以前の更新 | 2003年末 | 1月7日 | 1月21日 | 2月3日 |
2月17日 | 3月4日 |
この一年間で日々の来訪者が10倍に増えた。とても嬉しいけど、急激な変化に運営体制が追いつけなかった。そこで2004年は運営体制と更新手法に少し手を加えたい。
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2004年版はトップページを2つ作りたい。
初プレイ者用のトップページ | まだ何も完成してないけど、こんな感じ。 |
考察用のトップページ | ↑から初プレイ者用の記事と再プレイガイドを入れ替えて、考察を目立つ位置に持っていく予定。 |
もし時間に余裕があれば携帯用の攻略ページも作りたいね。そのほうが便利でしょ。
早さ20のキャラクターのATBバーがまんたんになるまでの時間を1標準時間としたとき、
プロテス | 約12標準時間 |
シェル | |
リフレク | |
リジェネ | 約8標準時間 |
ストップ | 約5標準時間 |
レビテト | 約4.5標準時間 |
睡眠 | 約4標準時間 |
無敵 | 約3標準時間 |
オーラ | 約2.5標準時間 |
ヘイストとスロウの扱いは特別。
ヘイスト | 約6.5標準時間 | おそらく10標準時間を1.6倍速にしている。 |
スロウ | 約20標準時間 | おそらく10標準時間を0.5倍速にしている。 |
豆知識。
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大雑把にまとめてしまうと、
最大値の30% | 50回に1回あるかないか |
最大値の25% | 10回に1回ぐらい |
最大値の20% | 4〜5回に1回ぐらい |
最大値の12% | 2回に1回ぐらい |
オーラ+最大値の100% | 10回に1回ぐらい |
オーラ+最大値の90% | 2回に1回ぐらい |
ファイガ・サンダガ・ブリザガは、能力値が低くても、そこそこのダメージを与えられる。
通常攻撃 | 初期能力値だと50程度のダメージ。スコールのR1トリガーで80程度。 |
ファイガ等 | 初期能力値でも400程度のダメージ。ダブル状態なら計800程度。 |
そのため、
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これらの戦いでは、ファイガ・サンダガ・ブリザガがとても重宝する。必要なコストがたった30APなので、さくさく進みたい人には特殊技よりも役に立つ。
FF8には一見するとはまっているようだが、実は挽回できる場面が幾つか存在する。
Disc1最終決戦 | 下水道でモンスターと戦える。 |
ミサイル基地 | 正体がばれたあとはモンスターと戦える。 |
ラグナ編4(映画撮影) | ゲイラとメギマライズがいるので安心。 |
ルナティックパンドラ | 中のモンスターだけでアデルを倒すのに必要な戦力が整う。 |
今のところ、危険地帯だと思われるのは、
ラグナロク艦内 |
はじまりの部屋 |
この2つ。
どうやらST魔法の判定も精神が関わるようなので、
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メルトン→ST魔法を組み込めば、さらにスマートに戦えそうだ。
FF8が発売されるまで、『最も評価の別れるFF』の座はFF2のものだった。FF2は、
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これだけ見ると実に面白そうなシステムに見える。
なぜFF2は評価が分かれたのか。その理由は、
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だが、実はそれこそ製作者が巧妙に配置した罠だった。というのも、
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しかも、
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幾らHPを上げても勝てないなんて、どうすればいいのだろう?
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実は、
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FF2の成長システムが柔軟なのは、プレイヤーに育成の自由を与えるためではなく、プレイヤーを悩ませ苦しませ苦労の末に正解に辿り着いたときの達成感を与えるためだ。FF2とロマサガは似たようなシステムを採用しているが根本的な部分が違うわけだ。
システムの理解が全てというゲーム構造を採用したのはFF8がシリーズ初ではないのだ。ちなみに、FF2にはHPと回避率のほかにも『システムの理解が全て』というシステムが幾つか搭載されているが、その辺についての説明は省略する。
さて、新年だ。今年の目標は『基礎的な解説を充実させる』でいってみよう。
当面は、
能力値 | レベル |
属性とST変化 | 特殊技 |
これぐらい充実した解説を各ページで書ければいいなと思う。システム解説だけじゃなくてシナリオ解説も含めてね。
まだ作り掛けだが、
育成指南とボス攻略 |
時間について |
こういうページも充実させてっと。
FC編。
モンスター | オチュー、コカトリス、スフィンクス |
魔法 | ケアル、プロテス、サイレス、ポイゾナ、レイズ、アレイズ、ホーリー、デスペル、ファイア、スリプル、サンダー、ブリザド、スロウ、ファイラ、サンダラ、ブリザラ、ヘイスト、コンフェ、デス、クエイク、ブレイク、ブライン、ファイガ、サンダガ、ブリザガ |
アイテム | ポーション、毒消し、金の針、テント、コテージ、リボン、ロゼッタ石 |
モンスター | アダマンタイマイ、クアール、アビスウォーム、鉄巨人、ベヒーモス、ボム、モルボル |
アイテム | ハイポーション、目薬、エーテル、フェニックスの尾 |
魔法 | ストップ、バーサク、オーラ、シェル、ドレイン、アルテマ |
アイテム | 山彦草、ギザールの野菜、エリクサー、亀の甲羅、南極の風、北極の風 |
魔法 | エアロ、ライブラ、エスナ、リフレク、トルネド、バイオ、メテオ |
モンスター | カーバンクル、カトブレパス、グラシャラボラス、ハイン |
召喚獣 | シヴァ(アイスン)、イフリート(ヒートラ)、オーディン(カタスト)、リヴァイアサン(リバイア) |
ベヒーモス、鉄巨人、エルノーイルの3体は、ラグナロク入手〜Disc3終了までなら楽に会える。
ベヒーモス | ルナティックパンドラのエレベーターが3つあるフロア。体感的な出現率は5割近い。 |
鉄巨人 | ルナティックパンドラのビックス&ウェッジがいたフロアの手前のフロア。体感的な出現率は5割近い。 |
エルノーイル | エスタ市内の立体交差点付近の人影に話し掛けると戦闘。フロアを切り替えると何度でも復活。 |
リヴァイアサンやセイレーンを入手し損ねたプレイヤーにとっては、リジェネ(HP+2600)やリフレク(精神+72)をドローできるベヒーモスと鉄巨人に簡単に会えるのはありがたい。
グレンデル | ウィンヒル周辺の台地。他の魔物と殆ど会わないうえ、2体で出現することも。 |
ヘッジヴァイパー | ドール周辺の台地。他の魔物と殆ど会わない。 |
バラムガーデンの就学年齢の下限と、ガーデン設立時のスコールの年齢が見事に一致する。
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これは偶然か? はたまた意図的なものか?
イデアは語る。
イデア「私は5歳ぐらいのときに先代の魔女から力を引き継いで魔女になったのです」
(Disc3-イデアの家での会話より引用)
彼女のこの発言は実に興味深い。
推測1 | たった5歳で魔女になってしまったイデアは、両親にすら疎まれ、孤独な幼少期を送ったのではないだろうか? その苦い経験が孤児院設立の動機になったのかもしれない。 |
推測2 | イデアは自分と同じ苦しみを子供たちに味合わせたくない一心で、リスク覚悟でアルティミシアの力を継承したのではないか。 |
参考。
イデア「私がその魔女の力を引き受けましょう。子供たちを魔女にしたくはありません」
(エンディングより引用)
スコールの心境を理解する鍵は過去のトラウマだ。その点をしっかり抑えておけば、ゲーム前半のスコールも後半のスコールも体系的に理解できる。
そもそも、幼い頃のスコールはエルオーネにべったりだった。
アーヴァイン「みんな、お姉ちゃんが好きなだったのに、スコールが一人占めしていたんだよね〜」
(Disc2-トラビアガーデンの幼馴染イベントより引用)
ところが、エルオーネは突然の失踪を遂げてしまう。
スコール「お姉ちゃんを探すんだ!」
イデア「スコール!」
(エンディングより引用)
最初は威勢よかったが、
スコール「…お姉ちゃんいないよ。ぼく、ひとりぼっち?」
(エンディングより引用)
回想シーンのスコール「…お姉ちゃん。ぼく…ひとりぼっちだよ。でも…頑張ってるんだよ。お姉ちゃんいなくても大丈夫だよ。なんでも一人でできるようになるよ」
現在のスコール(…ぜんぜん大丈夫じゃなかった)
(Disc2-トラビアガーデンの幼馴染イベントより引用)
スコールはエルオーネなしで平気でいられるほど強い心の持ち主ではなかった。エルオーネ失踪のつらさや寂しさがスコールを歪めていく。
スコール(他人に頼ると…いつかつらい思いをするんだ。いつまでも一緒にいられる訳じゃないんだ。自分を信じてくれる仲間がいて、信頼できる大人がいて…。それはとっても居心地のいい世界だけど、それに慣れると大変なんだ。ある日、居心地のいい世界から引き離されて誰もいなくなって…。知ってるのか? それはとっても寂しくて…。それはとってもつらくて…。いつかそういう時が来ちゃうんだ。立ち直るの、大変なんだぞ。だったら…。だったら最初から1人がいい。仲間なんて…いなくていい。ちがうのか?)
