『ファイナルファンタジーIV』(PS版) RTAレポート by.ドミネーター --- ■まえがき  このレポートは   (1) 2008年2月21日に行ったPS版『FF4』(裏技あり)のRTA   (2) 2008年3月6日に行ったPS版『FF4』(裏技なし)のRTA  について書いたものです。  裏技ありを2007年5月3日、裏技なしを2006年9月10日にそれぞれ行っていますが、  いくつかタイム短縮につながる発見があったので、記録更新に挑みました。  結果、裏技ありを「3時間37分13秒」、裏技なしを「3時間55分50秒」でクリアし  記録を更新できました。  今回見つけたタイム短縮の作戦は、裏技あり・なし両方に使えるものがあるので、  1つのレポートにまとめて記述することにしました。  変更点以外の手順は、以前と大差ありません。 --- ■ラップタイム  今回行ったRTAのラップタイムを以下に記載します。  右側のタイムは、今回塗り替えた過去の記録のものです。 ●裏技あり (今回) (07/05/03)  ・電源ON 0:00:00 0:00:00  ・ミストドラゴン撃破 0:10:28 0:10:51  ・オクトマンモス撃破 0:21:43 0:22:04  ・アントリオン撃破 0:29:15 0:29:59  ・マザーボム撃破 0:36:32 0:37:10  ・スカルミリョーネ2撃破 0:58:27 0:59:27  ・カイナッツォ撃破 1:18:29 1:20:50  ・ダークドラゴン撃破 1:28:12 1:31:31  ・メーガス三姉妹撃破 1:34:36 1:38:53  ・バルバリシア撃破 1:41:44 1:46:17  ・ゴルベーザ撃破 1:50:22 1:54:56  ・ルゲイエ撃破 2:00:23 2:05:58  ・ルビカンテ撃破 2:17:35 2:23:58  ・制御システム撃破 2:56:02 3:02:07  ・最終セーブポイント通過 3:04:13 3:10:22  ・ゼロムス撃破 3:17:27 3:22:25  ・THE END 3:37:13 3:43:00  ⇒過去記録を5分47秒更新。 ●裏技なし (今回) (06/09/20)  ・電源ON 0:00:00 0:00:00  ・ミストドラゴン撃破 0:10:19 0:11:01  ・オクトマンモス撃破 0:21:43 0:22:31  ・アントリオン撃破 0:29:25 0:29:51  ・マザーボム撃破 0:36:26 0:37:07  ・スカルミリョーネ2撃破 0:58:29 0:59:43  ・カイナッツォ撃破 1:18:02 1:22:19  ・ダークドラゴン撃破 1:28:05 1:32:41  ・メーガス三姉妹撃破 1:35:30 1:39:37  ・バルバリシア撃破 1:42:40 1:46:52  ・ゴルベーザ撃破 1:51:17 1:55:17  ・ルゲイエ撃破 2:02:25 2:06:01  ・ルビカンテ撃破 2:19:24 2:23:53  ・デモンズウォール撃破 2:34:28 2:39:49  ・制御システム撃破 3:15:15 3:21:21  ・最終セーブポイント通過 3:23:27 3:30:20  ・ゼロムス撃破 3:36:04 3:42:09  ・THE END 3:55:50 4:02:00  ⇒過去記録を6分10秒更新。 --- ■プレイ条件  裏技あり・なし それぞれのプレイ条件を以下に記載します。  なお本体は「SCPH-75000」(薄型PS2)、本体のディスク読込は「高速」です。 ・ 裏技あり  禁止事項はなく、裏技やバグを駆使して最短クリアを目指します。  とはいえ、タイム短縮に大きく貢献するのは  「アイテム増殖」「闇のクリスタル入手」「フェニックスの尾で撃破数を増やす」  ぐらいです。 ・ 裏技なし  一般に「裏技」と呼ばれる現象のうち、プログラムのバグを利用する類の  テクニックを禁止しました。  『FF4』には多数の裏技があるので代表的なものを書くと、   o 武器/盾を255個に増やす   o 消費アイテムを255個に増やす   o「デジョンによる闇のクリスタル入手」   o「死亡した敵にフェニックスの尾を使うことで撃破数を増やす」   o「盗んだ武具をむりやり装備する」(ミスリルシールドをローザにつける等)  などです。    