第4章:攻略ガイド3

 

1節  ラストバトル:戦術戦術編

このオルゴ・デミーラ戦では、これまでの強敵たちとの戦闘と比べても圧倒的に長い思考時間と試行時間を費やしました。その中で何度も絶望したりや閃いたりしながら最終的な戦術へと至ったわけですが、さすがにその全ての過程をここで書くことはできません。

 

が、単に撃破時の装備や戦術だけを書くのも興ざめですから、ある程度はその過程を伝えられるよう記述したいと思います。

 

まずはオルゴ・デミーラ各形態の戦闘力と簡単な解説から。

 

【ラスボス戦:各形態概説】

 

<オルゴ・デミーラ(第1形態)> 難度:B

HP3500 攻330 守200 素80

打撃、尻尾を振り回す、灼熱炎、凍える吹雪 1回行動

 

・攻撃力が高く、炎と吹雪も強力ですが、何しろ1回行動。神秘の鎧+アストロンがあるので、一撃即死しない限りは大丈夫です。さすがにこの形態は問題ありません。

 

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<オルゴ・デミーラ(第2形態)> 難度:A

HP3300 攻330 守200 素135

(打撃+メラゾーマ)→(イオナズン+かまいたち)→(強制睡眠+激しく燃えさかる炎)→打撃→念じボール→凍てつく波動→正拳突き 1〜3回行動

※凍てつく波動は補助呪文がかかっている時のみ

 

・激しく燃えさかる炎や念じボールといった防御無視攻撃に加え、強制睡眠、正拳突きなど強力な特技を複数有する強敵です。さらに基本ダメージ160(!)のかまいたちなども強烈なので、ローテーションが固定とは言っても攻撃する隙はほとんどありません。強制睡眠や防御無視攻撃は死亡確定なので、何とかして「打撃+メラゾーマ」か「イオナズン+かまいたち」に耐える必要があります。

 

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<オルゴ・デミーラ(第3形態)> 難度:SS

HP3000(自然回復20) 攻350 守170 素116

(おぞましい雄叫びorマグマ)→(混乱打撃or凍てつく波動)→(叩きつけるor猛毒の霧) 1〜2回行動

※凍てつく波動は補助呪文がかかっている時のみ

 

・攻撃力だけならおそらく全形態中最強でしょう。特に120〜150受けるおぞましい雄叫びと、同じく200以上を受ける叩きつける、という2つの防御無視攻撃が脅威です。また混乱打撃や猛毒の霧といった状態異常攻撃も地味に厄介です。ローテーションが固定でしかも1周が相当に短いため、第2形態以上に隙はまったくありません。

 

…というか、本当にレベル1キャラ一人でこんな化け物を倒せるのでしょうか?

 

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<オルゴ・デミーラ(第4形態&ブロブロス&ドゴロク)> 難度:SS

本体:HP4500(自然回復50) 攻300 守140 素85

マダンテモード:マダンテ→MP回復→凍てつく波動→巻き付く→ラリホー→攻撃モードへ以降 1回行動

攻撃モード  :マヒ打撃、押しつぶす、灼熱炎、凍てつく冷気、凍てつく波動、防御モードへ以降 1〜2回行動

防御モード  :瞑想、マジックバリア、ブロブロス召喚、ドゴロク召喚、凍てつく波動、マダンテモードへ以降 1〜2回行動

以上3つのモードを順番に繰り返す

※攻撃モードと防御モードが繋がる際は3回行動もあり 

 

ブロブロス:HP500 攻160 守100 素120

打撃、なめ回し、スカラ、ルカナン 1回行動

 

ドゴロク :HP600 攻200 守120 素80

打撃、火炎の息、激しい炎 1回行動

 

・最終形態に相応しく、防御無視の凍てつく冷気、強力な灼熱炎、それにマヒ打撃など攻撃手段は充実しています。特に強力なのが200〜220という驚異的なダメージを受けるマダンテです。幸い防御無視ではなく炎属性の攻撃なので、耐性で軽減することで何とか生き延びさせます。

 

…が、最終形態の真の恐ろしさは、それら攻撃面ではなく、防御面の方にあります…。毎ターン50という自然回復もかなり辛いのですが、最悪なのが500ものHPを回復する瞑想。運が悪いと防御モード1回の間に瞑想を4〜5回使われ、一気に2000以上もHPを回復されてしまうこともあります…。 

 

同じく、本当にレベル1キャラ一人でこんな化け物を倒せるのでしょうか?

 

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【戦術概論:最凶・第3形態戦】

 

ここまで簡単に見てきましたが、各形態ごとにどこが問題となるのかはお分かり頂けたと思います。ここから戦術を考えていくわけですが、まずは最も厳しそうな第3形態から考えていきましょう。

 

まず、すでに書きましたが第3形態のローテーションは、

 

(おぞましい雄叫びorマグマ)→(混乱打撃or凍てつく波動)→(叩きつけるor猛毒の霧)

 

となり、行動回数は1〜2回。

おぞましい雄叫び、混乱打撃、叩きつけると、どこから開始しても相当に危険な攻撃が待っています

正直言ってこの形態で安定して戦うのはほとんど不可能なので、最終的には運に頼って突破するしかないのですが、何とか現実的に突破可能なラインまで、この「運の要素」を引き上げなくてはなりません

 

基本的な行動計画は、

 

「最も生存率が高い瞬間のみ剣の舞で攻撃、他は全てアストロン(+神秘の鎧)で回避する」

 

となります。主人公がオチュアーノの剣+炎のアミュレットで剣の舞を食らわせた場合、選ぶ職業にもよりますが、無職でも200程度、アンドレアルなら220程度のダメージを与えます。毎ターン20という自然回復量はだいたいカカロンの援護攻撃で相殺できるので、15回程度行動できれば勝てる、という計算になります。

 

…多い…あの化け物の攻撃に15回も耐えるのか…

 

次に「最も生存率が高い瞬間」を探さなければなりませんが、カカロンの盾があるために単体攻撃なら分散することを考えると、「混乱打撃(+叩きつける)」の瞬間が良さそうに思えます。打撃一発なら当たっても死なないので、殺されるのは

 

・2回行動(確率1/2)

・叩きつけるを選択(1/2)

・さらに主人公の方に命中(1/2)

 

という3つの条件が満たされた時のみなので1/8、よって生存率は7/8となります。これならそれなりに安定しそうです。

 

…が、問題は打撃の追加効果である「混乱」。補助呪文がかかっていないと波動は使ってこないので、カカロンが戦いの歌を使わない限りここでは確実に混乱打撃が来て50%の確率で主人公に命中するわけですが、混乱の追加効果が発生する確率が当初の予想よりも極めて高く、当たったら5割程度の確率で混乱してしまいます。そうなったらもちろんその時点で戦闘終了です。

 

よって実際の死亡率は、改めて計算すると11/32となるため、生存率は21/32。ちなみにこれが15回連続成功する確率は、わずか0.2%程度。これは無理でしょう…。

 

かと言って、強烈な「叩きつける」は当たった瞬間終了なので、この瞬間から攻撃を開始するというのもあり得ません。そうなると残るのは「おぞましい雄叫び」のターンです。これで受けるダメージは守備力・耐性に関わりなく120〜150と非常に大きいのですが、それでも叩きつけるに比べればまだマシです。これに耐えきれるかどうか計算してみましょう。

 

まずレベル1主人公の基本HPは25。命の木の実は、移民の町の全形態を作ればここまでで最大26個入手できるので、これで+104、計129となります。 これではまだまだ足りませんが、HPの上昇率が最も高い+20%(正確には153/128倍)の職業に転職することで、最終的には154に達します

かなりギリギリですが、これならおぞましい雄叫びの最大ダメージに耐えきることができるのです!よって「おぞましい雄叫びorマグマ」はどちらが来ても生存率100%、ということになります。

 

問題は2回行動された場合で、「雄叫び+打撃」と来れば即死しますし、あるいは「マグマ+打撃」で混乱させられる可能性もあります。ただ、2回行動の確率は50%ですし、カカロンのおかげで対象も分散するので、主人公に打撃が命中する可能性は「混乱打撃or波動」のターンに攻撃を始めた場合よりもだいぶ低くなります。

最終的なこのターンにおける死亡確率は、「雄叫び+打撃命中」が1/8、「マグマ+打撃命中でさらに混乱」が1/16となるので、計3/16。生存率は13/16となります。これが15回成功する確率は、約4.5%。やはり相当に低いですが、さっきと比べれば20倍。一応「現実的」な勝率となります。

 

ただ、アストロンでの回復中に「波動+叩きつける」と来てさらに主人公に命中した場合は即死してしまうので、これも計算に入れなければなりません。これが成立する確率は、「波動選択」が1/2、「2回行動」が1/2、「叩きつける選択」が1/2、「主人公に命中」が1/2、合計で1/16となります。行動15回の間に20回くらいはこのチェックが巡ってくるので、15/16の20乗で約20%。先ほどと合わせて勝率は約1%となります。

 

き、キツい…。不可能ではないですが、キツすぎる…。

 

…以上、かなり死にそうではありますが、一応第3形態は撃破できるということが分かりました。ただ、ラスボスは全部で4形態あるため、この形態を倒したから終了、というわけではないのです。最後の第4形態で負けてしまえば、「勝率1%の難関を突破したのに敗北」という悲劇が待っています。よって次の第4形態戦では、確実とは言わなくとも、最低5割以上の確率で勝利することが求められます。

 

…考察してみましょう。

 

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【戦術概論:最終・第4形態戦】

 

第4形態はマダンテモード→攻撃モード→防御モードを繰り返しますが、 特に危険なのはマダンテモードのマダンテ、攻撃モードの凍てつく冷気、マヒ打撃などです。ただ、攻撃モードはアストロンで回避するので、この間は「波動→マヒ打撃」などのコンボを受けない限り大丈夫のはずです。

よって問題はマダンテです。

 

ただ、マダンテは炎属性なので、今回最有力候補となっているアンドレアルに転職すれば、1/2に軽減できます。マダンテのダメージが200〜220、ガイアーラ、メタキン盾、水のアミュレットで85カットすることを考えると、最終的に受けるダメージは57〜67。

これならブロブロスやドゴロクの打撃を計算に入れても、楽勝で耐えられます。これで防御面は(「波動→マヒ打撃」などの事故を除けば)ほぼ安定することが分かりました。

 

残る課題は攻撃面です。この第4形態は毎ターン50も自然回復する上に、防御モード中に頻繁に使用する瞑想で500も回復されるため、一気にダメージを与える手段がないとどうにもなりません。しかもこの形態では、肉片を飛ばして手下が2体召喚されるため、これまでのメイン攻撃手段だった剣の舞が分散してしまい、通用しないのです。

 

そうなると、ここで取りうる最強の攻撃手段はバイキルトドラゴン斬りです。第3形態と同じく、アンドレアルに転職した主人公がオチュアーノの剣、炎のアミュレットを装備して攻撃した場合、基本ダメージは88。これにバイキルトとドラゴン斬りの修正が入って264程度となります。果たしてこれで足りるのかどうか、ちょっと戦闘をシミュレートしてみましょう。

 

ここではマダンテモードから1周を開始します。攻撃モード、防御モード中は1〜2回行動で行動もランダムなのですが、ここでは1回行動と2回行動を交互に繰り返し、行動も上記の順で使用されるとして考えます。

