2004年1月12日、筆者は本「DQ7:真・レベル1ボス撃破」を完了いたしました。このレポートはその過程をまとめ、公開用に編集したものです。
昔の話になりますが、かつて私が本攻略の前身である「DQ7:低レベル攻略」を発表したのは、もう3年以上も前の2000年12月29日のことでした。今回の攻略は、この前回の攻略をより発展させることで、DQ7低レベル攻略における極限の記録を提示することを目指したものだと言えます。
一般に、DQ7の低レベル攻略はそれほどメジャーなものではありません。おそらく、単に6人平均の理論上最低レベルを達成された方なら数多くいると思いますが、プレイされた多くの方はご存じの通り、それだけだと簡単すぎてあまり「やり込み」にならないのです。
それゆえ、私は攻略の対象をボスキャラの低レベル撃破のみに絞るという上記のやり込みを行い、発表したのですが、この作品はその内容の特殊性とほとんどレベル1キャラのみでボスを撃破するというそのインパクトとが相俟って、それなりに好評を博すこととなりました。
しかし、「レベル1でボス撃破」というインパクトこそ大きいものの、前回の攻略は攻撃面、防御面共に、とても「低レベル」という条件に見合うものではありませんでした。特技や職業をまったく制限しなかったため、攻撃面ではアルテマソード、防御面ではデスマシーンやプラチナキングの耐性など、超強力なものをどんどん投入してしまったからです。それゆえインパクトはともかくとして、攻略の中身の方が全体的に大味になってしまった感は否めませんでした。
加えて、前回の攻略は「レベル1ボス撃破」と銘打ってはいたものの、序盤戦ではほとんど「レベル1撃破」は行われていませんでした。そして後半のヘルクラウダー、オルゴ・デミーラなどの強敵との戦いでは、レベルが9もあるガボが盾になることで何とか撃破することに成功していました。
当時はこれでも考えに考え抜いた末の妥協案だったのですが、とは言え「レベル1ボス撃破」というタイトルに見合う内容でなかったことは事実でしょう。
それゆえ今回はこれらの点を完全に払拭し、「真のレベル1攻略」と呼べるものを目指しました。そして結果的に、上記の特技・職業等を封印した上で、ほぼ全てのボス戦でレベル1キャラのみ、さらにそのほとんどはレベル1キャラ一人だけ、という極限の記録を達成することに成功しました。
今度こそ、更新の余地はほぼ完全になくなったと断言できるでしょう。
───────────────────────────────────────
前節で述べたとおり、今回の攻略は基本的に以前達成したもののアッパーバージョンとなっています。それゆえここでは前回のそれと比較することで、今回の内容を詳しく説明してみたいと思います。
ボス名 | 前回の記録(00.12.29) | 今回の記録(04.1.12) |
ゴーレム | キ1 主1 マ1 | マ1 |
チョッキンガー | キ3 主1 マ1 | キ1 |
炎の巨人 | キ4 主1 マ1 | キ1 主1 |
デス・アミーゴ | キ5 主1 マ1 | キ1 |
マシンマスター | キ9 | キ5 ガ3 |
デスマシーン | キ9 ガ1 主1 マ1 | キ1 ガ2 マ4 |
あめふらし | キ9 ガ1 主1 マ1 | キ1 ガ1 マ1 |
洞窟魔神 | キ9 ガ1 主1 マ1 | 主6 |
イノップ&ゴンズ | ガ1 主1 マ1 | 主1 |
アントリア | マ1 | マ1 |
山賊軍団&カシラ | 主1 マ1 | マ1 |
セト | マ1 | マ1 |
井戸魔神 | 主1 マ1 | マ1 |
ウルフデビル | 主1 マ1 | マ1 |
タイムマスター | 主1 マ1 | マ1 |
グラコス | 主1 マ1 | 主1 |
ギガミュータント | 主1 マ1 | 主1 |
メディルの使い | 主1 マ1 | 主1 |
ゼッペル | 主1 マ1 | 主1 |
ボルンガ | 主1 マ1 | 主1 |
闇のドラゴン | 主1 マ1 | 主1 |
ヘルクラウダー | ガ9 主1 | 主1 |
ボトク | 主1 | 主1 |
ガマデウス | 主1 | 主1 |
バリクナジャ | 主1 | 主1 |
グラコス5世 | 主1 | 主1 |
オルゴ・デミーラ | ガ9 主1 | 主1 |
炎の精霊 | 主1 | 主1 |
ネンガル | 主1 マ1 | 主1 |
オルゴ・デミーラ | ガ9 主1 マ1 | マ1 |
こうやって見ると、前回の攻略も確かにレベル1攻略には違いないのですが、今回は序盤から終盤まで、ほぼ全てのボス戦で攻略レベル・人数共に更新することに成功しています。上記の通り、レベルが1でないキャラを使っているのはマシンマスター、デスマシーン、それに洞窟魔神の3つのみで、また二人以上で戦闘しているのも炎の巨人、マシンマスター、デスマシーン、それにあめふらしの4戦だけです。
以下で述べるとおり一部の特技や職業を封印したこともあり、序盤から終盤まで、戦闘の難易度は前回とは比べものにならないほど上昇していると言えるでしょう。実際、前回の攻略法をほぼ踏襲したと言えるのはアントリア戦やメディルの使い戦など、本当にごく一部の戦闘に限られます。それ以外の戦闘はほとんど全て一から戦法を構築し直すこととなりました。