(Disc2中盤-コンサートイベント成功時の発言より引用)
こうして、ゲーム前半でお馴染みの“冷たい”スコールが誕生したわけだ。
エルオーネ失踪のトラウマから、仲間なんて要らない、俺は一人で生きていくと誓ったスコール。物語序盤のスコールはその誓いを忠実に守っていく。
スコール「話は…まだ続くのか? そういう話は嫌いなんだ。他人の不満や不安…そんなこと聞かされても、俺には何も言えないだろ?」
キスティス「何かを言ってもらおうなんて思ってないわ。話を聞いてくれるだけでいいのよ」
スコール「だったら壁にでも話してろよ」
キスティス「あなたには、誰かに自分の気持ちを聞いてほしい時ってないの?」
スコール「自分のことは自分でどうにかするしかないだろ? 俺は他人の荷物は持ちたくない」
(Disc1序盤-秘密の場所での会話より引用)
スコール「魔女にとってもサイファーは敵だ。だからサイファーはあの後、始末されていても不思議じゃない」
リノア「そうだとしても! 生きてて欲しいって思うよ!」
(Disc1-ラグナ編2突入直前の会話より引用)
リノア「素晴らしいリーダーね。いつでも冷静な判断で仲間の希望を否定して楽しい?」
スコール(また絡むつもりか…)
リノア「ゼルはあなたの言葉がほしいのよ」
(Disc1-ラグナ編2突入直前の会話よりより引用)
だが、スコールはクールに徹しきれない。雪だるま式に増えていく謎にスコールは耐えきれなくなっていく。
ゼル「なんだこれ?」
スコール「気にするな。訳の分からないことが増えただけだ」
リノア「だって…」
スコール「どうして俺に聞くんだ! 分からないのは俺も同じだ! 俺は、なにも知らないんだ。なにも…知らないんだ。だから…騙される。だから…利用される」
(Disc2中盤-ノーグ撃破直後より引用)
スコール(…またかよ。また、訳の分からないことで、俺は混乱する)「どうして俺なんだ!? 俺はいま自分のことで精一杯なんだ! 俺を、俺を巻き込むな!」
(Disc2中盤-エルオーネと再会したときの会話より引用)
スコール(どうして人は人に頼るんだ? 自分のことは自分で何とかすればいい。俺は誰にも頼らずに生きてきた。辛いことも苦しいことも飲み込んで生きてきた。…確かに子供の頃は自分1人でなんて無理だったさ。いろんな人に頼ってきたけど…。それは認めてもいい。いろんな人がいたから、今の俺がいる。今は1人で大丈夫。生きていく手段も身につけている。もう子供じゃないから何でも知っている…。ウソだ。俺はなにも知らなくて混乱してる。誰にも頼らず生きていきたい。それにはどうしたらいいんだ? 教えてくれ…誰か教えてくれ。誰か? 結局…俺も誰かに頼るのか?)
(Disc2中盤-ガーデン漂流中のワンシーンより引用)
一人で生きていきたいと12年間積み重ねてきた努力に対する疑問と無力感がスコールの気持ちをどんどん不安定にしていく。
仲間を失ったときの悲しみには耐えられない。かといって、一人で生きていけるほどの強さもない。そんなスコールに手を差し伸べる女性がいた。
リノア「さっきセルフィたちに、おかえり、会えてよかったって言ったよね」
スコール(あん?)
リノア「スコールの言葉っぽくなかったけど、とっても…優しかった」
(Disc2中盤-F.H.での再会イベントより引用)
リノア「こんな私ではございますが…。一緒にいればスコール様も考えこまなくて済むかな、と思ったわけでございます」
(Disc2中盤-ガーデン漂流時より引用)
リノア「なんでもいいの! そう、なんでもいいの。なんでもいいから、もっと私たちに話してってこと。私たちで役立てることがあったら頼ってね、相談してねってこと」
(Disc2中盤-コンサートイベント成功時の発言より引用)
一人で抱えきれない荷物を背負ったスコールには、リノアの好意を余計なお世話と突っぱねる余裕すらなかった。
スコール(他人に頼ると…いつかつらい思いをするんだ。いつまでも一緒にいられる訳じゃないんだ。自分を信じてくれる仲間がいて、信頼できる大人がいて…。それはとっても居心地のいい世界だけど、それに慣れると大変なんだ。ある日、居心地のいい世界から引き離されて誰もいなくなって…。知ってるのか? それはとっても寂しくて…。それはとってもつらくて…。いつかそういう時が来ちゃうんだ。立ち直るの、大変なんだぞ。だったら…。だったら最初から1人がいい。仲間なんて…いなくていい。ちがうのか?)
(Disc2中盤-コンサートイベント成功時の発言より引用)
最後の『ちがうのか?』という発言に注目してみよう。スコールは自分の生きかたに自信が持てず、リノアの意見のほうが正しいのかもしれないと思いはじめているのだ。
ただ、この時点のスコールはまだリノアの好意を素直に受け取ることができない。このままリノアに頼れば12年ぶりに居心地のよい世界が訪れるだろう。だが、それではエルオーネのときと同じだ。いつか、リノアと離ればなれになったとき、また耐えがたい辛さや寂しさに苦しめられることになる。
どうすればいい? 悩むスコールに立ち直るきっかけを与えたのは、意外なことにアーヴァインだった。
アーヴァイン「誰かいなくなるかもしれない。好きな相手が自分の前から消えるかもしれない。そう考えながら暮らすのってツライんだよね〜。…だから僕は戦うんだ」
(Disc2-トラビアガーデンでの幼馴染イベントより引用)
アーヴァイン「僕たちはもう小さな子供じゃない。みんなとっても強くなった。もう黙って離ればなれにされるのは嫌だから…。だから僕は戦う。少しでも長く一緒にいるために。それが僕にできる精一杯のことだから」
(Disc2-トラビアガーデンでの幼馴染イベントより引用)
アーヴァインは自分の戦う動機を告白したに過ぎない。だが、スコールはアーヴァインの言葉に勇気づけられた。もう幼い頃の自分とは違うのだ。当時はエルオーネ失踪に何の有効打も打てなかったが、今なら戦うことができる。
これでリノアの好意を拒絶する理由はなくなった。
スコール「リノア…。俺たちの方法ってこうなんだ。戦うことでしか自分も仲間も守れないんだ。それでも良ければ、俺たちと一緒にいてくれ。みんなも望んでいるはずだ」
(Disc2-トラビアガーデンでの幼馴染イベントより引用)
スコールに劇的な変化が起きたのはDisc3冒頭ではない。Disc2中盤、幼馴染イベントのときなのだ。
幼い頃のリノアは両親のことが大好きだった。
リノア「お母さんに抱かれたり、くっついているのが好きだった。優しい頃のお父さんにもいつもくっついていた」
(Disc3-ラグナロク艦内での会話より引用)
そんな幸せな家庭が崩壊した理由。それは意外にも、ガルバディア大統領ビンザー・デリングの存在にあった。
デリング大統領は若くして第二次魔女戦争終結後に大統領に就任。早急に国民の支持を得るための手段として『ティンバー制圧』を計画し実行に移した。たった一人の腹黒い男のデビューを華々しく飾る…ただそれだけのために…。我が国ティンバーはその血を流し肉を切り刻まれたのだ。彼、ビンザー・デリングの独裁者への道はここから始まる…。
(Disc1中盤-雑誌『月刊暗黒経済』第2号より引用)
反政府的な者の収容を目的とし、デリングシティ南方の砂漠地帯に『D地区収容所』を建設。その建設には、国税を湯水のように使用。当時、国民支持が半分以下に下がるが、収容所連行を合い言葉に、すぐ元どおりに。入ると二度と出られないと言われた収容所はティンバーだけではなく、ガルバディア本国でも反政府的な行動した者は即刻、収容。さらに、反逆を企てた本人のみならず、家族も連行されるため、反政府の活動は一族の死をも覚悟しなくてはならなかった。この頃より、デリング大統領の側近は全てYESマンで構成されるようになり、デリングの独裁者ぶりに拍車を掛けることとなる。
(Disc1中盤-雑誌『月刊暗黒経済』第3号より引用)
梟の森のメンバー「大統領になったばかりで、自分の力を見せつけるために…。兵士の銃を取り上げ、親父さんらの屍に必要もないトドメをさした」
(Disc1中盤-梟のアジトでの会話より引用)
ガルバディア大統領デリングは、御覧のように、見事なまでの鬼畜だ。その邪悪ぶりには、リノアも憤慨している。
リノア「デリング大統領に対する憎しみが…そう…させたのよ」
(Disc1中盤-梟のアジトでの会話より引用)
歳を重ね、それなりの分別がつくようになったリノアは、何らかの理由でデリングの悪どさを知り、憤慨したに違いない。でも、よくよく考えれば、デリングの野心を支えているのは、他ならない父フューリーではないか。そのことに気づいたとき、リノアの心の中で父親に対する疑問が芽生えはじめた。
