧めの特殊技だ。

なぜガルバディア兵は魔法が使えるのか?

チュートリアルに次のような文章がある。

SeeDの戦闘方法の特長は高度に訓練された「擬似魔法」の使用にある。バラムガーデンでは「擬似魔法」とG.F.の組み合わせに関する研究が進んでおり、他の国々の兵士やガーデンの学生が身につける「擬似魔法」を使った戦闘より遥かに高いレベルを誇る。

スコールたちはG.F.を通して魔法を使用しているが、他にも(擬似的な)魔法を使用する方法があるということらしい。
おそらく、

  • サイファーが始末剣で使うファイア
  • セルフィがスロットで発動する各種魔法

この2つも、G.F.以外の方法を利用した魔法なのだろう。

G.F.のジャンクションはどこまで有効なのか?

下表は、未ジャンクションのスコールたちのおよその能力値と、敵役としてお馴染みのガルバディア軍の能力値を並べたものだ。

 主人公たち ガルバディア兵 エリート兵 コマンドリーダー パラ・トルーパー 
レベル100 100 100 100 100 
HP約 4000 約 3000 約 5000 約 4000 約 5000 
ちから約 60 約 70 約 120 約 160 約 180 
魔力約 40 約 70 約 120 約 170 約 200 

一般兵ですらスコールたちと同等、エリート兵以降に至っては明らかにスコールたちよりも上だ。
お笑いキャラ的なイメージが強いビックスやウェッジですら、

 主人公たち ビックス ウェッジ 
レベル20 20 20 
HP約 1000 約 2000 約 2000 
ちから約 25 約 40 約 30 
魔力約 15 約 40 約 25 

スコールたちより強いのである。
たかだか高校生ぐらいの少年少女が、歴戦の軍人に対抗するには、G.F.による能力値の強化が必要不可欠なのだ。
 
また、G.F.を利用することにより、魔法の使いかたや防御の仕方など、本来は個々に覚えなければならない各技術の取得に要する時間を省略できることも見逃せない。

2003年6月10日の更新分

 

新コーナー

なにが愛と友情と勇気だっけ?

ラグナが語る『愛と友情、勇気の大作戦』の内訳。

時間圧縮の世界で消えないようにするための方法。 
友情同上。 
勇気作戦を信じる勇気。 

Discの絵柄(PS版)

 絵柄 解説 
Disc1ライオンのマーク ライオンハート? グリーヴァ? 
Disc2羽 リノアのヴァリーを象徴 
Disc3クロスソード サイファーのガンブレード 
Disc4リノアを抱くスコール タイトルロゴ 

アルティマニアの正誤表

 誤 正 
p.87リヴァイアサンは属性防御J×2を未取得 取得済み(eighさんからの情報) 
p.142医術の心得で『回復』を覚える 『薬の知識』を覚える 
p.260バラムガーデンでティンバーマニアックスを入手できる バラムガーデンにはない 
p.461水門(マップNo.563)にモンスターが出現する 出現しない 

『FITHOS LUSEC WECOS VINOSEC』の意味は?

この言葉がアナグラムであることはアルティマニアに掲載されているが、その意味を完全に解読するにはオリジナルサウンドトラックの曲名リストが必要だ。

  1. 『FITHOS LUSEC WECOS VINOSEC』の中の文字を並び替えると『SUCCESSION OF WITCHES』と『LOVE』という2つの言葉に分離できる。
  2. 『FITHOS LUSEC WECOS VINOSEC』は『SUCCESSION OF WITCHES』をアレンジした曲である(どちらも曲名)。
  3. 現曲のタイトルを抜くと最終的に残るのは『LOVE』。

イデアが魔女アルティミシアに操られてしまったのは、孤児たちの代わりに魔女の力を継承したからだ。このアナグラムに織り交ぜられた『LOVE』は、リノアとスコールのことではなく、イデアの孤児たちに対する愛情を示していると解釈してはどうだろうか。

FF8の設計思想

 

FF8のシステムの根本

FF8のシステムを一言で表現すれば、
機械的な繰り返し作業を評価しない
ということだ。
一般にレベル制を採用しているRPGでは「歩き回る→敵を倒す」の繰り返しでキャラクターを十分に強化できるが、FF8はそうではない。機械的な繰り返し作業よりも、プレイヤーの閃き、或いは、明確な目的意識を持ったうえでの地道な調査を評価する。
 
プレイヤーの閃きを評価する例。

  • 市販物を精製するという発想を閃けば、ケアルガやファイガといった有益な魔法を序盤でも大量に揃えることができる。
  • トラビアでのヒントからG.F.トンベリの入手法を推測できれば、Disc4でもショップ屋やジャンク屋を利用できる。
  • 自爆コマンドを活用すればアデルなどの難敵も圧倒できる。
  • 瀕死状態で三角ボタン連打するという発想を閃けば、特殊技を毎ターン使える。
  • 暗黒アビリティに注目できれば、特殊技に頼らず戦闘を進めることができる。
  • 一番基礎的な行動が最も強いことに気づけばゼルのデュエルが最強。
  • アルティミシア城の何体かのボスと出会う方法。

 
明確な目的意識を持ったうえでの地道な調査を評価する例。

  • アダマンタイマイの出現場所。
  • コヨコヨのカードを入手する方法。
  • エンドオブハートに必要な材料。
  • アルティミシア城の何体かのボスと出会う方法。

 
もちろん、他のFFにも閃きと地道な調査が要求される要素はある(例えば『盗む』や『調合』など)。ただ、それはあくまでサブ要素的な位置付けにあり、無視して進んでも問題はなかった。ところが、FF8はそうではない。閃き或いは地道な調査がなければクリアも難しい。FF8は、それまでのFFがサブ要素だったものをメインに据えたゲームだと言えよう。

なぜレベル100のパラメーターが低いのか

FF8は、レベル100になってもキャラクターがそれほど強くならない。

 レベル10 レベル100 
HP600 4000 
ちから20 60 
魔力10 40 

それはなぜか?
 
まず、レベル100の重みが他のRPGに比べて薄いことが挙げられよう。一般にFFシリーズにはDQのメタル系に相当する魔物が存在しないので、レベル100にするには膨大な時間が必要だ。ところが、FF8では、同レベルのアルケオダイノスを2匹倒すだけでレベルが上がる。高レベルのメルトドラゴンなら1匹で1レベルアップだ。FF8において、レベル100は努力の象徴ではないのである。
 
さらに、設定的な理由も考えられよう。スコールたちSeeDが世界有数の精鋭として活躍できるのはジャンクションのお陰だ。ジャンクションを利用しなければ、

 主人公たち ガルバディア兵 エリート兵 コマンドリーダー パラ・トルーパー 
レベル100 100 100 100 100 
HP4000 3000 5000 4000 5000 
ちから60 70 120 160 180 
魔力40 70 120 170 200 

これは前回も紹介した表だが、G.F.のないスコールたちの実力が大人に及ばないことが分かるだろう。逆に言えば、スコールたちは、年齢相応の力しか持っていないからこそ、副作用を覚悟でG.F.を使い続けた訳だ。
 
だが最も大きな理由は、アビリティ枠の存在だ。
仮に、レベル100キャラに最もジャンクション効果の高いアルテマを装着したとしても、

HPレベル100+アルテマ装着だけでは半数のキャラが9999に達しない。オメポン戦では9999必須。
ちからレベル100+アルテマ装着だけでは、せいぜい160程度。最高値255には程遠い。
魔力レベル100+アルテマ装着だけでは、せいぜい140程度。最高値255には程遠い。

これ以上キャラの能力値を鍛えるには『HP+20%』『ちから+60%』などのアビリティを装着しなければならない。
だが、
アビリティ枠は通常で2、最高でも4
普通に遊んでいる限りはHP9999+能力値オール255の万能キャラは作れない。FF8はプレイヤーによるカスタマイズ性を損なわないように、レベルによって上昇するパラメーターの量を設定しているのだ。
問題は、特殊技が強すぎて、せっかくの繊細なシステムを活かせなかったという点である。

弱いモンスターの理由

FF8の通常モンスターの強さは二極化している。ルブルムドラゴンやアルケオダイノスのような強敵と、レッドマウスやバイトバグのような弱敵だ。

強い敵の例ルブルムドラゴンHP約600〜89000同レベルの経験値が約840
弱い敵の例レッドマウスHP約20〜1800同レベルの経験値が約32

上表を見れば、両者の極端さが感覚的に掴めるだろう。
戦闘を障害要素として考えているかぎり、バイトバグやレッドマウスの弱さは説明できない
だが、FF8の通常戦闘は、主に魔法やアイテムを入手するのが目的である。つまり、

強い敵強敵と戦うスリルや喜びを味わうための存在。
弱い敵FF8世界の特殊な生態系を表現する意味合いが強いのではないか?

レッドマウスは蝙蝠、フォカロルは魚、メズマライズは山羊か鹿だし。

興味深いインタビュー

ATBやアビリティ制を開発し、FF9とFF12ではディレクターとして指揮を振るう伊藤氏。彼はFF8でドローやジャンクションやレベル連動制というバトル回りを担当している。ゲーム発売前のインタビュー記事で彼はこんなことを答えていた。

FFって実験的なことが許されるソフトじゃないですか。だから思い切って実験しちゃえ、と考えたわけです。何百万人の人に実験してもらおうと思いました。

また、いま手元にソースがないが、どこぞの雑誌で野村哲也氏がリノアはいわゆる美形キャラではなく印象に残るキャラを狙っているなんて発言していたりする(これも発売前の発言)。
 
インタビュー記事に前もって目を通していたかどうかでFF8に対する印象がだいぶ変わるかもしれない。

2003年6月24日の更新分

 

FF8の魔法入手について

FF8で面白いと思ったのは、魔法の入手法が複数あって、どのやりかたでもクリアに必要な戦力が整うことだ。

  • 市販アイテムの精製。
  • ボス敵からドロー。
  • カードを変化。
  • 雑魚敵で稼ぐ。

カードが好きな奴はカードを遊びまくればいいし、単純作業が好きな奴はドローしまくればいい。スマートに進みたい奴は市販アイテムの精製にこだわればいい。極めたい奴は戦利品集めに力を入れるといい。

市販物の精製

当サイトでイチオシの魔法入手法。
ゲーム序盤は、

HPJケアルガ(+2200)。テントを精製。
ちからJブリザガ(+30)。ティンバーのペットショップで魔力の書を買い、魔導石を経由して精製。
クエイク(+40)。アルケオダイノスが落とす恐竜の骨を精製。入手が面倒だと思うのなら、しなくてもよい。
魔力Jブレイク(+34)。金の針を精製。

中盤は、

精神Jデスペル(+60)。魔力の書を魔導石経由で精製。
早さJストップ(+48)。魔力の書を魔導石経由で精製。

終盤は、

ちからJオーラ(+70)。G.F.トンベリの顔馴染でエスタでパワーリストを買ってオーラストーン経由で精製。 
ボス敵からのドロー

今まで精製の素晴らしさを浸透させるために、あまり褒めなかったのだけど、ドローも意外と使い勝手が良い。ポイントはDisc2のビックス&ウェッジで、

HPJリジェネ(+2600)。テントを精製。
精神Jリフレク(+72)。魔力の書を魔導石経由で精製。

このリジェネとリフレクの組み合わせは、市販物精製ルートより上昇量が高い。問題は、一周目では強い魔法と弱い魔法の区別ができず、弱い魔法まで大量に集めがちになってしまうことだろう。例えば、レア魔法っぽいダブルは、ジャンクション素材としては殆ど役に立たない。
 
ボス敵からのドローするプレイの欠点は、序盤から中盤にかけて、ちから上昇用の魔法がなかなか揃わないことだが、その点は、グラビデやメテオストライク(中盤のボス敵には割合ダメージが有効なのが多い)、ST攻撃Jデス、暗黒や自爆などで補える。
終盤になれば、アルテマ、メテオ、アレイズなど強力魔法をドローできるので、戦力的な問題は完全に解決する。

カード変化

カードゲームをやり込んだプレイヤーは、それだけで圧倒的な戦力が手に入る。キスティスのカードからソウルオブサマサ経由で精製できるトリプル(ちから+70)などは有名な例だろう。

雑魚敵で稼ぐ

主なところでは、

クエイクアルケオダイノスが落とす恐竜の骨を精製すればDisc1で入手可能。ちから+40。 
アレイズクアールから盗める復活の腕輪を精製。HP+4800。 
ドレインバイセージ・ハンズの片割れからドロー。 

カードもそうだが、魔法のほかにアイテムなどが手に入るのも美味しい。

簡単にまとめると

4つの方法をうまく組み合わせないと最強にはならないけど、どれか1つの方法にこだわってもクリアに必要な程度の戦闘力なら得られるというのは、なかなか面白い構造だと思う。アイテム狩り(=戦闘)を楽しむのも一興、カードゲームを楽しむのも一興、ドローを楽しむのも一興、金稼ぎ(=市販物の精製)にこだわるのも一興。
個人的には金稼ぎコースがお勧めだけど、それは嫌じゃというプレイヤーのために別ルートを用意しているところはいいね。

なんとなく思ったこと

サイファーの額に傷がある物語上の理由

なんとなく思ったことなので、実際はどうだか分からんが、もしかしたら、イデアに憑依したアルティミシアがサイファーを味方に引き込んだ理由がそれかもしれない。

  1. アルティミシアは伝説のSeeDの存在を知っている(Disc2での台詞より)。
  2. もしも伝説のSeeDのことを、名前ではなく、“額に傷があるガンブレード使い”だと聞いていたとしたら…?
  3. アルティミシアはサイファーを伝説のSeeDと勘違いして味方に引き込んだ。
  4. 仲間にしたあとでサイファーが単なるガーデン生と分かって大ショック。
  5. ついには「使えぬ男よ」発言。

面白い説かなとは思うのだけど、断言するには材料が足りない。まあ、こういう風に頭の中で広げることもできるということで。

メモ

もうちょっとRPG慣れしていない人の情報を充実させたいのだが、とりあえず、取っ掛かりとして少し書いてみた。

ライオンハートの材料
アダマンタイン×1ドール西の海岸に希に出現するアダマンタイマイが落とす。 
竜の牙×4トラビアの森林にいるドラゴンイゾルデが落とす。 
波動弾×12エネルギー結晶体を精製(1個→10個)。エネルギー結晶体はエスタ市内のエルノーイルが落とす。 

ただし、レベルが低いと駄目。低レベルで進んでいる場合はレベルアップのアビリティを使うか、アルティミシア城で戦いを挑んでください。

Disc1でライオンハートを入手するには?

筆者の知ってる方法では、そこそこのレベルが必要。

竜の牙レベル20代のアルケオダイノスが20%の確率で落とす。ティンバーに行く前に入手しなければならない。 
アダマンタインミノタウロスのカードを精製。ミノタウロスのカードはブラザーズ入手時に必ず手に入る。 
波動弾レーザーキャノン3個を精製。レーザーキャノンはレベル30以上のベルヘルメルヘルが5%の確率で落とす。レベル30以上のインビンジブルから盗む手もある。 

ティンバーに向かう前にレベル20以上にしなければいけないのが難点か。幸い、アルケオダイノスは2匹倒せば1レベル上がるぐらいに経験値が高いので、それで稼ぐといい。

Disc4でエルノーイルに会うには
  1. アルティミシア城に出没。オルガンの部屋(オメガウェポンのいるところ)と牢獄(ウルフラマイターのいるところ)。ただし出現率はかなり低い。レベルもランダム。
  2. 大海のよどみ。ただし、アルテマウェポンを倒すと出現しなくなる。
  3. フォールドマップのエスタのフリーウェイでエンカウントする可能性もある。
Disc1でアルケオダイノスを倒すには?

アルケオダイノスはDisc1の時点では、かなり魅力的なモンスターだ。

  • 10APも貰える。
  • 戦利品の恐竜の骨はクエイク(ちから+40/ファイガやブリザガ以上)に精製できる。
  • 経験値が高い。だいたい、2匹倒せば1レベルアップ(経験値が欲しくないときはカード化させる)。

だが、HPが1万以上あるので、地道にHPを削って倒すのは面倒だ。

  • デジョネーターなら一撃で倒せる。
  • Disc1でティンバーに向かう前にデジョネーターを取得するには、ゲスパーのカードを変化させてブラックホールを作らねばならない。最短で120AP必要だ。
  • 120APをどうやって溜めるか。普通に稼ぐのは効率が悪い。
  • ゼルのデュエル入力速度に自信があれば、X-ATM092で50APを狙う手もある。

デジョネーター以外の簡単な倒しかたは、

  • アルケオダイノスをゾンビー状態にしてフェニックスの尾かケアルガを使う。
  • ゾンビーは聖水をST魔法精製(ディアボロス)すれば入手できる。
  • ケアルガはテントを生命魔法精製(セイレーン)すれば入手できる。
  • ゾンビーの成功率は魔力に依存する。魔力の高いキャラに唱えさせよう。

レベルが低いあいだは、魔導石から精製できるガ系の攻撃魔法を魔力に装着させるといい。

ディアボロスを倒すには?
  1. ディアボロスにはブラインとグラビデが効く。
  2. ブラインの成功率は魔力に依存。魔力の高いキャラに唱えさせよう。ドールの電波塔1階にある。
  3. グラビデはディアボロス自身からドローできる。ドローの成功率も魔力に依存。魔力の高いキャラにドローさせよう。

レベルが低いあいだは、魔導石から精製できるガ系の攻撃魔法を魔力に装着させるといい。

ケルベロスを倒すには?
  • ケルベロスがトリプルを唱えたら、デスペルで解除しよう。
  • クエイクはレビテトで防げる。
  • トルネドは属性防御Jエアロかトルネドで防げる。
  • サンダガはリフレクで防げるが、そこまで神経質になる必要もない。
効率の良いトンベリ狩りとは?

トンベリは、HP7000以上のキャラクターが自爆すれば一撃で倒せる。自爆は、

  • G.F.サボテンダーが取得。
  • レベル30以上のボムが10%の確率で盗めるボムの魂で取得。
  • ボムのかけらを100個あつめてボムの魂に精製して取得。

好きな方法を選ぼう。

機動兵器8型BISを倒すには?
  • HPを9999まで上げて自爆。
  • HPを上げるのに効果的な魔法はアレイズ。クアールから盗んだ復活の腕輪を精製して作る。
  • アレイズだけでは足りないので、さらにHP+80%などのアビリティを付ける。
  • HP+80%は、G.F.ブラザーズ、ディアボロスが取得するほか、ジャボテンダーが落とすガイアの腕輪でも取得できる。
アデルを倒すには?
  • HPを9999まで上げて自爆。
  • レベルが高ければHP9999の自爆でも生き残るが、残りのHPは2000未満。暗黒でガツンと殴ってやろう。
ドローやカードの成功率を上げるには?
ドロー魔力とレベル差が高いほど入手数が増える。 
カード相手のHPが低いほど成功率が高い。 
食べる相手のHPが低いほど成功率が高い。 
ゲーム序盤の効率の良いジャンクションの組み合わせとは?
HPJケアルガ(+2200)。テントを精製。
ちからJブリザガ(+30)。ティンバーのペットショップで魔力の書を買い、魔導石を経由して精製。
クエイク(+40)。アルケオダイノスが落とす恐竜の骨を精製。入手が面倒だと思うのなら、しなくてもよい。
魔力Jブレイク(+34)。金の針を精製。
ゲーム中盤の効率の良いジャンクションの組み合わせとは?
精神Jデスペル(+60)。
早さJストップ(+48)。
ゲーム終盤の効率の良いジャンクションの組み合わせとは?
HPJアレイズ(+4800)。クアールから盗んだ復活の腕輪を精製。
ちからJメテオ(+75)。カトブレパスや高レベルのルブルムドラゴンからドロー。やばくなったら逃げる。
オーラ(+70)。G.F.トンベリの顔馴染でエスタでパワーリストを買ってオーラストーン経由で精製。
魔力Jデス(+38)。トンベリが落とす包丁を精製。トンベリ狩り中に山ほど溜まる。
体力Jケアルガ(+65)。今までHPJに使っていたもの。
精神Jデスペル(+60)。ゲーム中盤から変わらず。
早さJストップ(+48)。ゲーム中盤から変わらず。
アルテマを除いた最強のジャンクションの組み合わせとは?
HPJアレイズ(+4800)。
ちからJメテオ(+75)。
魔力Jペイン(+60)。エルノーイルからドロー。
体力Jメルトン(+80)。高レベルのゲイラからドロー。
精神Jリフレク(+72)。Disc2のウェッジからドロー。
早さJトリプル(+70)。高レベルのケルベロスやオーディンからドロー。ダブルやスリースターズを精製。
アルテマはどこにジャンクションすればいい?
1とにかくHPを上げないとマズイときは→HPJ
2ヴァリー化メテオで暴れまわりたいなら→魔力J
3属性攻撃を吸収したいなら→属性防御J
4それ以外なら→ちからJ
効率の良いサポートアビリティの組み合わせとは?

