FF8入門
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FF8は、独自システムや概念を多数搭載している。それがFF8の魅力の一柱なのだが、同時に敷居の高さでもある。独自システムを理解できないせいでFF8を楽しめないというのは残念なことなので、簡単な概略を解説することにした。
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主な対象は、他のFFには慣れてるけど、FF8は初めてという方。
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ゲームの面白さを損なってしまうようなネタバレは意図的に避けた。
FF8における魔法は、特殊な元素のようなものだ。一人の人間は32種類各100個(32×100=計3200個)までの魔法を体内に蓄えることができる。体内に蓄えた魔法は、自分の意志で自由に発動できる他、G.F.を媒体に、能力値に装着(ジャンクション)させることも可能だ。
装着によって能力値がどれぐらい上がるかは魔法の種類ごとに違う。
攻撃魔法 | ちからや魔力の上昇力に優れている。 |
回復魔法 | HPの上昇力に優れている。 |
防御系魔法 | 特に防御方面の能力値の上昇力に優れている。 |
時空魔法 | 早さや命中の上昇力に優れている。 |
同じ魔法を幾つ装着しているかによっても、上昇量が変わってくる。
例1 | ファイアの魔力上昇量は1個につき0.1。30個で魔力+3となる。 |
例2 | ケアルガのHP上昇量は1個につき22。50個でHP+1100となる。 |
強い魔法さえ見つければ、経験値稼ぎなんて地道なことはしなくても、一気にキャラを強くすることができる。いかに早く効率よく強い魔法を集めるかがFF8でキャラを強化するうえでの大きな鍵だ。
魔法を入手する方法は大きく分けて2つ。
| | 補足 |
魔物からドロー | 使用回数に制限がないので、何回でも使える。お手軽だが、戦闘が間延びしてしまう危険性がある。 | ドローは最初から取得済み |
戦利品を精製 | FF8では高い確率で魔物がアイテムを落とす。そのアイテムを『精製』のアビリティで魔法化すれば、ドローの手間は大きく省ける。 | 精製アビリティの取得には30AP必要 |
魔物を倒すという手間が必要な分、ドローよりも精製のほうが早い段階で強い魔法を入手できる傾向にある。G.F.のアビリティの中でも精製関係のアビリティは早い段階で取得させることをお勧めしたい。
FF8は、
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敵にもレベルがあり、レベルが高いほど強くなる
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敵のレベルは、こちらのレベルを基準に決定される
というシステムを採用している。つまり、
経験値を稼いでレベルを上げると、こちらが強くなると同時に敵も強くなる。
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だから、
キャラを鍛えたいときは経験値稼ぎをしても効果が薄い。魔法やアビリティの入手に力を入れよう。
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という結論に達する。
では、FF8でレベルの意義が何もないかと言えば、そうでもない。
敵のレベルが一定以上になると入手できる魔法やアイテムが高品質化する
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例えば、
名前
(レベル)
| ドローできる魔法 | 主な戦利品 | 主なぶんどり品 |
ボム
(1〜19)
| ファイア | 魔石のかけら×1〜2 | ボムのかけら×1 |
ボム
(20〜29)
| ファイア、ファイラ | ボムのかけら×1〜2 | ボムのかけら×2 |
ボム
(30以上)
| ファイア、ファイラ、ファイガ、メルトン | ボムのかけら×2 | ボムのかけら×2。希にボムの魂。 |
優れた魔法やアイテムを効率的に集めるには、ある程度のレベルが必要なのだ。
レベル20と30で入手物が変化する雑魚敵 | 下記以外 |
レベル30と40で入手物が変化する雑魚敵 | Disc3終盤で月から落下する魔物たち |
レベル35と45で入手物が変化する雑魚敵 | ルブルムドラゴン(最強の雑魚敵) |
レベルに関わらず入手物が変化しない雑魚敵 | トンベリ |
つまり、
ゲームクリア時にレベル50ぐらいになっていればベスト
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ということになる。もちろん、敢えてレベル100まで上げて最強の敵に挑むのも一興だ。
レベル連動制はボス敵にも適用される。ただし、
上限レベルは固体ごとに設定されているが、分かり易くDiscごとに分けると、
| レベル | 解説 |
Disc1のボス敵 | 6〜20 | 最初のボスが6、最後のボスが20。 |
Disc2のボス敵 | 22〜32 | 最初のボスが22、最後のボスが32。 |
Disc3のボス敵 | 34〜45 | 最初のボスが34、最後のボスが45。 |
Disc4のボス敵 | 45〜65 | ラストボスの上限レベルが65。 |
ただし、中には例外もいる。
基本的に、自由参加イベントのボス敵はレベル100まで育つ。
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とはいえ、FF8では、レベル100でも勝つ手段が用意されているので、安心してほしい。
FF8の通常戦闘は、
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簡単に逃げることができる
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「エンカウントなし」というアビリティで完全に回避できる
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ため、