ガルバディア軍の事実上の最高権力者であるフューリー・カーウェイは、決してデリング大統領の忠実な Yesマン ではない。のちに彼は魔女イデアの暗殺を企てている。祖国ガルバディアの未来のためなら失脚のリスクすら厭わない、愛国精神に満ち溢れた軍人なのだ。
そんな彼がデリングのティンバー占領政策を容認するのは、
カーウェイ「東の大国エスタは最大の驚異だよ。かつて魔女アデルとともに世界中を侵攻した国。突然の終戦以来、エスタは沈黙を続けてきた。魔女アデルの消息は未だ分からない。エスタの実態は今も昔も厚いベールの向こうだ。エスタが再び攻めてくる可能性は大きい。我々は力を蓄えるために他国を占領していった。だが、その頃から何かが狂いはじめてしまった」
(Disc2或いは3のカーウェイ邸での会話より引用)
祖国ガルバディアを愛する気持ちからだった。フューリーはフューリーなりの事情からデリングの野望に力を貸していたのである。
だが、リノアにはそんな事情は分からない。なにより、リノアにとって父フューリーは“優しい”お父さんだった。父親としての“優しい”姿しか知らなかったリノアには、軍人としてのシビアなフューリーの姿が耐えられなかったのだろう。
ある日とつぜん知った父親の軍人としての姿に、リノアは強いショックを受けた。リノアは父が変わってしまったように感じてしまった。
リノア「お母さんに抱かれたり、くっついているのが好きだった。優しい頃のお父さんにもいつもくっついていた」
(Disc3-ラグナロク艦内での会話より引用)
フューリーは何も変わっていない。彼は今に至ってもなお、
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リノアのことを大事に思っている。
だが、そんなフューリーの優しさをリノアは受け止められない。蝶よ花よと育った彼女にとって、ティンバーの件で見せた父親の冷たさは、それほど大きなショックだったのだ。
幼い頃のリノアにとって実家は、スコールの言葉を借りれば、
スコール(自分を信じてくれる仲間がいて、信頼できる大人がいて…。それはとっても居心地のいい世界)
(Disc2中盤-コンサートイベント成功時の発言より引用)
といったところだろう。
父に不信感を抱いたことで、彼女はその“居心地のいい世界”を失ってしまうのだが、幸か不幸か、家を飛び出した彼女はそれほど時間を掛けずに新しい居場所を見つけることができた。それが森の梟だ。
スコール(自分を信じてくれる仲間がいて、信頼できる大人がいて…。それはとっても居心地のいい世界)
(Disc2中盤-コンサートイベント成功時の発言より引用)
森の梟には緊迫した空気が全くない。抵抗組織としては失格だが、そのぬるさがリノアにとっては親しみ易かったのではないか。
森の梟でワッツやゾーンといった気の合う仲間と楽しくレジスタンス活動をしているとき、リノアはサイファーと出会う。
リノア「私は…あいつのこと、大好きだった。いつでも自信たっぷりで、なんでもよく知っていて…。あいつの話を聞いてると、なんでもできるような気持ちになった」
(Disc1中盤-ガルバディアガーデンでの会話より引用)
ワッツやゾーンといった森の梟の仲間たちでは埋められない安心感を与えてくれたのがサイファーの自信に満ちた言動だった。
残念ながら、
セルフィ「ねえ、今も好き?」
リノア「そうだったらこんな話できないよ。あれは1年前の夏の日々。16歳の夏。いい思い出よ」
(Disc1中盤-Gガーデンでの会話より引用)
リノアとサイファーの親密な関係は既に過去のものだが、
リノア「サイファー、知ってる?」
スコール「…ああ」
リノア「私、あいつと知り合いなのね。で、シドさんを紹介してもらったの」
(Disc1中盤-森の梟のアジトでの会話より引用)
サイファーとの交流がきっかけでリノアはSeeDという新たな希望を得ることができた。
リノアのSeeDへの期待は半端ではない。
リノア「やった〜! SeeDが来てくれた〜!」
(Disc1中盤-森の梟のアジトでの会話より引用)
リノア「SeeDが来てくれたんだから、あんな作戦こんな作戦よりどりみどり!」
(Disc1中盤-森の梟のアジトでの会話より引用)
リノアとバラムガーデンの接点はサイファーだ。そのサイファーにとってもSeeDは当面の目標であった。リノアはサイファーから“サイファーが抱くSeeDのイメージ”を教えてもらったのではないか。それが過剰な期待に繋がったのでは?
だが、どんなに華々しく見えてもSeeDはしょせん傭兵集団だ。ヒーローでも正義の味方でもない。依頼主とSeeDを結び付けるものは金銭契約であり、仲間意識や信頼ではないのだ。
リノア「カッコわるぅ〜。決定に従う? それが仕事? 命令に従うだけなんて、と〜っても楽な人生よね」
スコール「なんとでも言えよ。あんたは俺たちを使って最高の結果を出してくれればいい」
(Disc1中盤-放送局の前での会話より引用)
リノア「な〜んか、私、勘違いしてた。SeeDが来てくれたら、なにもかも上手くいくと思ってた。でも、そんなに簡単じゃないよね。みんなは雇われただけだもんね。仲間って訳にはいかないよね」
(Disc1中盤-放送局の前での会話より引用)
リノアのSeeDに対する憧れは呆気ない終わりを迎えた。
父を信頼できなくなり、森の梟の仲間とは離ればなれになり、SeeDへの憧れも消えた。そんなリノアに追い撃ちを掛けるように、サイファー処刑の報が届く。
リノア「私たち『森のフクロウ』の身代わりにあいつは…」
キスティス「たしかにサイファーを巻き込んだのは貴方たちよね。でも、レジスタンス活動してるんだもの、最悪の事態の覚悟はあったんでしょ? サイファーだって考えてたと思うわ。だから自分の身代わりになったとか、そういう考えかたはしないほうがいい。ごめん、全然なぐさめになってないね」
(Disc1中盤-Gガーデンでの会話より引用)
リノアは不安で不安でしょうがなかった。頼っていたものがどんどん無くなっていく。今まで自分を支えていた足場が崩れていくのが怖かった。
リノア「みんなは待ってて、ね。私を置いてきぼりにしないでね」
(Disc1終盤-カーウェイ邸での会話より引用)
そんなリノアの頼みにスコールは答える。
スコール「あんたとの契約はまだ切れていない。今のは命令なんだな?」
リノア「命令っていうか…。ま、いっか! お願いね」
(Disc1終盤-カーウェイ邸での会話より引用)
あくまで傭兵としてだが、スコールが『私を置いてけぼりにしないでね』というリノアの頼みに答えたことに注目しておこう。これが後々大きな意味を持ってくる。
自宅でオダイングッズを見つけたリノアは単身イデアのもとに乗り込む。だが、魔女イデアは一人で太刀打ちできるような生半可な相手ではなかった。リノアはシュメルケに襲われ、それを見たスコールたちはリノアの救出に向かう。
スコール「リノア!!」
(Disc1終盤-リノア救出時の発言より引用)
スコールは呆気なくシュメルケを倒す。だが、リノアの動揺は収まらない。
リノア「怖かった…。怖かったの、私、怖かったの…」
スコール「もう終わった」
リノア「怖かったんだよ…。ほんとうに、怖かったんだよ」
スコール「バトルはいつものことだろ?」
リノア「駄目だったの。一人じゃ駄目だったの。私、一人じゃ戦えなかったの」
(Disc1終盤-大統領官邸での会話より引用)
リノアはSeeDでもガーデン生でもない。父の溺愛を受けた育った箱入り娘にすぎない。そんな彼女が今まで臆することなく戦闘に参加できたのは、SeeDが一緒なら大丈夫という漠然とした安心感があったからだろう。
自分一人では何もできない、誰かが近くにいないと不安や恐怖心で胸がいっぱいになって、身体がすくんで動けなくなってしまう。何とかしなければいけないと思うのに、一人では何とかすることすら出来ない。
そんな、追い込まれたリノアを救ったのはスコールの一言だった。
スコール「もう行く。あんたの命令は覚えている。俺のそばから離れるな」
(Disc1終盤-大統領官邸での会話より引用)
この時点のスコールはまだリノアに特別な感情を抱いていない。『あんたの命令は覚えている』(ここでいう“命令”とはカーウェイ邸で交わした『置いてけぼりにしないでね』という約束のことを指す)『俺のそばから離れるな』という発言も傭兵としての責任感から口にした言葉に過ぎない。だが、それでもリノアにとってはありがたかった。少なくともティンバー独立という大目標を遂げるまでのあいだ、スコールが一緒にいてくれる。一人になってしまう不安から逃れることもできる。
のちにリノアは、
リノア「スコールは、いま、私に一番安心をくれる人」