なお攻撃モードでは行動の偏りをそれほど感じないのですが、防御モードではブロブロス・ドゴロク召喚後は肉片飛ばしを行わず、さらにバリア使用後は切れるまで再び行ってくることがないので、必然的に残った瞑想が占める行動比が高くなります。よってローテーション1周につき瞑想は0〜5回程度、平均して1.5回程度使われる計算になるので、そのように行動を調整します。

 

またブロブロス・ドゴロクも本当は非常に鬱陶しい(特にルカナンとなめまわしが本っっっ当に邪魔)のですが、ここでは彼らの存在を無視して話を進めます。代わりにこちらもカカロンの援護攻撃(期待値で1ターン40程度)の分を除いて考察します。

 

オルゴ行動 主人公行動 ダメージ
1ターン マダンテ バイキルト 0
2ターン MP回復 攻撃264 214
3ターン 凍てつく波動 バイキルト 164
4ターン 巻き付く 攻撃264 378
5ターン ラリホー アストロン 328
6ターン マヒ打+押 アストロン 278
7ターン 灼熱炎 アストロン 228
8ターン 冷気+波動 アストロン 178
9ターン 移行+瞑想 アストロン 0
10ターン バリア 祈りの指輪 0
11ターン 召喚1+召喚2 バイキルト 0
12ターン 波動 攻撃132 82
13ターン 移行+マダンテ バイキルト 32
14ターン MP回復 攻撃264 246
15ターン 凍てつく波動 バイキルト 196
16ターン 巻き付く 攻撃264 410
17ターン ラリホー アストロン 360
18ターン マヒ打+押 アストロン 310
19ターン 灼熱炎 アストロン 260
20ターン 冷気+波動 アストロン 210
21ターン 移行+瞑想 アストロン 0
22ターン バリア 祈りの指輪 0
23ターン 波動+瞑想 バイキルト 0

 

…………大体こんな感じになります。23ターンで蓄積ダメージはゼロ。というか実質−940です…。一目瞭然ですが、話にもなりません。

 

自然回復量だけならやり方次第で何とか上回りますが、瞑想を1回でも使われればほぼ全回復され、2、3回も使われればもう全ておじゃんです。一撃264と言うとだいぶ大きなダメージのように見えますが、バイキルトを頻繁にかけ直さなければならないこと、長期戦では祈りの指輪も頻繁に使わなければならないこと、攻撃モード中やラリホーの瞬間など、危険すぎて行動できない時間がかなり長いことなども考えると、実質的に攻撃の隙は非常に少なくなるのです。

上では23ターン分ほどシミュレートしましたが、この間に殴れたのはたった5回です。これでは23ターン分の自然回復1150に対抗するのが精一杯で、瞑想の回復量を越えて倒すことなどはどう考えても不可能です。

 

以上、結論としてこの戦法では第3形態には勝てたとしても、第4形態には絶対に勝てません!そうそう殺されることもありませんが、そのうち「波動+マヒ打撃」などの事故が起きて終了です。これでは瞑想に対抗するための攻撃力が足りなすぎるのです。何とかこの点を改善しなければ勝利はありません。

 

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【火力を上げろ!】

 

最終形態に対しては、たとえバイキルトドラゴン斬りで260程度のダメージを与えたとしても、まだ全然足りないことが明らかとなりました。ダメージ値自体が足りないということもあるのですが、毎回波動を使われるたびにバイキルトを使っているようでは、攻撃できる瞬間があまりにも少なくなってしまうのです。

 

しかし、今回の条件でこれ以上のダメージを与える手段などあるのでしょうか?

 

ここで真っ先に考えたのが、戦闘要員を一人から二人に増やすという案でした。言ってしまえば完全な妥協案ですが、主人公に加えて同じくレベル1のマリベルを出し、二人がかり(カカロンも入れれば三人)で攻撃することで、何とかなるのではないかと考えたのです。

 

…が、この案も実現には至りませんでした。たとえマリベルを出したとしても、HPはたった20。ドゴロクの激しい炎ぐらいには耐えられますが、打撃やマダンテを受ければ即死です。そのたびにザオリクを使っているようでは逆に主人公の攻撃チャンスが減るばかりで、全然解決にならないのです。もうちょっとレベルの高いガボを出せばまだ役に立ちますが、それでは「レベル1攻略」ではなくなるので却下です。

 

今回は「攻撃力の数値に依らない攻撃系特技」を禁止しているのでアルテマソードやギガスラッシュは使えません。剣の舞ならバイキルトの必要がないためかなり有力な攻撃手段となるのですが、ブロブロスとドゴロクを毎回倒す手間などかけられるわけもないのでこれも無理です。怒濤の羊やチビィの形見はレベルが低すぎて話になりませんし、もちろん猛毒の霧や焼け付く息が効いてくれたりもしません。

 

そうなると、やはりアルテマを封印解除する以外にないのか……

 

と追いつめられた時、ふと思いつきました。

 

 

「まだ呪文があるじゃないか!」

 

 

…DQ7では特技があまりに強力すぎるため、呪文は回復・補助系を除いてほとんど使われないのですが(というか私もマリベルのメラ以外まったく使ったことがありません。メガンテ以外)、他のシリーズと共通の威力はしっかり持っています。ベギラゴンなら100、イオナズンなら140、ギガデインならなんと200です。

MPの消費が非常に激しいため、祈りの指輪を頻繁に使わなければならないことが欠点ですが、バイキルト攻撃のように波動で外されるたびにかけ直す必要もないので、ダメージ効率は格段に上がるはずです。

 

そして何より、呪文攻撃はあのアイテムを併用することで一気に強化することができます。そう、

 

「山彦の帽子」

 

での2回攻撃です!

FFの連続魔とは異なり、別々の呪文を1ターンに2回使うことはできませんが、消費MPは1回分のままで2回分の効果を得ることができるという点ではこちらのほうがはるかに便利です。

よってここで取りうる最強の攻撃手段は、山彦の帽子を装備しての

 

「メラゾーマ×2」

 

となります。威力だけならギガデインの方が上ですが、メラゾーマの消費MPが10なのに対し、ギガデインは15。祈りの指輪の回復量が平均25しかないことを考えると、ダメージ効率はメラゾーマの方が上です。よって与えられるダメージは180〜200の2倍でなんと360〜400、平均380もの大ダメージとなります。

 

すでに述べたとおり、バイキルト攻撃のように波動の度に攻撃回数が減ったりすることもないことを考慮すれば、ダメージ効率は約2倍。これなら最終形態に対しても十分な攻撃手段となるでしょう。

 

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【山彦メラゾーマ作戦、その弊害】

 

以上、山彦の帽子を併用してのWメラゾーマ作戦は、攻撃面では極めて優秀な戦法です。が、この作戦にはいくつか重要な問題があるのです。このような一つの思いつきだけでクリアできるほど、この戦闘はユルいものではありません。

 

<問題1:MPの消耗が極めて激しいため、祈りの指輪が大量に必要>

 

メラゾーマの消費MPは10、一方祈りの指輪の回復量は約25です。アストロンでも2消耗することを考えると、だいたい全体的にメラゾーマ2回、祈りの指輪1回くらいのペースで行動することになるのですが、これだと祈りの指輪の個数がかなりヤバいことになるのです。

 

単純計算で、Wメラゾーマで与えられるダメージを380とすると、祈りの指輪1回につきダメージは760。祈りの指輪はだいたい1/8程度の確率で壊れるため※、祈りの指輪1個につき与えられるダメージは、ちょっと低めに見積もってだいたい5000強となります。

 

一方、ラスボスの各形態のHPを単純に合計すると、第1形態から第3形態までですでに約10000。また、詳しい計算は後に述べますが、最終形態戦でも倒すまでには計12000程度のダメージを与える必要があります。よって合計で約22000。

祈りの指輪が期待値通りに働いたとしても、最低4個は必要になる計算です。そして実際は1回の使用で壊れたりすることも多いので、期待値通りに所持しているだけでは非常に危険であるため、最低5個は所持しておく必要があります。

 

こうなってくると、DQシリーズ恒例の所持アイテムの個数制限が極めて重くのしかかってきます。何しろ、一人のキャラが持てるアイテム数は、装備品も含めてたった12個。基本装備一式を5個とすると、祈りの指輪を5個持ったらもう余裕が2個しかありません。しかも「事故」に対する保険を考えると、たった5個ではまだまだ心許ないのです。それゆえ、所持アイテムの選別とMPの計画的な運用が、勝敗を大きく左右することになります。

 

 

※祈りの指輪の破壊率について

今回の攻略でもたびたび参考にさせて頂いたWAKABAさんのサイトでは、祈りの指輪の破壊率は上記の通り1/8となっています。しかしこの確率は今回の攻略においては死活問題なので、私の方でも実際に調査を行いました。祈りの指輪を100回使って何回壊れるかを調べるという単純な方法ですが、これを計5回行って得られた結果は以下の通りです。

 

 0〜100回:16回→16/100

101〜200回:11回→11/100

201〜300回:13回→13/100

301〜400回:17回→17/100

401〜500回:11回→11/100

合計 500回:68回→68/500→約1/7.35

 

…ということで1/8よりは若干破壊率が高く感じられました。全体に1/7〜1/8の間くらいだったのですが、以下では基本の破壊率は1/8とした上で、見積もる際は若干低めを考えます。

 

 

<問題2:守備力が低い>

 

山彦の帽子は守備力25しかなく、最強のメタキンヘルムと比べると35も劣ります。これだけ違うと打撃ダメージが大体10くらい違ってくるので、特に第2形態の「打撃+メラゾーマ」、「正拳突き」、第3形態の「マグマ+打撃」、第4形態の「マダンテ+打撃+打撃」など、ギリギリで凌いでいた多くの攻撃でHP満タンから即死する危険が出てきます

 

 

<問題3:山彦の帽子は装備者を選ぶ>

 

最大の問題がこの3つ目です…。今まで山彦の帽子を使ったことがないから知らなかったのですが、なんと主人公はこのアイテムを装備できないのです!