上から順に追っていけば、最適なアビリティが分かる仕掛け。

1キャラ育成に力を入れている→HPボーナス、ちからボーナス、魔力ボーナス、体力ボーナス、精神ボーナス
2アイテムをぶんどりたい→ぶんどる
3今のままのHPじゃまずければ→HP+80%、HP+40%、HP+20%
4ルブルムドラゴンのブレスが怖い→体力+60%、体力+40%、体力+20%、オートプロテス
5グリーヴァのショックウェーブパルサーが怖い→精神+60%、精神+40%、精神+20%、オートシェル
6ヴァリー化メテオで暴れまわりたい
ST異常魔法の成功率を上げたい→
魔力+60%、魔力+40%、魔力+20%
7もっと敵に与えるダメージを増やしたい→ちから+60%、ちから+40%、ちから+20%

※体力+60%と精神+60%の取得にはアイテムが必要。

モルボルを倒すには

モルボルの臭い息は、暗闇、沈黙、毒、カーズ、バーサク、睡眠、混乱、スロウ、石化中の複合攻撃。これどどうにかしなければ話にならない。

 ST防御J ドロー 精製 
暗闇
沈黙

カーズ
ペイン エルノーイル 呪いの爪 
バーサクバーサク ウェンディゴ 鉄パイプ(ウェンディゴ) 
睡眠スリプル グラット 眠り粉(グラット) 
混乱コンフェ レベル20以上のオチュー 味方殺しの剣(ブリッツから盗む) 
スロウスロウ レベル20以上のケダチク 蜘蛛の糸(ケダチク) 
石化中ブレイク  金の針 

全てのST異常を防ぐには6つの魔法が必要だ。だが、ST防御Jの枠は最高でも4つ。選択しなければならない。

方法1バーサク、スリプル、コンフェを防いで、万能薬(万能薬改)で治療する。
G.F.の記憶障害という設定にはどんな意味があるの?

スコールたちがイデアのことを覚えていなかったとか、みんな幼なじみだったとか、色々あるけど、大きいのは、(1)SeeDの強さが突出している設定的な理由、(2)エンディングの2点だろう。

  1. G.F.は素晴らしい。なにせ、HP600程度の若造が魔法とアビリティ次第でHP9999にだってなれるのだ。G.F.は圧倒的な戦闘力を与えれてくれる。だが、一般の軍隊は副作用が怖くて使わない。逆説的な言い方になるが、記憶障害という副作用があるからこそ、SeeDはあの若さで世界に名だたる精鋭として活躍できるわけだ(副作用がなく各国軍が手軽にG.F.を使えるならSeeDはそれほど注目されることはないだろう)。
  2. スコールはトラビアガーデンで戦う力が必要だ、そのためには思い出なんて要らないと言った。ところが、アルティミシアを倒した直後、G.F.の記憶障害のせいで、リノアのことを思い出せなくなってしまい、時間圧縮の世界から帰れなくなってしまう。自らが思い浮かべる最強の存在や未来の魔女を倒したスコールも、記憶障害という副作用には勝てなかった訳だ。

今後の構想

2003年6月30日の更新分

 

精製に関する推測

FF8初プレイで精製の魅力に気づいた人はどれぐらいいるだろうか? もし精製の意義が理解できなかった場合、魔法の入手をドローに頼らねばならず、ずいぶん時間が掛かってしまう。発売直後から『敵を倒す時間よりもドローする時間のほうが長い』と散々に叩かれてきたが、裏返せば、それだけ精製が分かりにくかったということだろう。
もし精製が分かり易ければ、それだけFF8のシステムに対する一般的な評価は大きく変わっただろう。精製に対する情報不足は大きな痛手だった。…のだが、頭が痛いことに、FF8の製作者は意図的に精製の情報を抑えたのではないかと推測できる部分がある。
例えば、

  • 精製を活用すれば、ケアルラよりも先にケアルガをお手軽生産できる。
  • 要するにケアルラは精製を使いこなしていないプレイヤーのために用意された魔法だ。
  • 精製を活用すれば、ファイラよりも先にファイガをお手軽生産できる。
  • 要するにファイラは精製を使いこなしていないプレイヤーのために用意された魔法だ。
  • もしも、誰もが精製を利用する前提なら、ケアルガ(HP+2200)は強すぎる。テントから精製できる魔法はケアルラ(HP+500)ぐらいに抑えておくべきだろう。逆に言えば、一部の鋭いプレイヤーだけに使ってもらえればいいという気持ちがあったからこそ、ケアルガという上位の回復魔法をテントに割り当てたのではないだろうか。

    召喚魔法の役割

    ボス敵の行動や特性をよく調べてみると面白いことに気づく。

    アデル召喚魔法だとターゲットを選べないので、リノアにまでダメージを与えてしまいがち。
    アルティミシアグリーヴァ合体後のアルティミシアはG.F.を即死させる技(名称は表示されない)を使う。

    召喚魔法中心で戦えるのはDisc3までで、Disc4以降は召喚魔法以外の戦いかたを模索しなければならないのだ。
     
    要求される戦いかたの変化する時期は、ゲーム構成の変化と一致する。

    • Disc4は、ダンジョン探索とバトルだけ(もちろんエンディングもあるが当たり前すぎるので略)。
    • スコールとリノアの関係の行方、ラグナの真実など、シナリオ的に“気になる”要素はDisc1〜3に集中している。

     
    以上の2点を総合すると、

    • Disc1〜3は、シナリオを味わうことがメインで、戦闘が苦手なプレイヤーでも先に進めるように、召喚魔法連発でどうにかなる構造になっている。
    • Disc4(厳密にはラグナロク入手後)は、ダンジョン、バトル、キャラ強化など、RPGのゲーム的な部分に重点を置いた構造になっている。

    FF8の召喚魔法(ケルベロスなどは除く)は、RPG初心者が“敵に勝てなくてストーリーの先が見れない”という困った状況に陥ることを回避するために用意したものかもしれない。
     

    ※補足。通常の遊びかたではアデルやラストボスを召喚魔法で倒すのは不可能に近い。だが、エデンでアデルを一撃で倒せば、たとえリノアのHPが同時に0になってもゲームオーバーにはならない(最高レベルなら51000以上のダメージを与えればよい)。また、ラストボスのG.F.即死攻撃はあくまで“ラストボスの行動”なので、ラストボスが行動するよりも早くG.F.を発動できれば問題ない(ただし実際にそれが可能かどうかはまだ試していないので分からない)。一応、極めれば、召喚魔法中心の戦いかたでもエンディングを見れるかもしれないが、現実的な方法ではないだろう。

    『エンカウントなし』についての話

    FFの歴史を紐解けば『エンカウントなし』アビリティの意義は理解し易いのではないかと思う。
     
    FF3以降、とんずらやテレポなど、確実に逃げられる(ただし一部モンスターで不可)アビリティや魔法が登場した。

    FF3とんずら、エスケプ
    FF4テレポ
    FF5とんずら、煙玉
    FF6煙玉、※『エンカウントなし』の効果があるアクセサリー『モルルのお守り』がある
    FF7エスケプ
    FF8※エンカウントなし
    FF9とんずら
    FF10とんずら。※『エンカウントなし』のアビリティも存在する。

    FFはかなり前から、通常戦闘する/しない、の判断をプレイヤーに委ねてきた。ある意味で『エンカウントなし』は『とんずら』の発展形であり、そのような発展を遂げるのは時間の問題だったと言えるかもしれない。少なくとも、『エンカウントなし』の存在をもって、FF8が他のFFシリーズに比べて通常戦闘を軽視していると見做すことはできないだろう。
     
    なお、余談だが、同じ戦闘回避手段である『とんずら』と『エンカウントなし』には、

    とんずら敵の姿を見定めてから逃げるかどうかを選択できる、バックアタックされると困る
    エンカウントなしPSなど読み込みに時間の掛かるハードでは、無駄な読み込み時間を節約できるので『とんずら』より快適

    このような違いがある。FF8が『とんずら』を用意しなかった理由の1つには、PSのデータ読み込みという問題があったかもしれない。

    SeeDランクが下がり易く見える理由

    戦闘しないとSeeDランクは下がる。だが、その低下ペースはとてもゆっくりしたもので、10回給料をもらうあいだ1度も戦闘しないとSeeDランクが1下がる程度だ(アルティマニアより)。ところが、実際には、カードゲームにうつつを抜かすヒマがないほどのハイペースでSeeDランクが下がっていくように見える。これは一体どういうことか?
    実は、筆記試験でランクを上げた場合、小数点以下の数字(非表示)が切り捨てられてしまう。ランク4で筆記試験に合格すれば5になるが、4.8で筆記試験に受かっても5。そしてここからが重要なのだが、仮に5から0.1低下すると4.9になる。実際の低下量はたった0.1でも、プレイヤーにとっては1下がったのと同じ結果になってしまうわけだ。“せっかく筆記試験でランクを上げたのに、すぐ下がってしまう”という誤解は、筆記試験でランクを上げた際に小数点以下の数字が切り捨てられてしまうことで必要以上に増幅されているような気がする。

    レベルについて

    FF8のレベルは二重にも三重にも意味が用意されており、一言でうまく表現することは難しい。

    初心者召喚魔法に頼りっきりのプレイヤーにはレベルは重要な意味がある。HPと召喚魔法の威力はレベルアップで大きく上昇するからだ。並みの召喚魔法では勝てないアデル戦も、アビリティと応援でガチガチに強化したレベル100のエデンなら突破できる。
    中級者G.F.トンベリを入手していないプレイヤーにとって、レベルを上げることは、アイテム集めに必須(G.F.トンベリを自力で入手できるプレイヤーは半分に満たないだろう)。
    上級者敵に圧勝する喜びを味わいたいなら低レベルコース、戦闘で歯応えを味わいたいなら高レベルコースという風にキャラクターのレベル次第で異なる遊びかたを楽しめる。

    これまで筆者はFF8のレベルを一言で説明しようとしていたが、このように多重の意味が隠されていると解釈したほうが、より自然なのではないかと思う。

    FF8のシステムはなにを目指したか?

    初期のFFは、戦闘バランスがきつく、とても万人に薦められるようなゲームではなかった。その問題は少しずつ改善され、DQに並ぶ二大RPGと認識される頃には、あまり戦闘が得意ではないプレイヤーでも過剰な経験値稼ぎをせずに先に進めるようになっていた。だが、それ故に古くからのファンからは歯応えがないという突き上げを食らうことにもなった。
    …このようなFFの歴史的な経緯から思うに、FF8は『誰でも先に進める』と『上級者のやり甲斐』の両立を目指そうとして、あのような特異な構造になったのではないかという気がする。つまり、

    RPGが苦手なプレイヤー時間は掛かるもののドローと召喚魔法のお陰で先に進むことはできる
    RPGが得意なプレイヤー精製と暗黒とオーラで快適プレイ

    古典的なRPGにおいてプレイヤーの腕前は『先に進める/進めない』の差に繋がったが、FF8はプレイヤーの腕前を『時間が掛からない/時間が掛かる』の差に結びつけたのではないだろうか。例えば、ドローだと何分も掛かるところを精製を使って10秒に満たない時間で済ますと、すごく効率的なことをやっているような気分になれるし。

    FF8のシステムの面白さとは?

    同様のことはFF9にも言えるのだが、FF8のシステム的な面白さとは、
    制作側が巧妙に隠したテクニックを見つけ出す面白さ
    ではないだろうか。

    • 市販のアイテムを精製するという発想が有れば、HP+2200。回復魔法にも困らない。
    • 市販のアイテムを2回精製するという発想があれば、ちから+30、精神+60、早さ+48。
    • 市販のアイテムを3回精製するという発想と膨大な予算があれば、特殊技が使い放題になる。
    • 精製をうまく使いこなせば幾らでもギルを増やせる。
    • 従来のシリーズのイメージに騙されず、試しに使ってみれば、暗黒と自爆の強さが分かる。
    • 演出などに惑わされず、威力をコマンド入力時間で割れば、ラッシュパンチとヘッドショックの強さに気づく。
    • 世界中を回ってアダマンタイマイの住処を発見すればライオンハート入手の道が開ける。

    分かれば単純な仕掛けなのだ。コロンブスの卵といってもいい。だが、それら隠しテクニックを活用したかどうかで、ゲームの快適さは大きく変わる。
     
    なお、参考までにFF9の場合を挙げると、

    • 攻撃系アビリティは『いつでもリジェネ』と組み合わせて攻撃と回復の一体技として利用するのが吉。
    • ダガーの召喚魔法の威力は宝石の所持数に依存する。…実はダガーは攻撃系のキャラ。
    • カーバンクルは装備した宝石との組み合わせ次第で使い勝手がぐんと変わる。
    • 竜の紋章や盗賊の証などは、どうすれば威力が増すかに気づけば最強の攻撃手段になる。
    • リミットグローヴ、突撃、リーチセブンなどは、正しい使いかたに気づけば凶悪。
    • モグのお守りや応援の効果は自力で探らねばならない。
    • ラストダンジョンの幾つかのアイテム(ランスオブカインなど)を入手できないプレイヤーも多いだろう。
    • ハーデス発見はコヨコヨほどではないが難しい。というか理不尽。
    • そもそもカードゲームはルールの把握から始めないといけない。

    面白いことに、FF10には、FF8〜9で顕著に見られたような意地悪な隠し要素は殆どない。意外な使いかたをするアビリティはせいぜい賄賂ぐらいだし、隠しアイテムの発見もそれなりに楽だ(むしろ発見後のミニゲームが難しい)。これは一体どういうことだろうか?
     

    ※FF9では、従来のFFの『攻撃型アビリティ=大ダメージ手段』という図式は成り立たない(特に後半は)。ダメージそのものはアビリティよりも通常攻撃のほうが強いことすらある。この不可解に見える仕様は『いつでもリジェネ』と組み合わせて、やっと意味が分かる。つまり、普段は通常攻撃中心で戦い、HPが減ったら演出時間の長い攻撃型アビリティを発動して演出時間中にHPを回復させればいいのだ。
    『いつでもリジェネ』の存在によってケアル系の価値が没落したが、これは意図的なものであると思われる。スタッフインタビューなどを読むと、製作者は8人のメインキャラクターを(戦闘面で)等価に扱いたかったらしいことが分かる。従来の『回復キャラが最低1人は必須』という図式を壊し、回復キャラが1人もいないようなパーティー(ジタン、スタイナー、フライヤ、ビビとかね)でもクリアできるような構成するため、特定のキャラにしか使えないケアル系よりも、誰もが装着できる『いつでもリジェネ』に重きを置いたのだろう。

    2003年7月12日の更新分

     

    リプレイガイド

    久しぶりにFF8を遊ぶときに便利な、手取り足取りガイドです。こっそりコツコツ作ってました。サイト開設一周年を記念して公開です。まだまだ至らないところもありますが、その辺はおいおい充実させていきます。

    このガイドだとネタバレしまくりなので、FF8初プレイ者用のヒント集を、別に作ろうかと考えています。例えば『アーヴァインの特殊技は勿体ない?』『どんなメンバーで戦えばいいの?』といったものから、『白いSeeDの船の在処は?』『Disc4でラグナロクに乗るには?』なんてものまで。

    なぜFF8のシナリオは個々のエピソードの繋がりが悪いのか

    FF8のシナリオには特徴がある。

    1. 説明不足
    2. 前の謎が解ける前に新たな謎が姿を現す。謎が消化されないうちに物語が進んでしまう。

    普通なら「ダメシナリオ」の一言でお終いなのだが、頭が痛いことに、FF8はわざとそういう物語にしてしまっている。
     
    まず、物語前半の説明不足は、

    スコール「どうして俺に聞くんだ! 分からないのは俺も同じだ! 俺は、なにも知らないんだ。なにも…知らないんだ。だから…騙される。だから…利用される」

    この台詞のための伏線だ。
     
    物語後半の説明不足は、

    シド「イデアの話しをよく聞いておいてくださいね。いつ、また、心を乗っ取られるか…」
    スコール(もういいだろ? ママ先生の話しを聞くのは大切。そんなこと分かってる。でも、リノアが…)

    要するに、スコールがそれほどリノアに熱中していることの裏返しだ。
    このようにFF8は、スコール視点だけでは物語の全貌が分からない。スコール視点で補えない情報を、チュートリアルやサブイベントでフォローしているわけだ。
     
    また、1つの事件が終わらないうちに新たな事件が次々に起こってしまうのは、

    スコール(…またかよ。また、訳の分からないことで、俺は混乱する)「どうして俺なんだ!? 俺はいま自分のことで精一杯なんだ! 俺を、俺を巻き込むな!」

    謎が雪だるま式に膨れていく戸惑いを、プレイヤーだけではなく、スコールも感じている点に注目して欲しい。

    スコール(今は一人で大丈夫。生きていく手段も身につけている。もう子供じゃないから何でも知ってる…。ウソだ。俺はなにも知らなくて混乱してる。誰にも頼らず生きていきたい。それにはどうすればいいんだ? 教えてくれ…誰か教えてくれ。誰か? 結局……俺も誰かに頼るのか?)

    スコールは混乱の極地だ。そんなとき…、

    リノア「なんでもいいの! そう、なんでもいいの。なんでもいいから、もっと私たちに話してってこと。私たちで役立てることがあったら頼ってね、相談してねってこと」

    極端なことを言えば、雪だるま式に謎が増えていかなければ、スコールはリノアに振り向かなかった可能性もあるわけだ。

    なぜカーウェイはティンバー占領を支持するのか

    カーウェイがデリングの忠実なイエスマンではないことは、デリングが頼りにしていた魔女イデアを暗殺しようとしたことからも分かる。では、なぜカーウェイはティンバー占領についてデリングと歩調を合わせたのか? その理由はカーウェイが自ら語る。

    カーウェイ「東の大国エスタは最大の驚異だよ。かつて魔女アデルとともに世界中を侵攻した国。突然の終戦以来、エスタは沈黙を続けてきた。魔女アデルの消息は未だ分からない。エスタの実態は今も昔も厚いベールの向こうだ。エスタが再び攻めてくる可能性は大きい。我々は力を蓄えるために他国を占領していった。だが、その頃から何かが狂いはじめてしまった」

    あれほど娘のことを可愛がっているカーウェイが、ティンバー占領の件のみ決して娘に妥協しない理由は、エスタの存在にあったわけだ。

    なぜエスタは情報封鎖を徹底したのか

    ガルバディアのデリング政権は反エスタ主義を公然と掲げている。そんな彼らがエスタに攻め込まないのは、いま戦っても勝ち目がないと思っているからだ。
    エスタがガルバディアに大して持っているアドバンテージは2つ、魔女と超科学技術の存在だ。ところが、魔女アデルは封印されてしまった。残る頼りは超科学技術だが、国際交流が盛んになるほどエスタの科学技術が国外に流出する危険性が高まる。
    エスタにとって超科学の独占維持は死活問題なのだ。圧倒的な技術格差がある今のうちにガルバディアを力でねじ伏せるという方法もあるが、アデル時代の反動からエスタ国民のあいだには厭戦気分が蔓延している。結局、最も都合の良い方法が情報封鎖だったのだろう。

    アーヴァインかっこいい!

    どうして部外者であるアーヴァインがD地区収容所脱出後もスコールたちと行動を共にしたのか? 物語展開上の御都合主義? …いや、ちがう。下記の台詞を見れば理由は明らかだ。

    「あんたがそれっぽくないから聞くんだが…何故あんなのとつるんでんだ?」
    アーヴァイン「あんなの?」
    「バトル野郎さ」
    アーヴァイン「狙撃手は一人ぼっちなんだ…。その瞬間のプレッシャー。その瞬間の緊張感…。それに耐えなくちゃならない。『あんなの』は、そこから助けてくれる。それって仲間って呼ばない?」
    「あんたもバトル野郎か…」
    アーヴァイン「そうかもね〜。でも…あんたは何野郎なんだい?」

    ラグナの“愛と友情、勇気の大作戦”という言葉には、そういう意味も含まれているわけだ。
    面白いのは、アーヴァインを励ましたスコールは、自分の発言がアーヴァインにそこまで大きな影響を及ぼしたとは気づいていないことだ。この構図は「俺から離れるな」発言がリノアの心を奪ったことに気づかなかったことと似ている。

    キスティスかっこいい!