(Disc3中盤-ラグナロク艦内のイベントより引用)
このように語るが、そのきっかけとなったのが、
スコール「リノアは…俺のそばから離れるな」
リノア「あ、それそれ!」
スコール「なんだよ」
リノア「その言葉が始まりだったの」
(Disc3終盤-孤児院の庭での会話より引用)
Disc1の『俺のそばから離れるな』という発言だったのだ。
リノアの気持ちは、
Disc1 | シュメルケに襲われているところを助ける |
Disc2 | 崖から落ちそうなところを助ける |
Disc3 | 宇宙空間に飛び出たところを助ける
魔女記念館に封印されているところを助ける |
スコールがリノアを助けるたびに強くなっていく。
父への不信感から始まったリノアの長い迷走。その末に彼女が辿り着いたのは、
リノア「もう少し、こうしていたい」
スコール「なあ…どうしてこんなにくっつきたがるんだ?」
リノア「…スコールはこういうのはイヤ?」
スコール「慣れてないんだ」
リノア「子供のころは? 両親に触れたり、触られたり、抱っこされたり…安心しなかった?」
スコール「両親…知らないんだ。どんなに記憶を辿っても出てこない。ああ…でも、エルオーネがいてくれた。エルオーネが一緒にいてくれて、手を繋いでいてくれた」
リノア「安心できたでしょ?」
スコール「そうだな。でも、いなくなった。引き離された。それからかもしれない。安らぎ…ぬくもり…。そういうのが怖いんだ」
リノア「失うのが怖いから、それなら最初からいらない? だから仲間なんて要らないって言ったんだね」
スコール「…いやな子供だな」
リノア「スコールはそうやって…。そうやって、楽しいことや嬉しいこと、たくさん逃してきたんだね。それってきっと、すっごく損したと思うな」
スコール「…かもな」
リノア「絶対だよ。私は…こうしてるの、好きなの。お母さんに抱かれたり、くっついるのが好きだった。優しい頃のお父さんにも、いっつもくっついてた」
スコール「…俺はあんたの親じゃない」
リノア「もちろん。スコールは、いま、私に一番安心をくれる人。安心させたり、喜ばせてくれたり…色々くれる人」
(Disc3中盤-ラグナロク艦内のイベントより引用)
スコールのもとだったわけだ。
思えば、バラムガーデンから派遣されたSeeDたちは不思議な存在だった。時には厳しい軍人としての姿が垣間見えることもあるが、普段は愉快な仲良し集団にしか見えない。リノアはそんな彼らの雰囲気が好きだった。彼らの母校バラムガーデンの雰囲気も大好きだった。
リノアの文章「同じ年頃の人がこんなにたくさんいる場所は初めてのような気がします。なんだか、キャンプみたいで楽しいね。私も仲間に入れて嬉しいです」
(バラムガーデン学内ネットワークの文章より引用)
だが、普段はどんなにまったりしてても、ガーデン生、そしてSeeDの本性は軍人だ。ときにリノアは彼らのテンポに追いつけなくなる。
リノア「…怖くなった、かな。私、みんなと一緒にいてときどき感じることがあるんだ。あ、今、私たちの呼吸のテンポが合っている…そう感じることがあるの。でもね、戦いが始まると違うんだ。みんなのテンポがどんどん速くなっていく。私は置いて行かれて、なんとか追いつこうとして、でもやっぱり駄目で…。みんな、どこまで行くんだろう。もう、みんなの呼吸、聞こえない。私が追いついた時には、みんな無事だろうか。みんな笑顔で迎えてくれるだろうか。…みんな倒れていないだろうか。みんな一緒に帰れるだろうか。そう考えると…」
(Disc2終盤-トラビアガーデンの幼馴染イベントより引用)
そんなリノアに自分の本音を語ったのがアーヴァインだ。
アーヴァイン「分かるよ、リノア。誰かいなくなるかもしれない。好きな相手が自分の前から消えるかもしれない。そう考えながら暮らすのってツライんだよね〜。…だから僕は戦うんだ」
(Disc2-トラビアガーデンでの幼馴染イベントより引用)
アーヴァイン「もう黙って離ればなれにされるのは嫌だから…。だから僕は戦う。少しでも長く一緒にいるために。それが僕にできる精一杯のことだから」
(Disc2-トラビアガーデンでの幼馴染イベントより引用)
アーヴァインの話を聞いて、リノアはみんなも自分と同じだと気づいた。SeeDやガーデン生だって戦いに対する恐怖心はあるのだ。でも、怖いからといって逃げる訳にはいかない。恐怖心を抱きながらも、そのことを表に出さない彼らをリノアは“強い”と思った。
リノア「みんな…強いんだね…」
スコール(強い? それはきっと違うような気がする。深く考えると、身動きが取れなくなる。みんな…それが怖いんだと思う)
(Disc2終盤-トラビアガーデンの幼馴染イベントより引用)
リノア「…私、戦うから。守られるだけじゃ嫌だから戦う。私にも誰かが守れるなら戦う。みんなと一緒にいたいから戦う」
(Disc2終盤-ガーデン決戦直前の会話より引用)
自分にはない勇気を持つ皆への憧れ、守られていてばかりの自分への歯がゆさ、みんなと一緒にいたいという想い。そんな様々な気持ちがリノアの背中を押したのだ。
一般に、中学生〜高校生にかけては、子供的な部分と大人的な部分の混ざった不安定な時期だ。中学生のときに既に大人としての自覚を持つ子供もいるし、高校生を卒業する頃になってもそういう自覚を持たない若者もいる。個人差は大きい。
リノアは17歳。あと数年で大人の仲間入りだが、彼女の心は未だ子供のままだ。例えば、幼い子供は一人で夜道を歩くのが怖い。でも、安心できる大人が一緒にいれば大丈夫。リノアがスコールに感じた安心感の正体は、子供が大人に対して抱く感情と同じものではないか。リノアがときおり見せる駄々っ子のような言動も彼女の幼児性の現われだと考えれば合点いく。
おそらくリノアは、その特殊な境遇ゆえに、大人としての自覚を持つ機会が人よりも少なかったのだろう。例えば、実家や森のフクロウにいた頃は、周囲の好意にたっぷり甘えることが出来た。守られるだけの立場に疑問を感じなかったわけだ。
FF8は、ある意味でリノアの精神的な成長物語でもある。父を信用できなくなり家を飛び出したリノアは、命懸けで戦う同世代の若者たちの姿を見て、ついには守られるだけの立場に満足できなくなる。
リノア「…私、戦うから。守られるだけじゃ嫌だから戦う。私にも誰かが守れるなら戦う。みんなと一緒にいたいから戦う」
(Disc2終盤-ガーデン決戦直前の会話より引用)
このときのリノアは結局お荷物になってしまうのだが、守られる立場に何の疑問も感じなかったときと比べれば大きな進歩だろう。この調子で少しずつでも変わっていけば、かつてのラグナと同じぐらいの年齢になる頃には、ラグナのような楽しくて頼りになる魅力的な人間になっているのではないか。
補足 | ちなみに、リノアの誰かを守りたいという想いが叶えられるのはエンディングである。 |
リノアを語るうえで欠かせないのが、彼女独特のお茶目な冗談だ。
リノア「好きにな〜る、好きにな〜る」
(Disc1序盤-SeeD就任パーティーでの発言より引用)
リノア「はぐはぐ」
(Disc3中盤-飛空挺ラグナロクでの発言より引用)
ところが彼女は、冗談を言うべきではない状況で冗談を言ってしまう。初対面で『好きにな〜る』なんて言うのは失礼だろうし、まだ地上に戻れる保証がないのにリラックスモードに入られてしまっても同伴者は困るだろう。
こういったシーンもまた彼女の子供っぽさの描写だろう。父の溺愛、森のフクロウでのお姫さま待遇など、偏った人間関係しか体験したことのない彼女には“回りの空気を読んで発言する”という発想がないのだ。
逆に言えば、これから先、周囲の人間と健全な人間関係を育んでいけば、彼女のこの悪癖は解消され、もっとうまいタイミングで冗談が言えるようになる可能性は十分にある。
若き魔女と騎士の物語は、FF8劇中で完結したわけではない。むしろ、本番はここからだ。
|
どれも相手をバトルで倒して終わりという訳にはいかない、解決に長い年月を要する厄介な問題だ。だが、彼女の未来を不安視するプレイヤーはそう多くないだろう。リノアはアルティミシアの脅威と戦う中でスコールというパートナーを得ることができた。この先どんなに大きな困難が待っていたとしても、2人一緒なら何とか乗り越えられるのではないか。
北瀬「とりあえず今回は、ストーリーがすごく希望のもてる明るい話になっていますよ」
(週間ファミ通3/19増刊p.9掲載の北瀬氏(FF8ディレクター)の発言より引用)
北瀬氏のいう“希望”という言葉には色々な意味が含まれているのだろうけど、その中に、若き魔女と騎士の未来も含まれているのではないのかな。リノアの未来は決して楽なものではないだろうが、スコールが一緒にいてくれるから大丈夫、どんな困難にも立ち向かって行ける、ってね。