なお、2006年9月10日に行った裏技なしのRTAでは  「リフレクで反射した魔法で攻撃し、してんのう/ゼロムスを変身させずに倒す」  戦法を使いましたが、今回は使いませんでした。 --- ■変更点  今回、手順を大きく変えた部分をまとめると以下のようになります。  【裏技あり・なし共通】   1.「ドワーフのおの」で敵からすぐ逃げられるようになった   2. 出現する敵を予測・調整してレべル上げを高速化できた  【裏技あり】   3. 増殖した「ひかりのたて」を売り必要なアイテムを買えるようにした  【裏技なし】   4.「してんのう」「ゼロムス」を変身させて倒すことにした   5. 封印の洞窟におけるデモンズウォール/アサルトドアー戦を改良した   順に追って説明していきます。 --- 【裏技あり・なし共通】 ● 1.「ドワーフのおの」で敵からすぐ逃げられるようになった  まず「ドワーフのおの」の活用については、『ポウさんのサイト』に記載されていた  情報が元になっています(ポウさん、ありがとうございました!)。 ・なぜ「ドワーフのおの」なのか?  敵味方の行動速度には、セシルの素早さが最も影響します。  「ドワーフのおの」は装備すると素早さが -5 されるため、  セシルに装備させると、敵味方の行動速度が大きく変化します。  「ブラッドソード」や「のろいのゆびわ」でもできますが、  前者は斧よりも入手時期が遅いですし、後者はレアドロップのため  素直に斧を使うのがよいでしょう。 ・「ドワーフのおの」を装備するだけでは駄目  単にセシルに斧を持たせるだけでは、ザコからすぐ逃げられる状態にはなりません。  パーティメンバーの「レベル」と「素早さ」を調整する必要があります。 ・スムーズに逃げるための条件  いろいろと条件を変えて試した結果、パーティ内に   oレベルがセシル以上   oかつ素早さがセシルより9以上高い  キャラがおり、そのキャラが生存していれば条件が成立します。  この状態だと、不意打ち/バックアタックを食らった場合でも  敵が行動する前に逃げることが可能です。  これにより、不意打ちされても逃走に時間がかからず、  戦闘で受けたダメージの回復にも時間を割かずに済みます。 ・「レベル」と「素早さ」の調整方針  無計画に戦闘すると、セシルのレベルが一番高くなってしまったり、  素早さの差が8以内になってしまったりして、快適に逃げられなくなります。  そのため、しっかり方針を立てて経験値を管理します。  まず試練の山でセシルのレベルを上げるときは、  獲得経験値を26000程度(LV20)に抑えます。  そして地底のゴルベーザ戦でセシルを戦闘不能にして勝利すると、  セシルがLV22、カインがLV25か26、二人の素早さの差が「9」になり  即逃げの条件が整います。  カインよりも素早いエッジが加入したら、カインとセシルの素早さには  気をつかわずに済みます。  なお裏技なしのRTAでは、封印の洞窟でアサルトドアーを倒すとき  セシル生存+エッジ戦闘不能という状態だと、セシルのLVがエッジを  追い越してしまうので、これだけは注意します。 ・即逃げできない敵  この発見で多くのザコから快適に逃げられるようになりましたが、  残念ながら、一部の敵パーティからは逃げる前に攻撃されてしまいます。  確認できているのは以下の通りです。   oくろとかげx2   oアイアンドレスx2   oアームドマムルx2   oキマイラx2   oらいせいx2   oクアールx2 (クアールx3は即逃げ可)   oメデューサ、ミスリルゴーレム   oマリード、キマイラブレイン   oてっきへいx2   oアビスウォームx2   oきょじんへい、てっきへい   oアーリマン   oブルードラゴン   oレッドドラゴン   oフェイズ   oゼムスブレス   oゼムスマインド  RTAで通過する場所でしかデータを取れていないので断定はできませんが、  「素早さの高い敵」「2体編成の敵」は、ダメなようです。  一部通用しない相手もいますが、   1.地底 フィールド   2. 〃  バブイルの塔   3.地上 エブラーナの洞窟   4. 〃  バブイルの塔   5.