 

これを装備可能なのはマリベル、ガボ、メルビンの3人なのですが、メルビンはレベルが高いため論外、ガボは神秘の鎧を装備できないため却下となります。よってこのラストバトルに挑むキャラは、

 

「マリベル」

 

に自動決定されます。冒頭で今回のボス攻略レベル一覧を掲げた際、なぜ最後だけ主人公1でなくマリベル1になっているのか多くの方が疑問に思われたと思いますが、この理由によりここではマリベル以外の選択肢がなかったのです。

 

このことにより、ラストバトル全体の難易度は一気に上昇します。主人公よりHPが5ポイント低い、というのも結構重要なのですが、なによりもマリベルが多くの強力なアイテムを装備できないからです。

 

主人公の場合、最強装備は「ガイアーラの鎧 メタキンの盾 メタキンヘルム 水のアミュレット」となって守備力は+285でした。しかしマリベルの場合、「ドラゴンローブ 水鏡の盾 山彦の帽子 水のアミュレット」となるため、守備力は+200しか上がりません。一応最強兜は黄金のティアラでさらに18上がりますが、祈りの指輪の個数がギリギリであることを考えると、正直これを持つ余裕はありません。

 

この両者を比較すると、打撃ダメージが平均で20以上も違うことも大きいのですが、何より厳しいのは炎系・吹雪系を共に30カットするメタキン盾が、炎系のみ25カットの水鏡の盾に置き換わることです。それゆえ、第1形態の凍える吹雪が極めて痛くなるのは仕方ないにしても、第4形態の「波動→凍てつく冷気」が非常に危険な攻撃となってしまいます。

 

以上の理由により、この「山彦メラゾーマ作戦」は、そんなに素晴らしいものではないということが明らかとなります。というか第1、第2形態に限って考えれば、明らかに難易度は激増します。第1形態はまだ1回行動だから何とかなるとしても、全体的な防御力が下がったことにより、第2形態戦は非常に厳しい戦いとなるので、次はこれを考察します。

 

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【戦術概論:第2形態vsマリベル1】

 

この第2形態は完全なローテーション行動ですが、ほとんど危険な行動ばかりで構成されているため、ローテーションとは言っても隙は少ないです。まずはその内容から。

 

(打撃+メラゾーマ)→(イオナズン+かまいたち)→(強制睡眠+激しく燃えさかる炎)→打撃→念じボール→凍てつく波動→正拳突き  1〜3回行動

※波動は補助呪文がかかっている時のみ

 

もう少し詳しいデータですが、攻撃力は330、かまいたちの基本ダメージは160です。また、他の特殊攻撃のデータですが、メラゾーマは120〜140、イオナズンは95〜115、激しく燃えさかる炎は103(防御無視)+65〜85(炎系)、念じボールは67(防御無視)+打撃1/2が計2発、そして正拳突きが打撃×1.5です。

 

…厳しい…。厳しすぎる…。

 

まず、戦術を考察する前にマリベルの職業から入ります。今回のラストバトルではHPの値が極めて重要となるので、HP修正の高い職業に就くのがベストです。そうなると、約20%上がるバトルマスター、アンドレアル、ギガミュータントの3つに絞られます。

 

人間職は耐性がないので却下として、アンドレアルとギガミューを比べますが、炎系耐性はギガミューが4/5なのに対しアンドレアルは1/2、吹雪系耐性は共に4/5で差はありません。呪文耐性はバギ・ヒャド系を7/10にするアンドレアルが優りますが、ステータス異常耐性の点ではラリホーを完全に無効化するギガミューの方に軍配が上がります。

このラストバトルに関してまとめると、炎とバギに強いアンドレアルか、ラリホーが効かないため最終形態戦で1回余計に行動できるギガミューか、という選択になります。最終形態の圧倒的な回復量を考えると、マダンテモードのラリホーターンで安全に行動できるギガミューもかなり魅力的なのですが、マダンテや灼熱炎、そしてかまいたちのことなどを考えると、やはりアンドレアルの方が優ります。よって職業はこれに決定され、マリベルのHPは124→148となります。

 

ここから第2形態戦の具体的な戦術を考えますが、絶対に食らってはいけないのは、強制睡眠、激しく燃えさかる炎、念じボールの3つです。そうすると何とかなる可能性があるのは、「メラゾーマ+打撃」のターンか「イオナズン+かまいたち」のターンのうちどちらかしかありません。このどちらかで安全に行動できるようなら、あとは全部アストロンで避けて勝利できます。

 

マリベルのステータスはHPが148。守備力は基本が3、守りの種で+52されて55、さらにアンドレアルの修正が入って60となります。これに「ドラゴンローブ 水鏡の盾 山彦の帽子 水のアミュレット」の+200が加わり、守備力は260です。これで上記のうちどちらかのターンを耐え凌げるのでしょうか?

 

まず「メラゾーマ+打撃」についてですが、上記の装備で受けた場合、メラゾーマは85カットされて35〜55、打撃は88〜112、約100となります。よって合計ダメージは123〜167。マリベルのHP148を余裕で上回ってしまいます…。山彦の帽子を黄金のティアラに変更すると守備力は18上がりますが、これでも打撃が4ダメージ程度減るだけなので焼け石に水です。

主人公の場合、「ガイアーラ メタキン盾 メタキンヘルム 水のアミュレット」で挑めば打撃ダメージは70〜88、合計でも105〜143となるので余裕で耐えられたのですが…。ここでは主人公とマリベルの差がはっきりと現れてしまいます。

 

次は「イオナズン+かまいたち」について考えてみます。上記の装備で受けた場合、イオナズンのダメージは65カットして30〜50(メラ系と違い水のアミュレットは効かない)、かまいたちはアンドレアルの7/10耐性(正確には179/256)により平均160→111、正確には94〜127(?)となります。よって合計ダメージは124〜177、平均150。同じくHP148をはるかに上回っており、耐えられません。

 

他には「凍てつく波動(+正拳突き)」の瞬間などがありますが、波動は補助呪文がかかっていない限り使ってこないのでこれは没。というか正拳突きで平均150程度受けるので話になりません。

そうなると、打撃かメラゾーマのどちらかがカカロンに当たることを祈ってこのターンに行動するしかないのでしょうか?

 

計算してみましょう。受けるダメージはメラゾーマ35〜55、打撃は88〜112。ダメージが均等に分散すると仮定すると、148ダメージ以上を受ける確率は210/525=2/5となります。また、2回の攻撃が共にマリベルに当たる確率は1/4なので、ここで即死する確率は2/5×1/4、ちょうど10%となります。

 

これだけ見ると何とかなりそうな気がしますが、これを何度も切り抜けるとなるとやはり厳しいです。詳しくは後で述べますが、第2形態を倒すまでにはWメラゾーマ9回、祈りの指輪7回程度の行動回数が必要となりますから、合計で16回。先の確率をこれだけ連続して切り抜ける確率は、わずか18%ほどです。第3形態戦の勝率を考えると、これでは低すぎて話になりません…。

 

そこで「イオナズン+かまいたち」の方をもう一度考察してみます。先ほどはドラゴンローブを装備した状態でダメージ計算を行っていたのですが、イオ・バギ系耐性がある鎧を装備すればもう少しダメージは抑えられるはずです(アイテム欄が圧迫されるのは避けられませんが…)。

 

マリベルが装備でき、イオ系、バギ系に対してともに強い防具は「マジカルスカート」です。タイムマスター戦以来、実に久しぶりの実戦投入です。カットする値は30とドラゴンローブの40に劣りますが、イオナズンとかまいたちを両方軽減できるので、最終的な被ダメージは先ほどより低くなります。結果的にイオナズン40〜60、かまいたち76〜104(?)となり、計116〜164、平均140。だいぶマシになりましたが、まだ足りません…。

 

よって、さらにもう1つアイテムを追加します。ここで採用するのはバギ系20カットの「風のアミュレット」。水のアミュレットはイオ系に対しては効かないので、代わりにこちらを装備してかまいたちを少しでも軽減します。…アイテム欄はさらに圧迫されますが…。

 

これによってかまいたちは60〜90※、平均75程度にまで軽減されるので、イオナズン40〜60と合計しても、ダメージ範囲は100〜150となります。よってHP148のマリベルが「マジカルスカート 水鏡の盾 風のアミュレット」という状態で「イオナズン+かまいたち」を受けた場合、即死する危険は6/651という1%弱の確率でわずかに残りますが、実際はほぼ確実に耐えきることが可能となります。

同じくこれを16回連続して突破できる確率を計算すると、約86%となります。これならほぼ問題ないと言って差し支えないでしょう。これで第2形態戦を何とか突破することが可能となります。

 

 

※かまいたちのダメージ範囲について

計算上はこの状態でかまいたちを受けた場合、59〜92のダメージを受けるはずなのですが、数時間かまいたちを受け続けても、60〜90の範囲のダメージしか出ませんでした。ここでは計算よりも実際の調査結果を重視して、後者の方を正式な値域として採用し、今回の戦術を作成しました。

なお、ダメージ値域が59〜92だった場合、マリベルの生存率は699/714となりますから、最終的な勝率は若干下がり、約71%となります。よってこの場合でもそう問題はないでしょう。

 

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【戦術概論:第3形態戦・マリベルver】

 

続いてマリベルを使った場合の第3形態戦について考察します。第3形態についてはすでに主人公を使ったバージョンで戦術の大まかな形を示していましたが、こちらのバージョンでもだいたい同じ方針に従って行動します。

基本は、

 

「(おぞましい雄叫びorマグマ)で始まるターンのみ攻撃、その他は全てアストロンで回避」

 

です。

マリベルを使った場合、メラゾーマ×2で一気に約380ダメージ与えられるため、主人公の剣の舞よりもダメージ効率はかなり良くなり、祈りの指輪を入れてもより短いターンで撃破することができます。ここは概論なので、詳しくは後で述べますが、HP3000第3形態を倒すまでにはWメラゾーマ9回、祈りの指輪3回、計12回の行動が必要となります

(ただしカカロンの行動によってはWメラゾーマ8回で倒せる可能性もわずかにあります)

 

そこで勝率を計算してみますが、主人公の時と同じく(雄叫びorマグマ)のターンに行動して生き延びる確率は13/16となります。これが12回で、成功率は約8.3%

 

次にアストロン中に「波動+叩きつける」を食らって死ぬ確率が1/16ですが、これは行動回数が12回だとだいたい15回ぐらい巡ってきます。よって成功率は約38%

 

最後にもう一つ、マリベルの場合はHPが148しかないため、120〜150受けるおぞましい雄叫びに耐えられず即死する危険があるので、それも計算しなければなりません。これを耐えられる確率は28/31で、行動回数を12回とすると確率1/2の雄叫びは期待値で6回程度受ける計算になります。よって成功率は54%

 

以上を合計すると、8.3%×38%×54%=約1.7%、となります。主人公で戦った場合と比べれば、勝率はなんと2倍近いです!楽勝!

 

……はいウソです。まだまだ低すぎるので、こんな確率には貴重な時間を託したくありません……。一応この形態を単発で倒すだけなら1.7%でもまだ何とかやる気はしますが、形態は全部で4つ。しかも勝率が100%というわけではありません。これでは辛すぎるので、もう少し何とかしてみましょう。

 

上記の「死ぬ場合」で最も厳しいのは、「12回行動できる確率:8.3%」という点です。これだけですでに1割を切っており、実戦でも最も数の多い死亡原因となります。

ここでは「雄叫び+混乱打撃」で即死するか、あるいは「マグマ+混乱打撃」で混乱してしまうかという2つの死亡パターンがあるのですが、どちらも直接に死亡原因になるのは混乱打撃の命中です。2回行動される確率が1/2、カカロンの盾でさらに1/2されてはいますが、それでも確率は25%。少々高いです。

 

そこで、ここであるアイテムを導入します。ここで用いるのは、

 

「闇の衣」

 

です。闇の衣には身かわしの服などと同じく25%の回避能力があるので、混乱打撃の命中率を75%に減少させることが可能となるのです!

身かわしの服などが持つ回避能力についてはあまり役に立たないという意見が大半だと思いますが、この戦闘のように12回もの数をこなすような場合では、この25%という値は極めて大きな意味を持ってきます。

なお主人公を使った場合はこのアイテムを装備できないので、回避率への恩恵は受けられません。というか主人公が装備できる「回避25%」アイテムは、実は1つも存在しないのです。マリベルは全体に主人公より防具の性能が劣るのですが、山彦の帽子やこの闇の衣など、特殊な効果を持つ防具を多く装備できるという点では主人公に優ります。

 

ここで計算し直しますが、行動する際の即死率は3/16×3/4=9/64に減少するので、生存率は13/16から55/64に上昇します。よってこれが12回連続成功する確率は16.2%。先の8.3%から比べれば、なんと約2倍にまで成功率が上がるのです!

