FF:Uの感想みたいなもの。けっこう攻撃的な文章だが勘弁してほしい。ストーリーもかなりはしょってる。

0:放送前

 「ファイナルファンタジーアニメ化」の情報は8月ごろから伝わっていた。映画版はまだ公開されていなかった頃だ。放送時期やスタッフなどは不明だったが、1年間の長編シリーズになるとされていた。一部のファンは例のOVAの二の舞いにならなきゃいいが、と思ってたものである。(私はOVA版見たことない)

 9月になって、唐突に「10月放映」が決定する。それまで情報らしい情報はなかったので、ずいぶん急な話だと思いあちこち調べて回った。わかったのは、GONZO制作らしいこと(この会社はいろいろ問題のある作品を作ってるという)、河津秋敏氏(サガシリーズのディレクター。尊敬してます)が関わってるらしいこと、他にメカニックデザインがいるらしいことや、坂口博信氏がノータッチであるらしいことであった。キャラクターデザインや設定がFFシリーズと全然違う雰囲気だが逆に好感が持てたし、最近アニメをほとんど見なくなってたのでいい機会だと思って追いかけてみようと決意した。それに最近スクウェアの評判がかなりボロボロでかわいそうだのもある。似たような理由で映画版FFも見てるぞ(言われてるほどひどい映画じゃないんと思うんだけど、まあいい映画でもないか)
 放送直前、GONZOのサイトがリニューアル。FF:Uのページもつくられた。制作発表で結構意欲的なことを言ってるが、本編を見なければはじまらない。ここまで情報がほとんど無かった理由は、秘密にしてたのか、制作が間に合ってないのか。

1:魔ガン、解凍!

 日本海からはじまるこの物語。画面の雰囲気から強烈に日本的雰囲気(それもひと昔前の)が漂う。画面が暗いせいもあって、「さびれた漁村」という感じが見事に表現されている。しかしここまでは前座に過ぎない。異界から現れるメカっぽいCGのバハムート。すぐに迎撃に向かってくる戦闘機及び戦艦。ミサイル連射、機銃乱射。それを黒い怪光線でぶった切るバハムート。ノリはほとんど怪獣映画。最後は後から現れたリヴァイアサンと相打ち、消滅。そしてどこかから見ていた目・・・。いきなり冒頭から随分飛ばしてる印象。このアニメはいけると判断。
 本編に入ってからもかなり飛ばしてる。一見して普通の風景の異界。しかし公園の滑り台がいきなり昆虫の集まってできたもので驚かされる。ビル街も全部植物。モンスターみたいな変な人も住んでる。
 だがメインは飛行艇から降ってきたキノコ怪獣。リサの使った「気現術」とやらで一度は投げ飛ばされるが、なんと人型に変形して起き上がる。ビル街を練り歩くキノコ怪獣と、逃げ惑う一行。まさに怪獣映画。そして崖に追い詰められたところでついに主人公(らしい)「風」が出現する。
・・・お前に相応しいソイルは決まった!風の必殺技、召喚獣フェニックスでキノコ怪獣は真っ赤に膨れ上がり爆発、炎上。かくして第1話は幕を閉じる・・・

1.5:第1話の評判

 案の定、評判は悪め。なにしろ従来のFFと全然違うものだったからだ(ついでに言うと最近のアニメの傾向とも違う気もするが)。しかしFFスタッフがよく言ってることだが、FFとは常に新しいものをつくっていくシリーズなのだ。大幅に違うくらいは目をつぶってあげてもいいと私は思う。もちろんFFシリーズは根本的な部分は結構変わらないシリーズなんだけど、その部分はこのアニメにも感じられたし。少なくとも私には。

2:早くも作画がピンチか?