    ミサイル基地に行くメンバーをセルフィ、ゼル、リノアの3人にしたときにだけ見られる、バラムガーデンでのキスティスとスコールの会話。

    キスティス「ねえ、覚えてる? あなたがSeeDになった夜に2人で『秘密の場所』行ったこと。あのとき、あなた冷たかった。でも、今なら分かるんじゃない? 誰かに話したい。話を聞いてほしいって気持ち」
    スコール(…分かるような気がする。でも…)
    キスティス「私に話してみない? 少しは楽になるかもよ? それとも、壁に話す? どうする?」
    選択肢→話したいかもしれない/一人がいい
    スコール「話し…たいかもしれない」
    キスティス「OK! じゃ、行きましょう。お茶でも飲みながらでいいわね」

    なんとなく、キスティスが教員免許を取れた理由が分かるような気がするやり取り。さり気なく“壁に話す?”なんて発言しているのも大したものだ。この直後にマスター派教師からの呼び出しがあり、話が立ち消えになってしまうのが残念だな。キスティスだったらスコールの頑なな心をどんな風に溶かしただろうか。

    キスティスの性格がよく分かる文章

    学内ネットワークに寄せたキスティスの文章。

    キスティス・トゥリープです。最近はSeeDの仕事であまりガーデンにいないけど、みんなは勉強に訓練に頑張っているかしら? SeeDを目指している人もそうじゃない人もガーデンの生活に悔いのないものにするようにね。ねえ、どうしても先生みたいな言い方になってしまう。…面白味のない女なのかな、私。

    面倒見がよくて、でもそこにコンプレックスを感じていたりして。Disc1で持ち場を離れてリノアに謝りにいこうとしたのは、彼女のこういう性格が悪い方向に出てしまったからなのかも。

    サイファー誤解説の補足

    以前に書いた『伝説のSeeDと誤解してサイファーを味方に引き入れたのではないか』という仮説だが、

    • Disc2で、サイファーがスコールに負けたあとにイデアが「役立たずめ」とサイファーに呟く。
    • その直後にスコールに対して「お前が伝説のSeeDだったのか」云々と語る。

    もしも『アルティミシアがサイファーに失望サイファーを2度も破ったスコールこそ伝説のSeeDだと思った』という流れなら、Disc1の時点でスコールのことを伝説のSeeDと呼ばなかった理由も説明できるので、けっこう良い仮説かもしれない。

    G.F.のHP計算式

    G.F.のHP計算式(レベル×0.2)2+レベル×値a+250

    端数は切り捨て。

     値a 
    ケツァクウァトル 50 
    シヴァ 48 
    イフリート 55 
    セイレーン 47 
    ブラザーズ 57 
    ディアボロス 53 
    カーバンクル 60 
    リヴァイアサン 64 
     値a 
    パンデモニウム 62 
    ケルベロス 53 
    アレキサンダー 66 
    グラシャラボラス 80 
    バハムート 85 
    ジャボテンダー 75 
    トンベリ 77 
    エデン 150 

    2003年7月22日の更新分

     

    どうしてラグナロク艦内と魔女記念館のエピソードを1つにまとめなかったのか

    ※前に書いた文章をリニューアルしたものです。

    リノアとスコールの関係のクライマックスと言えるシーンは、エンディングを除くと2つある。ラグナロク艦内のイベントと魔女記念館のイベントだ。

    ラグナロク艦内のイベント主題歌あり。でもムービーなし。
    魔女記念館のイベント主題歌なし。でもムービーあり。

    なぜ、クライマックスを2つに分けてしまったのだろう? ラグナロク艦内と魔女記念館のイベントを1つにまとめて、主題歌付きムービーにしたほうが話が盛り上がったのではないか?
     
    …実は、クライマックスをラグナロク艦内と魔女記念館のイベントの2つに分けたのには、ちゃんとした理由がある。ラグナロク艦内で流れる主題歌 Eyes On Me は恋の歌だが、必ずしもハッピーな歌ではない。歌詞を読めば分かるが、相手に対する強い好意のほかに、好きだとはっきり言ってくれない煮えきれない相手に対するもどかしさも込められている。
    そのことを踏まえて、ラグナロク艦内での2人のやり取りを思い出してみよう。スコールもリノアも相手のことが好きだ。でも、あと一歩踏み込めない。お互いに煮えきれないという意味で、あのシーンのラグナとリノアは、ラグナとジュリアに重なっている。
     
    好きな相手の部屋に呼ばれるという最高のチャンスを逃してしまったラグナとジュリアはそのまま疎遠になり結局は結ばれなかった。スコールも絶好のチャンスを活かすことができず、ラグナの二の舞いになりかけたが、ぎりぎりのところでリノアを救い、ようやく2人は結ばれたわけだ。
    実は、本当の意味で2人が結ばれるのは魔女記念館であり、ラグナロク艦内でのイベントはそのための最後にして最大の“溜め”なのだ。だからこそ、ラグナロク艦内ではなく魔女記念館にムービーを置いたのではないだろうか。

    FF8世界はなにをモチーフにしているのか

    FF8世界のモチーフは、おそらく、1980年代前半の我々の世界だろう。

    ガルバディアアメリカ。デリング大統領の演説の仕方や国歌を見れば一目瞭然。 
    旧エスタ旧ソ連。独裁者が支配する秘密主義の国って設定が特にね。 
    F.H.日本。平和主義を標榜する技術偏重国だ。 

    もちろん、我々の世界をそのまま流用している訳ではない。極端に誇張したり、意図的に入れ替えたりしている。でも、そこがむしろ興味深い。

    台詞選シリーズ

    ガーデンの生徒たちがスコールのことをどのように思っていたかが分かる台詞。

    ニーダ「あんた、けっこう慕われているんだぞ」

    実際にどんな風に慕われているのか。

    情報伝達班女子「あなたと一緒に戦えて光栄です」

    校庭守備隊女子「スコールさんと一緒の班だなんて…。なんかドキドキしちゃいます」

    一人で生きたいと願うスコール本人の気持ちとは正反対なところが面白い。スコールがここまで慕われる理由は劇中で描写されていないが、Disc1でアーヴァインが緊張してしまったときにも、落ち着いて適切なアドバイスをする態度などを見ると、なんとなく回りが慕うのも分かるような気がする。

    対台詞集シリーズ

    ゲーム冒頭保健室での台詞とDisc2ガーデン決戦のときの台詞。

    Aスコール「逃げるわけにはいかないから」
    カドワキ先生「カッコつけたい年頃なんだねえ」
    Bカドワキ先生「あっちにはサイファーがいるんだろ? あんた、あの子から逃げるわけにはいかないんだろ? カッコつけるんなら今しかないよ」

    まさか、ゲーム冒頭の何気ないやりとりが、ガルバディアガーデンに乗り込む伏線になっていたなんてね。

    2003年8月2日の更新分

     

    対台詞集シリーズ

    アルティミシアとリノアは、羽根の色など様々な面で対比させられている。この発言もその1つ。

    Aリノア「…やさしくない。やさしくない!」
    Bイデア「現実は優しくない。現実はまったく優しくない」

    同じ“やさしくない”という言葉をまったく正反対の意味で使っている点に注目。もしかして両者の反応の差は人生経験の差なのだろうか(リノアはお嬢様、アルティミシアは復讐に燃える魔女)。単に駄々を捏ねているだけにしか見えなかったリノアの発言がこんな風に繋がるなんて……。

    こんな風に空想を広げることもできる

    なぜアルティミシア城がイデアの家に縛られているのか。…それは劇中で明らかにされていない謎だ。例えば、こんな風に考えることもできるだろう。

    1. 白い船のSeeDたちはエルオーネを守るために不便な船上生活を続けていた。
    2. 白い船のSeeDたちはイデアを慕っている。そのイデアはDisc3以降、孤児院に住みはじめた。
    3. アルティミシアが倒されてエルオーネの安全が確保された。もう彼らには不便な船上生活を続ける理由がない。
    4. 白い船のSeeDたちはイデアとともに孤児院跡で暮らしはじめたと想像することも出来よう。
    5. 月日が流れて孤児院跡はそのまま白いSeeDたちの本拠地となった。
    6. 白いSeeDたちは空浮かぶアルティミシア城に乗り込むために巨大な鎖を打ち込み固定した。
    7. 未来世界の孤児院の庭にあった白いSeeDたちの遺体は、魔女アルティミシアを倒そうとして力尽きた者たち。

    ま、劇中の描写だけでは推測しようがないんで、この仮説はあくまで想像の話ということで。

    サブキャラ台詞集

    メモリアルアルバムに収録されていないサブキャラやサブイベントの台詞集です。シナリオ考察の材料にするために入力しはじめました。量が膨大なので少しずつ作業していこうと思います。今回はとりあえず、ラグナロク艦内(Disc4)とトラビアガーデン。

    ラグナロク艦内(Disc4)
    リノア
    • 「アルティミシアを倒しても、アルティミシアが生まれたという事実は変わらない…。私の魔女の力がず〜っと未来のアルティミシアに引き継がれる…。ええと、アルティミシアの力を引き継ぐのは…ええと、どういうことかな…」
    •  
    ゼル
    • 「一気にケリをつけたいけどな…」
    •  
    キスティス
    • 「もうすぐよね。もうすぐ終わるって信じていいのよね」
    •  
    アーヴァイン
    • 「行き先決めたか〜い?」
    •  
    ジョーカー
    • 「なんか、欲しい物あるかい?」
    • 「やるか〜い?」
    •  
    クラブ
    • 「…………」
    • 「勝負…?」
    •  
    キスティス
    • 「ここが、私の担当らしいから、ここでだけ、勝負してあげるわ」
    • 「いいわよ、勝負する?」
    •  
    (ダイヤ)
    • 「時間が圧縮されるとどうなるの?」
      個人は、連続した時間の同じ軸にはいないから、圧縮が進めば進むほど希薄な存在になるということね」
    • 「おはよう」「おはよう」
    • 「さあ、勝負よ」
    •  
    スペード
    • 「この場所も、その、時間圧縮の波に飲み込まれてしまうのでしょうね」
    • 「さぁ、勝負しましょう」
    •  
    ジャック
    • 「よ! 気晴らしなら付き合うぜ。カードの事だけどな」
    • 「恐るべきは、魔女の力か…。俺たち人間の、なんと微力な事か…。と、嘆きたくもなるが、おまえたちを見てるとなんとかなりそうだって思うから不思議だな」
    • 「よし、カード勝負!」
    •  
    シュウ
    • 「早く、アルティミシアを倒すように、がんばってね」
    • 「こんな時でもカード…その心意気よ!」
    •  

    ※CC団乗り込みイベントの台詞はまた後日。

    トラビアガーデン(Disc3)
    • 「セルフィが帰ってきてたなあ! ちょっと話したで! セルフィの元気、ぴっかぴかの太陽みたいやね!」
    • 「ガレージでよう居眠りしてる男子生徒なんやけど…。この前、エライ嬉しそうやから、何でか聞いたんやけど、夢の中でランクアップしたって、喜んでるんやもん。ハッキリゆうてホンマにあきれたわ」
    •  
    • 「ミサイルの日、オレと、この彼女、隣どうしの席で授業を受けてたんや。それが縁で、オレらはつき合うことになったんや」
    • 「カード?」
    • 「ガレージにおるヤツ、オレと彼女の友だちやねん。あいつ、夢の中とかやったら、トップランクのSeeDになってるみたいやで。夢とはいえ、その気持ちを味わえるんはうらやましいこっちゃ」
    •  
    • 「こういうとこを舗装し直すんやったら、やっぱり作業車が必要やな。せや…、確か、誰かのオヤジがそないな仕事しとったな」
    • 「そないしてみんなの力を借りてトラビアガーデンを復興させるんや」
    •  
    • 見回り班「見回り班、帰って参りました! あれ??? 次のチーム来てへんで?」
      トラビアの女子生徒「また、あいつ寝坊したみたいやでー」
      見回り班「えー? またかいな」
      トラビアガーデンの男子生徒「あいつ、ミサイルの日でも寝続けてたらしいからなぁ」
      見回り班「あいつがけえへんのやったら、俺がまた見回りに行かなあかんのとちゃうか?」
      トラビアの女子生徒「トラビアのために頑張ってや〜!」
    •  
    • 「恵まれないトラビアガーデンに寄付をお願いしまーす」
    • 「一夜で廃虚と化したトラビアガーデン…。あの、自由でハチャメチャな校風を今一度よみがえらせたいと思いませんか? ほんの気持ちでええねん!」
      ま、頑張れよ/そんなに世間は甘くない
      「ケチくさ! エエもん、あんたなんか知らんわ!」
      「…あれれ…? よう見たら、もしかしてアンタら、トラビアの生徒ちゃうんちゃうん? なーんや。ほな、どうでもええわ。んじゃ」
      「トラビアガーデンはね、『自分のことは自分でする』がゆうのがモットーやねん。ホンマ、気持ちは、めっちゃ嬉しい! せやけど、ウチら、まだ平気! それがトラビア魂っちゅーやつやねん!」
    •  
    • 「パラパラ、ちょっとだけ降る雪のことを妖精の贈り物ってゆうねん。そんな日って特別なことが起こる大切な日やねん。私はセルフィに再会できたもん。…アンタには何かあった?」
    • 「こんな日は、カードでもやってアツうなろか」
    •  
    • トラビアの先生「君は…何番の何君やったかな? 君が母校、トラビアガーデンのために何か善行したか? 善行とは何かって? エエ事をするこっちゃ。例えば、トラビア再建のために寄付なんかしたりしたか? 先生、こっそり評価A、あげたるで」
    • 「で、君は何番の何君なワケ?」
    • 「トラビアのために、カードでもやろか」
    • トラビアの先生「いつもゆうてることやけど、もういっぺん言うぞ。自分の不幸を他人に押しつけるな。いつも自分よりも不幸な人がいると思うんや。そして実際、君よりももっと不幸な人なんか世界にはぎょうさんいてるんや」
      「せやけど、時々思うよな。特に、この薄ぅなった髪の毛を見ると…ワシは不幸や…ってな」
    •  
    • トラビアの女子生徒「せんせぇー、そういえば、先生からの募金、まだやで。せんせぇー、聞こえへんフリしてもアカンでー」
    •  
    • 「…彼女とは、ここでよう会ってたんや。今日みたいな冷える日…、俺はいつも、上着を着せたった…」
    • 「全部、過去やって言うけど、それがどないやっちゅーねん?」
    • 「もう、おれへん。…それだけなんや」
    •  
    • 「けが人は、みんな車で運んでんや。あ、俺? 俺はけが人ちゃうで。俺は病人。看病疲れで、グッタリや」
    •  
    • 「っく…、トンベリキングめぇ…。みとれよ…。G.F.召喚じゃー…むにゃむにゃ」「ムニャムニャ…ムニャら?」
    •  
    • トラビアの女子生徒「ちょっと! ちょっと、起きんかいな! 今日は周辺見回りの当番やろ? あんたが志願したんとちゃうの?!」
      トラビアの男子生徒「ううーん、…やばい…ドロー失敗…」
      トラビアの女子生徒「夢の中でバトルしてんと、こっちの世界で戦ってよ! こら、起きぃ! 起きてってゆうてるやろ!」
    • 「もー、一緒にトラビア守ろうってゆうとったやないのー」
    • 「私、怒ってるのよ! わかってんの!?」※カードバトル
    •  
    • 「見て見て! ガレキの中から、エライ古そうな本が出てきたで! 財宝のありかでも書いてへんかな? トラビアガーデンのガーゴイル像から南に何歩とか」
    • 「…あれ? これ、誰かの日記やぁ。…??? トラビアガーデンのガーゴイル像から南へ5歩??? ウソ? ホンマ???」
    • 「ええよ! カードで、パーッと遊ぼ!」
    •  
    • 「さぁ、腕によりをかけて、食料と日用品の計算を始めようかな! 計算機も壊れているから、気合を入れんと、計算、間違えるからね」
    • 「さ! まずは九九のおさらいから…1×1=1、1×2=2…、ウソウソ、冗談やで!」
    •  
    • 「まかせとけっちゅーねん。すぐ直したるでー」
    • 「ぼっくたっち、正義の修理班〜」
    • 「ふっふっふ、僕の処理スピードについてこれるか?」
    •  
    • 「あれ? 君ら、誰? 俺らは、トラビアガーデンの修理班や。各自、自分の得意分野を利用してトラビア復興のための班を作ったんや」
    •  
    • 男の子「セルフィって抜け道王なんやで! セルフィが見つける抜け道、いっつも、ビックリするようなところに出るんや。僕ら、いっつも驚かされんねん!」
    •  
    • 女の子「お兄ちゃんたちはセルフィのお友だち? あたし、セルフィ、だーいすき! お兄ちゃんはセルフィのこと好き?」
      きっと好き/それほどでもない
      「『それほどでもない』ってどうゆう意味なん? きらいってことなん???」
      「じゃあ、あたしと一緒や!」
    •  
    • 「昼休みになったら、この先のバスケットコートの取り合いで、よ〜競争したなぁ。俺はあいつに3日連続3連敗してたんや。次こそは勝ったるで!」
    • 「はよコートを修理せんとな!」
    • バスケットマン「『モグモグモーグリ』チームは残るな! そんで最終戦で『音速チョコボーズ』チームと一騎打ちやろ!」
      男の子「せやから、発音がちゃうって! チョコヴォーズや、ヴォーズ!」
    • 「今年は『ムンバでサンバ』の新チームがかなり楽しみな逸材を揃えてきたんやけどなぁ!」
    • 「バスケットボールもカードも、同じや。トラビアがバラムに負けるわけあれへん」
    •  
    • 「この下にボールが入ってしもた。残りは、この1つだけやー。どないしよー」
    • 「次のトラビア・バスケット大会、もし、ちゃんとプレイされてたら、どのチームが優勝かって話していたんや。ミサイルで、アカンなってしもたけど」
    • 「僕の夢は『音速チョコヴォーズ』に入ることやねん。それにはまず、『ちびチョコぼうず』でレギュラーになるために特訓せな」
    •  
    • 副会長「本当に! 先生たちがもう少し、しっかりしてくれたら良いのだが! このような状況、生徒会だけで、いったいどうしろと言うのだ!」
    • 「『ガーデン崩壊時の対策方法』など歴代生徒会マニュアルにも載っていないからな…」
    • 「勝負? 忙しい身だが、勝負と言われれば受けざるをえないな」
    •  
    • 生徒会長「このミサイル、一刻も早く撤去せんと…。爆発するおそれはもうないんやけど、倒れたら下敷きになる者が出るかも知れへん」
    •  
    • 「僕は『ちびチョコぼうず』のメンバーだおー! 『ちびチョコぼうず』はちゃんと認められた人しか入れへん、すごい軍団なんだおー! こうやって練習してると、お兄さん組から、スカウトが来るんだおー!」
    • 「あのね、この前のミサイルで僕の前歯、折れちゃったんだお。だからなんか変な顔なんだお」
    • 「トラビアの意地を見せてやるおー」
    •  
    • 「トラビアガーデンからSeeDになるには、トラビアで筆記試験に受かった後に、バラムガーデンに転校せなアカンねん。僕ら、この前の筆記試験に合格したから、バラムガーデンへ行く許可は出てるんやけど…。せやけど、もうどうでもエエわ。僕はトラビアガーデンのためにがんばるんや。」
    • 「そうやね、カードでもしよかな?」
    •  
    • 「みんなのあこがれやけど、私、ホンマはSeeDになんてなりたくないんよ。全部無くなった今やったら、もう1回、やりたいこと見つめ直されへんかな?」
    • 「やりたいこと…? …歌手になりたいかな…?」
    • 「そうやね、カードでもしよかな?」
    •  

    2003年8月12日の更新分

     

    スコールの心境の変化が分かりにくいのは何故か?

    今までに何度か書いたように、スコールに決定的な心境の変化が起きたのはトラビアガーデンでアーヴァインの話を聞いたときだ。あの直後、スコールはリノアに「一緒にいてくれ」と誘っている。だが、なぜ多くのプレイヤーがそれを見過ごす羽目になったのだろう?
     