 

よってこの戦闘全体の勝率も、16.2%×38%×54%=約3.3%となります。大体30回戦えば1回は勝てるくらいの確率ですから、これなら現実的に何とかなるでしょう。

 

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【戦術概論:最終形態戦1・防御面】

 

ついに、前回の主人公一人バージョンで跳ね返されたオルゴ最終形態の考察に入ります。ここさえ何とかできる目処が立てば、あとは実際にひたすら挑戦を繰り返すのみです。

 

ここで最も重要なのは、もちろん瞑想と自然回復に対抗するための攻撃面なのですが、その前に防御面について簡単にまとめておきます。まず最終形態の攻撃のうち、もっともダメージが大きいのは200〜220受けるマダンテです。

しかしアンドレアルの耐性で1/2に軽減できるため、

 

「神秘の鎧 水鏡の盾 山彦の帽子 水のアミュレット」

 

での炎系45カットも計算に入れればダメージは77〜87。楽勝です。

 

しかし、ここで問題となるのがブロブロス、ドゴロクという二体の手下の存在です。この装備の場合、マリベルの守備力は240しかなく、ドゴロクの打撃では約40の、ブロブロスの打撃でも約20のダメージを受けてしまいます。3体の攻撃を合計すると、だいたい130〜154で平均142程度。マリベルに打撃が集中する確率はそう高くありませんが、第3形態戦での勝率が極めて低かったことを考えると、最終形態戦の勝率まで低くなってしまったらおしまいです。

 

また、実は一番ダメージが大きいのは攻撃モード中に「波動→凍てつく冷気」と食らった場合です。凍てつく冷気は防御無視64+吹雪系60〜70なので、メタキン盾を装備できないマリベルの場合はダメージがほとんど素通しとなってしまうのです。アンドレアルの耐性で若干軽減できますが、それでも111〜119の大ダメージです。そしてこのHPが減った状態でさらにドゴロクの打撃を受ければ、確実に終了してしまいます。確率こそ低いですが、攻撃モード中は毎ターンこの危険に晒されることになるので、非常に厳しいです。

 

これに加えて、ブロブロスのなめまわしやルカナンがかかると、殺される危険性が一気に高まります。攻撃モード中に1ターン休みを受ければ、本体の「打撃+冷気」などであっさり死にますし、ルカナンも一気に守備力が60下がるのでかなりヤバめです。

 

アンドレアルも、人間職と比べれば一応これらの特殊攻撃に対する耐性はあるのですが、それでもプラキンと違って完全無敵とは言えませんから、10回受ければ2,3回は確実に効いてしまいます。そして超長期戦となるこの最終形態戦では、その2,3回こそが致命傷となるのです。

 

よって、マリベル一人という極めて厳しい条件の下では、この厄介な手下たちを何とかしないことには勝利はあり得ません。対策としては、マジックバリアでルカナンとなめまわしを防ぐという手もあるのですが、そもそも「波動→攻撃」という順で来た場合はまったく無駄になってしまいます。それにオルゴは攻撃、防御、マダンテの全モードで波動を使ってくるため、逐一マジックバリアを使っているようでは攻撃の手数が減ってしまって話になりません。

 

そこで結論ですが、今回は

 

「手下連中を逐一抹殺する」

 

という超攻撃的な戦法を取ります。通常、DQ7の低レベル攻略においてはオルゴの瞑想連打による圧倒的な回復量に対抗するため、本体に攻撃を集中させるという手段を取ってきました。そのため手下については基本的に放置するしかなかったのですが、今回はそれでは勝てません。

 

よって、ここでは、

 

「本体にダメージを与えつつ」

「手下も手早く滅殺する」

 

というある意味で矛盾する二つの要素を満たす必要があります。そしてこれを可能にしてくれるのが…

 

「山彦イオナズン」

 

です。正直、DQ7では「誰もが知っているけど誰もが使わない呪文」という感のある「最強呪文」イオナズンですが、今作でもきっちり130〜150といういつもの威力は発揮してくれます。

 

それゆえ、山彦の帽子を装備すればダメージは260〜300!ブロブロスのHPは500、ドゴロクは600なので、これを2回使えばブロブロスは確実に、ドゴロクもだいたい+αとしてのカカロンの援護を合わせれば倒すことができるのです。

 

まさに「攻撃は最大の防御」です。

 

MP消費が15と高い上に、Wメラゾーマと比べると計100ほど威力は落ちますが、それでも本体に対する有力なダメージ源となってくれるので、ダメージ効率はそれほどには悪化しません。むしろ、なめまわしで止められたり、ダメージが蓄積してアストロンを強いられたりといったターンが減ることの方が大きいため、ひたすらWメラゾーマを叩き込む場合よりも全体としてのダメージ効率ははるかに改善されます。

 

これにより、最終形態戦でマリベルが「殺される」という形で敗北する可能性は相当に低くなります。

実際、最も危険な「波動→マヒ打撃」を食らった場合でさえ、手下さえ排除してあれば神秘の鎧毎ターン50という回復量でかなり持ちこたえることができるようになるのです。オルゴがそう長い間攻撃モードを続けることは考えにくいので、手下さえいなければそうそう追い込まれることはありません。「マヒ」を食らった場合でも「死ぬ」可能性はおそらく5割以下です。

 

以上、防御面について述べましたが、最終形態戦でマリベルが「殺される」可能性はそれほど高くありません。もちろん危険もありますが、第3形態とは比べものになりませんし、第2形態と比べてもまだ楽でしょう。やはり最終的な問題は攻撃面になります。

 

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【戦術概論:最終形態戦2・攻撃面】

 

今までの全てはこの戦闘のためにありました。オルゴ最終形態、こいつの4500ものHPを削り取れば、この長かった攻略もようやく終わります。

 

さて、前回挑戦時のバイキルトドラゴン斬りからWメラゾーマに攻撃手段が変更されたことにより、ダメージ効率は格段に良くなりました。 今度こそ、これ以上の攻撃手段はありません。果たしてこのWメラゾーマで押し切ることは可能なのでしょうか? 

 

実戦での結果を示す前に、まずはこの最終形態の細かなステータスと、具体的な行動計画を述べておこうと思います。この戦闘ばかりは行動比等の詳細なデータがなければ何も作戦が立てられませんから、以下のデータは必須です。

 

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<オルゴ・デミーラ(第4形態&ブロブロス&ドゴロク)> 難度:SS

本体:HP4500(自然回復50) 攻300 守140 素85

・マダンテモード:マダンテ→MP回復→凍てつく波動→巻き付く→ラリホー→攻撃モードへ以降 1回行動

完全ローテーションで1回行動。特に調査の必要はなし。ただ、ラリホーはマリベルとカカロンのどちらかに5割程度の確率で飛んでくる。成功率はそれぞれ3〜4割程度。

 

・攻撃モード  :マヒ打撃、押しつぶす、灼熱炎、凍てつく冷気、凍てつく波動、防御モードへ以降

行動はランダムで、回数は1〜2回。それぞれ確率は50%。2回行動の場合でも、同一の行動を連続することはない。

行動比はそれぞれ… 押しつぶす25%、移行25%、冷気16%、マヒ打撃13%、炎13%、波動8% …といった程度になる。

移行率は25%程度なので、1回の攻撃モードにおける(目に見える)行動回数の期待値は約3回。実際は0〜8回程度。

 

・防御モード  :瞑想、マジックバリア、ブロブロス召喚、ドゴロク召喚、凍てつく波動、マダンテモードへ以降

行動はランダムで、回数は1〜2回。それぞれ確率は50%。2回行動の場合でも、同一の行動を連続することはない。

行動比はそれぞれ… 瞑想30%、バリア20%、移行20%、ドゴロク10%、ブロブロス10%、波動10% …といった程度になる。

また、マジックバリア、ドゴロク召喚、ブロブロス召喚については一度でも使えば、解除されるor倒されるまでは無駄に2回目を使ったりすることはない。それゆえ、「バリア&2匹召喚」という状況では行動の選択肢が瞑想と波動(+移行)しか残らないため、瞑想の比率が極めて高くなる。

移行率は20%程度なので、1回の防御モードにおける(目に見える)行動回数の期待値は約4回。実際は0〜10回程度。

そして最も重要な情報として、1回の防御モードにおける瞑想の回数の期待値は約1.5回。実際は0〜5回程度。運次第でかなり増減する。

 

※「移行」は画面上には現れないが、行動回数として数えられている。それゆえ、「灼熱炎→(移行)→瞑想→バリア」の3回行動はあり得るが、「押しつぶす→冷気→(移行)→瞑想」、あるいは「バリア→肉片→(移行)→マダンテ」といった形の3回行動はあり得ない。

(1つのモード内で3回行動していることになるため)

 

※同様の理由により、1、2回行動の比率が50%ずつとは言っても、実際の「行動」としては1回「行動」の方が若干多くなる。

(移行は画面上には現れないため)

 

ブロブロス:HP500 攻160 守100 素120

打撃、なめ回し、スカラ、ルカナン 1回行動

 

ドゴロク :HP600 攻200 守120 素80

打撃、火炎の息、激しい炎 1回行動

 

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細かいデータは以上です。これらを用いて戦闘の流れをシミュレートした上で、勝利できるかどうか分析してみましょう。

 

まずこちらの行動計画は以下のようになります。

 

・攻撃モード中

ひたすらアストロンで回避するのみ。「波動→マヒ打撃」は来ないことを祈る。

 

・防御モード中

攻撃モードから移行したのを確認したら行動開始。ただしマジックバリア、肉片飛ばしなど敵の行動に合わせてこちらの行動もだいぶ変えることになります。

 

<バリアを使われた場合>

ダメージ効率が一気に悪化してしまうので、凍てつく波動を使って解除するしかありません。ただ、防御モード中に解除してもすぐに張り直される可能性が高いので、実際には解除するのはマダンテモード移行後になります。よって、この休憩時間中は祈りの指輪を使ってMPをチャージします。

ただ、MPをマックス近くまで回復させてもまだ移行しないような場合は、凍てつく波動を使って解除してしまいます。またバリアを使われたら使われたで仕方ありません。瞑想がその分減ったとプラスに考えましょう。

なお1回の防御ターン内におけるバリアの使用回数の期待値は0.5回程度です。つまり2回に1回くらいはバリアを使わない場合があるので、その場合は以下の通り攻撃します。

 

<手下を1体以上召喚された場合>

バリアを使われていれば上記の通りMP回復→凍てつく波動となりますが、そうでないならWイオナズンで攻撃します。手下はほぼ2回の攻撃で倒せるので、さっさと一掃してしまいましょう。前節で述べたとおり、特にブロブロスは放っておくと極めて危険です。なお1回の防御ターン内における手下の召喚数の期待値は、だいたい1匹程度です。

 

<オルゴ本体のみでバリアもなし>

Wメラゾーマで攻撃します。…が、「本体のみでバリアなし」というのは、逆に言えば瞑想を使われているということなので、はっきり言ってあまり嬉しくありません…。Wメラゾーマで380与えても、500回復されれば収支は−120です。

 

この防御モード時は、とにかく早くマダンテモードに移行してくれないとどんどん回復されてしまいますので、「移行」が来ることを祈ります。

 

・マダンテモード中

最大にしてほとんど唯一の攻撃チャンスです。勝利のためには、ここで一気にダメージを与えるしかありません。こちらの行動ですが、まずバリアが残っている場合は凍てつく波動で解除します。その後、手下がいるようならWイオナズンで、本体のみならWメラゾーマで攻撃します。ただしMPが20を割った状態で攻撃すると、次の攻撃モード時にアストロンを維持するだけのMPが不足するので、その場合は祈りの指輪で回復します。

相手の攻撃は完全ローテーションなのですが、まずマダンテ、MP回復、それに凍てつく波動は問題ありません。物理1.25倍の巻き付くは結構痛いのですが、マリベルの守備力が240のため、受けるダメージは約112程度。手下さえきちんと一掃できていれば怖くありません。

 

問題なのがラリホーです。一応アンドレアルにはラリホーに対する耐性もありますが、マリベルの方にラリホーが飛んでくると4割程度の確率で眠ってしまいます。そして次のターンからは攻撃モードが始まるので、ここで眠ってしまうと極めて危険です。

よって残念ながらここはアストロンで避ける方が安全です。…が、瞑想を連続して使われた場合、祈りの指輪が残り少ない場合などは無理して行動することもあります。ギガミューならラリホーを無視して行動できるんですが、アンドレアルではさすがに厳しい…。

 

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大まかな行動計画は以上のようになります。それでは、この方針に従って行動したとして、無事最終形態を倒せるのでしょうか?