主人公の前に立ちはだかる障害ではなく、アイテムや魔法を入手するための狩りの対象
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だといえる。
言い換えれば、
のがFF8のスタイルだということだ。
名前は難しいが要するに、
だ。
FF8には精製のほかに、ドローという魔法入手手段があるが、それと比較して、
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ドローよりも早い時期に優れた魔法が手に入る
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一気に大量の魔法を入手できる
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といった利点がある。
前者の主な例として、
| ドローに頼る場合 | 精製を活用する場合 | 補足 |
ウォータ | Disc1終盤のグアンデアーロ | Disc1序盤のフォカロル | フォカロルの落とす魚のヒレはウォータ20個に精製可能。 |
グラビデ | Disc2最後のイデア | Disc1中盤のウェンディゴ | ウェンディゴの鉄球はグラビデ15個に精製可能。 |
FF8では魔法が能力値強化の役目も果たすため、早めに魔法を入手することにはとても大きな意義がある。
後者は、一定レベル以上の魔物から「ぶんどる」と顕著になる。例えば、
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レベル30以上のバイセージからはダッシュシューズ×6(ヘイスト120個分)をぶんどれる。
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レベル40以上のクアールからは生命の腕輪×4(アレイズ80個分)をぶんどれる。
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チマチマとドローするのが面倒な人は、ある程度レベルを上げて「スティール&アウェイ」を繰り返すといい。短期間にぐんぐん魔法が増える様は気持ちいいものだ。
このように精製はなにかと便利なコマンドなのだが、
精製関係のアビリティは優先して取得するようにしよう。
たぶん、FF8のバトルで最初に驚くのが、G.F.発動の強力さだと思う。通常攻撃や攻撃魔法に比べて、圧倒的に強いG.F.発動。しかも使用回数に制限がなく、G.F.の失ったHPは移動中に少しずつ回復していく。
だが、そんなG.F.発動にも欠点がある。演出時間が長いことだ。
FF8には、G.F.発動の演出時間の長さを紛らわせるための小さな仕掛けが存在する。それは『応援』アビリティだ。名前からは効果がよく分からないこのアビリティ、使いかたもけっこう分かりにくい。
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応援アビリティを取得したG.F.を発動した際、セレクトボタンを押しっぱなしにする
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画面左下に四角ボタンのマークが表示される(マークが消えるまでセレクトボタンは押しっぱなしにしておくこと)。
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四角ボタンを押すと数字が表示され、何回も押すと数字が上がる。
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バツマークが表示されたときに四角ボタンを押すと数字が75に戻る。
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G.F.発動演出が終わった時点での数字%に威力が変化する。例えば、本来ならば1000ダメージのG.F.発動を四角ボタンを連打して130まで上げたならば、ダメージは1300になる。
これでG.F.発動演出の退屈さも少しは紛れるはずだ。
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でも、もっと良い手がある。G.F.発動ではなく、各キャラ固有の技である“特殊技”を活用することだ。
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オーラ状態やHPが1/3以下のときに、「たたかう」コマンドの右隣に三角マークが表示されることがある。そこで右方向を押せば特殊技を発動できる。
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特殊技の効果はキャラごとにちがう。攻撃型が中心だが、回復型や援護型もある。
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主人公スコールの特殊技「連続剣」は、G.F.召喚に比べてスピード感に溢れ、気持ちいい。
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オーラ状態や瀕死状態で「たたかう」の右隣に三角マークが出ないときは、三角ボタンを連打するといい。三角ボタンを押すたびに特殊技が使えるかどうか再判定されるので。
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オーラ状態になるには貴重なレア魔法オーラが必要だ。オーラを大量に入手するまでは、意図的にHPを1/3以下にして特殊技を連発するのが基本パターンとなる。
“HP1/3以下”という言葉の響きに怖れて、特殊技を活用しないのは勿体ないことだ。強い魔法を早めに入手したり、HP+40%などのアビリティを利用して、最大HPをガンガンに上げれば、形のうえではHP1/3以下だが、危機感なく戦闘をこなすこともできる。
また、特殊技の多くは、その威力を「ちから」に依存する。単に魔法装着するだけではなく、「ちから+40%」などのアビリティを併用すると威力が大幅に上がる(「ちから+40%」なら実威力は約1.8倍になる)ことを、覚えておいても損はないだろう。
ちからとHPをガンガンに上げて、特殊技で敵を蹴散らそう!