    FF8のシナリオを観察していて、面白いことに気づいた。

    • FF8ではスコールの心の中の発言が他のシリーズにはないほど表示される。
    • トラビアガーデンでのイベントでも『我ながら情けないな』など心の中で発言している。
    • ところが最も肝心な、イデアがママ先生だと知ったあとの心の中の発言が殆どない。

    不思議な話だ。なんで、(仕返ししてやる)だの(そこが素人なんだよな…)だのは描写されているのに、リノアを仲間と認める一番肝心なシーンの心境が省略されているんだ? 意図的に省かなければ、あのシーンだけ心の中の発言がないなんて奇妙な構成にはならないはずだ。もしかして、スコールの心境の変化が分かりにくいのは構成ミスではなく、意図的なことなのだろうか? …謎は深まるばかりだ。

    精製のヒント

    FF8をスマートに進めるうえで事実上必須といえる精製。だが初プレイでは多くのプレイヤーが精製の便利さに気づかなかった。確かにFF8劇中で精製の便利さを直接説明するシーンはない。だが、よくよく観察すると、間接的なヒントが見つかる。

    • ゲーム序盤で戦うボグラナルド+ラルドは魔導石を16個も落とす。
    • この時点で取得可能な魔法精製のアビリティは、炎魔法精製、氷魔法精製、雷魔法精製、生命魔法精製の4種類。
    • 魔導石からは上に挙げた4つの精製アビリティのどれからでも魔法が作れる。しかも、どれもガ系の魔法だ。この時点のガ系魔法は実に魅力的だ。

    つまり、精製関係のアビリティさえ取得すれば、グラナルド+ラルドが落とす魔導石で、精製の魅力を実感できる構成になっているのだ(魔導石は精製以外で16個も使うことはないので、もし精製関係のアビリティの取得が遅くなっても問題ない)。
    おそらく『魔導石で精製の有効性を知る→精製に興味が湧いて片っ端から精製アビリティを覚える→テント(ゲーム開始時に既に所持)からケアルガを精製できることに気づいてさらにウマー』という流れなのだろう。
     
    しかも、この時点で入手できる魔導石の存在は↓の伏線にもなっている。

    市販アイテムの二段階精製

    ティンバーで購入できる魔法の書やドローの書は、魔導石を経由してガ系の魔法などを精製できる。慣れるまでは『アイテム精製を経由して魔法に精製』という流れは分かりにくいが、

    • ティンバーで売っている魔法の書などから精製できるアイテム。
    • ガーデンでグラナルドたちが落とすアイテム。
    • どちらも同じ魔導石。

    グラナルド戦で入手した魔導石からガ系の魔法が入手できることを確認していたプレイヤーなら、魔法の書やドローの書から魔導石を精製できると知った時点で、その魔導石をさらに精製すれば魔法を入手できることに気づく。プレイヤーが段階的に精製の面白さを理解できるよう、かなり意図的な工夫が為されていたわけだ。実際には、前提である『グラナルドが落とした魔導石で精製の素晴らしさを〜』の部分で躓いてしまったプレイヤーが多かったようだが(筆者もその一人)。

    氷魔法精製の意義

    序盤で入手できる3つの精製アビリティ、雷、氷、炎。

    雷魔法精製サンダー、サンダラ、サンダガ、エアロ(+22)、トルネド(+48)。 
    氷魔法精製ブリザド、ブリザラ、ブリザガ、ウォータ(+24)。 
    炎魔法精製ファイア、ファイラ、ファイガ、フレア(+56)。 

    この表だけを見ると、氷魔法精製だけがやけに弱く設定されているように見える(括弧内はちからの上昇量)。だが実は、

    雷魔法精製ケツァクウァトルにはHPJやカードなど精製より優先して入手すべきアビリティがある。 
    氷魔法精製シヴァが取得できるアビリティのうち精製よりも優先すべきアビリティはない。 
    炎魔法精製イフリートにはHPJやちから+20%など精製より優先して入手すべきアビリティがある。 

    しかも、

    エアロ作りエアロの材料が集まるのはティンバー以降。 
    ウォータ作りウォータの材料はバラムでも集まる。 
    フレア作りフレアの材料が集まるのはゲーム中盤以降。 

    バラムにいる時点で氷魔法精製を取得し、ウォータを作っておくと、SeeD実地試験が楽になる。氷魔法精製はピンポイントで役立つ存在だったわけだ。

    ※ちなみにウォータはゲーム終盤でもう一度役に立つ場面がくる。それはジャボテンダー戦だ。ジャボテンダーは水系で3倍ダメージなので、特殊技が苦手なプレイヤーは属性攻撃Jウォータでガンガン斬りつければいい。

    ケアルガのHP+2200

    テントを精製するとケアルガになる。ケアルガを装着するとHP+2200。はっきり言ってDisc1の時点では無敵に近い。…なぜテントから作れるのはケアルラではなくケアルガなのだろう?
     
    序盤でHP+2200の意義は、Disc1の想定HPと特殊技の存在を意識すると、なんとなく分かる。

    • Disc1でHPJを利用できるG.F.は3体。
    • そのうちイフリートとケツァクウァトルはAPを溜めて取得しなければならない。
    • 初期取得しているブラザーズは入手がけっこう難しい(初心者には迷路もバトルもきつい)。
    • そのためDisc1のあいだはHPJがなくてもクリアできるバランスになっている(HPJがないとつらいのはミサイル基地以降)。
    HPJなしHPは600以上 
    HPJケアルガHPは2800以上 
    • 特殊技をオーラなしで発動させるにはHPを最大値の1/3以下に抑えなければならない。
    • HPJケアルガしていればHPを1/3にしても900以上になる。
    • それぐらいHPがあれば、Disc1のあいだは危なげなく特殊技を連発できる。

    おそらく、Disc1におけるケアルガのHP+2200は、特殊技の利用を前提とした数字なのだろう。

    ※ちなみに、Disc2のミサイル基地以降は、ボスも強くなり、特殊技目当てでHPを下げていると戦闘不能にされてしまう状況も増えることになる。おそらくDisc1のあいだは、プレイヤーをシステムに馴染ませるために敢えてヌルくしているのだろう。

    ゲーム序盤のブライン

    電波塔F1とラルドからドローできるブラインは、おそらく対ディアボロス戦を想定して配置されたものだろう。

    • ディアボロスの行動は打撃、グラビデ、グラビジャの3種類。
    • グラビデとグラビジャは割合ダメージなのでそれ単独で死ぬことはない。
    • 割合ダメージでHPを削られたところを打撃で倒されるというのがディアボロス戦でよくある負けパターン。
    • ブラインでディアボロスを盲目状態にすればディアボロス戦の難易度が大きく下がる。

    ドローグラビデとブラインのお陰で、ディアボロス戦では、特殊技に頼らなくても安定した勝利を達成できる。

    Disc4の中身は?

    ちょっと調べてみた。

    Disc4のサイズ約570M 
    ムービーのサイズ約330M 

    Disc4の総データのうち半分以上がムービーだったとは…。

    2003年8月22日の更新分

     

    FF8の世界観

    FF8の世界観をよくよく観察すると、我々の世界では既にその存在が否定されたもの、或いは、その存在を期待できないものがたんまりと詰まっていることに気づく。

    • 我々の先祖は月に兎が住んでいたり、かぐや姫の故郷があると考えていた。
    • 現在人の我々は月には生命が存在しないことを知っている。
    • FF8の月は地球以上に生命に満ち溢れている。そこにいるのは兎ではなく魔物だが。
    •  
    魔女
    • かつて欧州で吹き荒れた魔女狩りの陰惨さは誰もが知っていることだろう。
    • 現在人の我々は魔女が実在しないことを知っている。
    • FF8には魔女が実在する。
    •  
    精神体
    • 昔の人々は肉体をもたない意志体の存在を信じていた。死者の魂などが分かり易い例だろう。
    • 少なくとも現在科学において肉体をもたない意志体の存在は確認されていない。
    • FF8には肉体をもたない精神エネルギー体G.F.が存在する。
    •  
    UFO
    • UFOの存在が騒がれだしたのは比較的最近だが、それでも既に三世代以上の月日が経過している。
    • 現在では専門家の努力に依り、世間を騒がせた様々なUFO事件が創作に過ぎないことが明らかになっているという。例えば、グレイ型宇宙人の元ネタはアメリカのTVドラマだという。
    • FF8の世界にはUFOも宇宙人も実在する。
    •  
    古代文明
    • 現在文明を上回る古代文明の噂は山ほどある。ムー大陸、アトランティス…etc。
    • 今のところ超古代文明の存在は推測の域を出ず、おそらく今後も推測の域を出ることはないだろう。
    • FF8の世界には先セントラ文明が存在する。ガーデンはセントラ文明の遺産である。
    •  
    超科学
    • つい数十年前までは科学の発達した世界がユートピアのように熱く語られていたものだ。特に『21世紀』という言葉には人の心を魅了して止まないロマンがあった。
    • 21世紀に入り数年が過ぎた。我々はあの当時語られた夢物語がまだ実現していないことをよく知っている。
    • FF8のエスタは、まさにかつて我々が夢見た超科学都市そのものだ。
    •  
    魔物
    • 民話や伝説には恐ろしい魔物の存在が山ほど描かれている。ワイバーンやギリシア神話のスフィンクスはその好例だろう。
    • 文明が進み未開地が減れば減るほど、そういった魔物の存在は否定されることになる。
    • FF8にはモンスターが実在する。
    •  
    恐竜
    • ネス湖のネッシー、釧路湖のクッシーなど、恐竜が今でも生存するのではないかという噂は今でも根強い。
    • もしもそれらの恐竜が実在するのであれば、なぜ誰も見つけられないのか。我々現在人が恐竜と出会うことは難しいだろう。
    • FF8にはアルケオダイノスという恐竜がいる。しかも学校で飼うという贅沢なことをしている。
    •  

    『もし現実にいたら面白いだろうなぁ』という空想上の産物が現実のものとして描かれているという意味で、FF8の世界はなかなか興味深い。

    FF8におけるコンプリートの意義

    FF8に限らず、RPGのゲームバランスを考察する際において、踏まえなくてはならないことは『クリアすること』と『極めること』の違いだ。例えば、FF10の訓練場やFF9のオズマはバトルマニアのためのおまけ。あれを根拠にゲーム全体バランス云々を語るのは筋違いだろう。
    そのような視点からFF8を見ると、理不尽な謎、理不尽な敵は、やはり『極め』系のおまけ要素に集中的に配置されていることに気づく。

    理不尽な謎とき
    • G.F.トンベリの入手法を自力で発見するのはなかなか難しい。だがG.F.トンベリはクリアに必須ではない。
    • アルティミシア城の絵画の謎はけっこう難しい。だが封印の1つぐらい解けなくても平気だ。
    • コヨコヨに出会うのは大変だ。でもコヨコヨだってオマケに過ぎない。
    •  
    理不尽な敵
    • ジャボテンダーのHPは無茶苦茶だ。だがジャボテンダーは倒さなくてもいい敵だ。
    • FF8のモルボルは理不尽なぐらい強い。でも倒す必要ないので逃げてもOK。
    • もちろんオメガウェポンは自己満足のために戦う相手だ。
    •  

    FF8において、アイテム、カード、G.F.などをコンプリートするには、上記のような理不尽な謎、理不尽な敵を打ち破らねばならない。要するに、FF8におけるコンプリートとは、誰でも頑張れば達成できる類のものではなく、通常プレイを生ぬるく感じる達人のために用意された要素なのだろう。

    ジャボテンダーやモルボルをおまけと見做した理由

    上でジャボテンダーやモルボルは倒さなくていい敵だと書いた。筆者がそのように判断した理由は彼らのHPにある。
    まずは、ゲーム本編を進めるうえでクリアすべきボスモンスターのHPに注目してほしい。

    アデル最高レベルで51000 
    魔女(3)こちらのレベルに関わらず32500 
    封印のしもべたちHP10万を超えるものは滅多にいない 

    このように、ゲーム本編を進めるうえでクリアすべきボスモンスターのHPが10万を超えることは滅多にない。その一方で…、

    ジャボテンダー最高レベルで600000 
    トンベリキング最高レベルで250000 
    アルテマウェポン最高レベルで160000 
    モルボル最高レベルで約150000 
    ルブルムドラゴン最高レベルで約90000 

    どうだろう? かつて魔女戦争を引き起こしたアデルや、アルティミシアに仕えるしもべたちが、薄っぺらく見えてしまうほどのHP。中でもジャボテンダーはラストボスの総計に匹敵するHPを持つ。彼らはラストボスを倒す過程で戦うモンスターというよりは、オメガウェポンを倒す過程で戦うモンスターと解釈したほうが妥当ではないだろうか。
     

    Memoもしかしたら、バトルがあまり得意ではないプレイヤーにアドバイスするときは、バハムートやジャボテンダーはクリア後のお楽しみに回させたほうがいいかもしれないな。例えば、グリーヴァのショックウェーブパルサーは出るタイミングが分かり易いので対策を立て易いけど、バハムートの前座で出るルブルムドラゴンのブレスは何時くるか分からないのがつらい。G.F.バハムートやサボテンダーは極めようとするなら欲しいけど、ただクリアするだけなら無くても平気だしね。

    FF8のゲームバランス考察

    ゲーム本編を進めるうえでクリアすべきボスモンスターのHPが10万を超えることは滅多にないという事実は、なかなか興味深いことだ。

    • ちから160以上でトリガー入力すれば暗黒で9999ダメージ
    • 同じぐらいの魔力でトリプル化メテオを唱えれば7000×3ダメージ(計21000ダメージ)

    上に挙げた攻撃手段は、HP6桁のモンスター相手では心細いが、HP5桁のモンスター相手なら十分すぎるほど強い。一般にFF8は瀕死状態で三角ボタンを連打して特殊技を連発するイメージが強いが、その気になれば、打撃(暗黒)主体の戦いかた、魔法主体の戦いかたでも構わないわけだ。
    ある意味、HP6桁のボスに対する有効打が特殊技に限定されるという状況は、FF10の訓練場末期になるとクイックトリックと一部キャラのオーバードライヴ以外の技が役に立たなくなるという状況と似たようなものかもしれない。

    ※ちなみに、ゲーム本編のボス敵のHPはせいぜい10万未満だが、ラストボスのHPは最高レベルで合計60万を超える。数字だけ見ると無茶苦茶なバランスのように見えるが、最終決戦なのでアイテムや魔法を温存しておく必要がないことに注目してほしい。FF8には無敵化やオーラ化など、強力なアイテムや魔法が幾つも存在する。それらが存分に使えるラストバトルと、温存したほうがいい通常のボス戦では、その重みがまったく違う。

    FF8のおまけ要素

    ゲームの各要素を『本編』『おまけ』に分けてみると、FF8というのはずいぶん豪華な作りになっていることが分かる。

    • シナリオをより楽しみたいプレイヤーのために釣り爺さんやシュミ族の村などにサブイベントが用意されている
    • ミニゲームを楽しみたいプレイヤーのためにカードゲームが用意されている
    • 謎ときを楽しみたいプレイヤーのために絵画のような難しい謎ときが用意されている
    • 探索マニアのためにオーベール湖イベント、さらにはコヨコヨが用意されている
    • 収集マニアのためにモンスターが落とすレアアイテムが幾つも用意されている
    • バトルマニアのためにHP6桁の強敵が用意されている
    • 圧勝する醍醐味を味わいたいプレイヤーのためにエンドオブハートが用意されている

    FF8には様々な需要に応えるために、様々な要素を揃えた。その中には、HP6桁の強敵とエンドオブハート、シナリオとカードゲームなど、相反する楽しみもある。おそらく、FF8は『全てを極める』遊びかたではなく、『自分の好きな要素をピックアップして楽しむ』遊びかたを想定した構成になっているのだろう。

    補足FF8は『自分の好きな要素をピックアップして楽しむ』構成ゆえに、全体を通して見ると、一貫性のなさが気になる人もいるかもしれない。FF10を和食専門店に喩えるなら、FF8は和洋中なんでもあるバイキングのようなものか。雑多なバイキング形式をお得と思うか、節操がないと感じるかは、その人の感性に依るところが大きいだろうね。

    最終決戦の考察

    ラストボスのデータには幾つか疑問がある。

    • 4連戦の中で最もダメージの大きい技を最終形態ではなくグリーヴァが使用する
    • 最終形態はHPこそ多いものの、下半身を倒せばアポカリプスを防げるし、ヘルジャッジメントでは誰も死なないので、それほど怖くない。

    これは一体どういうことか?
     
    その疑問を解くために、まずアルティミシアの各形態の主な行動をまとめてみた。

    第一形態強力な割合ダメージ(メイルシュトローム) 
    グリーヴァ強力な割合ダメージ(グラビジャ)、魔法消滅、ショックウェーブパルサー 
    第二形態魔法消滅、G.F.抹殺、グレートアトラクター(ショックウェーブパルサーよりは弱い) 
    最終形態魔法消滅、G.F.抹殺、ヘルジャッジメント、アポカリプス(下半身を倒せば防げる) 

    この中で注目すべきは、魔法消滅とG.F.抹殺(どちらも実際の技名は不明)だ。
    FF8の魔法はキャラ強化の機能も兼ねている。もしジャンクション中の魔法を消されてしまったら、能力値が大幅に落ちてしまう。長期戦になるほど、こちらは不利になる。つまり、

    グリーヴァいかにしてショックウェーブパルサーを防ぐか(防御面が大事) 
    それ以降重要魔法が消される前にいかにして倒すか(攻撃面が大事) 

    最終形態の怖さは攻撃の激しさではなく、そのばか高いHPそのものにあるわけだ。
     

    補足アルティミシア第一形態は魔法消滅を使用しない。つまり、補助魔法によるパーティー強化やパーティーアタックによるメンバーの選別は第一形態のときに行えということだろう。もし第一形態から魔法消滅を使われてしまうと、かなりきついのでは?

    2003年9月2日の更新分

     

    真実を知っているのはプレイヤーだけ

    魔女イデアとアデルを倒し、世界の危機を救ったスコール。その活躍はアルティミシアの時代にも伝説として語り継がれているらしい。だが、後世“伝説のSeeD”と呼ばれるスコールの実体は情けない。確かに戦闘力は高いが、彼が魔女と戦ったのはSeeDの責務からではなく自衛とリノアのためだった。リノアを救うために魔女記念館に突撃した事案1つとっても、彼が世界平和のことなんて、これっぽちも考えていなかったのは明らかだ。
     
    だが、よくよく考えてみると、スコールの内心を細かいところまで知っているのは、彼の内面をメッセージとして読むことができたプレイヤーとスコール当人だけだ。スコールのハートを射止めたリノアだって、まさかエルオーネと離れ離れになったショックでスコールがああいう性格になったとは夢にも想っていないだろう。プレイヤーと周囲の人間ではスコールに対する印象や評価が大きく違うのだ。
     
    その辺のことを考慮に入れて考えてみると、スコールが後世、伝説として語り継がれているのも、なんとなく分かるような気がする。
    スコールとともに戦った数人の仲間たちは、スコールがSeeDとしての責務や世界平和のために魔女と戦ったわけではないと知っている。だが、それ以外の人間、例えばニーダやシュウ、或いはDisc2でスコールに「一緒に戦えて光栄です!」と語った女生徒たちは、まさかスコールが世界よりもリノアを選んで魔女と戦ったなんて想像もしていないだろう。彼らの口からスコールの活躍と好意的な印象が後世に語り継がれた結果が、アルティミシアの時代にも伝わった“伝説のSeeD”という美名なのではないだろうか?
    もしかしたら、FF8は『世界を救った伝説の英雄の知られざる裏話』なのかもしれない。
    ガーデンのリーダーとして活躍し邪悪な魔女を倒した“伝説のSeeD”。
    だが実は、彼が命を賭けて魔女と戦ったのは、SeeDとしての責務からでなく、愛する人を守るためだった───。
    …こう書くと、なんか恰好いいかも。

    スコールは問題の根本を解決していない

    FF8の物語には、他のFFシリーズにはない特徴が幾つもあるが、問題の根本が解決したわけではないというのもその1つだろう。スコールはアルティミシアを倒したが、魔女の力そのものをどうこうした訳ではない。魔女とそれにまつわる悲劇は今後も続くのだ。
     
    スコールが行ったことをFF10で喩えるなら、ユウナでもユウナレスカでもなく、オハランドやブラスカといった歴代の大召喚士といったところだろう。大召喚士はシンを倒したが、エボン=ジュ自体をどうこうした訳ではない。それでも後世で英雄視されている点もスコールと共通だ。

    スコールとラグナの意外な共通点

    仲間たちがスコールを慕う理由を調べていて、スコールとラグナの意外な共通点を見つけてしまった。まず、リノア、ゼル、アーヴァインがスコールを慕うようになった理由に注目してほしい。

    • シュメルケに襲われていたところをスコールに助けられて、スコールに惚れたリノア。
    • D地区収容所でのピンチを救われて、足にしがみつくほどスコールに感激したゼル。
    • 魔女狙撃のときの適切なアドバイスに感謝して共に戦う決意をしたアーヴァイン。

    『なんだかんだでスコールが助ける→感謝の想いからスコールを慕う』という黄金パターンが出来上がっている。面白いのは、スコール自身は、自分の行動が彼らにどんな影響を与えたのかまったく分かっていないことだ。

    • リノアがスコールに惚れた理由をちっとも覚えていなかったスコール。
    • アーヴァインがスコールと共に戦う決意をしたことすら気づいていなかったスコール。

    この『人助けが人望に繋がっているのに本人はまったく自覚していない』というのは、まんま、ラグナと一緒だ。

    • ラグナに助けられた腹ぺこムンバは17年経った今でも感謝の気持ちを忘れていなかった。
    • ラグナが駅で子供を助けたことは17年経った今でも地元で語り継がれている。
    • ところがラグナ自身は自分の行動がそこまで感謝されるようなことだとは思っていない。

    こういう意外な、ラグナとスコールの共通点を見つけると、なんだか得した気分だ。

    キスティスはどうしてスコールを嫌いにならなかったのか

    秘密の場所で「壁にでも話していろよ」とトンデモな暴言を吐かれてしまったキスティス。普通なら、それがキッカケで絶交していてもおかしくない(特に相手に恋愛感情を抱いていたなら)。ところが、キスティスはスコールを見捨てなかった。それは何故か? スコールが主人公だからか? キスティスがスコールに恋しているからか? いや、ちがう。この謎を解く鍵は、学内ネットに寄せたキスティスの文章にある。

    「キスティス・トゥリープです。最近はSeeDの仕事であまりガーデンにいないけど、みんなは勉強に訓練に頑張っているかしら? SeeDを目指している人もそうじゃない人もガーデンの生活に悔いのないものにするようにね。ねえ、どうしても先生みたいな言い方になってしまう。…面白味のない女なのかな、私」

    キスティスは言いかたの問題だと語っているが、そもそも、みんなが勉強を頑張っているのか気になってしまうということは、教師だった頃の考えかたの癖が抜けていないということだ。となれば、キスティスは暴言を吐くスコールを見て、腹を立てるよりも前に、教師だった頃の癖で『この子はこんな性格で将来大丈夫なのかしら…?』と思ってしまった可能性も十分に考えられよう。

    キスティスの「ばか!」発言の意義

    魔女記念館に向かうリノアを止められなかったスコールに向けたキスティスの「ばか!」という一言。この一言はキスティス自身にとっても大きな意味がある。前述のように、キスティスは教師時代の癖が抜けずに悩んでいた。そんなキスティスが“元教師”ではなく“仲間として”スコールに気持ちをぶつけたのが、あの一言なのだ。
    だからこそ、彼女の言葉がスコールの心を動かしたとも解釈できるな。

    FF8はファンタジーなのか?