勇者やプラキンなどに頼っていた前回の攻略の反省もあり、今回は一部の強力な職業については完全に封印するという形を取りました。具体的には自然回復の特典がある勇者、圧倒的な耐性を身に付けるプラチナキング、そして全ての攻撃に対して強くなるエビルエスタークとデスマシーンで、以上4つの職業については最後まで使用を禁止しました。
また、これに加えて今回の攻略では行けるところまで無職で行くことを目指しました。このゲームにおいては、特にモンスター職に就くことで得られる耐性等の特典が非常に強力であるため、これらを無差別に使用した場合、特に中盤までのボス戦が緊張感のないものとなることが予想されたからです。
ただし、終盤になればこの耐性がなければ手も足も出ないボスが多く出現するので、16面、聖風の谷以降は(プラキン等を除く)モンスター職を解禁することとしました。
職業と同じく、呪文、特技についても今回の攻略ではできる限り使わずに進むことを目指しました。特にDQ7における「特技」は「呪文」と比べても圧倒的に強く、これを無制限に使用すればゲームバランスが大きく破壊されることになるからです。
具体的には、職業と同じく16面、聖風の谷の闇の魔神戦までは呪文・特技を封印し、ヘルクラウダー戦から封印を解除するという形を取りました(なおキーファ離脱前の序盤戦は除きます)。
但し、これも前回の反省によりますが、今回は一部の強力すぎる特技、具体的には
「攻撃力の数値に依らない攻撃系特技」
についてはヘルクラウダー後も使わずに封印しました。これはアルテマソードやギガスラッシュ、輝く息などの特技が、制限条件であるはずのレベルの低さ(に伴う攻撃力の低さ)と全く無関係に反則的な威力を発揮するからです。
例えばアルテマソードはレベル1のマリベルが素手で使っても500以上のダメージを与えますし、ギガスラッシュも最強呪文であるはずのギガデインと同じ消費MPであるにも関わらず、その倍ものダメージを与えます。輝く息などはこれらより威力は低いですが、やはり消費MPが0であるのに最強呪文であるイオナズンの1.5倍もの威力を発揮します。
よってこれらについては使用を禁止し、「攻撃力の数値に依る攻撃系特技」、具体的には火炎斬りや剣の舞といった特技についてのみ使用を許可しました。
また「攻撃呪文」については、上で見たとおり特技と比べて明らかに冷遇されているので、特に使用は禁止しませんでした。ただ、最強クラスの呪文であっても、威力やコストパフォーマンス、それに付随する効果などの点でバイキルト攻撃や剣の舞などに劣ることがほとんどなので、実際に使用する局面は非常に少ないです。
また、もう1つ攻撃系ではない強力な特技として「召喚」と「幻魔召喚」があります。これについても前回のように無差別に使用すれば多くのボス戦の難易度が一気に下がるので、基本的には使用を禁止しました。
但し、オルゴ・デミーラ戦(DISC1及び2)だけはこれがないと勝つことが不可能なので、この戦闘についてだけは使用を許可しています。
一般のDQ低レベル攻略と同じく、この攻略でも町中やダンジョンで入手できる種類のみ使用を許可し、敵やカジノのラッキーパネルから獲得したものについては使用を禁止します。
なお、DQ7の種での上昇値は同シリーズの他の作品と比べても特殊で、力、守り、素早さの種は1〜2ポイントだけ、命の木の実も3〜4ポイントしか上がりません。DQ7ではゲームが長いせいもあり、クリアまでに入手できる種の数が他より多いので、1つあたりの数値を低くしてバランスを取っているのでしょう。ただ、賢さの種は普通に1〜3ポイント、不思議な木の実も3〜5ポイント上昇します。
───────────────────────────────────────
前節で述べたとおり、闇の魔神戦までは熟練度稼ぎが必要な上級職を使いませんし、ヘルクラウダー戦までは呪文・特技すら使わないので、ダーマ解放後も当分は熟練度を稼ぐ必要はありません。熟練度稼ぎを行うのは、この聖風の谷直前あたりが適当でしょう。極める必要のある具体的な職業については攻略本文の方で記述するので、ここでは熟練度稼ぎの方法のみ書きます。
経験値を得ずに熟練度を稼ぐ方法はただ1つ、メガンテのみです。よってまずは露払い要員であるところのガボを爆弾岩に転職させ、メガンテを習得させます。同時にメルビンを盗賊に転職させ、突き飛ばしを習得させます。これはガボがメガンテで敵の何体かを倒した際、残りを経験値0で消すための手段が必要になるからです。
これで準備は整うので、まずは主人公とマリベル、さらにメルビンを吟遊詩人に転職させた後、覚えたメガンテと突き飛ばしを駆使して少しずつ熟練度を稼いでいきます。この際、ガボは戦闘一回ごとに死ぬので、毎回教会で復活させます。吟遊詩人を極めると、三人が消費MP0でザオラルが使える天使の歌声を習得するので、この面倒な手間は必要なくなります。以降は「ガボがメガンテ→天使の歌声で復活→突き飛ばしで残りを消す」という手順でガンガン熟練度を稼いでいきます。
…前回同様、死ぬほど面倒ではあるのですが…
───────────────────────────────────────