フューリー・カーウェイ | 父 | 大佐。ガルバディア軍の事実上の最高司令官。 |
ジュリア・ハーティリー | 母 | 12年前に他界。生前は人気歌手。 |
リノア・ハーティリー | 娘 | 本人。 |
12年前(5歳) | 母死亡。 |
1年前(16歳) | サイファーと破局。 |
ソース。
ジュリアは「アイズ・オン・ミー」発表後にガルバディア軍少佐(当時)のフューリーカーウェイと結婚。その1年後に長女を出産。しかし長女が5歳になる直前に28歳の若さで交通事故で他界した。
(チュートリアルの『アイズ・オン・ミー』より引用)
セルフィ「ねえ、今も好き?」
リノア「そうだったらこんな話できないよ。あれは1年前の夏の日々。16歳の夏。いい思い出よ」
(Disc1中盤-Gガーデンでの会話より引用)
サイファー「リノア、お前、戦えるのか? 1年前はよ…」
リノア「やめて!」
(Disc2終盤-Gガーデンでの会話より引用)
バラム大陸 | 海岸でフォカロル狩り。1戦闘6AP。 |
ガルバディア大陸の東部 | ドール近くの海岸でフォカロル狩り。1戦闘9AP。 |
ガルバディア大陸の西部 | 砂漠(収容所駅/砂漠駅)でフォカロル狩り。1戦闘6〜9AP。 |
Disc2中盤以降 | カシュバクール砂漠でサボテンダー狩り。1匹20AP。 |
ルナティックパンドラ | エレベーターが3つある部屋でベヒーモス狩り。1匹12AP。デスが有効。 |
飛空挺入手前 | シェナンドー丘陵の山麓。2戦闘ごとに1レベル上がるハイペース。 |
飛空挺入手後 | 地獄に一番近い島。状況に依っては1戦闘でレベルが2〜3上がる場合すらある。 |
稼ぎかた。
|
FAQ。
Q | ゴーマニから逃げる理由は? |
A | ゴーマニにはゾンビーが効かない。ゾンビー使わずに倒すつもりなら戦っても構わない。 |
Q | 戦闘の途中で逃げても経験値は貰える? |
A | 貰える。シリーズの中でFF8だけの特殊な仕様。 |
必要な魔法の入手法。
ゾンビー |
|
ケアルガ |
|
地獄に一番近い島で役立つのは、
スリプル | 魔力が高く、相手よりレベルが高いほど成功率が増える。 |
ブライン | |
デス | |
グラビデ | 地獄に一番近い島にいる魔物の全員に有効。魔力やレベルに関係なく威力を発揮。 |
これら非ダメージ系の魔法だ。
グレンデル | スリプルで眠らせて、デスで一撃必殺を狙うなり、グラビデでHPを削って逃げるなりしよう。 |
ドラゴンイゾルデ | デスで一撃必殺を狙おう。 |
メルトドラゴン | デスは効かない。FF8で最も経験値の多いモンスター。『3人でグラビデ→逃げる』でもドラゴンイゾルデを倒したときと同じぐらいの経験値が貰える。 |
アルケオダイノス | ブラインで命中率を下げて、デスで一撃必殺を狙うか、グラビデでHPを削って逃げる。 |
ルブルムドラゴン | 早く逃げたほうがいい。少し勇気があるなら『3人でグラビデ→逃げる』。 |
モルボル | 逃げよう。頑張って倒しても経験値はメルトドラゴン以下なので旨味が薄い。 |
FF8では戦闘途中で逃げても、それまでに相手のHPを減らした分だけ経験値が手に入る(アイテムや魔法は手に入らない)。そのシステムを利用しない手はない。
必要な魔法の入手法は、
スリプル |
|
ブライン |
|
デス |
|
グラビデ |
|
もしもST魔法の効き目が薄いなら、魔力を上げよう。
魔力Jペイン |
|
魔力+20% | ケツァクウァトルが修得可能。計180AP。サボテンダーで稼げば30分ほどでOK。 |
魔力+40% |
まだペインを入手できないのであれば、魔力の高低が影響しないグラビデで戦うといい。
バラム大陸 |
バイトバグ(草原)
グヘイスアイ(山麓) ケダチク(森) アルケオダイノス(森・レア) フォカロル(海岸) |
ティンバー周辺 | シェナンドー丘陵 | ドール地方 |
フンゴオンゴ(草原)
スラストエイビス(草原) コカトリス(森) ウェンディゴ(森) オチュー(ロスフォールの森) フォカロル(海岸) | バイセージ
ゴーマニ ドロマニ | ハウリザード(平野・山麓)
ヘッジヴァイパー(森・山麓) フンゴオンゴ(森) ウェンディゴ(森) アダマンタイマイ(海岸) フォカロル(海岸) |
Gガーデン周辺
ミサイル基地周辺 | デリングシティ周辺 | 収容所駅周辺(砂漠地帯) | その他の辺境 |
ハウリザード
ベルヘルメルヘル ブラッドソウル | スラストエイビス
ハウリザード フォカロル(海岸) フォカロル大型種(海岸) | フォカロル(砂漠)
アビスウォーム(砂漠・レア) | ウェンディゴ(大陸中部の高台)
バイセージ(特殊) ゴーマニ(特殊) ドロマニ(特殊) グレンデル(特殊) |
トラビア地方 | ウィンヒル地方 |
ゲイラ(雪原)
メズマライズ(平野) ゴーシュシール(森) バイトバグ(森) ドラゴンイゾルデ(森・レア) | バイセージ
ゴーマニ ドロマニ ブラッドソウル コカトリス(山麓) 以下調査中 |
セントラ地方 | タル山脈 | カシュバクール砂漠 |
ダブルハガー(平野)
ブリッツ(森と山麓) ハウリザード(森) グランデアーロ(森) ワイルドフック(森・レア) ルブルムドラゴン(森・レア) | グランデアーロ
ブリッツ ダブルハガー ボム(シャルマール半島の森) | サボテンダー
アビスウォーム キマイラブレイン(レア) |
都市部 | 山麓部 | エスタ大平野 |
バイトバグ
グヘイスアイ ゲイラ | ゲイラ
グヘイスアイ ケダチク メルトドラゴン(レア) | メズマライズ
モルボル(レア) |
※月の涙後
エスタ都市部 | エスタ大平原 | 天国に一番近い島 | 地獄に一番近い島 |
グラナトゥム
クアール ガルキマセラ 鉄巨人(レア) エルノーイル(レア) 以下調査中 | グラナトゥム
クアール ガルキマセラ 鉄巨人(レア) ベヒーモス(山麓・レア) 以下調査中 | モルボル
オチュー キマイラブレイン トライフェイス 以下調査中 | グレンデル
アルケオダイノス ドラゴンイゾルデ メルトドラゴン ルブルムドラゴン モルボル 以下調査中 |
台地はモンスターの宝庫。
ドール周辺の台地 | ヘッジヴァイパーの出現率が異様に高い。 |
ウィンヒル北方の台地 | グレンデルの出現率が異様に高い。2体で現われることも多い。 |
その他。参考情報。
おそらく、FF8で最も破天荒な台詞。素敵すぎます。
スコール「SeeDの…本当の、目的、は…、世界中に…種、を、まいて…世界を…花で、いっぱい…に、す、ること」
「ば、ばかな…」
スコール「ほ、んとう、だ。花を…見ると…多く、の、人間は、戦意を、なくす…」
「戦意を消してどうする? 世界を平和にするのがSeeDの目的? ふはは、笑わせるな! 騙されんぞ!」
スコール「ちが、う…戦意を、奪って…腑抜け、に、なった、国に攻め、こむ…」
「…なんだと? おい!!」
FF8は本人が真面目なほど妙なノリになるな。
Disc1の頃は批判的な言動が目につく。
スコール「なんとでも言えよ。あんたは俺たちを使って採鉱の結果を出してくれればいい。あんたたちにできるとは思わないけどな」
(Disc1中盤-ティンバー放送局前での会話より引用)
ゼル「おい、あれが作戦会議だとよ…」
(Disc1中盤-フクロウの森のアジトでの会話より引用)
キスティス「それで、あなた、どうしたいの? 魔女にそれをつけさせるの? 誰が? いつ? どうやって?」
(Disc1終盤-カーウェイ邸での会話より引用)
キスティス「家出娘の反抗とはちがうの。これは遊びじゃないの」
(Disc1終盤-カーウェイ邸での会話より引用)
ところがDisc2に入ると周囲の言動が一転する。
アーヴァイン「あんたの事情も気持ちもどうでもいいんだ。ただ、リノアのためにそうしてやってくれ」
(Disc2終盤-ガーデン決戦中の会話より引用)
キスティス「私たち、リノアのことが好きなのよ」
(Disc2終盤-ガーデン決戦中の会話より引用)
セルフィ「もう仲間なんだからね〜」
(Disc2終盤-ガーデン決戦中の会話より引用)
また、ゼルはリノアのために徹夜で指輪を作っていた。
FF8というと、スコールとリノアの関係が注目されがちだが、実は、スコールとリノアの関係がヒートアップする前に、リノアと仲間たちのあいだに強い絆が出来上がっていたわけだ。
だが、いつの間にリノアはみんなとそこまで仲良くなったのか? なぜプレイヤー(とスコール)はリノアとみんなが親しくなる過程を見ることが出来なかったのか?