    FF8には、宇宙ステーションや大陸弾道ミサイルを筆頭とする機械的な要素と、魔女の力や魔物を筆頭とするファンタジックな要素が併存している。この両者の位置付けを理解するには、FF8の世界の昔を想像してみるのが近道だろう。

    • 魔女は神話時代からの存在なので、とうぜん文明発祥以前から存在する。
    • セントラ文明滅亡は月の涙によるもの。とうぜん文明発祥以前から存在するだろう。
    • 科学技術は人間が長い年月を掛けて積み重ねてきたもの。

    当たり前の話だが、昔は今ほど科学技術が発達していなかった。一方、魔女や魔物は太古の昔から存在する。つまり、

    • 科学技術が発達する以前のFF8の世界は、いかにもファンタジーな世界だったはずだ。
    • 人類は長い年月をかけて科学技術が発展させたが、魔女や魔物といったファンタジー要素が消滅した訳ではない。
    • 要するにFF8世界はファンタジー世界をベースに、科学が後付けされたもの。

    たとえ科学技術がどんなに発達しようとも、FF8世界の本質はファンタジーだと言えよう。

    なぜFF8世界で機械文明が発達したのか?

    先ほど、FF8世界の本質はファンタジーであると書いた。となると、なぜFF8の世界の人間はあそこまで機械技術を発達させたのか疑問に思う方もいるかもしれない。その疑問を解く手掛かりは、FF8世界における魔法の位置付けにある。

    • 魔法は本来、魔女や魔物が持つ特殊能力。
    • オダインが擬似魔法を発明するまで、人間は魔法を使うことができなかった。
    • 魔法が使えないのだから魔法技術は発達のしようがない。
    • だから人類は機械技術を発展させた。

    FF1〜5やFF9〜10の世界では、訓練すれば人間でも魔法を使うことができる。だから、機械技術と同時に魔法技術もそれなりに発展した。だが、FF8世界の住人には、機械文明を発展させる以外に選択肢がなかった
     
    FF8世界が機械文明を発達させた理由は、FF6の人類が魔大戦後に機械文明を発達させた理由によく似ている。どちらも人類にとって魔法は遠い存在だったため、魔法に頼ることが出来なかったのだ。ただ、両者では経過した月日が大きく違う。

    FF6魔大戦から1000年しか経っていない
    FF8文明発祥から数千年以上の月日が経過している

    この月日の差がFF6とFF8の文明レベルの差なのだろう。FF8の数百年前にはFF6のように蒸気機関が多用された時代があっただろうし、逆に魔法の存在が完全になくなったFF6から数百年経つとFF7〜8のような世界になるかもしれない。
    なんにせよ、FF6の舞台もFF8の舞台も間違いなくファンタジー世界だ。ただ、魔法を使えない人類が魔法に代わる手段として機械技術を発展させただけの話である。

    エボンジュと魔女の力の共通点

    FF10のエボンジュとFF8の魔女の力には面白い共通点がある。

    • 当人に悪意はないけど結果的に世界の脅威。
    • 宿主が死んだら別の相手に憑依するだけ。
    • だから宿主を倒しても問題の解決にはならない。

    だが、そんな厄介な存在への対抗策が対照的だった。

    FF10良策なく、結局は憑依対象である召喚獣を皆殺しにしてエボンジュを強引に引きづり出す作戦が取られた。
    FF8魔女の力の活動を停止される“封印装置”でアデルごと封印。封印装置の開発には鬼才オダインが関与。

    もしもオダインがFF8ではなくFF10の世界にいたら…なんて考えると、おもしろ恐ろしいな。

    オダインの業績

    劇中で説明されているだけでも、

    • G.F.のジャンクション技術を確立
    • 擬似魔法のマニュアル化
    • エルオーネ・ジャンクション・マシーンの制作
    • ルナティック・パンドラの発掘と研究
    • 宇宙ステーションの開発に関与
    • 魔女に関する諸研究

    魔物の研究の第一人者と宇宙ステーション開発の予算を握っていた人物が同一なのが面白い。一見すると無秩序デタラメに見える彼の研究活動だが、

    • チュートリアルによれば、オダインの(本来の)専門はモンスター研究。
    • モンスター研究家のオダインが、モンスターの大量飛来現象である月の涙に興味を持たないはずがない。
    • 宇宙ステーション(ルナサイドベース)の本来の目的は月の魔物の研究。オダインが一枚噛んでいて当然。
    • ルナティックパンドラは月の涙を人工的に誘発させる装置。オダインが一枚噛んでいて当然。
    • オダインはモンスター研究中に偶然G.F.を発見した(チュートリアル情報)。
    • オダインはG.F.研究を通じてジャンクション技術を確立した。つまり彼はジャンクション研究の第一人者でもあり、エルオーネの超能力に興味を持ったのも当然と言えよう。

    彼の研究のかなりの部分は、モンスター研究が起点になっている。オダインの研究姿勢は風貌や言動から受けるイメージほどデタラメではないようだ。だからこそ、数々の大発見を成し遂げることができたのかもしれない。

    オダインの意外な影響

    スコールがあんな性格になったのもオダインのせいだったりする。

    1. オダインがエルオーネの再誘拐を目論まなければ、エルオーネを白い船に匿う必要もない。
    2. エルオーネはずっと孤児院にいる。スコールと離れ離れにならない。
    3. 身近な人を失う悲しみを体験していないのでスコールが人付き合いで奥手になることもない。

    ただ、そうなると今度はスコールが重度のシスコンに陥ってしまう可能性が…(笑)。

    FF8のキャラ造形はFF8の世界に相応しい

    FF8のキャラクターが他のFFとノリが違うのは、環境の影響が強いのではないかと思ったり。

    • もしFF9のような世界で「まみむめも!」とか「おハロー」なんて言い出したら突飛すぎるけど、FF8の世界にはTVもラジオもある。リノアやセルフィ(標準語モード)の独特の言動は、バラエティ番組やドラマの影響じゃないかな? セルフィの「まみもめも」を“流行らせたい”という発想や、自ら“物知り”と名乗るゼルの自己顕示欲の強さもどことなく、それっぽい。
    • サイファーは6歳から今までずっとガーデンで生活してきた。我々の世界でいう受験に相当する体験もしたことがないはず。もしかしたら彼は自分の将来を本気で考える機会がないまま18歳になってしまったんじゃないかな? ずっと少年気分でいたら、将来設計ゼロのまま18歳になってしまったというのが彼の焦りの原因かもしれない。
    • 生きるのに必死な世界では、くだらないことで悩んでいるヒマはない。スコールの悩みかたは、いかにも時間を持て余した学生って感じがする。例えば、FF10のような生きるだけで精一杯の世界だったら、ずいぶん違った性格になっていたかもしれない。

    FF3やFF5の人間にどことなく長閑な雰囲気があったり、FF7の人間にどことなく退廃的な雰囲気があったり、FF10の人間に熱い情熱と微妙に醒めた視点が同居しているのも、世界観に合わせて性格付けしているからではないかな?

    なぜバラムガーデンは活気に満ち溢れているのか?

    なぜバラムガーデンの生徒はあんなに元気でノリがいいのか? 戦争屋の育成学校なのに、ガルバディアガーデンみたいな重苦しい雰囲気がないのは何故なのか?
     
    その疑問を解く鍵は、1年近く続いた考察で既に揃っている。

    • 魔女戦争から早17年。スコールたちとそれ以下の世代は戦争の厳しさを知らない。
    • SeeD実地試験を受ける一部の優等生以外は実際の戦場を体験しない。
    • あの若さで最強の精鋭であるSeeDは子供たちにとっては憧れ。

    特に、SeeDは子供たちの憧れという設定に注目してほしい。
     
    FF8の世界に住む子供たちにとってSeeDは間違いなく最大のヒーローだろう。もしかしたら、フィクションの世界にはSeeDよりも強いヒーローが存在するかもしれないが、「実際に存在する」「努力次第で自分でもなれるかもしれない」という魅力には、凡百のフィクションヒーローではとても太刀打ちできない。

    • SeeDはフィクションヒーローのようなでたらめな強さなのに実在する。
    • SeeDは仕事なので給料が貰える。
    • SeeDは公の存在なので堂々と皆に自慢できる。
    • そんなSeeDになるための学校が実際にある。

    SeeDは夢と実利を満たせるトンデモない存在なのだ。しかも、そのための専門学校ガーデンだって子供から見れば夢のようなところだ。

    • 授業でバトルの仕方とか魔法の使いかたとか学べるのは面白そう。
    • 『APとはアクションポイントの略である。Yes? No?』なんてテストなら、テスト勉強もさぞ楽しいだろう。
    • 寮制なのでうるさい親から離れて生活できる(これは人によるね)。

    しかも、

    • 魔女戦争から早17年。今のガーデン生は戦争の厳しさを知らない。
    • SeeD候補生以外は実際の戦場を体験しない。

    何割かの子供たちはヒーロー養成学校のつもりでバラムガーデンに入学するのではないかな。だから、バラムガーデン生は落ち着きがなく元気に溢れている。SeeDを目指して廊下を走り回る元気いっぱいの少年、SeeDになりたくてトラビアから転校してきたセルフィは、その典型的な例かな。
     

    補足1スコールやキスティスには頼れる家族がいない。ガーデン卒業後は自分で自分を養わねばならない。彼らにとって傭兵家業は飯の種だ。一方、ゼルやセルフィにとってSeeDは夢の存在だ。だからSeeDになれて嬉しい、大はしゃぎ。その認識の差が、その後の言動に響いているんじゃないかな?
    補足2スコールやキスティス同様、サイファーにも頼れる家族はいない。ガーデン卒業後は自分で自分を養わねばならない。ところが、彼は将来のことはろくに考えず夢ばかり追っていて、気づいたら18歳になってしまった。もう2年しかガーデンにいられない。でも将来設計はゼロ。こりゃ荒れる気持ちも分かるかも。

    2003年9月12日の更新分

     

    時間圧縮の効果はじわじわ広がる

    時間圧縮に関して、カード団のスペードがラグナロク艦内で面白い発言をしている。

    「この場所も、そのうち、時間圧縮の波に飲み込まれてしまうのでしょうね」

    要するに、ラグナロク艦内にはまだ時間圧縮の効果は及んでいないということらしい。彼が『波』と喩えているように、時間圧縮は発動した瞬間に全次元に効果が及ぶのではなく、隣接した部分から順々に効果を及ぼしていくということなのだろう。

    補足アルティミシアは最終形態でもまだ時間圧縮の『最中』だった。もしも彼女が時間圧縮を完了させ、歴代の魔女の力を全て集めてしまっていたら、たとえスコールたちでも勝てなかったかもしれない。

    もしかしてスコールたちが戦ったのは…

    時間圧縮の世界に来てすぐにスコールたちは歴代の魔女と戦う。彼女たちにライブラを使うと、

    時間圧縮の効果で時空のかなたから現れた代々の魔女

    続いて、アルティミシア第一形態にライブラを使ったときの文章を読んで欲しい。

    全ての時代に生きる魔女の力を取り込んで世界を己の思うがままに作り直そうとしている

    スコールたちが戦った歴代の魔女というのは、アルティミシアが力を取り込む予定だった魔女のうちの11名だったのだろう。

    疑問スコールたちが倒した魔女たちの力の継承はいったいどうなったんだろう?

    時間圧縮に関する仮説

    FF8で物語の鍵を握るのは時間圧縮だ。その一方でFF8にはシリーズお馴染みのヘイストやストップといった時空魔法が存在する。時間圧縮と時空魔法の関係はどのように整理すればいいのだろうか。筆者なりの仮説を立ててみた。

    • FF8の世界では空間の時間と個人の時間は独立している。
    • ただし普段は空間の時間と個人の時間は同じ速度で流れているので普通は気づかない。
    • 魔法の力を使えば、どちらか片方の時間だけを人為的に操作できる。
    • ヘイストやストップといったお馴染みの時空魔法は個人の時間だけを操作する(対象外の個人や空間の時間には手を加えない)。
    • アルティミシアが行った時間圧縮は空間の時間だけを操作する(個人の時間には手を加えない)。

    Disc4でCC団のダイヤが「個人は、連続した時間の同じ軸にはいないから、圧縮が進めば進むほど希薄な存在になるということね」と語っている。また、はじまりの部屋では歴代の魔女が姿を現している。それらの点から次のように推測できるかもしれない。

    • 過去、現代、未来の境目を無くして1つの世界(時間圧縮の世界)に全ての人間や魔女を集めるのが時間圧縮の効果。
    • ただし並みの人間は時間圧縮の世界に来ると、ダイヤが語るような理由から実体がどんどん薄くなり、最終的には消滅に等しい状態に陥ってしまう。
    • 魔女は何らかの理由(強大な魔力のお陰?)で時間圧縮の世界でも実体を維持できる(さもなければ時間圧縮は単なる自爆技になってしまう)。
    • アルティミシアは時間圧縮で歴代の魔女を1つの世界に集め、彼女たちから魔女の力を奪い、目的を遂げようとしたのではないだろうか。

    あくまで仮説。時間圧縮についてはまだまだ謎も多いが、疑問解明の第一歩となれば。

    2003年9月22日の更新分

     

    下記の文章の追加のほかに、

    スコールとリノアはどちらが先に生まれたか?

    攻略本などに書かれた2人の年齢と生年月日は、

    スコール8月23日生まれの17歳 
    リノア3月3日生まれの17歳 

    で肝心の劇中の時期についてだが、バラムガーデンの学習用コンピューターに次のような文章が書かれている。

    春。慰霊祭。入学式。SeeD試験(筆記/実地)
    夏。ガーデン祭。夏期休暇。
    秋。生徒主催行事。学園祭。
    冬。進路相談。

    つまり劇中の季節は春、入学式のあとだから4月以降だろう。今年の夏にはスコールは18歳になるはずだ。よって、スコールのほうが先に生まれたことになる。
     

    補足劇中の描写だけでは4月だか5月だか分からない。4〜5月生まれのキャラクターがいない理由はそれかな?

    スコールたちの生まれた順番

    スコール編の主要キャラクターの生まれた順番。

    1キスティス10月4日生まれの18歳
    2サイファー12月22日生まれの18歳
    3セルフィ7月16日生まれの17歳
    4スコール8月23日生まれの17歳
    5アーヴァイン11月24日生まれの17歳
    6リノア3月3日生まれの17歳
    7ゼル3月17日生まれの17歳

    なんだか、そのまま兄弟にしてしまっても違和感のない配列だな。落ち込み易い長女、がき大将な長男、せっかちな次女、神経質な次男、弱気な三男、いい加減な三女、落ち着きのない四男。クレイマー夫妻を両親に据えれば破天荒なホームドラマが出来そうだ。

    なぜスコールたちは森の梟の派遣されたのか

    なぜスコールたちは森の梟などという小さな無名の組織に派遣されたのか。次の2つの可能性が考えられる。

    1. スコールたちが新米SeeDだったからかもしれない。いくら試験に合格したとはいえ実務経験はゼロ。そんな連中に重大任務を与えるほうがどうかしている。簡単な依頼から初めて、徐々に難しい仕事にステップアップさせていく予定だったのではないか。
    2. シドがスコールに真のSeeDとしての情操教育を施したかったからかもしれない。森の梟の構成メンバーはせいぜい十代〜二十代の少年少女たちだ。彼らは金や生活のためではなく、正義感からガルバディアへの抵抗運動を続けている。どうにも正義感という言葉からは遠いスコールを、梟の森に感化させたかったのではないか。

    どちらの説にしても、シドは森の梟があそこまで無茶な組織だとは想像もしていなかったのだろう。大統領誘拐作戦のことを知っていればベテランSeeDを派遣していたはずだ。新米SeeDには荷が重い。

    2003年10月12日の更新分

     

    アビリティの必要APに関する考察

    例えば、

    精製アビリティ30AP 
    (能力値)J50AP 
    (能力値)+20%60AP 
    (能力値)+40%120AP 
    (能力値)+60%240AP 

    また、召喚関係のアビリティでは、

    応援10AP 
    召喚魔法+10%40AP 
    召喚魔法+20%70AP 
    召喚魔法+30%140AP 
    召喚魔法+40%200AP 

    『精製』は円滑なゲーム進展に必要不可欠だし、『応援』は召喚魔法の威力を1.5倍以上に引き上げてくれる。絶大な効果を持つにも関わらず、この2つの重要なアビリティの必要APが少ないのはなぜなのか?
     
    その疑問を解くべくアビリティの必要APを見比べているうちに、面白いことに気づいた。

    • HPJ(50AP)よりHP+20%(60AP)のほうが必要APは大きいが、HPJより先にHP+20%を覚えても旨味は少ない。
    • ゲーム序盤は敵が弱いので各種の能力値J(60AP)を慌てて取得する必要はない。それよりも早く精製アビリティ(30AP)を取得したほうがいい。
    • 取得に大量のAPが必要なトリプル消費1やダブル消費1が役に立つ状況は限られている。

    FF8のアビリティは召喚魔法用とそれ以外に別れるが、どちらの流れで進むにしろ、必要APの少ない順に選べば失敗することはないという興味深い構造になっているのだ。
     
    例えば、ケツァクウァトルのアビリティをAPの低い順に取得すれば、

    召喚魔法を使うルート応援(10)→召喚魔法+10%(40)→GFHP+10%(40)→召喚魔法+20%(70)→GFHP+20%(70)→召喚魔法+30%(140)
    召喚魔法を使わないルート雷魔法精製(30)→カード(40)→HPJ(50)→体力J(50)→魔力+20%(60)→中クラス魔法精製(60)→カード変化(80)→属性防御J(100)→魔力+40%(120) →属性防御J×2(130) →属性攻撃J(160)

    また、エデンなら、

    召喚魔法を使うルート応援(10)→召喚魔法+10%(40)→GFHP+10%(40)→召喚魔法+20%(70)→GFHP+20%(70)→召喚魔法+30%(140)→GFHP+30%(140)→召喚魔法+40%(200)→GFHP+40%(200)
    召喚魔法を使わないルートGF能力薬精製(30)→突撃(60)→暗黒(100)→運+50%(200)→トリプル消費1(250)

    どちらの流れもなかなか安定しており、且つ、プレイヤーの工夫の余地が残されているところが面白い。

    軽い小ネタ

    冗談と本気のボーダーライン的な話。息抜きにどぞ〜。
    FF8には『戦闘から逃げても相手に与えたダメージの割合に応じた経験値が貰える』という不思議なシステムがあるが、このシステムが訓練施設で放し飼いにされているアルケオダイノスに不思議な説得力を与えている。アルケオダイノスのHPは1万以上。一般のガーデン生徒にはとても倒せない。従来のFFのように敵にトドメを刺せないと経験値が貰えないシステムなら、訓練施設にアルケオダイノスを置く意味はないだろう。だが、FF8のシステムなら、ある程度ダメージを与えてから逃げれば経験値が貰えるため、ガーデンの経営陣にとってアルケオダイノスは『滅多に倒されないので補充する手間の掛からない便利なモンスター』になっている。
    Disc2でリノアは崖にしがみついてスコールの助けを待つ。リノアのあんな華奢な身体のどこにそんな力があるのか不思議だが、よくよく考えれば、リノアのちからはウォードより高い! 今まで疑問だった「リノアがパーティーで最も力持ち」というのはこのシーンのための伏線? …いやまさか…でも…もしかして…。
    バラムガーデンでG.F.ケツァクウァトルが支給されているのは、生徒たちが夢中になって遊んでいるカードを戦力に結びつけようという、ノーグ派教師たちのしたたかな計算だった…なんてね。まあ、それは冗談にしても、カードを集めることで戦闘力を向上できる以上、覆面教師や風紀委員もカードに夢中になっている生徒にあまり強く出られないだろう。

    最も育ちにくいと思われるプレイスタイルの場合の魔法入手に関する考察

    例えば、

    • レベルを上げない
    • 寄り道しない
    • ボスしか戦わない
    • 精製を利用しない

    以上の条件に沿って進めたとき、

    Disc1
    イフリートケアルファイア ※時限イベント 
    ビックスファイア、サンダーブリザドエスナ 
    ウェッジファイア、サンダー、ブリザド、ケアル 
    エルヴィオレサンダー、ケアル、ダブルセイレーン 
    X-ATM092ファイア、ブリザド、ケアル、プロテス ※時限イベント 
    グラナルドスリプルブラインシェル 
    ラルドファイア、サンダー、プロテス 
    デリング偽大統領ケアル 
    ナムタル・ウトクエスナ、ダブル、バーサクゾンビー 
    シュメルケケアル、エスナ、ブレイクカーバンクル 
    サイファーファイア、ケアル、レイズ 
    イデアケアルラデスペル、レイズ、ダブル 