 

…ここでは論より証拠、実際にこの方針で戦ってみた時のダメージの推移表をご覧に入れます。相手やこちらの行動まで書いているとスペースを食い過ぎるので、ターンごとの累積ダメージしか載せませんが、大体300程度増えている場合はWメラゾーマが入ったターン、微妙に増えている場合はカカロンの援護のみ入ったターン、ちょうど50減っている場合はアストロンか何かでまったく攻撃できず自然回復されたターン、そして一気に200〜500くらい減っているようなら、それは瞑想されたターンです…。

 

…それでは行ってみましょう。

 

<実験1回目>

 

1〜10ターン:0, …(マダンテモード中に一気に攻撃)…1214, 1164, 1114, 1064, 1014, 1048, 998, 1223, 1310, 1260,

11〜20ターン:1322, 772, 722, 672, 1056, 1392, 1342, 1292, 1242, 1192,

21〜30ターン:642, 218, 168, 130, 367, 589, 619, 569, 519, 469,

31〜40ターン:461, 411, 863, 888, 1224, 1174, 1124, 1187, 1421, 1703,

41〜50ターン:1757, 1707, 1721, 1671, 1621, 1696, 1646, 1882, 1912, 1425,

51〜54ターン:875, 775, 797, 死亡

 

増えて減って増えて減って…を繰り返すだけで、ダメージが蓄積していきません。殺される直前に与えていたダメージはわずか800程度です…。あれ?

 

でも、ひょっとしたらこれは運があまりに悪かったのかも知れませんね。きっとそうです。…ということでもう一度実験してみましょう。今度はもう少し詳しく内容を見ていきます。

 

<実験2回目>

 

0−10ターン:0, 74, 24, 0, 207, 274, 648, 992, 942, 1342

いい感じでダメージが入ってますね。この調子で行けばすぐに倒せそうです。続きを見てみましょう。

 

11−20ターン:1292, 1242, 1192, 642, 831, 323, 273, 270, 0, 0

…一瞬で貯金を使い果たしました。見れば分かるとおり、瞑想を3回使われて1500回復されています。これで20ターン分の努力は全てチャラ…。

 

なお、この実験時はもう20ターンほど頑張ったところでルカナン→巻き付きで殺されました。…戦いの歌でも歌っておけば大丈夫だったものを、無理をして攻撃したのが災いしたようです…。

 

でも、ひょっとしたら2回連続で運が悪すぎたのかも知れませんね。きっとそうです。そうに決まりました。そういうことにさせて下さい。…ということで再度実験です。

 

<実験3回目>

 

0−10ターン:0, 315, 723, 673, 623, 573, 873, 1089, 1106, 1449

最初は相変わらず調子がいいです。マダンテモードに乗じて攻撃を叩き込んでいるというだけですが。

 

11−20ターン:1399, 1349, 1299, 749, 987, 1228, 1300, 1708, 1658, 1608

瞑想を1回使われましたが、収支では何とかプラス。1回なら何とかなるんです。1回なら。

 

21−30ターン:1681, 1749, 2096, 2456, 2521, 2471, 1921, 1668, 1657, 1486

ここでこれまでの最高値を更新!2500ダメージをオーバーしました!あと2000で倒せます!…と思ったのも束の間、瞑想を3回も使われ、一気に収支がマイナスになりました。相当Wメラゾーマを連打しているのに…。キツい…。

 

31−40ターン:1361, 811, 840, 1072, 1301, 1251, 1661, 1611, 1561, 1511

ここでも瞑想を2回使われました…が、収支は何とかプラス。…30ターン目と比べてたった25しか増えてませんけど…。

 

41−50ターン:1461, 1411, 1361, 1311, 1261, 711, 661, 611, 972, 965

前回から引き続き、攻撃モードが計10ターンほども続いているおかげでどんどんHPが自然回復していきます。そして瞑想でさらに500回復。累積ダメージは3ケタにまで落ち込みました…。50ターン目と5ターン目でダメージが大して変わらないってどういうことですか。

 

51−60ターン:673, 623, 781, 280, 230, 180, 130, 80, 30, 0

トドメとばかりに瞑想を2回。&自然回復で、ついに累積ダメージ、ゼロに。泣ける…。指輪を2つも使い潰したのに…。

 

なおこの後はMPをチャージし直して再度挑戦しましたが、ダメージ1500程度の壁すら越えられずに完敗しました。

 

 

結論:この戦法で第4形態を倒すのは…不可能!

たとえ100ターン戦ってもそうそう死ぬことはありませんが、相手はそれ以上に不死身なので勝負になりません!そしてそのうち指輪が尽きるか事故が起きて負けます!

 

−−−−−

 

…本当に、マリベルは頑張ってはいるんです。与えたダメージだけなら相当の量に達していると思います。

 

たとえば実験3。60ターン目で累積ダメージはゼロに逆戻りしてしまいましたが、ここまでに与えているダメージをちょっと計算してみましょう。

ここでは回復量から逆算しますが、まず毎ターン50の自然回復が60ターン分で、HP3000分。…これだけでも、これまでの形態ならほとんど死んでます…。

続いて瞑想ですが、これは60ターンまでに計9回使われてるので、500×9でHP4500分。

 

合計すると7500ダメージ与えている計算になります。7500ですよ、7500!DQで!メラゾーマ40回分です!

 

これだけ攻撃してるのに…全て…チャラ…。最終形態、恐るべし…。

 

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【戦術概論:最終形態戦3・攻撃面その2】

 

前節で検討したとおり、最終形態の回復力には恐るべきものがあります。こちらもできうる限り効率よく最強攻撃のWメラゾーマ(またはWイオナズン)を叩き込んではいるのですが、祈りの指輪で回復したりアストロンで避けたりするターンもどうしても多くなるため、ほとんど期待値的には相手の回復量を相殺するので精一杯になってしまうのです。

 

一応カカロンも援護攻撃を行ってくれてはいるのですが、彼が1ターンに与えてくれるダメージの期待値はせいぜい40程度。もちろんアストロンを使った場合は行動してくれないので、本当に「援護」程度の意味しかありません。

 

実際、ここではかなり行き詰まりました。いくら何でもWメラゾーマ以上の攻撃手段はありませんし、祈りの指輪以外にMPを効率よく回復する手段もありません。マジックバリアを無視した場合、攻撃の手数は増えますが結果的に与えられるダメージは減少してしまいますから、やはり凍てつく波動も必須です。

 

一応瞑想の回数が期待値よりもだいぶ少なければダメージは蓄積していくのですが、先に見たとおりその確率はかなり低いので、4500ダメージを与えるまでにはおそらく相当の試行回数が必要となるでしょう。第3形態戦の勝率を考えると、ここで運頼みの攻略を行うわけにはいきません。

 

しかし、以上のように八方塞がりの状態に陥り、絶望して諦めかけた時に、ふと思いつきました。

 

 

「攻撃モード時にこちらから攻撃することはできないのか?」

 

 

これまで、攻撃モードについては「アストロンで避ける」以外の戦法は何も考えていませんでした。本体の攻撃は非常に激しく、「波動+α」を受けるだけでもかなり危ないというのに、その攻撃を2回も甘んじて受け、耐えきれる確率は相当に低いことは火を見るより明らかだからです。

 

…実際に見てみましょう。「神秘の鎧 水鏡の盾 山彦の帽子 水のアミュレット」で攻撃モード時の各攻撃を受けた際、受けるダメージは以下の通りです。

 

マヒ打撃 押し潰す 冷気 灼熱炎
マリベル 約90 約45 111〜119 52〜62

 

マリベルのHPは148ですから1発だけなら確実に耐えますが、「打撃+炎」「冷気+押しつぶす」など、2発受ければほとんどの場合殺されます。確実に耐えられるのは「押しつぶす+炎」くらいで、これでは行動することなどまず無理です。

 

が、ここであるアイテムが登場します。既に第2形態戦の段階でアイテムスロットの個数の関係上捨て去られたはずの最強防具、

 

「ドラゴンローブ」

 

です。ドラゴンローブは防御力の数値自体も高いですが、何より魅力なのがその炎吹雪耐性です。40カットというその強力な耐性は、最終形態の凍てつく冷気と灼熱炎に対し、大きな威力を発揮します。

 

計算してみましょう。「ドラゴンローブ 水鏡の盾 山彦の帽子 水のアミュレット」で各攻撃を受けた際のダメージは以下のようになります。

 

マヒ打撃 押し潰す 冷気 灼熱炎
マリベル 約85 約42 79〜87 32〜42

 

見ての通り、凍てつく冷気と灼熱炎のダメージは激減します。この場合、殺されるのは「冷気+打撃」が来て、さらにマリベルの方に命中した時のみです。

そして冷気の選択率が17%、マヒ打撃が13%、2回行動の確率、打撃がマリベルに来る確率が共に50%とすると、即死する確率はわずか1%程度です。ここまで抑えられれば、かなり安心して攻撃することができます。

 

まさに「防御は最大の攻撃」です。

 

なお、防御モードで召喚された手下はどんなに遅くなってもマダンテモードが終わるまでにはWイオナズンで一掃しているはずなので、この攻撃モードではブロブロス、ドゴロクの攻撃を受ける心配はありません。安全です。

 

ただ、ドラゴンローブは神秘の鎧とは違って当然自然回復はないため、受けたダメージを次のターンに持ち越してしまいます。よって、たとえ生き延びても次のターンに「波動→冷気」などを受けると殺される危険があります。

しかし、波動の選択率はわずか8%、2回行動の確率も50%なので、「波動+α」を受ける確率はわずか4%です。そして前のターンに受けたダメージがそこまで大きいとは限らないので、「波動+α」を受けたからと言って死ぬと決まったものではありません。

実際、前のターンに2回行動された場合はちょっと危険なのですが、威力の低い押しつぶすの頻度が高いこともあって、「ダメージ蓄積→波動+α」で死ぬ確率はせいぜい1〜2%です。第3形態での破壊的な勝率などを思えば、この程度の確率は恐れるまでもありません。

 

…本当はここまで到達するのが非常に厳しいので、2%もあるとすごく怖いんですけど…

 

以上により、攻撃モード時でもHPさえ十分ならそれほどの危険もなく行動できることになり、ここで行動回数が1〜2回増えます。また、このことは同時に、今までのように「防御モードに移行したのを確認し、次のターンから行動」する必要がないことも意味するので、前回は行動できなかった防御モード時の最初の1ターン目から、すでに行動できるようになります。これによって行動回数はさらに1回増え、ダメージ効率が改善されます。

 

一方、ドラゴンローブを入れたことでアイテム欄はより一層圧迫されることとなりましたが、最終形態に勝利するためには他に手はありません。MP消費と祈りの指輪の数、それにアイテム選択については後ほど考察しましょう。

 

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【戦術概論:最終形態戦4・最終シミュレーション】

 