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FF8では、装備システムがぎりぎりまで簡略化されている。魔法装着システムが装備システムの代わりを担当していると言ってもいいだろう。
| 主な流れ | 標準的なスタイル |
装備システム | 魔物を倒す→戦勝金を溜める→装備品を購入→装備品を装備 | 最も効率のいい金づるモンスターを狩る |
魔法装着システム | 魔物を倒す→戦利品を入手→精製して魔法に→魔法を装備 | 様々な魔法を求めて様々な魔物を狩る |
装備システムと魔法装着システムでは、楽しみかたの方向性がだいぶ違う。他のFFとは頭を切り替えて楽しもう。もちろん、FF8のあとに別のFFを遊ぶときも、頭の切り替えを忘れないように。:-)
FF8は、お金の意義も大きく変化している。おそらく、装備制から魔法装着制への移行でお金をメインヒューチャーに据える意義が無くなったからだろう。
| 役割 | 主な入手法 |
従来のFF | 装備や道具を整えるためのもの。 | 魔物の撃破 |
FF8 | 道具の購入や切符代がメイン。 | 給料 |
給料制だから戦闘はお金と関係ないという発想は、誤解。給料はSeeDランクによって決まるが、SeeDランクの査定には、
魔物を倒した数(G.F.発動で倒したものはカウントされない)。
|
というのも含まれている。魔物を倒すことが、間接的に収入に影響する訳だ。
ちなみに、魔物の質は査定には考慮されない。量のみ。
アビリティの中に『エンカウントなし』というものがある。文字どおり、雑魚戦を完全に回避できるアビリティだ。このアビリティを入手した段階で、雑魚戦は障害要素から任意要素へと変化する。
「エンカウントなし」を利用して雑魚戦を回避するとゲームがスムーズに進む。その代わり、雑魚戦で入手できるであろうアイテムや魔法が揃わず、結果としてボス戦で延々ドローを続ける羽目になりがちだ。
| 長所 | 短所 |
雑魚戦を全て回避 | ゲームが楽に進む。 | 雑魚戦で入手できるアイテムや魔法が揃わない。結果としてボス戦で延々ドローを続ける羽目になりがち。 |
雑魚戦を回避しない | アイテムや魔法がたくさん集まる。 | 雑魚戦が発生する。 |
「エンカウントなし」が真の力を発揮するのは、その地域の魔物から欲しいアイテムや魔法を根こそぎ奪ったあとや、ゲーム全体の構造を把握した2周目以降。それまではせいぜい「エンカウント半減」を利用する程度に留めておこう。
PS版FF8には新聞にも掲載された致命的なバグがある。
Disc2〜3のセントラ遺跡で『再スタート』を選んだセーブデータは、Disc3中盤で画面が真っ暗になり、ゲームが止まってしまう。
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要注意。
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バトル中、ターゲット選択時にL2を押すとウィンドウでターゲットを選択できるようになる。
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魔法を捨てる際は、ステータス画面で捨てたい魔法にカーソルを合わせ、三角ボタン。
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魔力が高いほどドローで一度に入手できる魔法の量が増える。ただし二桁にはならない。
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カードゲームやポケットステーションを活用すると、バトルバランスという言葉が木っ端微塵になるぐらいキャラを強化できる。興味がある人、戦闘が苦手な人はどうぞ。戦闘を楽しみたい人は深入りするべからず。
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ストーリー展開の都合上、Disc4になると町に戻れなくなる。必ずDisc3のデータは別に残しておくこと。
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「ぶんどる」でアイテムを盗んだ魔物からは、戦闘終了後に戦利品を獲得できない。盗めるアイテムと戦利品で内容が違う魔物はけっこう多いので注意しよう。
敵の行動が早すぎる | あまり注目されないが、コンフィグのバトルスピードの項目は、戦闘に大きな影響を与える。「敵の行動が早すぎて、こちらの操作が追いつかない」という状況のときは、バトルスピードを最遅にして再挑戦してみよう。だいぶ楽になるはずだ。 |
一部の敵が強すぎる | 魔法やアビリティを適切に揃え、しっかりした戦術のもとに戦えば、FF8には勝てない敵なんて存在しない(たとえレベル100であっても)。勝てないのは準備不足か戦略ミスだ。よく考えよう。もし本当に駄目なら『強敵攻略』のコーナーを参照あれ。 |
FF8のカードゲームは単なるおまけのミニゲームではない。
集めたカードから精製を経てアビリティや魔法を入手できる
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FF8はアビリティと魔法が重要なキャラ強化手段となるので、
ということだ。
カードゲームを活用すれば、雑魚敵を倒して戦利品を入手する必要も薄くなるので、
すら可能。ただし、
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雑魚敵から稼ぐよりも時間が掛かる(大量の試合が必要)。
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時間が掛かるのでゲーム展開が間延び。ストーリーを忘れてしまう罠に陥り易い。
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上記のような欠点もあるので、個人的には、一周目はカードゲームをしないでクリアすることをお勧めする。二周目以降のお楽しみって感じかな。
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