    入手できる魔法は15種類。

     HP 力 体力 魔力 精神 
    ケアル200 4 15 4 15 
    ファイア100 10 4 10 4 
    サンダー100 10 4 10 4 
    ブリザド100 10 4 10 4 
    エスナ500 6 36 12 36 
    ダブル200 15 6 18 6 
    プロテス400 6 40 10 18 
    スリプル100 6 5 12 10 
    ブライン100 6 5 12 10 
    シェル400 6 18 10 40 
    バーサク300 13 8 14 8 
    ゾンビー800 15 24 15 12 
    ブレイク1000 20 20 34 35 
    レイズ1200 8 50 10 50 
    デスペル1000 12 38 16 60 

    上記の魔法をジャンクションすると、

    HPJレイズ(+1200)
    ちからJブレイク(+20)
    体力Jレイズ(+50)
    魔力Jブレイク(+34)
    精神Jデスペル(+60)

    オフェンス面はいまいちだが、ディフェンス面はなかなかのものだ。

    Disc2
    ビックスケアル、ヘイストスロウリジェネ 
    ウェッジファイア、シェル、プロテス、リフレク 
    BGH251F2シェル、プロテス、ストップ ※時限イベント 
    オイルジッパーエスナ、ブライン、ケアル、コンフェ 
    セルト・ヒサーリケアル 
    サグト・ヒサーリサンダー、レイズ 
    ソルト・ヒサーリデスペル、コンフェ、スロウ 
    ノーグシェル、プロテス、エスナ、リヴァイアサン 
    BGH251F2シェル、プロテス、ストップ 
    雷神サンダー、サンダラ、シェル、プロテス 
    風神エアロケアルラ、レイズ、パンデモニウム 
    サイファーファイア、サンダー、デスペル、ヘイスト 
    イデアブリザド、グラビデ、エスナ、アレクサンダー 
     HP 力 体力 魔力 精神 早さ 
    ヘイスト500 12 16 20 20 50 
    スロウ500 12 16 20 20 40 
    リジェネ2600 18 70 18 60 8 
    リフレク2000 14 46 20 72 10 
    ストップ800 18 20 30 24 48 
    コンフェ700 22 18 28 18 18 
    サンダラ200 15 8 15 8 12 
    エアロ300 17 10 16 10 20 
    ケアルラ500 8 28 8 28 4 
    グラビデ1600 34 18 36 18 12 
    HPJリジェネ(+2600)
    ちからJグラビデ(+34)
    体力Jリジェネ(+70)
    魔力Jグラビデ(+36)
    精神Jリフレク(+72)
    早さJヘイスト(+50)
    Disc3
    アバドンケアル、エスナ、デスペル 
    プロパゲーターサンダー、ケアル、エスナ、レイズ 
    雷神サンダー、プロテス、シェル 
    風神エアロ、ケアル、レイズ 
    機動兵器8型BISファイア、サンダー、ブリザド、フレア 
    支援兵器L型ケアル、エスナ 
    支援兵器R型ケアル、グラビデ 
    サイファーファイア、サンダー、ブリザド 
     HP 力 体力 魔力 精神 早さ 回避 命中 運 
    フレア3200 56 26 44 26 12 4 26 12 
    HPJフレア(+3200)
    ちからJフレア(+56)
    体力Jリジェネ(+70)
    魔力Jフレア(+44)
    精神Jリフレク(+72)
    早さJヘイスト(+50)
    Disc4

    封印のボスは倒す順番次第でドローできない等の可能性があるので、ここでは除外した。

    アデルファイア、サンダー、ブリザド レベルが上がるとラ系とガ系に進化 
    リノアエスナ、デスペル、リジェネ 
    魔女1ファイガサンダガブリザガ 
    魔女2ヘイスト、ダブル 
    魔女3フレア、ホーリー 
     HP 力 体力 魔力 精神 早さ 回避 命中 運 
    ファイガ1400 30 16 30 16 14 4 20 14 
    サンダガ1400 30 16 30 16 14 4 20 14 
    ブリザガ1400 30 16 30 16 14 4 20 14 
    ホーリー3800 55 28 45 48 10 7 24 14 
    HPJホーリー(+3800)
    ちからJフレア(+56)
    体力Jリジェネ(+70)
    魔力Jホーリー(+45)
    精神Jリフレク(+72)
    早さJヘイスト(+50)
    まとめ

    HP、体力、精神など、生存に関わる能力値は順調に育つが、ダメージ源となるちからと魔力の伸びが悪い。いわゆる『通常攻撃も魔法攻撃も弱いので召喚魔法連発で進む』というプレイスタイルに陥りやすい。

    学内ネットワークで見られる文章について

    魔法一般人がバトルなどで用いる「魔法」は正確には「擬似魔法」と呼ぶ。魔女研究の第一人者オダイン博士が魔法のメカニズムを研究し、編み出したエネルギー・コントロール技術である。訓練次第では誰でも使えるようになるが、一般人レベルでは訓練を積んだ者でも通常兵器の威力を上回ることは難しい。
    G.F.自立エネルギー体。擬似魔法との組み合わせにより膨大なエネルギーをコントロール可能になる。記憶の欠落などの副作用が知られているが、因果関係の証明は行われていない。
    魔女古来より伝わる魔女の力を継承した女性のこと。最初の存在ハインが魔女の祖と言われているが確証はない。

    FF8の魔法がエネルギーであることが明記されているのが興味深い。また、面白いのは、覆面教師が記憶障害を否定しているのに、学内ネットワークでは記憶障害の副作用がきちんと明記されていること。学内ネットワークを管理しているのは覆面教師ではないのだろうか? ハインが魔女の祖だと言われているが確証はないという設定は神話的伝説的な側面を強調するためだろう。
     

    校訓実践。友愛。自由。

    校訓に掲げられた自由には、傭兵家業を肯定する意味合いでもあるのだろうか? 兵士養成学校で「友愛」を掲げているのも面白い。シドの発案かな?
     

    みなさんのガーデンについて。生活全般。
    ◎ガーデンで取得したバトルなどの技術を私用に使った場合は厳罰に処する。
    ◎市街地などでバラムガーデンの名前を汚すような行為は慎む。
    ◎異性との交際のときは、自分の立場や責任能力を考えて行動する。

    スコールたち、片っ端から破っているな。
     

    ガーデン内での服装は自由。しかし、指示があったときは指定の服を着用すること。

    スコールたちが制服を着てない理由だね。
     

    本ガーデンは、希望者には各国軍への入隊を斡旋する。

    アルティマニアによれば地元バラムには軍隊がない。バラム出身の生徒たちは軍人になるよりも、SeeDの強さに憧れて入学するのかもしれない。

    2003年10月20日の更新分

     

    ガルバディアは世界を敵に回した

    ゲームを遊んでいるときは急な流れに引きずられて意外と気づきにくいが、ガルバディアは世界中を侵略している。

    ドールDisc1 電波塔起動のために侵略 
    F.H.Disc2 エルオーネ捜索のために侵略 
    バラムDisc2 エルオーネ捜索のために侵略 
    トラビアDisc2 ミサイルでガーデンを破壊(※) 
    エスタDisc3 月の涙を引き起こした(※) 

    ガルバディアの一連の侵略に魔女の存在が絡んでいることに注目してほしい。ドール進攻の首謀者はデリングだが、その目的は魔女が自分の側近についたことを世界中に宣言するためだった。Disc2では魔女イデアの命令で侵略と攻撃が行われている。Disc3では魔女の騎士サイファーの指揮のもと、月の涙が引き起こされた。
    この一連の騒動で人々の魔女に対する不安と偏見がいっそう強まったかもしれない。アルティミシアは人々の魔女への偏見に怒っていたが、ある意味、彼女は自分で自分の首を絞めたのではないか。

    スコールとリノアは異母兄弟か? その2

    以前、筆者は『スコールのほうが早生まれ』という根拠から、リノアとの異母兄弟説を否定した。だが、FF8メモリアルアルバムの文章によって、リノアのほうが早く生まれた可能性も出てきたため、あらためて、検証(というほどの規模ではないが)してみることにした。
    チュートリアルには次のように書かれている。

    アイズオンミージュリア・ハーティリーの歌。ジュリアは「アイズ・オン・ミー」発表後にガルバディア軍少佐(当時)のフェーリー・カーウェイと結婚。その1年後に長女を出産。しかし長女が5歳になる直前に28歳の若さで交通事故で他界した。 

    妊娠から出産まで、人間は通常10ヶ月+α程度だと言われている。スコールとリノアが異母兄弟である可能性は限りなくゼロに近い。

    FF8概要

    意外に知られていないこと

    モンスターの攻撃魔法には半分の威力しかない

    分かり易い例としてメテオを取り上げてみよう。魔力255のキャラクターがメテオを唱えると、およそ1200×10程度のダメージになる。ところが、モンスターの唱えるメテオは最高でも600×10程度だ。これはモンスターの魔力が全般的に低めに抑えられている訳ではない。モンスターの唱えた攻撃魔法のダメージは半分になるよう、ダメージ計算式に手が加えられているのだ。

    同じ名前でも別の効果

    分かり易いのはキスティスが取得できるホワイトウィンドと超振動だろう。

    ホワイトウィンドアダマンタイマイの唱えるホワイトウィンドの効果はHPの残量に影響されない。 
    超振動ケダチクの唱える超振動は物理属性(キスティスの場合は魔法属性)。 

    同じ名前だからといって効果まで同じとは限らない。

    個性豊かな住人たち

    FF8に登場するメッセンジャーは無茶苦茶なぐらい個性的だ。彼らの会話を楽しむのも乙なもの。
    ただし、メッセンジャーの台詞を楽しむには、次の2点で注意が必要だ。

    • 同じ場所でも何度も画面を切り替えると別のメッセンジャーがいることもある。
    • もう一度話すと台詞が変わるメッセンジャーもいる。

    前者はアルティマニア参照。ここでは、アルティマニアで説明されていない後者について、実例を示して簡単に説明してみよう。
     
    例えば、ドール(復興後)の噴水にはおそらく奥さんであろう老婆を連れた老人がいる。彼は、

    「ガルバディア兵に言われるままに見張りに立っとるドール兵も…情けないのぉ」

    これだけなら大したことのない会話だ。だが、もう一度話すと…、

    「ワシが昔、軍隊におったころは、もうちっとマシじゃったんじゃがなぁ…」

    老人の意外な過去が明らかになる。さらに話すと…、

    「SeeDを雇うとまた税金が高くなるのぉ…。その時は、いいかげんカード集めをやめんといかんかのぉ…」

    “SeeD依頼料は税金で賄っている”という、よく考えれば当たり前だけど、衝撃の事実が。増税しないといけないぐらいの大金とは……いったいノーグは幾らでSeeDを派遣しているんだろう?
    さらに、老人の趣味がカードであることも判明。でもカード集めに金が掛かるところから見ると、対戦はそんなに強くないのだろうか。
     
    このように、メッセンジャーとの会話を楽しむには、何度も話し掛けることが重要なのだ。

    モンスターの特殊攻撃概要

    モンスターの特殊攻撃のおよそのダメージに関する説明です。今回は第1弾。少しずつ調査していく予定。

    バイトバグ
    ニードル通常攻撃の0.5倍 物理 単体 毒の追加効果 
    おならファイアの0.2倍 魔法 単体 バーサクの追加効果 
    グヘイスアイ
    石化睨み- - 単体 石化 
    吸血通常攻撃と同じぐらい 物理 単体 ドレイン 
    ケダチク
    超振動通常攻撃と同じぐらい 物理 全体 

    ※キスティスの超振動はシェル軽減だが、ケダチクの超振動はプロテス軽減

    アルケオダイノス
    (尻尾攻撃)通常攻撃の1.25倍 物理 全体 
    (噛みつき)通常攻撃の2倍 物理 単体 魔法へのカウンター(G.F.含む) 
    ハウリザード
    (頭を噛む)物理攻撃の2倍 物理 単体 
    臭い息ファイアの0.3倍 魔法 全体 スロウ。HPが低くなると使用 
    ヘッジヴァイパー
    ポイズンミストファイアの1.3倍 魔法 単体 毒。HPが低くなると使用 
    巻きつき物理攻撃の1.3倍 物理 単体 物理カウンター? 
    フンゴオンゴ
    (レーザー)通常攻撃と同じぐらい 物理 単体 
    スラストエイビス
    (急降下)通常攻撃と同じぐらい 物理 単体 ミスが多い 
    突風ファイアの0.8倍 魔法 全体 
    コカトリス
    蹴り上げ通常攻撃の1.2倍 物理 単体 
    放電ファイアと同じぐらい 魔法 全体 
    ウェンディゴ
    パワーボム物理攻撃の1.5倍 物理 単体 
    ドリブル物理攻撃の1.7倍 物理 単体 
    シュート物理攻撃の2倍 物理 全体 

    ※ウェンディゴは連続行動を行うことがある。

    オチュー
    (毒攻撃)通常攻撃と同じ 物理 単体 毒の追加効果 
    地震ファイアの3倍 魔法 全体 
    オチューダンス- - 全体 カーズとスロウの追加効果 
    ドリンクマジック- - 単体 対象の魔法を1個盗む。魔法に対するカウンター。 

    ※オチューのドリンクマジックは、グリーヴァのドローと異なり、盗んだ魔法を使うことはない。

    グレンデル
    テイルブレード通常攻撃の1.5倍 物理 単体 単体になると多用 
    ブレスファイアの1.25倍 魔法 全体 単体になると多用 
    アダマンタイマイ
    砂嵐物理攻撃の0.9倍 物理 全体 
    (平手打ち)《未見》 ? 単体 ミスが多い 

    ※ホワイトウィンドの効果がキスティスの場合と異なる。レベル100で6500程度回復。

    ブラッドソウル
    死霊の息ファイアの2倍 魔法 単体 
    ディシーズブレスファイアの0.5倍 魔法 単体 沈黙の追加効果 
    プリヌラ
    べたべた通常攻撃の0.5倍 物理 単体 スロウの追加効果 
    ライフフォビトン
    二刀流通常攻撃の1.3倍 物理 単体 
    突き通常攻撃の1.3倍 物理 単体 
    グランデアーロ
    パイルアーム通常攻撃の2.5倍 物理 単体 
    メルディンバブルファイアと同じぐらい 魔法 単体 沈黙の追加効果 
    オイルジッパー
    オイルショット通常攻撃の2倍 物理 単体 暗闇の追加効果 
    ソニックウェーブファイアの2.5倍 魔法 全体 カースの追加効果 
    オイルブラスト62.5%の割合ダメージ 物理 全体 HPが低くなると使用 
    メズマライズ
    ブレード斬り通常攻撃の2倍 物理 単体 角があるときのみ 
    ブレードショット通常攻撃の4倍 物理 単体 角があるときのみ 
    後ろ蹴り通常攻撃の1.5倍 物理 単体 角が欠けたあと 
    ゲイラ
    消化液HPの50%ダメージ 物理 単体 メルトン効果。ミスが多い 
    催眠- - 単体 睡眠 
    ゴーシュシール
    アイスブレスファイアの2倍 魔法 全体 
    突撃通常攻撃の4倍 物理 単体 ミスが多い 

    ※突撃は調査不足。もしかしたら割合ダメージかもしれない。

    ドラゴンイゾルデ
    ブレスファイアの2倍 魔法 全体 
    (尾で攻撃)通常攻撃の1.5倍 物理 単体 
    ホールドプレス通常攻撃の1.75倍 物理 単体 
    ルブルムドラゴン
    ブレス通常攻撃の2.25倍 物理 全体 
    ベヒーモス
    アサルトホーン通常攻撃の3倍 物理 単体 ミスが多い 
    アビスウォーム
    サンドシェイクファイアの1.5倍 魔法 全体 穴から出る前 
    (全体攻撃)通常攻撃と同じ 物理 全体 穴から出たあと 
    唾液ファイアの2.2倍 魔法 単体 穴から出たあと 
    トンベリ
    包丁通常攻撃の3.5倍 物理 単体 接近しないと使わない 

    早さについて

    早さ20のキャラクターが10回行動するあいだに、他の早さのキャラクターが何回行動できるか。

     通常 ヘイスト 
    早さ20 10回  
    早さ40 13回 19回 
    早さ60 16回 24回 

    2003年11月1日の更新分

     

    ラグナはどうやってスコールのカードを手に入れたのか?

    Disc3終盤、スコールとラグナが初対面するシーンが大きな手掛かりになる。

    ラグナ「会いたかったぜ、妖精さんたち! お前が俺の頭の中に入ってたんだろ? エルオーネから聞いたぞ

    ラグナはエルオーネから、写真代わりにスコールのカードを貰ったのではないか。カードでスコールの姿を知っていたからこそ、スコールが名乗る前に「お前が俺の頭の中に入ってたんだろ?」と発言できたのだろう。
     

    補足もしかしたら一番最初にスコールのカードを持っていたのはシドかもしれない。シドはガンブレード使いのSeeDを目指すスコールとサイファーのカードを持っていた。エルオーネがバラムガーデンに訪れた際(Disc1直前)、シドはスコールの姿を教える目的でエルオーネにカードを渡した。そのお陰でエルオーネは13年ぶりに会ったスコールに「また会えたね」と断言できたのではないかな。

    主要バトルメンバー

    FF8の主要バトルメンバーはみな、第一印象と実像にギャップがある。

    スコール無口で無愛想な男に見える(演じている)が、実際は寂しがり屋で仲間思い。 
    キスティス華々しい経歴と普段の毅然とした態度から完璧人間のように思われているが、実は精神的に脆い。 
    アーヴァイン普段は生意気な色男を演じているが、実は小心者で恋には一途。 
    セルフィ共通語で喋っているときはのんびり屋に見えるが、本当は早口でせっかちさん。 
    ゼルなにも考えていないように見えるが、意外と物知りで後先考えるタイプ。 
    リノア遊び感覚で異性と付き合う軽い性格に見えるけど、実は一直線タイプ。 

    ゼルの成長

    Disc1の頃は、チキン野郎と言われるとすぐ興奮したゼルだが、Disc3終盤では自ら、

    ゼル「エスタには昔の支配者、魔女アデルが帰って来たんだよな? これ、アデルの罠じゃないよな? …なんか、オレびびってるな。やっぱ、これじゃチキンだぜ」

    こんな発言をしている。微妙な心境の変化が面白い。もうサイファーに挑発されても平常心を失うことはないだろうね。

    なぜFF8には『盗む』が存在しないのか?

    パーティー内の役割分担を明確にするためではないか。

    • ちからが高すぎると『ぶんどる』で相手を倒してしまいかねない。
    • そのため『ぶんどる』は、サポート担当のキャラに付けておいたほうがよい。

    特殊技とドローの関係

    1. 特殊技は強力だが、3人とも瀕死状態だと、思わぬ全体攻撃で全滅する可能性がある。
    2. パーティーのうち1〜2人はもしものためにHPを保っておいたほうがよい。

    ここまでは以前に書いた。
    さらに、

    1. 特殊技を連発する他キャラと比較して、もしものためにHPを保っているキャラクターはあまり活躍できない。
    2. 大した活躍ができないからといって何もしないで待機しているのは勿体ない。
    3. どうせやることがないならドローで魔法を集めよう。
    4. ドローのモーション中に三角ボタンを連打すれば一石二鳥。

     

    補足モーションの長さを逆に利用するテクニックはFF8が初出ではない。FF6のカイエンの必殺剣も、アルテマなどのモーションの長い行動の最中にゲージを溜めるのが効果的だった。

    レベル連動制と6人パーティーの関係

    FF8の主要バトルメンバーは6人。ところが最大3人までしか戦えない。パーティーメンバー全員で戦えないのはFF6〜9でお馴染みの仕様だが、FF8はそれすら利用してしまっている。

    • 戦闘に参加していないキャラクターは経験値が貰えないのでレベルが低いまま。
    • モンスターのレベルはパーティーの平均。つまり、こちらに低レベルのキャラクターがいるとモンスターは弱体化する。
    • モンスターが強すぎて勝てないときは、控えにいる低レベルキャラをパーティーに加えて再挑戦すればよい。
    • FF8はジャンクションでキャラを大幅強化できるので低レベルのキャラでも十分に戦える。

    もしかしたら、レベル連動制は、主力キャラと控えキャラのレベルが極端に離れるFFシリーズの傾向を逆手にとったシステムかもしれない。

    レベルダウンのもう1つの使い道

    地獄に一番近い島など、レベル100の魔物が暴れ回る場所では『レベルダウン』が役立つ。というのも、

    • レベル100でもレベル50でも入手物は変わらない。
    • 『レベルダウン』で敵のレベルを100→50にすれば、入手物が劣化することなく、敵を弱体化できる。

    例えば、ルブルムドラゴンからメテオをドローする際、『レベルダウン』でレベルを100から50にすれば安全性が増す。

    FF8のバトルシステム

    FF8のバトルシステムは意図が分かり易い。とりあえず、今までに分かったことのまとめ。

    HP多安全優先。
    HP少特殊技が使える。
    ケアルガやアレイズ全滅寸前でやばいときはこちら。
    ケアルやレイズ瀕死状態を維持したいときはこちら。
    ちから大相手に大ダメージを与えたいとき。
    ちから小『ぶんどる』などでアイテム集めをしているとき。
    三角ボタンを素早く連打特殊技マークを短時間で出せる。
    三角ボタンをゆっくり連打特殊技マークを間違えて飛ばしてしまうミスが減る。
    高レベルキャラ(主力)敵は強いが入手物もゴージャス。
    低レベルキャラ(控え)歯が立たない相手と戦うときに参加させれば敵が弱体化する。
    モーションが短いコマンドテンポよくゲームを進めたいときに有意義。
    モーションが長いコマンドモーションの長さは三角ボタンを連打するときに役立つ。
    召喚魔法エデンセルフィでスロットを粘りたいときに効果的。

    FFシリーズと難易度の調整

    レベルを上げないことで難易度を下げることができるFF8。実はプレイヤーの意志で難易度を上下する機構はFF8が始めてではない。FF4から始まった、

    • バトルスピードの変更。
    • アクティブ/ウエイトの選択。

    これはゲームに大きな影響を与える。もしも歯応えが欲しければ、最速のアクティブモードで遊んでみよう。逆に、戦闘がつらいと感じたら、最遅のウエイトモードで遊んでみよう。特に終盤は、ずいぶん体感難易度が変わるだろう(特にFF4)。

    迷台詞

    気合入りすぎ

    復興後のドールで、電波塔に行くときに表示される台詞。

    スコール「今がチャンスだ!」

    気合入りすぎ。なんとなく蜜蜂の館に行くときのクラウドを彷彿とさせるな。

    スコール壊れる

    こちらも復興後のドールにて。

    子供「も〜い〜かぁ〜い?」
    選択肢→『ま〜だだよぉ〜』/『も〜い〜よ!』
    子供「も〜い〜か…? え…?んもうっ! おじちゃん、ジャマしないでよ!」
    スコール「俺が…おじちゃん…

    子供におじちゃん扱いされるスコールが微笑ましいね。…って、ちょっと待て。

    子供「も〜い〜かぁ〜い?」
    選択肢→『ま〜だだよぉ〜』/『も〜い〜よ!
    子供「も〜い〜か…? え…?んもうっ! おじちゃん、ジャマしないでよ!」
    スコール「俺が…おじちゃん…」

    どちらの選択肢にしても、十代後半のスコールが言うにはかなり恥ずかしい気が…。特にDisc1〜2なら、普段の無口で無愛想な姿と、「ま〜だだよぉ〜」とか「も〜い〜よ!」という言葉のギャップがすごい。

    2003年11月15日の更新分

     

     
     

    スコールがリノアの声を聞きたがったのは?