リノア「なんでもいいの! そう、なんでもいいの。なんでもいいから、もっと私たちに話してってこと。私たちで役に立てることがあったら頼ってね、相談してねってこと。そうしてくれたら、私たちだって、今まで以上に頑張るのにってキスティスたちと話したの」
(Disc2中盤-コンサートイベントでの共通会話パートより引用)
リノア「リアクションがキスティスの言ったとおりで面白すぎ。お出掛け気分になれないの、分かるよ。スコール、とっても重い命令を受けたんだもんね。でもね、わたし、みんなの代表としてスコールとお話ししたいの」
スコール「みんなの代表?」
リノア「キスティス、セルフィ、ゼル、アーヴァインに、わたし。だから、お願い! 私の顔立てて、ね?」
(Disc2中盤-コンサートの誘いを断ろうとしたときの会話より引用)
Disc2中盤、スコールが自室に引きこもっているあいだ、仲間たちはスコールを励まそうとあれこれ画策していた。ずいぶん話が弾んだようだ。もしかしたら、その過程で5人のあいだに一体感が生まれたのかもしれない。
筆者は、ぜひ、スコール以外のキャラクターの視点で物語が楽しめる、FF8の外伝みたいな作品を遊びたい。
Disc4、アルティミシア城を繋ぐ巨大な鎖の左右にある扉。この扉の内訳は、
ガルバディア北西部の扉 | 王家の墓(ブラザーズの回収) |
セントラの扉 | セントラ遺跡(トンベリとトリプルの回収) |
グランディティエリの森の扉 | チョコボの聖域 |
時間圧縮を分かり難く感じる主な理由は、
|
こんなところだろう。順番に解説していこう。
まず、時間圧縮の世界と未来世界について。
「お前たちは時間圧縮の世界を未来方向へ進むでおじゃる。時間圧縮世界を抜けたら、そこはアルティミシアの時代でおじゃるよ」
(より引用)
このオダインの発言から分かるように、スコールたちが最終的に辿り着くのは未来世界。時間圧縮の世界は通加点に過ぎない。
ゲーム中のシーンで言えば、
現在 | エルオーネがリノアの意識を過去のアデルに送り込む |
時間圧縮が始まり景色が溶け出す | |
時間圧縮の世界 | 泡みたいなものが漂う空間を落下していく |
海のような場所を落下していく | |
鳥の飛び回る空のような場所を落下していく | |
トンネルのような場所を高速で移動する | |
始まりの部屋に到達。魔女を倒す | |
荒れ果てた孤児院に到達 | |
未来 | 孤児院の庭でアルティミシア城が姿を見せる |
アルティミシア城内部。 |
また、巨大な鎖の左右にある扉で行けるフィールドマップは、
|
これらの点から、アルティミシアの時代ではなく、現代、或いは、現代に限りなく近い未来だと思われる。あの扉がタイムゲートの役割を果たしているわけだ。
続いて、
スペード「この場所も、そのうち、時間圧縮の波に飲み込まれてしまうのでしょうね」
(Disc4-ラグナロク艦内のより引用)
この文章から分かるように、時間圧縮はまだ発動途中だ。Disc4で歩き回れる世界はまだ時間圧縮の影響下に無いのだろう。
最後に、おまけ。
ゼル「過去でなにをする?」
イデア「時間圧縮」
セルフィ「ジカンアッシュク?」
イデア「時間魔法の1つ。過去現在未来が1つに圧縮される」
(Disc3序盤-イデアの家での会話より引用)
FF8には時間魔法と呼ばれる魔法の分野があり、その中の1つが時間圧縮らしい。他にどんな時間魔法があるのか劇中では語られていないが、ヘイストやスロウなどの存在を考えると、時空魔法の中の一分野が時間魔法なのではないか。
時間圧縮の世界から未来世界へ行く途中で通る“はじまりの部屋”。あの部屋は、
スコール「リノアは…俺のそばから離れるな」
リノア「あ、それそれ!」
スコール「なんだよ」
リノア「その言葉が始まりだったの」
(Disc3終盤-孤児院の庭での会話より引用)
という会話が指す“はじまり”の場所、シュメルケに襲われたリノアがスコールに助けてもらった場所だ。
リノア「怖かった…。怖かったの、私、怖かったの…」
スコール「もう終わった」
リノア「怖かったんだよ…。ほんとうに、怖かったんだよ」
スコール「バトルはいつものことだろ?」
リノア「駄目だったの。一人じゃ駄目だったの。私、一人じゃ戦えなかったの」
スコール(その辺が素人なんだよな…)
スコール「もう行く。あんたの命令は覚えている。俺のそばから離れるな」
(Disc1終盤-大統領官邸での会話より引用)
となると、1つの疑問が湧く。時間圧縮はアルティミシアが発動させたものだ。なぜ“リノアにとっての”はじまりの場所が時間圧縮の世界に存在するのだろう?
オープニングとエンディングに注目してみよう。
オープニング | 花畑に一人立っているリノア。一枚の羽が空高く舞い上がる。 |
エンディング | 倒れているスコールのもとに一枚の羽が舞い下りる。そしてリノアが登場。 |
リノアは、一枚の羽に導かれてスコールのもとに駆けつけている。あの羽はリノアが魔女の力を発動させたときに一時的に実体化する羽だ。つまり、魔女の力が、宿主であるリノアをスコールのもとに導いたわけだ。
魔女の力が宿主の意志に関係なく宿主に力を貸してくれるのであれば、リノアが魔女になって以降のリノアに都合のよすぎる展開は全て魔女の力を理由に説明できてしまうだろう(宇宙でのラグナロクとの御対面シーンも含めて)。
ちなみに、一般論として、なんでもありの圧倒的な力は物語をつまらなくすると言われているが、FF8は魔女の圧倒的な力を逆手にとった構成になっている。
|
魔女が万能さが際立てば際立つほど『魔女にとって最大の困難は孤独』という設定が輝くわけだ。
素直に考えていくと、
|
だが、FF8劇中で実際にスコールたちが採用したのはオダインとラグナの共同計画『愛と友情、正義の大作戦』だった。
ラグナ「仲間どうし、お互いの存在を消さないことだ!」
(Disc3終盤-ラグナロクでの会話より引用)
ラグナ「相手が存在することを信じるんだ! その相手はこっちの存在を信じてくれてるぞ!」
(Disc3終盤-ラグナロクでの会話より引用)
互いに相手のことを思うことで消滅を免れるのであれば、どうしてラグナたちは消えてしまったのだろう? 長くても一ヶ月程度しかないスコールたちの絆よりも、何十年と続くラグナたちの絆のほうが強いような気がする。
ラグナの発言に間違いがないとすれば、FF8の終盤は、整合性よりも勢いと雰囲気だけで突き進んだ展開ということになるだろう。それはそれで良い。実にラグナらしい展開で筆者は好きだ。
ただ、あくまで整合性にこだわるのであれば、次のように推測することもできる。
|
リノアはみんなに助けてもらっているつもりなのに、実はリノアがみんなを助けていた、というわけだ。この仮説に基づいた場合、時間圧縮世界で実体を保つことができる“今”は、アルティミシアが時間圧縮を発動した時点でのリノアの“今”ということになる。
ガルバディアガーデンの厳格な雰囲気に対してセルフィは日記の中で、
私たちはガーデンへ戻ろうとしたけど、乗り物とか使えなくて結局ガルバディアガーデンに行くことになったの。あのガーデンの雰囲気はこことは違ったよ。なんだか、軍隊とか軍人とか、そういうことを感じさせるガーデンだったなあ。
(バラムガーデン学内ネットワークのセルフィの日記より引用)
これはすごい。ガーデンは軍人要請学校なのだから、軍隊とか軍人とかを感じさせるほうが普通なのだ。ところが、セルフィはガルバディアガーデンのほうに違和感を感じてしまっている。彼女が在学していたトラビアガーデンもバラムガーデンも、軍人要請学校としては異端なのである。
また、ガーデンについて、
「空飛ぶガーデンか…。冷静になって考えてみると、とんでもねえな…」
(Disc3中盤-F.H.の職人との会話より引用)
冷静にツッコミ入れる人がいて、なんだか、ほっとした。
ゲーム開始5分で、すごい文章に出会う。
G.F.