地底 封印の洞窟(裏技なし)   6. 月  フィールド   7.バブイルの巨人内部  と様々な場面で使えるので、トータルで2分以上はタイムを短縮できました。  なお巨人クリア後は、LV57のカインが素のセシルより9以上素早いので  「ドワーフのおの」無しでもザコからすぐ逃げられます。  (とはいえ、月の中心核の連中には通用しませんが)  ---- 【裏技あり・なし共通】 ● 2.出現する敵を予測・調整してレべル上げを高速化できた ・エンカウントの法則について  過去にプレイした動画を見直したことで、ゲーム開始からどういう順にどの敵が  出るか(ある程度)予測できるようになりました。  まず今回わかったことを書き出してみます。  ┌   oフィールド/ダンジョンには、場所ごとに出現する敵パーティが    8種類用意されており、乱数で決められた番号の敵(パーティ)が出現する。   oニューゲーム/ロードゲームでゲームを始めたとき、    ゲーム内で出現する敵の番号、順序は決まっている。   oエンカウントが発生するまでの歩数は固定ではなく幅がある。    しかし、エンカウントする場所が変わっても    出現する敵の「番号」「順番」は変わらない。   oただし、FC版FF1〜3のように出現する敵は完全固定ではない。    たとえば、ゲーム開始から1回目のエンカウントで「2番」の敵が出た場合、    1〜4戦闘目までは必ず「2⇒6⇒1⇒2」という順になる。    しかし、5〜7戦闘目は「3⇒3⇒3」「3⇒4⇒3」「4⇒4⇒3」とぶれがある。   oこのように、    出現する敵が常に同じになる場所(○戦闘目)」と    出現する敵が変化する場所、の2つがある。   o出現する敵が変化する場所でも、例に挙げた5〜7戦闘目のように    「出現パターンは限られている」。    そのため、何十回もプレイしてデータを蓄積すれば出現する敵を予測できる。  └  上記の通り、「幅がある」とか「ぶれがある」というのは確かなのですが、  法則をしっかり解明できていません。  特に、出現する敵が常に同じ場所と、変化する場所があるのは謎です。  エンカウントがFC時代のFFのような仕組みなら、乱数テーブルのどこから  スタートするかによって、出現する敵はがらりと変わるはずです。  そのため、1つの乱数テーブルからエンカウントの番号を抽出するのではなく、  複数のテーブルを組み合わせて処理しているのかもと推測しましたが……  プログラムのことはよくわからないので、ここで降参です。  過去のプレイ動画で敵の番号を調べ、エンカウントする敵は予測できるように  なったので、法則の調査は一旦諦めることにします。  もしエンカウントの法則について調べてみたいという方がいましたら  過去動画や集計結果などを提供したいと思いますので、ご一報ください。 ・予測を活用する場面  出現する敵の予測が役立つのはレベル上げのときです。  現在の作戦では、セシルがパラディンになった直後の試練の山で「リリス」、  バブイルの巨人でサーチャーが呼び出す「きかいりゅう」を倒すので、  彼らに上手く遭えるか否かがタイムに影響します。 ・最初のエンカウントが何番なのかが重要  過去のプレイで、リリス、サーチャーの出が良かった回を見てみると、  ゲームが始まって最初に出た敵は【2】(フロータイボールx2)でした。  【2】以外だと、試練の山、バブイルの巨人で稼ぐときが丁度リリス、サーチャーの  出づらい時期になってしまいます。  現在の作戦でプレイするなら、【2】スタート以外の選択肢はありません。 ・最初のエンカウントを【2】にする方法  【2】スタートが効率的ということはわかったので、次は【2】スタートにする  方法を調べます。  リアルラック次第と諦めていた部分を「自力でなんとかする」ために  エンカウントの法則を調べてきたので、運良く【2】スタートになるまで  やり直すのでは意味がありません。  FC版のFFのように、出現する敵が起動時に確定するなら楽で良いのですが、  【2】スタート以外もあるので、どこかで乱数を使った判定がされています。  プログラムの解析などはとてもできないので、実機で地道に探すしかないと  考えていましたが……意外と簡単に【2】スタートにできました。  