    Disc3でスコールは、

    スコール(あんたの声が聞きたい)

    ここまでスコールが“リノアの声”にこだわるのは、ちゃんとした訳がある。

    Disc2前半リノアは親身になってスコールに接してくれた。だが、スコールの側の受入態勢がまだ整っておらず(孤立主義にしがみついていた)、リノアの言葉を真正面から受け取ることができなかったのだ。
    Disc2終盤アーヴァインの話を聞いたスコールは孤立主義をやめ、リノアも仲間として認める。スコールはようやくリノアの言葉を受け止める準備ができたわけだ。ところが、その直後のガーデン決戦でリノアは意識不明になってしまう。

    あの台詞は、リノアの言葉をなかなか受け入れることができなかったDisc2前半を踏まえての発言なのだ。

    2003年11月29日の更新分

     

    全ての道は収集に通ず

    FF8のシステムはただ奇抜なだけのシステムじゃない。明確なデザインコンセプトがある。キーワードは収集だ。

    武器の改造制材料を集めれば武器を改造できる。 
    魔法の個数制効率よい収集方法を見つければ山ほど魔法が使える。 
    カードカードの収集もまたキャラクターの強化に結びつく。 
    アビリティG.F.やアイテムを手に入れることが修得の第一歩。 
    特殊技セルフィ以外はアイテム収集が特殊技パワーアップの第一歩。 
    ジャンクション制収集』と『成長』を結び付けたFF8で最も大事なシステム。 

    魔法や弾丸が個数制で思うように使えないからこそ、効率的な収集方法を見つけたときの喜びが格別。例えば、

    1. 徹甲弾はとても便利だけど、非売品なので乱用できないな…。
    2. どうにか徹甲弾を大量に入手する方法がないか探してみよう。
    3. 見つけた! トンベリが徹甲弾の材料となる包丁を持っていた。
    4. これでもう徹甲弾なんて節約する必要がない。探した甲斐があった!

    FF8は『不足→探す→補充』の流れが楽しいゲームなのだ。

    従来的な発想エリクサーは貴重だだから節約しよう
    FF8的な発想たくさん入手する方法を探してみよう

    従来のFFが限られた資源でいかに難関を突破するかという戦術型ゲームだとすれば、FF8はどれだけ圧倒的な戦力を確保できるかに主眼が置かれた戦略型ゲームだと言えよう。

    記憶障害とレベルとエンディング

    記憶障害が起こり、時間圧縮の世界から帰れなくなったスコール。彼が副作用の存在を知りながらG.F.を使い続けたのは、

    スコール「戦い続けるかぎり、G.F.が与えてくれる力は必要だ。その代わりに何かをさしだせというなら俺は構わない」

    この発言は次のように整理できる。

    • レベルアップや武器改造だけで敵に勝つには不可能だと判断した。
    • G.F.の副作用を軽く考えていた。

     
    まず前者に注目してほしい。
    FF8特有の、

    • レベルを上げるよりもジャンクションを追求したほうが強くなる。
    • 経験値を溜める努力が軽視されている。

    こういったシステムは、単なるシステム側の暴走ではない。物語側からの要請でもあるのだ。FF8の物語は『G.F.がもたらす力に比べれば人間が努力で得られる力なんて微々たるもの』という前提のもとに成り立っているのである。
    FF8は、

    ×努力の末に世界を救う物語
    代償と引き換えに大事な人を守る物語

    というわけだ。
     
    続いて後者。よくよく考えれば、記憶障害はとても恐ろしい副作用だ。例えば、任務中に自分の目的を忘れてしまったらどうする? 味方の顔を思い出せず目の前にいる相手が敵か味方か分からなくなったら? 記憶障害はやばい。戦い続けるための手段なのに、一歩間違えると戦うことすらままならなくなる。
    ところがスコールの頭には危機感がまるでない。最初に自覚した記憶障害の症状が“幼少期の思い出を忘れてしまった”だったため、彼らは記憶障害なんて大したことないと思い込んでしまったのだ。その思い込みがスコールを破滅の寸前まで追い込む。
    つまり、FF8のシナリオを語るうえで揶揄されることの多い『みんな幼なじみだった』という唐突な真実は、唐突なこと自体に意味があるのである。
     
    FF8の問題点と騒がれることの多い、

    • レベル軽視のシステム。
    • 『みんな幼なじみだった』という唐突な真実。

    それ自体は不可欠なものなのだ。

    ホテル

    FF8にはMPがないので回復目的で宿泊施設に泊まる機会は少ない。だが、その点を逆に利用して、イベントだのティンバーマニアックスだのが宿泊施設に仕込まれている。

    バラムゼルと図書委員のイベント(最終) 宿泊しないとイベントは発生しない 100ギル 
    ティンバーティンバーマニアックス 駅で少女を助ければ宿泊しなくても入手可能 
    ドールティンバーマニアックス 宿泊しないとティンバーマニアックスは入手できない 
    デリングシティティンバーマニアックス 宿泊しないとティンバーマニアックスは入手できない 
    F.H.ティンバーマニアックス 客室が解放されているので、宿泊しなくてもティンバーマニアックスを入手可能 
    ウィンヒル- - 
    シュミ族の村- - 

    ホテルの役割は、

    • パーティーの回復と治療
    • ティンバーマニアックスの入手(4個所)
    • イベント(1個所)

    必ず立ち寄る都市の宿泊施設にはイベントや雑誌を置いているのに、行かなくてもいい村の宿泊施設には何もない。この辺の捻くれかたが実にFF8らしいな。

    レンタカー

    バラム空色のバン(水色)
    クラシックカー(赤茶)  
    3500ギル 燃料1個(3000ギル)付属。 
    ドールクラシックカー(茶) 
    デリングシティスポーツカー(赤) 
    エスタエスタカー(青) 

    イベントで乗る車は、

    • ガーデン車両(Disc1/SeeD実地試験でドール港に向かうとき)
    • ガルバディア軍用車両(Disc2/ミサイル基地に向かうとき)

    列車

      行き先 料金 
    1バラム 2 3000ギル 
    2ティンバー 1、3、4、6、7 
    3学園東駅 2、4 
    4ドール方面 2、3 
    5ガルバディアガーデン西駅 6 
    6デリングシティ 2、5、7 
    7収容所駅 2、6 

    デリングシティ内のバス

    三車線ある。

    1デリングシティ駅前A→カーウェイ邸前→大統領官邸前→ショッピングモール前→ガルバディアホテル前→(ループ)
    2デリングシティ駅前A→凱旋門→大統領官邸前→カーウェイ邸前→(ループ)
    3デリングシティ駅前B→ガルバディアホテル前→ショッピングモール前→大統領官邸前→凱旋門→(ループ)

    エルノーイルの謎

    エルノーイルには他のモンスターにはない特殊な要素が幾つかある。

    • 雑魚モンスターなのに登場シーンがある。
    • 雑魚モンスターなのにレベルアップ/レベルダウンが効かない。
    • 連続剣で倒しても消えない(剣マニアさんの情報)
    • オーディンで真っ二つにならない(オメガさんの情報)

    エルノーイルは電波塔のボス、エルヴィオレの色違いだ。おそらく、エルヴィオレのデータを中途半端に流用したために、このような特殊な扱いになってしまったのだろう。

    目薬や山彦草の意義

    普通の店で買える回復治療アイテムを精製すると、

     変換後 精製する利点 
    テント ケアルガ 最大HP+2200。しかも回復魔法が使い放題。テントは最高に素晴らしい材料だ。 
    万能薬 エスナ 万能薬1個からエスナを5個も作れる。お得。 
    毒消し バイオ バイオは序盤のちから強化に有意義(ファイア+10、ファイラ+15、バイオ+24)。 
    金の針 ブレイク ブレイクは序盤の魔力強化に有意義(ファイア+10、ファイラ+15、ファイガ+30、ブレイク+34)。 
    山彦草 サイレス ? 
    目薬 ブライン ? 

    サイレスやバイオは能力値強化には大して役立たないうえ、大量に使う機会もない。山彦草と目薬は、他の4つと比べて物足りないと思っていたが、ふと閃いた。

    • 沈黙や暗闇だと特殊技の判定にボーナスが付く(毒や石化中でもボーナスは付くが扱いにくい)。
    • 山彦草や目薬を精製してサイレスやブラインを作れば、好きなだけ仲間を沈黙や暗闇にできる。
    • 要するに、目薬や山彦草は特殊技中心でゲームを進めるのに有意義。

    分かってしまえば単純なんだけどね。

    FF6とFF8の共通性

    FF6にセリスとロックというカップルが登場する。彼らは、

    • ロックはレイチェルと死別したトラウマを引きずっている。
    • セリスは自分を助けてくれたロックに惚れる。
    • ゲーム後半、セリスの性格が別人のように変わってしまう。
    • ロックは過去のトラウマを乗り越えてセリスとくっつく。

    この構図、どこかの誰かと似てないだろうか?

    • スコールはエルオーネと離別したトラウマを引きずっている。
    • リノアは自分を助けてくれたスコールに惚れる。
    • ゲーム後半、スコールの性格が別人のように変わってしまう。
    • スコールは過去のトラウマを乗り越えてリノアとくっつく。

    細かいシチュエーションは違うし、一部の役割を入れ替えたりしているが、スコールとリノアの関係はセリスとロックの関係によく似ている。けっこう意識してたりして。

    能力値別の魔法ランク

    HP
    Sアルテマ(+6000)
    Aアレイズ(+4800)、メテオ(+4600)
    Bホーリー(+3800)、オーラ(+3600)
    Cフレア(+3200)、トルネド(+3000)
    ちから
    Sアルテマ(+100)
    Aメテオ(+75)、オーラ&トリプル(+70)
    Bフレア(+56)、ホーリー(+55)、トルネド(+48)
    Cペイン(+42)、クエイク(+40)
    体力
    Sアルテマ(+82)、アレイズ&メルトン(+80)
    Aリジェネ(+70)、ケアルガ(+65)
    Bレイズ(+50)、リフレク(+46)、プロテス(+40)
    Cペイン&デスペル(+38)、エスナ(+36)、メテオ(+34)
    魔力
    Sアルテマ(+100)
    Aトリプル(+70)、ペイン(+60)
    Bメテオ(+52)、ホーリー(+45)、フレア(+44)、トルネド(+42)
    Cクエイク(+40)、デス(+38)、グラビデ(+36)、ブレイク(+34)
    精神
    Sアルテマ(+95)、アレイズ(+85)
    Aリフレク(+72)、ケアルガ(+65)
    Bデスペル&リジェネ(+60)、デス(+58)、レイズ(+50)
    Cホーリー(+48)、ペイン(+45)、シェル(+40)
    早さ
    Sトリプル(+70)
    Aアルテマ(+60)
    Bヘイスト(+50)、ストップ(+48)、スロウ(+40)
    Cトルネド(+33)、メテオ(+30)
    回避
    Sアルテマ(+23)
    Aトリプル(+15)
    Bトルネド(+12)、メテオ(+11)、ストップ(+10)
    Cヘイスト(+8)、スロウ(+8)
    命中
    Sトリプル(+150)
    Aアルテマ(+60)
    Bオーラ(+50)
    Cメテオ&ダブル(+40)、トルネド(+38)
    Sアルテマ(+60)
    Aオーラ&ペイン(+40)、デス(+38)
    Bトリプル(+30)
    Cメテオ(+22)、アレイズ(+20)

    2003年12月3日の更新分

     

    モンスターの配置の秘密

    FF8を遊んでいると、

    • ゲーム序盤なのに恐ろしく強い魔物がいたり(例・アルケオダイノス)
    • ゲーム終盤なのに楽勝な魔物がいたり(例・グラナトゥム)

    そういう点から、FF8の通常モンスターの配置は目茶苦茶だと一般に思われているようだ。
     
    だが、実はFF8の通常モンスターの配置にも一定の法則がある(括弧内の数値はHP計算式で算出したもの)。

     弱い敵の代表例 強い敵の代表例 
    バラム大陸バイトバグ(114〜2510) アルケオダイノス(10363〜76000) 
    ガルバディア大陸ハウリザード(43〜1840) オチュー(152〜40000) 
    トラビア大陸メギマライズ(460〜6450) ゴーシュシール(1063〜136000) 
    セントラ大陸ダブルハガー(510〜6500) トンベリ(15200〜35000) 
    エスタ大平原メギマライズ(460〜6450) モルボル(1410〜146000) 

    比率は違えど、どの地域にも強い敵と弱い敵の双方がいるのだ。
     
    つまり、

    従来主人公の成長に合わせてモンスターが配置されている。
    FF8主人公の都合とは関係なくモンスターが配置されている。

    多くのRPGで共通する『ゲーム序盤は弱い敵しか現われないなんて都合良すぎ』というツッコミに、しっかり答えたのがFF8のモンスター配置だ。
     
    ただ、FF8は単にリアリティを重視して、そのような配置をしている訳ではない。

    • 腕に自信のないプレイヤーは、強敵と出会っても逃げればよい。
    • 腕に自信のあるプレイヤーは、強敵を利用して一気にパワーアップ。

    例えば、

    アルケオダイノスクエイクの材料となる恐竜の骨を落とす。 
    オチュー高レベルになると上級魔法ペインをドローできる。 
    トンベリ徹甲弾の材料となる包丁を落とす。 
    ゴーシュシールレアアイテムのシルバーメイルを落とす。 
    モルボル貴重な魔法やアイテムを入手できる。 

    強いモンスターの存在がゲームにメリハリを与えてくれるのだ。

    FF8の育成システムの根本とは?

    従来のRPGでは、圧倒的な戦力を確保するには膨大な労力が必要だった。だが、FF8は違う。
     
    例えば、ちからを最大の255にするには、

    • ちから+60%
    • ちから+40%
    • ちから+20%
    • 魔法アルテマ

    この4つの魔法やアビリティを集めるだけで良い。
     
    また、HPを9999にするには、

    • HP+80%
    • HP+40%
    • 魔法アレイズ

    この3つの魔法やアビリティを集めるだけで良い。
     
    つまり、

    • FF8のキャラクター強化システムは複雑でややこしく見える。
    • でも、その本質は意外なほどシンプル。
    • なんでもいいから魔法やアビリティを集めた奴が強い

     
    さらに、能力値に関するアビリティは、

    ちから+60%ハイパーリストを使えばAPを溜めなくても修得できる。 
    ちから+40%パワーリストを使えばAPを溜めなくても修得できる。 
    ちから+20%ちからだすき使えばAPを溜めなくても修得できる。 
    HP+80%ガイアの指輪を使えばAPを溜めなくても修得できる。 
    HP+40%巨人の指輪を使えばAPを溜めなくても修得できる。 

    その殆どがアイテムで代用できてしまう。
     
    実は、

    従来戦闘を繰り返してレベルを上げる戦闘ゲーム。アイテム収集も重要だけど補助的なもの。
    FF8魔法やアイテムを集める収集ゲーム。AP稼ぎも重要だけど補助的なもの。

    ゲームの方向性がまったく違うのだ。
     

    補足FF8の戦闘は、魔法やアイテムを集めるための手段に過ぎない。逆に言えば、魔法やアイテムを集められるなら、戦闘にこだわる必要すらない。戦いたいプレイヤーは戦闘で集め、ミニゲームが好きなプレイヤーはカードゲームで集める。そういう柔軟性もFF8の魅力の1つだ。
    もちろん、APが存在するから、任意戦闘を完全に省くのは難しいけどね。

    2003年12月14日の更新分

     
    伏線

    実は幼馴染イベントにはちゃんと伏線が存在する。

    • アーヴァインはドドンナの命令で行動を共にしていただけだ。
    • にも関わらず収容所を脱出したあともパーティーに残ったのは何故か?

    収容所を脱出したあと、スコールたちはバラムガーデンを守るためにパーティーを二手に分ける。片方はミサイル発射を阻止するチーム。もう片方は緊急事態をガーデンに知らせるチーム。

    スコール「これは今までの任務とは違う。誰の命令でも依頼でもない…」

    誰の命令でも依頼でもないのに危険に身を投じるのはなぜか。スコール、ゼル、キスティス、セルフィは自分たちの母校を守るためだ。では、リノアとアーヴァインは?

    リノア「私もどっちのチームでも文句を言わないからね」
    スコール(あんたは部外者だろ?)

    これはリノアに向けたツッコミだが、アーヴァインに対しても同じことが言える点に注目してほしい。

    リノアリノアは他人のトラブルを見捨てられない性格。ティンバー独立の件しかり。だから、まあ分かる。
    アーヴァインリノアと比べても意味不明。どうして母校ではなくバラムガーデンのために戦う? 優先順位が逆じゃないか?

    当事者であるガルバディアガーデンが魔女に占領されても何もしないのに、部外者であるはずのバラムガーデンの危機には体を張る不自然さ。その疑問が解けたのが幼馴染イベントだったわけだ。
     

    補足FF8の伏線が、プレイヤーに展開を予感させるためのものではなく、あとで振り返ってみて成る程と思わせるためのものであることに注意しよう。
    ゼル&セルフィの場合

    SeeDに就任したとき、シドはスコールに、

    シド「ひそひそ…」(あとでじっくり話しましょう)

    シドは何を話そうとしていたのか。やはりスコールの使命と失われた記憶のことではないか。
     
    ところが、その日の晩(Seed就任パーティー)にリノアの飛び入りの依頼が入る。

    • 儲からない仕事なのでノーグたちはベテランSeeDの派遣を認めないだろう。
    • シドは4人の新米SeeDの中から選ばざるえない。

    4人の中から誰を選ぶか。
     
    まずスコールは確定だ。のちの話になるが、シドはF.H.との交渉役にスコールを抜擢したとき、

    シド「君には出来るだけ外の世界を見てほしいのです。(後略)」
    スコール(なんだって?)