 第2話。影なしの動画が気になる。しかし演出面はなかなか良い。カットがパンする所などはかなりのレベル。2話の演出の中村隆太郎氏はかの「lain」を手がけたのだという。そこまでこまかく見ることもないと思うけど。
 そして今回の敵もキノコ。風が魔銃以外にも赤い銃を持ってたり、チョコボが凄く強かったりとなかなか見ものだった。
 しかしこのエピソードのボスはフングス。銃弾を歯で受け止めて噛み砕くほどの強敵。風の取るべき行動はただ一つ!
・・・お前に相応しいソイルは決まった!前回とまったく同じ魔銃解凍を発動。テュポーンを呼び出しあっさりと敵幹部フングスを闇に葬り去る。強い、強すぎるぞ風。

3:ガウディウム軍団

 移動要塞ガウディウム。ここのシーンは妙に気合が入ってる。また何か食ってる伯爵。くねくね動くオスカー。そしてちっこくなって生きてたフングス。玉座の上のほうに控えている魔剣士。まさに悪の組織のじゃないですか。伯爵はわがまま坊やって感じだが強いのか?
 地下鉄に乗ってやってきた次の世界は果物の世界。住人がいっぱいいるけど、この異界に絶望したひとばかり。フードかぶってる不気味な集団だ。本当に絶望するような雰囲気の中、突然ファーブラが登場。ポシェポケなるものをアイにくれる。
 今回の敵は四凱将、ヘルバ。花のモンスターをけしかけてくる。倒すと笑いガスを出すうえ何匹でもわいてくる。ガスはポシェポケがなんとかしたが、とどめはあの男の出番だ。
・・・お前に相応しいソイルは決まった!壁のように集まってきた花モンスターを召喚獣シヴァで全部凍らせる。ヘルバもいっしょに凍る。「こんなに寒いの反則だよー!」と言い残して逃走するヘルバ。「地下鉄が行っちゃう!」で幕引きという前回と同じパターンをも確立している。

4:白銀のエチュード!

 前回の続き、いきなり地下鉄に乗りそこなう一行。カバンを盗んだ少年、ファンゴが床から出てきてコモディーンに案内してくれる。コモディーンでは伯爵と戦うために特訓をしているが拳法と吹き矢。コスチュームが全員一緒で異様な雰囲気だ。ヤバイ団体ではないかと思ったら、まともなおっさんが出てきてひと安心。
 話してると画面の端に何の前触れも無く風が登場。相変わらず神出鬼没なやつ・・・。初登場のシドに銃を見てもらってる。アイ、ユウにお礼を言われたのにムッとした感じで立ち去る。「あなたは生きてるの?」とリサに言われてしまう。
 やはり出てきたシド。前回からおかしくなってるチョコボを万能治療気「ジュヌビエール」の超高周波で治してしまう。地下鉄の実在を聞いて、「いいなあ、のってみたいなぁ・・・」かなりマッドな雰囲気。しかも好青年(若い!)。地下鉄にはまだ追いつけるといい手を貸してくれることに。
 先に行こうとすると、風がじーっと見ている。リサに対し、「・・・真上だ」と言った途端真上からアジトが崩れ出す。粉塵の中にあのリヴァイアサンの影を見て驚くリサ。その影から魔剣士が登場する。風は「お前を、探していた」と因縁めいたセリフ。対する魔剣士も「君は、なぜ、目覚めてしまったんだい」
 銃弾を跳ね返す魔剣士に対し回りの被害もかえりみず、「理想など知らん!こいつとの決着をつけるためなら、世界がどうなろうと!どれほどの血が流れようと!かまわん!」と撃ちつづける。そして!
「ソイル、我が力!」
しかし!なんと発動しない!「相変わらず素敵だね。黒き風よ」余裕の魔剣士が必殺技を放つ!リヴァイアサンの光に貫かれる風・・・
 しかし、かっこよすぎるぞ魔剣士!

4.5:いきなりクライマックスみたいだ

 最初の方がウソだったように評判は良くなってる。いっしょにTALK!FF:Uもどんどん盛り上がっている。作画も綺麗。キャラはかっこいい。言うことなしである。しかし友達に勧めてもあんまりわかってもらえなかった。うーむ。