やり方は、ゲームを起動したら○ボタンを連打し、すぐに「ニューゲーム」を  選ぶことです。  30回しか試していませんが、30回中29回【2】スタートになっています。  連打は手動なので、【2】にならなかった回は入力が遅れた可能性が大です。  バロン城の中を移動したり、メッセージを飛ばしたりするときの  ボタン入力は常に最速ではないので、初回のエンカウントが発生するタイミングには  ±数秒の幅があります。  にも関わらず、初回のエンカウントは高確率で【2】になったということで、  フィールドでの操作は、エンカウントには影響しないと思います。  連射パッドや、コマンドコントローラでデータを集めればもっと詳しいことが  わかりそうですが、初回のエンカウントを調整する方法はわかったので、  調査は一旦締めました。 ・エンカウントの調整 - リリス  試練の山は、3合目と7合目以降で、番号に対応する敵が変わります。      たとえば【5】は3合目だと「レブナント、グールx3」ですが  7合目だと「リリス、ブラッディボーンx2」です。  次に出現する敵の番号に合わせて「エンカウントするフロアを変える」  ことで、リリスを引き当てます。  現在の作戦でゲームを進めると、パラディンになった段階での累計戦闘回数は  43〜46ぐらいになります。  幅があるのは、エンカウントが発生する歩数にはばらつきがあるためです。  この範囲をオーバーすると効率が一気に落ちるため、無駄歩きは極力  抑えなければいけません。  47戦目の敵は【4】か【5】のどちらかになります。  【4】はどこでエンカウントしてもリリスが出ません。  【5】は山頂 or 7号目だと「リリス、ブラッディボーン」になるので、  47戦目は山頂 or 7合目で行います。  パラディンになった時点の戦闘回数がかなり少なくないと、  7合目に行くのは難しいです。  48戦目は【1】【7】【8】のいずれかになります。  【1】はリリスが出ないのでハズレですが、今までにこれが出たのは  47戦目が【5】だった時だけです。  【8】は7号目だと「リリスx2」、3合目だと「リリス、ブラッディボーンx2」です。  【7】は7合目だと「ソウルx2、グール、レブナント」ですが、  3合目だと「リリス&ブラッディボーンx2」になります。  パラディンになった時点の戦闘回数が少なく、山頂から3合目に降りるのが  間に合うなら、48戦目は3合目で行うようにします。  49〜52までの4戦は【6555】【6565】【6566】のいずれかで、  僅かに【6555】が出やすいですがほとんど差はありません。  【6】は7号目だと「リリス」、3合目だと「ゾンビーx3、グール2、レブナント」です。  7合目なら【5】も【6】もリリスが出るので、49〜52戦目は7合目で行います。  53戦目は【1】でリリスではありませんが、49〜52戦目が【6566】(リリス単体が3回)  だった場合は少し経験値が足りないので倒すことにします。  54〜55戦目は【77】【78】【81】のいずれかになります。  【77】が大半で、【78】【81】になることはほとんどありません。  【7】は3合目だと「リリス&ブラッディボーン」になるので、3合目で戦います。  順調にいけば、55戦目でリリスを倒した時にセシルがLV20、  経験値が26000程度になります。  今まで、フロアの切り替えでリリスを出現させるような調整はしていなかったため、  これで1〜2分のタイム短縮ができました。 ・エンカウントの調整 - 「きかいりゅう」を呼ぶサーチャー  バブイルの巨人で出現する「サーチャー、きかいほうx2」には、  サーチャーが「きかいりゅう」を呼ぶパーティがいます。  同じ編成で「てっきへい」を呼ぶパーティもいるので、ハズレに釣られると  1分以上ロスします。  無駄歩きせずにゲームを進めると、バブイルの巨人に到達した時点の  累計戦闘回数は134〜137回ぐらいになります。  144戦目は【7】で巨人内部通路だと「きかいりゅう」単体、  145戦目は【1】か【2】のどちらか、編成は両方とも「サーチャー、きかいほうx2」で  【2】がアタリです。  しかし【1】の可能性もあるので、これとは戦いません。  