以上で最終形態戦の戦術については全てを記しました。最後に、この方法で戦った場合、実際にどのように戦闘が推移することになるのか、簡単なモデルを示しておこうと思います。

 

オルゴの能力と行動パターン、行動比などについては既に述べたのですが、シミュレーションを書くにあたって必要なので、一応もう一度掲載しておきます。面倒なら読み飛ばしてください。

 

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<オルゴ・デミーラ(第4形態&ブロブロス&ドゴロク)> 難度:SS

本体:HP4500(自然回復50) 攻300 守140 素85

・マダンテモード:マダンテ→MP回復→凍てつく波動→巻き付く→ラリホー→攻撃モードへ以降 1回行動

完全ローテーションで1回行動。特に調査の必要はなし。ただ、ラリホーはマリベルとカカロンのどちらかに5割程度の確率で飛んでくる。成功率はそれぞれ3〜4割程度。

 

・攻撃モード  :マヒ打撃、押しつぶす、灼熱炎、凍てつく冷気、凍てつく波動、防御モードへ以降

行動はランダムで、回数は1〜2回。それぞれ確率は50%。2回行動の場合でも、同一の行動を連続することはない。

行動比はそれぞれ… 押しつぶす25%、移行25%、冷気16%、マヒ打撃13%、炎13%、波動8% …といった程度になる。

移行率は25%程度なので、1回の攻撃モードにおける(目に見える)行動回数の期待値は約3回。実際は0〜8回程度。

 

・防御モード  :瞑想、マジックバリア、ブロブロス召喚、ドゴロク召喚、凍てつく波動、マダンテモードへ以降

行動はランダムで、回数は1〜2回。それぞれ確率は50%。2回行動の場合でも、同一の行動を連続することはない。

行動比はそれぞれ… 瞑想30%、バリア20%、移行20%、ドゴロク10%、ブロブロス10%、波動10% …といった程度になる。

また、マジックバリア、ドゴロク召喚、ブロブロス召喚については一度でも使えば、解除されるor倒されるまでは無駄に2回目を使ったりすることはない。それゆえ、「バリア&2匹召喚」という状況では行動の選択肢が瞑想と波動(+移行)しか残らないため、瞑想の比率が極めて高くなる。

移行率は20%程度なので、1回の防御モードにおける(目に見える)行動回数の期待値は約4回。実際は0〜10回程度。

そして最も重要な情報として、1回の防御モードにおける瞑想の回数の期待値は約1.5回。実際は0〜5回程度。運次第でかなり増減する。

 

※「移行」は画面上には現れないが、行動回数として数えられている。それゆえ、「灼熱炎→(移行)→瞑想→バリア」の3回行動はあり得るが、「押しつぶす→冷気→(移行)→瞑想」、あるいは「バリア→肉片→(移行)→マダンテ」といった形の3回行動はあり得ない。

(1つのモード内で3回行動していることになるため)

 

※同様の理由により、1、2回行動の比率が50%ずつとは言っても、実際の「行動」としては1回「行動」の方が若干多くなる。

(移行は画面上には現れないため)

 

ブロブロス:HP500 攻160 守100 素120

打撃、なめ回し、スカラ、ルカナン 1回行動

 

ドゴロク :HP600 攻200 守120 素80

打撃、火炎の息、激しい炎 1回行動

 

−−−−−

 

次に以上の行動パターン、行動比に従って大体の概要を記述しますが、まずは先ほどの実験1〜3の戦法で戦った場合の戦闘経過から入ります。なおカカロンの行動にはブレがありますが、ここでは毎ターン40ダメージとして計算します。

 

オルゴ行動 主人公行動 ダメージ
1ターン マダンテ Wメラゾーマ 370
2ターン MP回復 Wメラゾーマ 740
3ターン 凍てつく波動 Wメラゾーマ 1110
4ターン 巻き付く 祈りの指輪 1100
5ターン ラリホー Wメラゾーマ 1470
6ターン 押しつぶす アストロン 1420
7ターン 冷気+灼熱炎 アストロン 1370
8ターン 移行+瞑想 アストロン 820
9ターン 肉片 Wメラゾーマ 1190
10ターン 肉片+バリア 祈りの指輪 1180
11ターン 移行+マダンテ 凍てつく波動 1170
12ターン MP回復 Wイオナズン 1440
13ターン 凍てつく波動 Wイオナズン 1710
14ターン 巻き付く 祈りの指輪 1700
15ターン ラリホー Wメラゾーマ 2070
16ターン マヒ打撃 アストロン 2020
17ターン 波動→押し潰す アストロン 1970
18ターン 移行+瞑想 アストロン 1420
19ターン 瞑想 Wメラゾーマ 1290
20ターン バリア 祈りの指輪 1280
21ターン 波動+マダンテ 凍てつく波動 1270

 

…以上、先ほどの実験結果でもそうだったように、大体1000ダメージくらいにはすぐに達するものの、その後は伸び悩みます。ラリホー時にも危険を冒して行動しているのですが、まだ足りません。これでは瞑想の回数がよほど少なくない限りダメージがほとんど蓄積しないので、やはり勝利することはできません。

 

では、次に前節で述べたところの超攻撃型作戦の場合はどうなるかを見てみます。

 

オルゴ行動 主人公行動 ダメージ
1ターン マダンテ Wメラゾーマ 370
2ターン MP回復 Wメラゾーマ 740
3ターン 凍てつく波動 Wメラゾーマ 1110
4ターン 巻き付く 祈りの指輪 1100
5ターン ラリホー Wメラゾーマ 1470
6ターン 押しつぶす Wメラゾーマ 1840
7ターン 冷気+灼熱炎 アストロン 1790
8ターン 移行+瞑想 祈りの指輪 1380
9ターン 肉片 Wメラゾーマ 1750
10ターン 肉片+バリア Wイオナズン 1950
11ターン 移行+マダンテ 凍てつく波動 1940
12ターン MP回復 Wイオナズン 2210
13ターン 凍てつく波動 Wイオナズン 2480
14ターン 巻き付く 祈りの指輪 2470
15ターン ラリホー Wメラゾーマ 2840
16ターン マヒ打撃 祈りの指輪 2830
17ターン 波動→押し潰す アストロン 2780
18ターン 移行+瞑想 アストロン 2230
19ターン 瞑想 Wメラゾーマ 2100
20ターン バリア Wメラゾーマ 2375
21ターン 波動+マダンテ 凍てつく波動 2365

 

…以上、先ほどと比べればダメージ効率は格段に上昇しています。21ターン終了時点で見ると、ダメージは前者と比べて約1100増えています。実験3で見たとおり、前者はダメージの蓄積量と回復量がほぼ相殺されるので、単純に計算すると後者の方は20ターンあたり1100程度ダメージが蓄積していく、ということになります。

 

もちろん、これはあくまでモデルなので、実戦ではラリホーで寝たり、また瞑想を連打されたりしてダメージ効率が悪化することなども考えられますから、そううまくはいきません。実際、勝利時はラリホーもばっちり効いてしまいましたし、瞑想は計12回(HP6000分!)も使われました。

 

ただ、今度こそはダメージ期待値がオルゴの回復量の期待値をかなり上回っているのは確かです。先ほど20ターンあたり1100蓄積と書きましたが、実戦ではHP4500のオルゴを(攻撃を開始して一気に1000強与えた時点から)66ターンで撃破することに成功したので、最初の攻撃1000+蓄積1100×3=4300、となりますから、おそらくこの1100/20ターンという数値は、当たらずとも遠からずというところでしょう。

 

瞑想を連打されても、なかなかモード移行が発生しなくても、我慢強く戦っていけばダメージは蓄積するはずなので焦らずに戦います。

 

最後に勝率ですが、さすがにこの最終形態戦に関してだけは計算できません。死の危険があるのは、「波動→マヒ打撃」「ラリホーからの連続攻撃」「Wイオナズンで手下を一掃する前にマダンテ→集中攻撃」「攻撃モードで行動した際に打撃+冷気orマヒ打撃直撃」などですが、どれも発生率はかなり低いです。

ただし、何分この最終形態戦は長期戦となるので、その中で一度もこれらの事故が起きない可能性となると少々低くなります。

 

体感ですが、おそらく勝率は6〜7割といったところでしょう。高くはありませんが、低くもない…と思います。が、第3形態の勝率を考えるとやはり少々怖いです。

 

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【戦術概論:MP消費と祈りの指輪〜アイテムの選択について】

 

ここまで、このラストバトルの戦術について、その概要を述べてきました。その結果として、勝利することが不可能ではないことは分かりましたが、以上の戦術には一つ穴があります。何度か述べましたが、アイテムスロットの数と祈りの指輪の消耗です。

 

DQ7では基本的に一人のキャラは12個しかアイテムを持つことができません。普通はそれでも十分なのですが、この戦闘においてはこの個数制限が大きな壁となってしまうのです。

 

まずは絶対に必要となるアイテムについて見ていきましょう。

 

基本装備:「神秘の鎧」「水鏡の盾」「山彦の帽子」「水のアミュレット」……計4個

 

この4つは何をどうやっても外せません。このうち1つでも欠ければ、どの形態にも勝てなくなってしまいます。よって残る枠は8個となります。

 

次に各形態でそれぞれ必要となるアイテムについて。

 

第2形態用:「マジカルスカート」「風のアミュレット」

第3形態用:「闇の衣」

第4形態用:「ドラゴンローブ」……計8個

 

基本装備と同じく、これらについても欠かせません。唯一、闇の衣だけはなくても勝てる可能性がありますが、これがないと勝率が一気に半分になってしまうので、よほどのことがない限り持っておきたいです。これで残る枠は4個となります。

 

こうなると、持てる祈りの指輪の所持数は4個となります。…果たしてこれだけの数で、このラストバトルを乗り切ることができるのでしょうか?

 

計算してみます。まず祈りの指輪の使用数ですが、Wメラゾーマやアストロンの必要回数などから消費MPを逆算し、更に実戦でも確かめると、各形態で必要となる祈りの指輪の回数は以下のようになります。

 

第1形態:4回で確定。

第2形態:7回でほぼ確定。ごく稀に1回増えるが、それはまずない。

第3形態:3回でほぼ確定。カカロンが打撃を連打してくれると、1回分減る可能性もある。

 

ここまででだいたい計14回必要となります。

続いて最終形態ですが、第3形態戦だけは撃破前にMPを回復しておく余裕がないので、まずは3回使って消費MPを回復します。そこから攻撃を開始しますが、この形態だけは瞑想の回数やモードチェンジまでの長さなどにより、必要な祈りの指輪の回数はかなり増減してしまいます。仕方ないのでここはちょっと控えめの期待値で考えます

 

まず撃破までに必要なのはだいたい40〜70ターンなので、自然回復は若干多めに60ターン分を見積もって3000。

次に瞑想ですが、これはだいたい6〜12回程度の幅で大きく変わります…が、同じく若干多めに見積もって10回、5000。

最後に基本HPが4500なので、全て合計すると12500程度のダメージを与えれば倒せる、ということになります。

 

続いてこちらが与えるダメージの内訳ですが、まずカカロンが与えるダメージは0〜110程度と幅がありますが、若干低めに見積もって、アストロンを使ったターン以外は常に40とします。そしてアストロンが必要なのは「相手が攻撃モードでこちらのHPが満タンでない場合」だけなので、60ターン戦った場合、実験からするとアストロンが必要となるのはそのうち8〜12ターン程度となります。そうすると60ターンの間にカカロンが与えてくれるダメージは、だいたい2000ほどとなります。

よって残りは10500です。これについてはマリベルが自分で与えるしかありません。

 