5:「怒りの天罰、思い知れえぇー!」

 倒された風はどこかに消えてしまった。リサは闇の柱のことを思い出す。「外界と連絡できない今、私にできることはこの子達を守ることだけ」ということは、リサは目的を見失ってるから助けてくれてるということなのだろうか。
 コモディーンは壊滅してなかった、というより大きな被害もなかったらしい。伯爵に相手にされてないということだろう。それでも「場所を知られた」ということで、撤退を始める。
 それでも地下鉄に向かうリサたちを支援してくれるコモディーン。シドの作った水上艇、キャサリンで地下水脈を進むことに。スペックをひたすら熱く語るシドであった。
 しかし水脈を行く一行の前に、元のサイズに戻ったフングスゾウリムシの怪獣バイキングが立ちはだかる。
 そのころ風は、なぜか水脈に流れ着いていた。彼の夢の中、雲が告げる。「君は、目覚めるべきではなかった」と、剣を振り上げた所で夢は終る。「なぜ・・・なぜ動かなかった・・・」魔銃を見つめる風。
 そのころシドたちは秘密装置:エレニウムワイヤーとかでフングスから逃れようとするが、フングスは異常にしぶとく、とめられない。そしてバイキングの吐いた溶解液で水上艇キャサリンはダメージを受けて止まってしまう。万事休すか、と思われた時、シドの目はすわっていた。「俺のキャサリンに傷をつけるとは、てめえ命がいらないようだ・・・このシド様の怒りの天罰、思い知れぇ〜!!」言うとバックパックが蒸気を噴射してドリルが2本伸びる。さらに胸のコントロールパネルのレバーを引くとバックパックが変形、「+」「−」と書かれた巨大な分銅つきアームが伸びて、電流(らしきもの)が走る。「アルティメット・ハンマー!」
 ハンマーで挟まれてもなんとかこらえるフングス。しかしそこにシドは容赦なく目から怪光線を放つ。耐えられずにつぶされ、ぺったんこになって落ちていくフングス。
 さすがに恐れおののくアイとユウ。シドは「鳴りましたよね、異界時計イザベル!」明るく言ってのけるのだった。怖いぞ、この人。
 ようやく地下鉄のところにたどり着くが「キャサリンを残していくなんて僕にはできません・・・」とすっかり落ち込んでるシド。しかたなく別れて地下鉄への階段を上るリサたち。その行く手に再び「しゅうーねん!」とフングスがしつこく現れる。いいかげん嫌な顔をするアイ・ユウ。と!その横に我らが主人公、風が!
ソイル、我が力!
あわてて地下鉄に向かうリサたち。風は「こんなところで魔銃を撃てば自分も無事ではいられない」なんて忠告を聞くはずもなく、お前に相応しいソイルは決まった!で、イクシオンを呼び出し、辺り一面フングスもろとも大爆発する。
 落ち込んでたシドだが、「キャサリン、君の想い出は、永遠に僕の胸に」とかいってキャサリンの変形したジェット機で爆発の難を逃れる。
 リサたちは地下鉄に間に合った。風のことを心配するユウにリサは「どんなに勝手な人でも生きていてほしい」と思うのだった・・・風は「いきている」のか?

6:動かない

 いろんな人の顔を語る。いつもの「私はファーブラ」を言わないので飽きたのかと思ったら、「私はファーブラ、こんな顔」と来たもんだ。
 かくして第6話は「氣現術」。その存在自体が早くも疑問視されていたあの技だ。今回の舞台は炎の砂漠。入り口もなくなり不毛の地を行く一行。チョコボの野性が水を感知してなんとかオアシスにたどり着くが、そこに四凱将ヘルバが立ちふさがる。綺麗な花を咲かせる「ハグハグちゃん」とやらのエサにするために、木から実るモンスター「ホオズキちゃん」をけしかけてくる。そしてついに気現術を使ってまとめて撃退!しかし数が多く、追い詰められてリサが捕まってしまう。ここで昔の修行の風景を思い出すリサ。竹の上で二つの水桶をこぼさないように支える幼少のリサ。そうこうしてる間にCM。