そのまま進み、巨人内部吹き抜け(四天王のフロア)で150戦目を迎えると  【4】のアタリが出ます。  また、もし吹き抜けまでに150戦目を迎えてしまっても、内部通路の151戦目で  【2】のアタリが出ます。  戦闘回数が少ない場合は余分に戦闘をすればいいので、ニューゲームから  無駄歩きを抑えるように注意します。  149戦目は【6】が出るので、ここまでは「ドワーフのおの」で即逃げし、  これをやり過ごしたら斧を外します。  斧をつけたままだとセシルの動きが鈍いので、きかいりゅうを倒すときに  ローテーションが狂うからです。  あとは上手く「きかいりゅう」を狩るだけです。  今までも、好タイムが出たときは一発でアタリのサーチャーに遭えていたので  タイム短縮にはあまりつながっていませんが、運任せにしていたものを  見切れるようになり、安定感を高めることができたのが大きいと思います。 --- 【裏技あり】 ●3.増殖した「ひかりのたて」を売り必要なアイテムを買えるようにした ・どこで増やすのか?  セシルが試練の山でパラディンになり「あんこくきし」と戦闘をする際、  「ひかりのたて」を255個に増やすようにしました。  これを売ると一気に「89250ギル」も手に入るので、   1.試練の山を出てミシディアに戻ったときに回復アイテムを買い。   2.バロンの町で「けんぽうぎ」を4つ買う。  ことが可能になります。 ・1のメリット  今までは地底のドワーフ城で回復アイテムを買い込んでいました。  しかし、裏技ありのRTAでは左の塔にあるアイテムを回収しないので、  回復アイテムを買うためだけに、離れた道具屋へ行くという状態でした。  ミシディアでアイテムを買えるならドワーフ城の道具屋には寄らずに済み、  確実に10秒は縮まります。 ・2のメリット  今までは「けんぽうぎ」は3着で済ませ、場面によって「着まわし」ていました。  そのため装備変更の手間があったのですが、4着買えば途中で着け直す必要がなく、  これも10秒程の短縮につながりました。 --- 【裏技なし】 ●4.封印の洞窟におけるデモンズウォール/アサルトドアー戦の改良 ・従来の作戦  従来は、デモンズウォール戦までに「バイオ」をリディアに習得させるため、  アサルトドアーを「リディア+1〜2名生存」で倒すように調整していました。  「タイタン」だと詠唱に時間がかかり、デモンズウォールが「クラッシュダウン」を  使うまえに倒せないという事情があるためでした。  しかしこの作戦は、生存人数が少ないぶん「タイタン」をセットしたリディアが  「ターゲッティング→9ディメンジョン」で戦闘不能になる可能性が高く、  タイムロスにつながりやすい、という難点がありました。 ・「ドワーフのおの」が大活躍  ここで、再び「ドワーフのおの」が登場します。  デモンズウォール戦では、仲間をかばうためにセシルを後列に配置するため、  セシルの攻撃にはあまり期待できませんでした。  しかし「ドワーフのおの」は後列からでも命中率が低下しません。  これにより「アイスブランド」で叩くよりもセシルの火力がアップし、  リディアに「タイタン」を使わせた場合でも、デモンズウォールが  「クラッシュダウン」を使う前に倒せるようになりました。 ・「タイタン」で充分ということは  リディアに「バイオ」を覚えさせる必要がなくなったので、アサルトドアー戦で  生存人数を抑える必要がなくなりました。  パーティの人数が多ければ、リディアが「ターゲッティング」の対象になる  可能性が減り、よりタイムが安定します。  従来の作戦でも、アサルトドアー戦がスムーズに行けば今回の手順と  タイム差はありません。  しかし今回の手順は安定感が高いので、タイムが縮まらないとしても  大きな変更点です。 --- 【裏技なし】 ●5.「してんのう」「ゼロムス」を変身させて倒すことにした ・変身の仕組み  「してんのう」と「ゼロムス」は、HPが一定値を下回っている時にダメージを受けると  ダメージに対する"カウンター"として、別の形態に変身します。  (前者は次の四天王に交代、後者は行動パターンが変化)  一方「リフレクで反射した魔法にはカウンターが発動しない」という性質があります。  変身の処理が行われると、敵のHPは新しい形態の数値になるので、  変身させずに倒したほうが与えるダメージが少なくて済みます。  