次にマリベルの攻撃についてですが、実験の経験上WメラゾーマとWイオナズンの回数の比率はだいたい3:2程度となります。よって、380a+280b=10500、2a=3b を解けばいいんですが、ちょっと回数を多めに見積もると、a=約19回、b=約13回となります。この場合与えるダメージは、Wメラゾーマが19回で7000強。Wイオナズンが13回で3500強となります。

 

そうすると消費MPは、メラゾーマが10なので、19回で190MP。イオナズンは15なので、13回で195MP、合計すると385MPです。また、これに加えて先ほどのアストロン分も計算しなければなりません。アストロンは10ターン程度なので、MP消費は20程度となります。よって総計で、だいたい400MP程度が必要になるということが分かります。

 

最初のチャージ分が80程度あるので、回復する必要があるのは残り320MP程度…ですが、若干多めに見積もって350程度としておきましょう。

そうすると、祈りの指輪1回で25回復しますから、350÷25=14、必要なのは14回程度だということが分かります。最初の3回分を合わせ、合計17回です。

 

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ちなみに行動回数ですが、今の例だと60ターンでWメラゾーマ19回、Wイオナズン13回、祈りの指輪14回、アストロン10回、合計で56回となっています。他にバリア解除用の凍てつく波動も何回か使うので、これを4回分足すと、ちょうど60回となります。

今回のシミュレーションでは祈りの指輪の回数などが若干期待値より多めになっているので、凍てつく波動の回数が1〜2回程度少なくなっていますが、 最終形態戦でのマリベルの行動比は概ねこのような感じになります。

 

相手の行動にランダム要素が極めて多いとは言っても、実験を繰り返して詳細なデータを取り、計算とシミュレーションを繰り返せば、これくらいまでは綿密な作戦計画を立てることができます。というか、これくらいまで計画を煮詰めておかないと、この最終形態には勝てなかったのです…

 

−−−−−

 

さて、これで祈りの指輪の使用回数の期待値は判明しました。1〜3形態まではほぼ確定で14回、最終形態は(若干多めに見積もって)17回、合計すると31回分になります。

 

次は祈りの指輪4個を31回使える確率を計算してみましょう。最後の31回目だけは壊れても構わないので、30回使うまでに4個破損しなければOKということになりますから、これで計算してみます。なお破損率は1/8とします。

 

破損0個:7/8の30乗=a

破損1個:30÷7×a=30/7a

破損2個:30×29÷2÷49×a=435/49a

破損3個:30×29×28÷6÷343×a=580/49a

合計すると、1274/49a=26aとなり、またa=0.0182…なので、成功率は約47.33%となります。

 

47%…微妙です。微妙すぎる数値です。ただ、実際は最初の1〜2回で壊れた場合などは時の砂でリセットするので、事実上「壊れるかもしれない」回数の期待値は29回程度となります。よって実際の成功率はもう少し上がり、50%強です。

 

…これではちょっと厳しいので、祈りの指輪をもう1つ、計5個持っていた場合についても考えてみましょう。その場合は、

 

破損4個:30×29×28×27÷24÷2401×a=3915/343a

 

が加算されて合計で約37.4aとなり、勝率は68%に上昇します。4個の場合の大体1.44倍です。

 

…しかし、すでに確定していた8個のアイテムのうち、外しても勝利可能なのは第3形態戦用の「闇の衣」だけです。そして闇の衣は勝率を約2倍にしてくれるアイテムなので、祈りの指輪を1個余分に持つ場合よりこちらを選ぶ方が有効であるということになってしまい、やはり外せません…。

 

本当に、アイテムスロットがあと1つ2つ多ければ、と思わずにはいられません。12個というのは、実に微妙な数字です…。

 

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…大変、というか死ぬほど長くなりましたが、オルゴ・デミーラ戦に関する戦術概論は以上です…。とりあえず最終的な攻略の本筋と関係がある事柄だけに絞って解説したのですが、それでもずいぶん長くなってしまいました。

 

全部読んでくれた方、本当にお疲れさまです。

 

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2節  ラストバトル:実戦編

 

さて、ラスボス戦の戦術は定まりましたが、そのためには入手しなければならないアイテムが二つあります。山彦の帽子と闇の衣です。

 

これは共に裏ダンジョンに行かなければ入手できないので、まずはマリベル以外の4人でオルゴを倒し、初回クリアを迎えます。「ボス撃破」だと簡単にこういう手が使えていいですね。

 

その後裏ダンジョンで神さまを3回倒し、裏ダンジョンその2を出現させ、山彦の帽子を入手します。さらにブラックサンタを狩りまくり、闇の衣も入手します。闇の衣を落とす確率はかなり低いので(おそらくからくり兵の鉄の斧以下)、それなりに手間がかかりますが、死の熟練度稼ぎを経験した身にとっては何てことはありません。

 

この二つのアイテムを入手したら、準備完了です。力以外の種をMAXまで使い、オルゴ・デミーラの下に向かいます。

 

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<オルゴ・デミーラ(第1形態)> 難度:B

HP3500 攻330 守200 素80

打撃、尻尾を振り回す、灼熱炎、凍える吹雪 1回行動

 

【ステータス】

Lv HP MP 持ち物
マリベル 1 148 83 14 240 10 祈りの指輪×4

※アンドレアルに転職 

 

【装備】

マリベル 神秘の鎧 水鏡の盾 山彦の帽子 水のアミュレット
予備 ドラゴンローブ 闇の衣 マジカルスカート 風のアミュレット

 

【受けるダメージ】

  打撃 尻尾 灼熱炎 凍える吹雪
マリベル 約105 約131 52〜62 95〜111

 

【攻略法】

まずは戦闘開始前に復活してしまうガボ、メルビン、主人公の3人を、メガンテを使って自殺させます。これでレベル1のマリベル一人が残ることになります。

 

第一形態とは言えさすがにラスボス、攻撃力はかなり高いです。が、最もダメージが高い尻尾でもMAX147までしか出ないため、死ぬことはありません。「アストロン+神秘の鎧」で回復しながら戦えば100%勝てます。

 

攻撃はもちろんWメラゾーマ。メラゾーマ9回+メラミ1回で倒せます。おおむね楽勝。時間もそれほどにはかかりません。

 

また、既に述べたとおり、祈りの指輪が1回や2回使っただけで壊れてしまったような場合は時の砂でやり直すことになります。マリベルは時の砂を持っていないので、ザオリクでガボを生き返らせ、彼に使ってもらいます。

 

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<オルゴ・デミーラ(第2形態)> 難度:A

HP3300 攻330 守200 素135

(打撃+メラゾーマ)→(イオナズン+かまいたち)→(強制睡眠+激しく燃えさかる炎)→打撃→念じボール→凍てつく波動→正拳突き 1〜3回行動

※凍てつく波動は補助呪文がかかっている時のみ

 

【ステータス】

Lv HP MP 持ち物
マリベル 1 148 83 14 180 10 祈りの指輪×4

※アンドレアルに転職 

 

【装備】

マリベル マジカルスカート 水鏡の盾 山彦の帽子 風のアミュレット
予備 ドラゴンローブ 闇の衣 神秘の鎧 水のアミュレット

 

【受けるダメージ】

  イオナズン かまいたち
マリベル 40〜60 60〜90

(他は全てアストロンで避ける)

 

【攻略法】

概論の方で述べたとおり、基本的に「イオナズン+かまいたち」の時だけ攻撃します。二つの攻撃で共にマックス値付近が出るとごく稀に死にますが、それはほぼないと言っていいです。

 

他の行動は全てアストロンで回避します。

 

…と言いたいところですが、実はそれは不可能です。「凍てつく波動(+正拳突き)」のターンにはアストロンを使っても解除され、正拳突き→即死というパターンになってしまうからです。

よって「凍てつく波動」と「正拳突き」で始まるターンだけは、アストロンでなく大防御を使って耐えます。「正拳突き+メラゾーマ+打撃」という3回行動を食らっても、大防御なら計35程度しか受けないので、神秘の鎧さえ装備してあれば問題ありません。

 

また、この第2形態を撃破する直前、具体的にはWメラゾーマを8回叩き込んだ次のターンに、ついに幻魔カカロンを召喚します。今まで彼を召喚していなかったのは、全体攻撃が来た時にアストロン回避が二人分発生してしまい、余計に時間がかかるのが嫌だから、という理由もあるのですが、何よりもカカロンにダメージを蓄積させた状態で次の第3形態戦を迎えたくないからです。

 

第3形態の攻撃は非常に強力で、カカロンもおぞましい雄叫びで120〜150、打撃で115程度のダメージを受けてしまいます。カカロンのHPは1500で、かつベホマもたまに使いますからそうそう死ぬことはないのですが、それでも第3形態戦でカカロンが死ぬと一気に勝率が下がってしまいますから、それを避けるためにも今まである意味で彼を「温存」しておいたわけです。

 

倒すまでに必要な行動回数は、Wメラゾーマ9回、幻魔召喚1回、祈りの指輪7回で計17回です。アストロンで回避する時間が長いため、それなりに手間はかかりますが、負けることはほとんどありません。むしろ怖いのは祈りの指輪を使う瞬間の方です…。

 

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<オルゴ・デミーラ(第3形態)> 難度:SS

HP3000(自然回復20) 攻350 守170 素116

(おぞましい雄叫びorマグマ)→(混乱打撃or凍てつく波動)→(叩きつけるor猛毒の霧) 1〜2回行動

※凍てつく波動は補助呪文がかかっている時のみ

 

【ステータス】

Lv HP MP 持ち物
マリベル 1 148 83 14 243 10 祈りの指輪×3?

※アンドレアルに転職 

 

【装備】

マリベル 闇の衣 水鏡の盾 山彦の帽子 水のアミュレット
予備 ドラゴンローブ マジカルスカート 神秘の鎧 風のアミュレット

 

【受けるダメージ】

  おぞましい雄叫び マグマ 混乱打撃 叩きつける
マリベル 120〜150 12〜20 約115 約207

 

【攻略法】

概論の方で述べたとおり、基本的に「おぞましい雄叫びorマグマ」で始まるターンのみ行動します。もちろん行動するのはHPが満タンの時に限ります。受けたダメージはアストロン+神秘の鎧で回復するので、即死さえしなければ問題ありません。

 

なお1回行動した後、「HP満タン&次は雄叫びorマグマ」という状況に回帰するまでには、平均して3回程度のアストロンが必要となります。よって行動1回につきアストロン分の6MPが毎回かかるという計算になります。

ただ、自然回復量は第4形態と違ってかなり少ないので、こちらはそれほど気にする必要はありません。せいぜいHP3000のところをHP3600程度を見積もっておく、くらいで大丈夫でしょう。

 

死亡率その他も概論の方で書いたとおりですが、まず行動した時に殺される確率が3/16×3/4=9/64、生存率は55/64となります。倒すまでにはWメラゾーマ9回、祈りの指輪3回ほどの行動が必要となるので、55/64を12乗し、最終的な生存率は16.2%ほどになります。

 

次におぞましい雄叫びで即死する確率ですが、これは28/31で平均6回巡ってくるため、成功率は54%となります。

 

最後にアストロン中に「波動+叩きつける」を受けて殺される確率ですが、1回につき1/16の確率で即死します。そして12回の行動を行うまでにはだいたい15回ほどこの「波動」から始まるターンが巡ってくるので、15/16を15乗して成功率38%となります。

 

これらの合計、約3.3%がこの戦闘における勝率となります。

 