自立エネルギー体。擬似魔法との組み合わせにより膨大なエネルギーをコントロール可能になる。記憶の欠落などの副作用が知られているが、因果関係の証明は行われていない。
(Disc1序盤〜バラムガーデン学内ネットワークでの文章より引用)
「因果関係の証明は行われていない」というのは、要するに、G.F.と記憶障害の関係は、まだ黒だと確定した訳ではないが、白だと確定したわけでもない。灰色ということだ。
この文章が物語にもたらす影響はとても大きい。
まず、プレイヤーと主人公の一体感がこの時点で否定されてしまう。プレイヤーが上記の文章を読んでG.F.に疑問を抱いても、スコールはG.F.の副作用は噂にすぎないと信じきっている。プレイヤーは自分の抱いた疑問をスコールに反映させる手段を持たない(この、プレイヤーと主人公を一体のものとして描かない方針は最後まで徹底していて、たとえばプレイヤーがキスティスやセルフィに魅力を感じても、スコールの相手はリノアに固定されている)。
FF8の物語は、主人公に感情移入して楽しむよりも、主人公を観察して楽しむことに、今までのシリーズ以上にウエイトを置いて作られているわけだ。
そして、これが一番重要なことなのだが、プレイヤーがガーデンに対して違和感を抱く最初のきっかけとなっている。
実戦であれば、ときには安全の確証がない不安定な兵器を使わざるえないこともあるだろう。だが、本来ガーデンは軍隊組織ではなく教育機関だ。人材育成が主目的のはずなのに、その辺の配慮がまったく欠けている。
この違和感を「ゲームのお約束」として割りきってしまうか、ずっと抱き続けるかで、Disc2のガーデン内紛〜ノーグとの戦闘に対する印象が大きく変わってしまうだろう。
筆者は後者だったのでDisc2に対する満足度は高かったが、前者だと物語に追いつけなくなる危険性もある。
前項で紹介したように、ゲーム序盤〜ガーデン起動までは、ガーデンに対する「なぜ?」「どうして?」「おかしい?」といったプレイヤーの感情が物語の牽引役を果たしている。
前述のG.F.に関する学内ネットでの解説に加え、
「他ガーデンおよび各国軍関係者のG.F.批判は無視するように!」
(Disc1序盤-SeeD就任直後の覆面教師の発言より引用)
覆面教師の言葉が混乱に拍車をかける。
|
前者もそうとうに変な話だが、それ以上に後者が重要だ。バラムガーデンで学ぶのはG.F.を利用した戦闘術。ところが各国軍の関係者はG.F.の使用に批判的。もしバラムガーデンの卒業生がどこかの軍隊に入っても、バラムガーデンで学んだことの大半を就職先では活かせない。専門学校なのに就職先で使えない技術を学ばせるなんて、どう考えても不自然だ。バラムガーデンは軍人養成学校を自称しているが、本当にそうなのか?
Disc1中盤で訪れるガルバディアガーデンの生徒たちが、G.F.ではなく通常兵器の使いかたを学んでいる姿を見ると、疑惑はいっそう深いものになる。どうしてバラムガーデンは、姉妹校であるガルバディアガーデンと同様のカリキュラムを採用しないのか? なんのために生徒たちにG.F.を学ばせているのか?
ガーデンにまつわる違和感はそれだけではない。覆面教師たちとシド学園長の関係も妙だ。
シド「SeeDは戦闘のスペシャリスト。でも、それはSeeDの一面をあらわしているだけです。時が来れば!」
覆面教師「学園長……会議の時間が迫っています。手短にいきましょう。SeeDはガーデンの大切な商品だ。その価値を高めるのも貶めるのも君たち一人一人に掛かっている、心して任務に取り組んでもらいたい。これが学園長のおっしゃりたかったことですね?」
シド「君たちに単なる傭兵にはなってほしくありません。命令に従うだけの兵士にはなってほしくないのですねえ。私は…」
覆面教師「シド学園長…。そろそろ学園長室へ」
シド「まあ、なんというか、いろいろですねえ」
覆面教師がことあるごとにシドの発言の邪魔をしている。どうしてシドは覆面教師に反発できないのか。どうして覆面教師はシドの語りを邪魔しようとするのか。
ガーデン
バラムガーデンの成立は12年前。その後、ガルバディアガーデン、トラビアガーデンが相次いで設立された。各ガーデンにはマスターと呼ばれる管理者と、教育面の指導者である学園長がいる。ガーデンの理念を最初に唱えたのはバラムガーデンのシド学園長である。
(チュートリアルの情報より引用)
各ガーデンには学園長とは別に“マスター”という人間がいるらしい。学園長とマスターの関係はどうなっているのか? 学園長に決して好意的とはいえない態度をとっている覆面教師たちはもしやマスターの手下なのか? なぜマスターは生徒たちの前に姿を現さないのか?
そういったもろもろの違和感や謎が解けるのがDisc2だ。覆面教師が忠誠を誓っているのはノーグであってシドではなかった。ノーグは生徒たちを金儲けの道具に利用しているだけだった。そして、
スコール(…これがガーデンのマスター? これがガーデンの経営者? …人ではないのか? 俺たちはそういえば何も知らなかった。…ショックだ)
ノーグは人間じゃなかった。だから生徒たちに姿を見せようとしなかったわけだ。
ノーグとの対面によって、覆面教師にまつわる疑問は全て解けた。だが、それと入れ替わるように新たな謎がやって来る。
ノーグ「シド学園長と魔女イデアのものか!? あの夫婦のものか!?」
スコール「なんだって?」(学園長とイデアが夫婦!? …どういうことだ?)
(Disc2中盤-マスタールームでの会話より引用)
だが、これは序の口にすぎない。
シド「いきなさい、スコール。スコール…ガーデンを宜しくおねがいしますよ」
スコール(なんだって?)
シド「あはは、深い意味はありません」
(Disc2中盤-F.H.衝突時の会話より引用)
シド「スコール、よろしくお願いしますよ。これは君の運命です。魔女討伐の先陣に立つことは君の定めなのです」
スコール「俺の人生が最初から決まっていたように言わないでくれ!」
(Disc2中盤-ガーデン起動時の会話より引用)
シド「いろいろ報告が…」
シド「無事再会したときに報告してもらいましょう。いいですね?」
スコール(学園長…)
シド「気に入りませんか?」
スコール(なんだか中途半端なんだよな…)
(Disc2中盤-ガーデン内紛時より引用)
シドの言動の全てが怪しい。彼はいったい何を隠しているのか。何を知っているのか。
Disc2の最後でイデアは正気に戻り、Disc3序盤で、
|
色々なことが判明するが、ここで納得してしまうのは勿体ない。なぜなら、
|
シドのこれらの発言の意図がまだ判明していないからだ。
なぜシドはスコールを特別視するのか。シドはまだ何かを隠している。秘密を握っている。プレイヤーが真実を知りたいと思っても、シドは答えない。そればかりか、妻イデアが、
イデア「あなたの戦いの物語を終わらせなさい! それが誰かの悲劇の幕開けであっても!」
(Disc3終盤-イデアの家での会話より引用)
意味深な発言をする。
シド夫妻が最後まで隠していた秘密とは何だったのか。
イデア「私がその魔女の力を引き受けましょう。子供たちを魔女にしたくはありません」
(エンディング-過去の孤児院での会話より引用)
イデア「あなたは私をママ先生と呼んだ。あなたは…だれ?」
スコール「SeeD。バラムガーデンのSeeD」
イデア「SeeD? ガーデン?」
スコール「ガーデンもSeeDもママ先生が考えた。ガーデンはSeeDを育てる。SeeDは魔女を倒す」
イデア「あなた、何を言ってるの?」
(エンディング-過去の孤児院での会話より引用)
エンディングでのスコールとイデアのやりとりを踏まえて、シド夫妻の発言を思い出してみよう。
イデア「13年前、もう一度魔女になりました。あの日…この場所で、私はまさに力尽きようとしている魔女に出会いました。私はその魔女の力を自分の意志で受け継ぎました。その魔女は私の小さな子供たちに恐怖を与える存在でした。だから放っておくわけにはいきませんでした。でも、それが…。それが私の苦しみの物語の始まりでした」
(Disc3終盤-孤児院での会話より引用)
シド「ある日、イデアはガーデンを作ってSeeDを育てると言い出しました。その計画に私は夢中になりましたが、SeeDの目的だけが気がかりでした。イデアとSeeDが戦うことにならないか、と。イデアは笑って言いました。それは絶対にない、と。それなのに…」
(Disc2中盤-ノーグを倒した直後の保健室での会話より引用)
そう。シド夫妻が隠していた秘密とは『成長したスコールが魔女を倒す』という物語の結末だったのだ。Disc3でイデアの言った“誰かの悲劇”とは、イデア自身を指した言葉だったである。
FF8の物語が難しく感じる理由の1つは、シドが最初から最後まで真実を語らなかったことなのである。
思うにFF8は、システム面でもシナリオ面でも、プレイヤーの注意力を過大評価しすぎたのではないのかな。
|
アルティミシアの絵画の謎かけ、オカルトファンの入手法、カード収集など、FF8は、どの要素をとっても初プレイでのコンプリートは不可能に近い。FF8は全ての面でかなり高い注意力や調査力を要求しているのだ。