 CM明け。オアシスの水の中から突然這い上がってくるあの男!「風」。また神出鬼没な奴だ・・・
 リサを助けようとポシェポケに頼むアイだが役に立たず。リサが「波紋疾走」・・・でなくて気現術をつかい、つる草を破り、空中を舞い脱出。襲い来るホオズキたちに対して、「(コオォ)青緑色の波紋疾走!」、じゃなくて水に流す気現術・・・いやこの言い方もまるで波紋法だ・・・えーっと。とにかく気現術で攻撃すると水が燃え上がって効果はてきめん。ところがこれは気を読み違えたリサのミスであり、そのせいか床(ハスの葉)が崩れてアイが溺れてしまう。
 意識を失ったアイに心肺蘇生・人工呼吸を試みるリサ。そこにしつこくやってくるホオズキたち。もはやこれまでかと思われたそのとき!
 炎の中から現れるあの人影は?そうだ!我らが主人公、だ!
 迫り来るホオズキたち。右手の魔銃を見る風。「・・・動かない」飛びかかるホオズキに食われる風。
 本当にもうだめか、と思われる状況でもひたすら心肺蘇生するリサ。「この子を助けて!」気現術を使いアイは意識を取り戻す。しかしすでに囲まれていて絶体絶命の状況。命をエネルギーに変えて気現術を使うしかないと覚悟を決めた時。
 「・・・動いた」モンスターの腹の中から声が響く!「お前たちに相応しいソイルは決まった!」ビスマルクを召喚して凄まじい津波を引き起こす。ホオズキたちを一掃。ついでにヘルバも飲み込んでビスマルクは天に消える。あとには何も残っていなかった。オアシスも、ヘルバの飛行艇も、風も・・・
 と、「岩盤がゆるくなっていた」ためか地面が崩れて、開いた穴に落ちる。(ここで終る)

7:イフリート、V−MAX!

 「混沌がまた広がっていく・・・」冒頭のファーブラ。「異界の夜へようこそ」とまずはお決まりのセリフ。

 穴に落ちた一向は砂が積もってるところに落ちたので平気だった。と、横に前回消えたはずの風が座ってるのに気付く。そこに地下鉄が来るというので、いっしょに行こう、とユウに手を添えられた風は過去のことを思い出す。
 風と女性が向かい合っている。「次の戦いで、全てが終る」と告げる。ふたりの目には涙が・・・
 と、いきなり地下鉄に乗ってる風。ワープした?!ユウに連れてこられたのか?
 地下鉄には先客である、少女ルーがいた。「人間ではない」らしい、など不安な感じだが、あっさりとうちとける。
 他の客がいないか探すも、車掌さえいない。先頭車両には「シドの作った発明品」マークが付いた機械があった。地下鉄は彼が作ったのか?と考えていると、装置が突然目を見開く。そしてとてつもない邪気と共に、地下鉄の空間に「オメガ」と呼ばれる存在が襲来する。
 地下鉄は逃げようとするが、後部車両が吹っ飛んで後ろががら空きになる。どうにかしようにも風は動かない。
 そこでルーに鏡を出すよう言われてポシェポケに出させるアイ。どうするかと思うと、鏡を見つめて狼の姿に変身する。「やっぱり人間じゃなかった」
 嫌われるかも、と心配してたルーだが「コワカワイイ」など絶賛。この世界ならこの程度驚けないのも当然だと思うが(風がいるし)とにかく感動するルー。地下鉄の屋根に飛び乗って吼える!口から青いビームを発射!しかしオメガに通じるはずもなく、変身も解けて亜空間に散っていくルー・・・
 さて今まで何もしないで見てた事を責められる風。すると「・・・動いた」
 やはりこの男がいないと先に進めないのだ!ソイル、我が力!
 今回の召喚獣はおなじみ、イフリート。いや、おなじみのイフリートではなかった。まるでスーパーロボットのような大胆なフォルム。胸は堂々と大きく、対照的に細長い手足。火の玉で攻撃しまくった挙句にオメガにつっこんで吹き飛ばしてしまう。
 さらにオメガの消えた方向から吹っ飛んだ後部車両とそれに乗ってたルーも流れてきて元に戻る。風はいつのまにかいないが、そんなこと気にする視聴者はいない(アイがちょっとは気にするがユウは視聴者よりだ)。かくして風もオメガもいなくなってひと安心。しかし今回出てきたオメガは「爪」の部分に過ぎないらしいのだった・・・

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