これらを踏まえ、以前行った裏技ありのRTAでは  「リフレクで反射した魔法で攻撃し、してんのう/ゼロムスを変身させずに倒す」  ことでタイムを短縮していました。  これは、変身とリフレクの仕様を踏まえたものでバグではないと思いますが、  とても "裏技的" なので、今回は封印して正攻法でボスを倒すことにしました。 ・タイムへの影響  正攻法もかなり煮詰めたつもりですが、変身させずに倒した前回のRTAと比べ、  合計で約3分30秒ほど遅くなりました。  それでも記録を6分程更新できたので、今回の変更点でかなりタイムが縮まったことを  実感できました。  なお、両ボスとは以下のような方針で戦いました。 ★してんのう(スカルミリョーネ ⇒ ルビカンテ ⇒ カイナッツォ ⇒ バルバリシア) ・セシルは後列から「かばう」コマンドでフースーヤを守りつつ、  仲間のHP/MP回復も担当するので、しっかり生存させます。  エッジ、リディアはあまり戦力にならない為、戦闘不能になっても蘇生は不要です。 ・スカルミリョーネには、ローザの「ケアルガ」とフースーヤの「ファイガ」で  ダメージを与えていきます。 ・途中、エッジとリディアが両方戦闘不能になっていたら  フースーヤは「ブリザガ」をセットし、ローザの「ケアルガ」でとどめを刺し、  「ブリザガ」をルビカンテに直撃させます。  エッジかリディアが健在だと「ケアルガ」の前に「ブリザガ」が発動してしまうので  フースーヤが「フレア」でとどめを刺し、ローザは「スロウ」をルビカンテに  かけるようにします。 ・ルビカンテは「ファイラ⇒ファイガ⇒かえんりゅう」の順で激しく攻撃してくるので  急いでカイナッツォに変身させます。  単発のダメージは「ブリザガ」のほうが上ですが、スピードが命なので  フースーヤは「フレア」を使います。  フースーヤには知性が上がる装備をがちがちに着けているので、  「フレア」で8000以上のダメージが出ることもあります。  ローザは状況にあわせて「スロウ」か「ケアルガ」、セシルはMP回復に回ります。 ・カイナッツォも、フースーヤは「フレア」、ローザは「スロウ」か「ケアルガ」です。  また、レベル上げの際に機械竜から「かみがみのいかり」を入手できた場合は  セシルに使わせ、2000程度ダメージを底上げします。 ・バルバリシアは、フースーヤとローザの「ホーリー」3発で終了です。  場合によっては「ミールストーム」を撃たれる所まで長引きますが、  その後の打撃が来るまえに倒せます。 ★ゼロムス ・前回は、HPが50000を突破する直前にカインの攻撃を止め、  「リフレクでホーリーを反射し」65498ダメージで倒していました。 ・今回は、ゼロムスのHPを気にする必要がないのでカインに「バーサク」をかけて放置、  メテオモードに変身させてそのまま葬ります。 --- ■あとがき  今回の変更点でタイムをかなり縮めることができましたが、それ以上に  プレイの安定性が高まったことが大きかったです。  以前は、敵に不意打ちをされるとタイムロス、  レベル上げで狙った敵が出ないとタイムロスという感じでしたが、  前者は「ドワーフのおの」、後者はエンカウントの予測と調整でほとんど  タイムロスが無くなりました。  前回のRTAをやった時点で、これ以上のタイム短縮は厳しいと感じていましたが、  いろいろな発見があり、何でもやってみるものだなぁと思いました。  「裏技なし」は "ねんがんの4じかんをきれたぞ!" という達成感がありますが、  細部はまだ改良の余地があるので、地道に研究を続けていこうと思います。  最後まで読んで頂き、ありがとうございました。 ▼ご意見ご感想等ありましたらコチラまで。 --- ドミネーター --- ■謝辞  今回のRTAを行うにあたりお世話になったサイトです。  どうもありがとうございました。 (順不同) ・『(ポウさんのサイト)』(ポウさん)  「ドワーフのおの」に関する記述を見たのがきっかけで  敵から素早く逃げる方法を見つけることができました。 ・『cheapな攻略情報』(cheapさん)  ATBの時間経過に関する緻密な調査が大変参考になり、  特にバーサク、スロウの効果を知ることがボス戦で役立ちました。