残念ながら筆者は、初プレイではシステムもシナリオも2割程度しか理解できなかった(現時点で7〜8割? もっと低い?)。時間を掛けて考察を繰り返して、ようやくここまで来たが、もしも初プレイの数日間で、筆者が一年以上かけて調べた以上の発見を一気に味わえたとすれば、どんな気分なのだろうか。
FF8の真実(シナリオ編) | これから少しずつ中身を充実させていきます。 |
エキストラ台詞集 | 今回はかなり力を入れて更新。ちょっと量が多すぎたので細部まで手が回らなかった。その辺はまた後日。 |
ジャンクション表(並び替え機能付き) | テスト版。ActiveXとJavaScriptの機能を使用しているので、IE4.0以降およびIE互換ブラウザ(Sleipnirなど)専用。 |
ワールドマップを見下ろし型の状態で表示しているとき、四角ボタンを押しながら進むと、前進以外の操作でも方角がずれなくなる。ただし見通しの悪い森林では無効。
場所によっては、十字キーで入力した方向と、実際に移動する方向がずれる。このような場所でもアナログコントローラーの左スティックなら、入力した方向と実際に移動する方向が一致するので便利。
逃亡には不思議な性質がある。
|
この性質を利用すれば、
素早く逃げる | 画面暗転中からL2+R2押しっぱなし。 |
強盗作戦 | 誰かにドローかぶんどるを実行させ、そのモーションが始まったらL2+R2押しっぱなし。 |
途中で逃げる | 戦闘の途中で逃げたくなったら、アイテムか魔法のウィンドウを開いてL2+R2押しっぱなし。ウエイトモード限定。 |
演出時間が長い長いと言われるドローや召喚魔法。だが具体的にどれぐらい長いのか。
ドロー | 5秒 |
召喚魔法 | 20〜90秒 |
この数字はATBゲージの停止時間を計ったもの。
召喚魔法の内訳は、
短い | サボテンダー | 20秒 |
シヴァ | 25秒 | |
カーバンクル | ||
ケルベロス | ||
並 | ケツァクウァトル | 30秒 |
イフリート | ||
セイレーン | ||
トンベリ | ||
長い | ブラザーズ | 40秒 |
ディアボロス | ||
パンデモニウム | ||
グラシャラボラス | ||
リヴァイアサン | 45秒 | |
アレクサンダー | ||
激長 | バハムート | 55秒 |
エデン | 90秒 |
この表から幾つか興味深いことが分かる。
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FF8のシナリオ案内(制作中) | 考察の入門用ページ。今までの調査のまとめみたいなものなので、新しい説はないです。ただ物語の整理には有益かなと。現在は引用部分が未完成。 |
ゲーム序盤は軽薄な人間を演じているアーヴァイン。だが、
アーヴァイン「さ、行こう! 助けに。悩むなよっ!!」
(より引用)
思わぬ緊急事態に、本音が出る。“仲間思い”のアーヴァインが垣間見えるエピソードだ。
アーヴァインは記憶障害に陥っていない。だから、ママ先生のことを覚えている。そのことを踏まえると、この台詞がとても味わい深くなる。
アーヴァイン「あのさ…。SeeDは任務に関して『なぜ』って質問しないって本当か?」
スコール(知りたくなるときだってある。例えば…今がそうだ。でも…)「知ってどうする?」
アーヴァイン「例えばさ、敵がすっげぇ悪い奴だと分かれば、バトルにも弾みがつくだろ?」
(より引用)
アーヴァインは必死にイデアと戦う理由を探していた。兵士としての責務と私情のあいだで揺れ動くアーヴァインの心。彼の気持ちはDisc2終盤まで揺れ続ける。
F.H.でアーヴァインは言う。
アーヴァイン「セルフィが落ち込んでいるんだよね〜。あんた、みんなのリーダーだから、勇気づけてやるのも役目のうちだろ? そういうの苦手そうだからさー。僕が力を貸しましょーってわけ」
(より引用)
素直に、セルフィを勇気づけたいから力を貸してくれと言えないところが、いかにもアーヴァインらしい。
セルフィ「落ち込んでても、しっかたないか〜」
アーヴァイン「そうだぜ、セルフィ。楽しいことしようぜ〜」
セルフィ「楽しいこと? なになに?」
アーヴァイン(がんばれ、僕)「彼らに頼もうよ、F.H.の人たちに。彼らがガーデンを直してるだろ? だったら、これぐらいのステージ直すぐらい朝飯前だろ?」
セルフィ「そうかな? やってくれるかな〜?」
アーヴァイン「心配するなって。彼らを説得するのに、俺も力になってやるよ」
(より引用)
アーヴァインの一人称に注目してみよう。これはかなり面白い。
F.H.のアーヴァイン単独行動時、部外者であるアーヴァインがスコールたちと行動を共にする本音を語る。
「あんたがそれっぽくないから聞くんだが…何故あんなのとつるんでんだ?」
アーヴァイン「あんなの?」
「バトル野郎さ」
アーヴァイン「狙撃手は一人ぼっちなんだ…。その瞬間のプレッシャー。その瞬間の緊張感…。それに耐えなくちゃならない。『あんなの』は、そこから助けてくれる。それって仲間って呼ばない?」
「あんたもバトル野郎か…」
アーヴァイン「そうかもね〜。でも…あんたは何野郎なんだい?」
(より引用)
アーヴァインが戦う動機は2つある。1つは愛しのセルフィ。もう1つは素晴らしい仲間たち。
あの幼馴染イベントの伏線。
アーヴァイン「あいつ、きっとショックでかいんだろうな…。早く追い掛けようぜ。
(より引用)
アーヴァイン「セルフィ、絶対にショック受けてるよ。絶対、いつもと違うって。気づかないのかよ、スコール?」
アーヴァイン「僕がなにか言うべきなんだよな。なにか…気のきいたこと」
(より引用)
アーヴァインはガーデン生なのでスコールたちの気持ちも分かる。アーヴァインは臆病なのでリノアの気持ちも分かる。ちょうど、スコールたちSeeDとリノアの中間に位置するキャラクターだ。そんな彼が両者の架け橋になってくれる。
リノア「…怖くなった、かな。私、みんなと一緒にいてときどき感じることがあるんだ。あ、今、私たちの呼吸のテンポが合っている…そう感じることがあるの。でもね、戦いが始まると違うんだ。みんなのテンポがどんどん速くなっていく。私は置いて行かれて、なんとか追いつこうとして、でもやっぱり駄目で…。(中略) みんな無事だろうか。みんな笑顔で迎えてくれるだろうか。…みんな倒れていないだろうか。みんな一緒に帰れるだろうか。そう考えると…」
アーヴァイン「分かるよ、リノア。誰かいなくなるかもしれない。好きな相手が自分の前から消えるかもしれない。そう考えながら暮らすのってツライんだよね〜。…だから僕は戦うんだ」
(Disc2-トラビアガーデンでの幼馴染イベントより引用)
筆者が感じるアーヴァインの格好良さは、自分の気の弱さを自覚したうえで、開き直らず、頑張ろう頑張ろうと必死なところだ。
アーヴァインは言う。
アーヴァイン「僕が言いたいのは、こういうこと。(中略) もう黙って離れ離れにされるのは嫌だから…。だから僕は戦う。少しでも長く一緒にいるために。それが僕にできる精一杯のことだから」
ゼル「俺もだぜ! 戦うぜ! 脅えて隠れるなんて嫌だからな!」
(より引用)
にも関わらず、
スコール「キスティス、ゼル、セルフィ! ブリッジに集合してくれ!」
アーヴァイン「おいおいおい! なんで僕は呼ばれないんだ〜?」
(より引用)
アーヴァイン「僕だって仲間だろ?」
スコール「ああ、悪かった」
アーヴァイン「頼むよ〜、もう」
(より引用)
見事にオチがついてるところが、なんというかもう。
ちなみに、スコールがアーヴァインの言葉を覚えていなかったのは、
スコール(なんか変だ。そうだ…あれはサイファーに拷問されたときだ。SeeDとはなにかと聞かれた。そんなこと、ママ先生なら知ってるはず…。でも、魔女イデアはママ先生。間違いない。どういうことだ?)
アーヴァイン「スコール、聞いてる〜? 僕が言いたいのはこういうこと」(後略)
(より引用)
別のことを考えていて、うわのそらでアーヴァインの話を聞いていたことや、アーヴァインの話が冗長すぎて要点を掴みにくい(その場で考えながら話していたのだろう)ことが理由だろう。
なぜ、アーヴァインは狙撃手になったのだろう?
アーヴァイン「ここ、ゼルの部屋なのか。ま、男の部屋なんか入れても、嬉しくともなんともないけど〜」
アーヴァイン「…っと! なんだなんだ!? ずいぶん旧式の銃が飾ってあるじゃん!」
ゼル「それはオレのじいちゃんのだぜ! 汚ねぇ手でさわんなよ〜」
アーヴァイン「いいなぁ、いいなぁ! すごいよなぁ!」
ゼル「…へへへ。そんなに言うなら少しくらいは触ってもいいけどよ〜!」
(より引用)
…単なる銃マニア? というか、お前らノリが小学生だぞ。最高。
スコールとアーヴァインの掛け合いが面白い。
スコール「震えてないみたいだな」
アーヴァイン「忘れてくれよ〜」
(より引用)
ルナゲートで、
「もちろん危険はゼロではない。どうする?」 ※選択肢
スコール「…心の準備が必要みたいだ」
アーヴァイン「怖じけづいたのか〜?スコールでもそんなことがあるとはねぇ…」
(より引用)
スコールとアーヴァインは意外と相性の良いコンビになれるような気がする。