    こんな発言をしている。梟の森という小さな組織のサポートにSeeDの切り札スコールを投入したのも、社会性の乏しいスコールに社会勉強させたかったからではないか。そのためには、本格的な組織の支援より、草の根的な組織の支援に派遣したほうが都合よい(森の梟のアバウトさはシドの想像を超えていたようだが)。
     
    では他のメンバーはどうか。

    • トラビアの転校生セルフィが加わっている点に注目してほしい。
    • トラビアガーデンはG.F.の利用を禁じている。
    • そのため、シドはセルフィが記憶障害に陥っているとは思っていない。

    もしもスコールとセルフィを長時間共に行動させたら、会話のズレなどをきっかけに、いずれスコールは自分が記憶障害に陥っていることに気づくだろう。要するに、

    スコールに記憶障害を思い出してほしいなら→ スコールとセルフィを組ませるべき 
    スコールに記憶障害を思い出してほしくないならスコールとセルフィを組ませてはいけない 

    シドはセルフィとスコールを組ませることで、スコールに失われた記憶を思い出してもらおうとしたのではないか。SeeD実地試験のときはシドが自分からスコールに伝えるつもりだったので、セルフィを同じ班にする必要はなかったが、飛び込みの依頼で状況が変わったと。
     
    ゼルを加えたのはセルフィが思い出を語りやすい環境を整えるためだろう。

    もしも3人目のメンバーが… 
    ゼルの場合 3人とも孤児院組なので遠慮なくセルフィは孤児院の話題を出せる 
    ニーダの場合 孤児院の話で盛り上がるとニーダが仲間はずれになるので、孤児院の話題は出しにくい 

     

    補足以上の話はシドがG.F.の副作用を知っている前提で解説している。もしもシドが記憶障害の噂を信じていない(覆面教師に騙されている)のであれば、もっと話は簡単だ。急造チームなので幼なじみ3人のほうが連携し易いと考えたのだろう。
    キスティスの場合
    • キスティスがスコールチームに加入したのは、脱走したサイファーを追い掛けてティンバーを訪れたからだ。
    • つまり、キスティスはサイファーの元担任だったからスコールチームに加わることになったと言ってもよいだろう。

    では、なぜキスティスは同い年の問題児サイファーの担任に抜擢されたのか。単なる偶然か。或いは理由があるのか。

    • その理由はおそらくスコールの英才教育だ。
    • ライバル(サイファー)と手本(キスティス)を身近に置くことでスコールの成長を促そうとしたのではないか。
    • まともな軍人はG.F.を使わない。卒業生もG.F.を使わない。G.F.を利用した戦闘技術の手本になるのは同じバラムガーデンの生徒だけだ。その中でもキスティスはずば抜けた記録と成績の持ち主だった。
    • ガーデンには年少クラスが幾らでもあるのに、わざわざ同世代の生徒たちのクラスの担任にキスティスが抜擢されたこと、教師の中には若すぎるキスティスにサイファーたち問題児をうまく指導できるか不安視する声もあったこと、この2点にも注目したい。教師たちの反対を押しきり、そういう無茶な人事を行えるのは学園長のシドだけだ。キスティスの人事はシドの独断で決まったことなのだろう。しかし、学園長権限を持ってしても、SeeD実地試験でのサイファー命令違反の件ではキスティスのことをかばいきれなかったのではないか。

    シドは、魔法のランプを渡したり、F.H.の交渉役に抜擢したり、ガーデンのリーダーに任命するぐらい、スコールの育成に力を入れている。スコールがSeeDになる以前からシドが裏で色々と手を打っていたという解釈も、そう不自然ではないはずだ。

    アーヴァイン編

    そもそも、

    • アーヴァインがスコールたちと行動を共にしたのは、彼がガルバディアガーデン最高の狙撃手だからだ。
    • つまり、アーヴァインが最高の狙撃手になったことに物語的な必然性があるかどうかが焦点になる。

    アーヴァインが最高の狙撃手になったことに物語上の意味はあるのか。あるとすれば、どんな意味なのか。
     
    実は、その謎を解く鍵を握っているのは主人公スコールだ。

    スコール(他人に頼ると…いつかつらい思いをするんだ。いつまでも一緒にいられる訳じゃないんだ。自分を信じてくれる仲間がいて、信頼できる大人がいて…。それはとっても居心地のいい世界だけど、それに慣れると大変なんだ。ある日、居心地のいい世界から引き離されて誰もいなくなって…。知ってるのか? それはとっても寂しくて…。それはとってもつらくて…。いつかそういう時が来ちゃうんだ。立ち直るの、大変なんだぞ。だったら…。だったら最初から1人がいい。仲間なんて…いなくていい。ちがうのか?)

    アーヴァイン「誰かがいなくなるかもしれない。好きな人が自分の前から消えてしまうかもしれない。そう考えながら暮らすのってつらいんだよね〜。…だから僕は戦うんだ

    スコール大切な人を失うのは悲しい最初から一人なら悲しむことはないので一人で生きられる力がほしい強くなりたい
    アーヴァインだから大切な人を守れるだけの力がほしい

    スコール論でも触れているが、スコールとアーヴァインは“強くなりたい動機”において対になっている存在だ。そして、

    • スコールは強くなりたい一心で努力し、ついにはSeeDになった。
    • では、アーヴァインは…?

    アーヴァインは努力の末にガルバディアガーデン最高の狙撃手になった。つまり、

    スコール大切な人を失うのは悲しい一人で生きられる力がほしい強くなりたい目標のSeeDになった
    アーヴァイン大切な人を守れる力がほしい最高の狙撃手になった

    見事な対になっている。アーヴァインが最高の狙撃手になったことは物語上の必然なのだ。『仲間を守る力がほしい』という思いから努力を重ねた結果、かつての仲間と再会できたなんて、なんとも洒落た展開ではないか。この件ではFF8はリアリティよりも、フィクションとしての気持ちよさを重視したわけだ。

    そして重要なことは…

    要するに幼馴染の結集とは偶然の積み重ねによって生じた奇跡だ。だが、話の焦点が、

    ×幼馴染が集まるという奇跡が起きて素晴らしいね
    この一生の一度あるかないかの奇跡を手放したくない

    ということに注目してほしい。
     
    そもそも、幼馴染という事実を暴露したアーヴァインにとって、幼馴染との再会という奇跡は必ずしも喜ばしいものではなかった。

    • アーヴァインは任務でスコールたちと一緒にいただけだ。
    • アーヴァインにはバラムガーデンのために命を賭ける義務はない。
    • でもアーヴァインは収容所以降もパーティーに残った。
    • おそらくアーヴァインは幼なじみのために戦いの場に身を投じたのだろう。

    これだけなら単なる美談に聞こえるかもしれない。だが、

    • アーヴァインはイデアの正体も記憶障害のことも知っている。
    • 戦いを続けるということは自分の記憶を犠牲にするということだ。
    • 勝利とはすなわち、お世話になったママ先生を倒すことだ。

    記憶障害に陥っていないからこそ、スコールたちにはない悩みを背負わねばならなかった。

    • 記憶障害は嫌だ。でもイデアはG.F.の力抜きで勝てる相手ではない。
    • 負ければ命がない。
    • 勝っても大事な人を失い、記憶を失う恐怖に脅えなければならない。
    • 要するに勝っても悲惨。負けても悲惨

    アーヴァインは、『偶然の再会』を果たしてしまったせいで、どうしようもない逆境に追い込まれてしまったのだ。
     
    勝っても悲惨。負けても悲惨。だが、このどうしようもない状況を抜け出す方法が1つだけある。それは逃げることだ。Disc2終盤のシドのように。

    • 「本番に弱い僕が戦いに参加してもみんなの足手まといになる」
    • 「SeeDじゃない僕が戦いに参加してもみんなの足手まといになる」

    戦いに参加しないための、尤もらしい言い訳は幾つでも用意できた。
     
    …だが、本当に逃げてしまっていいのだろうか。

    • 『ばらばらだった幼なじみが偶然4人も集まる』状況が発生する確率はどれぐらいだろう?
    • しかも、その4人の中に、片思いの相手がいる確率は?
    • さらに、その4人の中に、ヘタレな自分を勇気づけてくれる素晴らしいリーダーがいる確率は?
    • そんな都合の良いことが一生に何度も起こるはずがない。
    • よくよく考えれば今が人生の分岐点なのではないか?

    アーヴァインはスコールたちの知らないところで大きな決断を迫られていたのだ。

    • Disc1〜2のアーヴァインの行動がちぐはぐなのは、アーヴァインの気持ちが大きく揺れていたからだろう。
    • トラビアガーデンまで真実を語れなかったのは、それまでずっと悩んでいたからだろうか。

    たっぷり悩んだ末の決断だったからか、トラビアガーデンで真実を語ったあとのアーヴァインの言葉には迷いがない。

    アーヴァイン「僕たちの相手は、大好きだったママ先生だ。G.F.のせいで記憶を失うかもしれない。いいんだ、それでも。僕は運命とかに流されて、ここにいる訳じゃないから」

    アーヴァイン「いつだって選べる道は少なかった。時には道は1本しかなかった。その、少なかった可能性の中から自分で選んだ結果が、僕はここまで連れてきた。だからこそ僕はその選んだ道を…、選ばなくちゃならなかった道を大事にしたい」

    実際アーヴァインには『ママ先生と自分の記憶を犠牲にする覚悟で戦うか』と『スコールたちに合わせる顔がなくなる覚悟で逃げるか』の2つしか選択肢がなかった。
     
    スコールたちの気づいていないアーヴァインの葛藤を踏まえて、あの幼馴染イベントを見返してみると、面白いことに気づく。

    • アーヴァインの話の前半は、みんな幼馴染だったんだという衝撃の告白だが、後半は自分の戦う動機の説明になっている。
    • そもそもアーヴァインが過去の思い出を話したのは、リノアが戦うことへの疑問を口にしたのがきっかけだから、確かに前半よりも後半のほうがメインでもおかしくない。

    幼馴染だったという衝撃の事実にばかり目がいくけど、むしろ肝心なことは、その事実を踏まえたうえで、アーヴァインがどんな決断を下したかという部分なんだよね。

    プレイヤーが気づかないのは当たり前

    幼馴染イベントの重要部分にプレイヤーが気づかないのは、プレイヤーが悪い訳でも、作り手が悪い訳でもない。だって、肝心のスコールがアーヴァインの語りの意味を半分も理解していないのだから。

    スコール「キスティス、ゼル、セルフィ! ブリッジに集合してくれ!」

    アーヴァイン「おいおいおい! なんで僕は呼ばれないんだ〜?」

    アーヴァイン「僕だって仲間だろ〜?」
    スコール「ああ、悪かった」
    アーヴァイン「頼むよ、もう〜」

    アーヴァインの敗因は『可能性』とか『選択』とか『選んだ道』とか抽象的な言葉を多用してしまったことだろう。そういう言葉はなんとなく耳心地はいいけど心には残りにくい。
     
    少し話が脱線するが、Disc2では、

    キスティス「今なら分かるんじゃない? 誰かに話したい。話を聞いてほしいって気持ち。(中略) 私に話してみない? 少しは楽になるかもよ?」
    アーヴァイン「もう黙って離ればなれにされるのは嫌だから…。だから僕は戦う。少しでも長く一緒にいるために」
    リノア「なんでもいいの! そう、なんでもいいの。なんでもいいから、もっと私たちに話してってこと。私たちで役に立てることがあったら頼ってね、相談してねってこと」

    キスティスやアーヴァインもスコールに対してはかなり好意的だ。にも関わらず、Disc3以降、彼の頭の中がリノア一色になるのは、リノアぐらいストレートに言わないと、スコールには通じないということかもしれない。

    補足・幼馴染イベントを解く鍵とは

    要するに、

    • 幼馴染という真実を隠していたのも暴露したのもアーヴァイン。
    • だからアーヴァインの心境を探っていくことが理解の近道。

    こういうことだったわけだ。分かってしまえば単純な仕掛けだが、分かるまでが難しい。
     
    FF8のシナリオ上の謎は、簡単なものから難しいものまで、一通り揃っているところが興味深い。プレイヤーがステップアップしていけるような配慮なのだろうか。スコールの両親などは比較的簡単な謎、この幼馴染イベントはスコール視点のままだと分かりづらいという意味で比較的難しい謎に入るだろう。

    なぜ都合良く宇宙船が姿を現したのか

    宇宙は広い。ラグナロクが都合よくスコールたちの目の前に姿を現す可能性は限りなく低い。だが、これを単なる御都合主義だと決めつけるのは早い。

    • リノアが自分が魔女だと告白したとき、スコールが『…やっぱり…そうなのか?』と思った点に注目してみよう。
    • アルティミシアが魔女にしか“接続”できないという描写はFF8にはない。特にあの時点では『アルティミシアが中に入る→リノアは魔女』という推測は成り立たない。
    • ヴァリーは有力な証拠に成りうるが、特殊技を使わないで戦っているプレイヤーだと気づかない可能性も高い。

    どうしてスコールはリノアが魔女だと勘付いたのだろう?

    • プレイヤーが『都合よく現われたラグナロク』に違和感を感じたように、スコールも違和感を感じたのではないか。
    • その場にいるのはスコールとリノアの2人だけ。スコール自身に心当たりがない以上、可能性があるとすればリノアだ。
    • でもリノアは普通の人間。そんな特別な力はない……いつの間にかイデアから魔女の力が継承されたのであれば話は別だが。

    『都合よく現われたラグナロク』とは、リノアが魔女だったという伏線なのではないか。リノアはまだ自分の力を制御できていないわけだし。
     

    補足この『宇宙船が来たのはリノアの無意識な力のせい』説は、もともと想像コーナーに置いていたもの(今も置いてあるけど)。今回はスコールの発言が気になって色々と探していたら、結果的に前書いた想像の内容に被ってしまった。

    なぜアルティミシアは遠い過去の魔女たちに“接続”できたのか

    イデアは、アルティミシアとは遠い未来の魔女だと語る。ということは、アルティミシアにとっては、イデアやリノアは遠い過去の魔女になるわけだ。

    • エルオーネの超能力では『面識のある人』の過去にしか送り込めないはず。
    • エルオーネの超能力を元にしたジャンクション・マシーン・エルオーネにも同様の制約があるはずだ。

    にも関わらず、なぜアルティミシアは面識のあるはずがない遠い過去の魔女たちに“接続”できたのだろう?

    • ジャンクション・マシーン・エルオーネが改良されて、面識のない人にも接続できるようになったという仮説は成り立たない。
    • 何故なら、その仮説に基づくとアルティミシアはスコールにすら“接続”できてしまうからだ。『スコールに接続して精神を操り自害』でFF8の物語は呆気なく終了してしまう。

    アルティミシアが“接続”した相手のはイデア、アデル、リノア。みんな魔女。ということは、その3人に共通する『魔女』や『魔女の力』が謎を解く鍵になるはずだ。

    • バラムの老人が語る昔話と劇中での魔女の力の描写から、魔女の力と呼ばれているものの正体は、肉体を捨てた創造主ハインだと推測できる。
    • つまり魔女とは、肉体を失ったハインをジャンクションしている女性のことではないか。ラグナが“妖精さん”を自分の意志で外せなかったように、魔女も自分の意志ではハインを外すことができないわけだ。
    • Disc4でエルオーネは、アルティミシアごとリノアをアデルに接続した。つまり“二重接続”は可能だ。

    アルティミシアが“接続”したのは、魔女たち自身ではなく、魔女の力(=肉体を捨てたハイン)ではないか。Disc2の最後でアルティミシアはイデアからリノアに宿主を移すが、これは彼女の意志ではなく、力の継承のせいだろう。

    FF8の時間構造

    『過去改変』はもはや定番のテーマだが、過去改変によって生じる矛盾のフォローまで共通化されている訳ではない。よく見かけるものは、

    ドラえもん型の過去改変。過去を変えた結果がそのまま現代や未来に反映されるという考えかた。例えば、未来の誰かが過去に行き、のび太の両親の結婚を邪魔してしまうと、のび太の存在は消滅してしまう。このような世界観のもとでは、過去改変は、全人類の消滅と隣り合わせのとても危険な行為だ。スクウェア製のゲームでは『クロノトリガー』がこのような世界観を採用している。
    ドラゴンボール型の過去改変。過去を変えるとパラレルワールド(平行世界)が生じるという考えかた。このような世界観のもとでは、パラレルワールド間を移動する手段がなければ、過去改変は自己満足に終わってしまう。スクウェア製のゲームでは『クロノクロス』がこのような世界観を採用している。
    ドクタースランプ型の過去改変。このタイプでは、上2つと異なり『過去に原因→未来に結果』という因果律は必要ない。その代わり、過去に介入できたとしても、歴史を変えることはできない。何故なら、もともとの歴史自体が、未来からの介入を考慮した内容となっているからだ。『ドラゴンクエスト5』がこのような世界観を採用している。

    ABとCではとても大きな違いがある。それは、

    『過去に原因→未来に結果』の因果律が大前提となっている。
    『過去に原因→未来に結果』の因果律に縛られない。

    一見するとCは無茶苦茶に感じるかもしれない。だが、そのように感じてしまうのは、我々が科学の発達した現代日本に生きているからだ。
     
    ギリシア神話、北欧神話、プロテスタント系キリスト教などでは、

    • 人間が自分の意志で行動しているように見えるのは気のせい。
    • 人間は予め定められた運命をなぞっているだけに過ぎない。

    という世界観を採用している。このような世界では『過去に原因→未来に結果』の因果律は成立しない。どんなに不条理な展開でも運命として定められていれば発生する。だから、上に挙げた神話や聖書では『預言』が絶対視されるわけだ。なんとも不自由な世界だが、人類には未来を見通す力がないため、ぎりぎりのところでバランスが保たれている。Cの時間観は、この考えに沿ったものだ。
     
    一方、古代ギリシアの哲学者の一派は当時主流だった『運命』という概念に頼らずに世界を理解できないものかと思索した末に代用となる世界観を編み出した。それが『過去に原因→未来に結果』という因果律の積み重ねで世界が動いているという考えかただ。AとBの時間観は、この考えに沿っている。
    参考までに書いておくと、BはAから枝別れして生まれた概念だ。Aでは下手に過去をいじると因果律が破綻してしまう。過去を変えても因果律が破綻しないようにとSF作家が考え出したアイディアがパラレルワールドというわけだ。
    ちなみに、因果律に基づいた世界なら、法則を知ることさえ出来れば、未来を『予測』することができる。そのような確信のもとから発展したのが科学だ。つまり、

    運命説世界は運命に基づいて動いている。(幾つかの)神話の基盤になっている考えかた
    因果律説世界は因果律に基づいて動いている。(現在主流の)科学の基盤になっている考えかた

    要するに、因果律は比較的新しい説であり、時代や地域によっては運命説が信じられていたとしても決しておかしいことではないのだ。科学の浸透している現代日本に住む人間の多くが因果律を当たり前のように認識しているのも、ある意味で当然のことだと言えるだろう。
     
    だが、我々の住む世界が因果律を採用した世界だからといって、創作物まで因果律を採用しなければならない訳ではない点に注意してほしい。そもそも、ファンタジーとは架空の世界の醍醐味を味わうもの。我々の住む世界とは別のルールで動いている世界というのもまた乙なものだ。
     
     
     
     
    さて。予備知識の解説も終わったことだし、そろそろ本題に入ろう。筆者が冒頭で挙げた過去改変の3つのパターン、

    ドラえもん型世界の基本原理は『過去に原因→未来に結果』の因果律科学的
    ドラゴンボール型SF的
    ドクタースランプ型世界の基本原理は恣意的な『運命』(因果律は不要)神話的

    肝心のFF8は、どのタイプの世界観を採用しているのだろうか。

    • そもそも、SeeD結成の理由が因果律(『過去に原因→未来に結果』)を破っている。
    • だからAとBは有り得ない。

    おそらくFF8はCを採用しているのではないか。

    • Disc2でスコールは、シドやエルオーネに振り回される現状に苦しんでいた。だが、実はシドやエルオーネも含めてFF8の登場人物の全てが運命に振り回されていたのではないか。そして運命に最も振り回されたのが最終敵アルティミシアだ。
    • Disc2でアーヴァインは『運命に流されてここにいる訳じゃない』と語る。だが、この発言の時点ではまだSeeDの由来も未来の魔女の存在も時間圧縮も知らないことに注目してほしい。運命に逆らって進んだ“つもり”だったのに、全てが終わって振り返ってみると、ちっとも運命から外れていなかった(そのことを知っているのはスコールとイデアだけだが)という皮肉な展開こそ運命を題材にした物語の醍醐味、定番中の定番だ。
    • FF1は、ファンタジー世界観+Aを採用していた。世界観と時空観のギャップが味だったわけだ。FF8もまた、科学の発達した世界観+Cを採用することで、世界観と時空観のギャップを狙ったのではないかな? なにせFF8は『神話が実話だったかもしれない』世界だし。

    FF8は運命を打破する物語ではなく、運命に翻弄されながらも必死で生きようとする人々の横顔を描いた物語のようにも思う。敵役であるアルティミシアの皮肉な末路を見ていると特にね。

    補足

    FF8が平行世界を採用していると仮定すると、

    • イデアはどういう理由でSeeDを発案したのか
    • どうしてシドはスコールを特別扱いしているのか

    このような疑問に対して新たな答えを探さねばならない。逆に言えば、それさえクリアできれば平行世界説もいいかもしれない。

    補足2

    FF8の世界が因果律ではなく運命によって成り立っているのではないかと予感させてくれる台詞。

    シド「スコールくん、よろしくお願いしますよ。これは君の運命です。魔女討伐の先陣に立つことは君の定めなのです」
    スコール「俺の人生が最初から決まってたみたいに言わないでくれ!」

    運命が存在する世界ならこの台詞は強烈な伏線になるが、運命の存在しない世界ではこの台詞はシドを嫌な奴にする効果しかない。

    20歳でSeeD除隊になるもう1つの理由

    SeeDは実力の如何に関わらず20歳で除隊。SeeD試験を受けられるのは15歳だから最長でも5年しか続けられない。それは何故か。もしかしたら、G.F.を何年も付けていると任務達成に支障をきたすぐらい記憶障害が進んでしまうからかもしれない。
    もちろん、生徒のためを思ってではなく、SeeDの評判が落ちて依頼料が減ることを怖れての対応だろう。ノーグはそういう奴だ。


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