また、確率は低いですが、カカロンが戦いの歌を歌ってくれるとスクルトがかかり、第3形態の「混乱打撃(or波動)」のターンに無害な凍てつく波動を誘発してくれる可能性が出てきます。そうなると混乱打撃の選択率が50%になるため、必然的に行動した際の即死率も9/64から9/128と半分になり、かなりおいしいです。というか、正直言ってハリケーンや地響きなどでちまちまダメージを与えるよりは、この戦いの歌を使ってくれた方がこちらとしてはよっぽど嬉しいです。

 

他に、おぞましい雄叫びなどで瀕死状態になった際にタイミング良くベホマを使ってくれればアストロン+神秘の鎧で回復するターンが減るので、結果的に「波動+叩きつける」の1/16チェックを行う回数が減少するため、これも勝率が少し上昇します。

 

こういう嬉しい「事故」の存在もあるので、実際の勝率は3.3%よりは若干高いと思います。が、それでも勝率が低いことに変わりはないので、そのうちに巡ってくる幸運を信じて挑戦を繰り返すしかありません。

 

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<オルゴ・デミーラ(第4形態&ブロブロス&ドゴロク)> 難度:SS

本体:HP4500(自然回復50) 攻300 守140 素85

・マダンテモード:マダンテ→MP回復→凍てつく波動→巻き付く→ラリホー→攻撃モードへ以降 1回行動

完全ローテーションで1回行動。特に調査の必要はなし。ただ、ラリホーはマリベルとカカロンのどちらかに5割程度の確率で飛んでくる。成功率はそれぞれ3〜4割程度。

 

・攻撃モード  :マヒ打撃、押しつぶす、灼熱炎、凍てつく冷気、凍てつく波動、防御モードへ以降

行動はランダムで、回数は1〜2回。それぞれ確率は50%。2回行動の場合でも、同一の行動を連続することはない。

行動比はそれぞれ… 押しつぶす25%、移行25%、冷気16%、マヒ打撃13%、炎13%、波動8% …といった程度になる。

移行率は25%程度なので、1回の攻撃モードにおける(目に見える)行動回数の期待値は約3回。実際は0〜8回程度。

 

・防御モード  :瞑想、マジックバリア、ブロブロス召喚、ドゴロク召喚、凍てつく波動、マダンテモードへ以降

行動はランダムで、回数は1〜2回。それぞれ確率は50%。2回行動の場合でも、同一の行動を連続することはない。

行動比はそれぞれ… 瞑想30%、バリア20%、移行20%、ドゴロク10%、ブロブロス10%、波動10% …といった程度になる。

また、マジックバリア、ドゴロク召喚、ブロブロス召喚については一度でも使えば、解除されるor倒されるまでは無駄に2回目を使ったりすることはない。それゆえ、「バリア&2匹召喚」という状況では行動の選択肢が瞑想と波動(+移行)しか残らないため、瞑想の比率が極めて高くなる。

移行率は20%程度なので、1回の防御モードにおける(目に見える)行動回数の期待値は約4回。実際は0〜10回程度。

そして最も重要な情報として、1回の防御モードにおける瞑想の回数の期待値は約1.5回。実際は0〜5回程度。運次第でかなり増減する。

 

ブロブロス:HP500 攻160 守100 素120

打撃、なめ回し、スカラ、ルカナン 1回行動

 

ドゴロク :HP600 攻200 守120 素80

打撃、火炎の息、激しい炎 1回行動

 

【ステータス】

Lv HP MP 持ち物
マリベル 1 148 83 14 240 10 祈りの指輪×3?

※アンドレアルに転職 

 

【装備】

マリベル 神秘の鎧 水鏡の盾 山彦の帽子 水のアミュレット
予備 ドラゴンローブ 闇の衣 マジカルスカート 風のアミュレット

 

【受けるダメージ】

  マダンテ 巻き付く マヒ打撃 押しつぶす 灼熱炎 凍てつく冷気
マリベル 77〜87 約112 約85 約42 32〜42 79〜87

※攻撃モードの行動についてはドラゴンローブを装備した状態での値

 

【攻略法】

この第4形態戦については戦術概論の方で書き尽くしてしまったので、こちらに書くことがほとんどありません。が、それではあんまりなのでもう一度基本的な行動方針をおさらいしておきましょう。

 

<マダンテモード時>

手下が召喚されている場合はWイオナズン、本体の身ならWメラゾーマで攻撃します。後者なら約380ダメージ、前者でも約280ほど与えられます。MPが20以下だったら祈りの指輪で回復です。また、防御モードのマジックバリアが残っている場合は凍てつく波動で解除します。

 

完全1回行動で攻撃も緩いので、一気にダメージを与えるチャンスです。ラリホーだけは危険なのですが、マリベルに来る確率が5割、効く確率は4割程度なので、行動した場合に眠る確率は約2割。かなり危険ではありますが、2〜3ターンで起きますし、攻撃モードの押しつぶす、打撃などを受ければすぐに目を覚ますので、ここは危険を冒して行動します。

 

<攻撃モード時>

HPが140以上あるならドラゴンローブを装備して攻撃、それ以下なら神秘の鎧を装備してアストロンです。打撃+凍てつく冷気を受けると死にますが、その確率はごくごく低いのでほとんど問題ありません。どちらかと言えばダメージが蓄積した状態で「波動+α」を受ける方が危険なのですが、これもほとんどあり得ないのでほぼ問題ないです。

 

<防御モード時>

場合分けが必要です。まず本体のみでバリアもなし、という状態ならWメラゾーマで攻撃。手下あり、バリアなし、という状態ならWイオナズンで攻撃。そしてマジックバリアを使用された場合は状況に応じて祈りの指輪か凍てつく波動です。

 

このように行動した場合、大体ローテーション1周あたりこちらが与えられるダメージは平均して2000程度となります。ローテーション1周にはだいたい10ターン強がかかるので、本体の自然回復量は500強。よって、防御モードで瞑想を何回使われるかによってダメージ蓄積は大きく変わります。1回なら余裕で、2回でも何とか収支はプラスになりますが、3回ならだいたい回復量の方が大きくなり、4回以上なら相当に回復されます。

 

既に述べたとおり、祈りの指輪の個数はかなりギリギリなので、戦闘が長引けば長引くほどどんどん勝率は下がっていきます。よって早く撃破したいところなのですが、こればかりは運の要素が大きいので、どうしようもありません。

ただ、平均すると相手の瞑想の回数は1.5回程度であることを考えれば、期待値的にはローテーション1周で800くらいはダメージが蓄積してくれる計算になります。よって気分的にはそこそこ楽です。

 

…祈りの指輪が2個以上残っている場合に限られますが。

 

実際に勝つだけなら勝率はだいたい7割程度だと思いますが、祈りの指輪が無事に保ってくれる確率を考えると、最終的な勝率は3〜4割程度になります。

 

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ラストバトルに関する解説は以上で終了ですが、最後に実際に勝利した際の最終形態戦の簡単な戦闘経過を載せておこうと思います。

ただ、60ターン以上も相手やこちらの行動まで全部書いているとスペースを食い過ぎるので、ここでは蓄積ダメージと簡単な解説だけを掲載します。なお、最初の数ターンについては祈りの指輪で第3形態戦での消費MPを回復しているだけなので省略します。

 

1〜10ターン:0, 67, 468, 806, 1130, 1080, 1404, 1354, 1304, 1254,

→例によってマダンテモードが始まるのを待ち、そこからダメージを蓄積させていきます。また、攻撃モードで行動した際の本体の攻撃は「押+冷気」でした。120強のダメージを受けましたが、これなら死にません。アストロン+神秘の鎧で回復します。…まあ、その間は相手も同じだけ回復していくわけですが。

 

11〜20ターン:1583, 1810, 2048, 2051, 2122, 2499, 2449, 2399, 2817, 2647,

→最初の防御モードに突入しますが、使われた瞑想回数はゼロ。かなりラッキーです。安定してダメージが増えていき、収支は+1400ほどになります。このまま行けば速攻撃破…ですが、そんなに甘くないんですよね…。

 

21〜30ターン:2097, 1547, 1770, 2013, 2034, 2415, 2365, 2744, 2694, 3098,

→20ターンから22ターンにかけ、3ターン連続で瞑想を使われたため、一気に1500も回復されました。…こちらも攻撃して回復量に対抗してはいるんですが…。

バリアも使われたので、これを解除してから再びWイオナズン、メラゾーマで攻撃していきます。今回はマダンテモード、攻撃モードで共に効率よくダメージが与えられたため、収支は+450程度となりました。

 

31〜40ターン:3048, 2498, 2380, 1881, 1724, 2040, 2250, 2264, 2214, 2547,

→あと少しで行けるか、と思ったのも束の間、なんと今度は32ターンから35ターンにかけ、4ターン連続で瞑想を使ってきやがりました…

これで一気に2000回復…死ぬ…。

同じく、必死で攻撃して何とか回復量を相殺しようとしているんですが、追いつきません。収支は−550ほどです。

 

41〜50ターン:2872, 2822, 3145, 3480, 2992, 2490, 2715, 2945, 2951, 2961,

→ここで使われた瞑想回数は2回。期待値よりは多いですが、これまでに比べればちょっとだけマシです。攻撃モードでもガンガン行動していますが、ここで受けたのは「炎+押」。次のターンに波動を使われたのでかなりビビりましたが、波動だけで追い打ちが来なかったので助かりました。収支は+400ほどです。

…しかし、最後の50ターン目、最悪の事態が発生。ついにラリホーで寝てしまいました…。あああ…死ぬかも…

 

51〜60ターン:2911, 2861, 3236, 3628, 4029, 3979, 4368, 4183, 4172, 4122,

→恐怖の51ターン目、「押しつぶす来い来い来い!冷気来るな来るな!」とか馬券を握りしめた人のように祈っておりましたが、ここで来たのは…マヒ打撃!そして命中!

…この場合、マヒる可能性もあったのですが、ここでは運良く目覚めることができました…。マジ怖かったです。その後はアストロンで回復し、再び攻撃を再開。

 

その後も超低確率の「打撃+マダンテ」を受けるなどしたのでかなり怖かったですが(打撃+移行→移行→マダンテなので確率は相当低い)、この時は攻撃モードということでドラゴンローブを装備していたため、マダンテのダメージを通常より軽減できたので何とか耐えました。いくら何でもそんな計算はしてなかったんですが、「凍てつく冷気+マダンテ」なら死んでいた可能性もあったんですね…。怖い怖い…。

 

57ターン目に4368にまで到達し、あと一息で撃破できそうな状態にまでなりました。しかしここで「瞑想+バリア」を使われたため、撃破できず…。しぶといです。仕方ないので尽きかけたMPを祈りの指輪で回復し、さらにバリアも解除。収支は+1150ほどです。

 

61〜66ターン:3985, 3653, 3973, 4298, 4248, 4614 撃破!

→61、62ターンと連続で瞑想を使い、さらに粘るオルゴ最終形態。ほんっと、しぶといです。しぶとすぎます。が、62ターン目に「瞑想+マダンテ」とついにモードを移行したので、ここから特攻を開始!そして66ターン目、ついに撃破することに成功しました!

 

使われた瞑想の回数が計12回で6000。66ターン分の自然回復が3300。HP4500と合わせ、計13800ものダメージを必要とした、まさに文字通りの死闘でした…。

 

この時は明らかに期待値より瞑想の頻度が高く、かなり運が悪かったのですが、最終的に祈りの指輪が保ってくれたんですから、結果的には「幸運だった」ということになるのでしょう…。

 

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→第5章:おわりにへ