「知っておくと便利な小技・豆知識」ということで、基本的なテクニックやシステムについて2、3触れておきます。
ちょっとしたヒントになるようなことを記しておきますので、旅の途中で詰まった時にお読みください。



1.前列・後列の違いを理解する
FF4では隊列を前衛3人・後衛2人もしくは前衛2人・後衛3人のいずれかから選択する必要があり、後列に置くと通常攻撃(「たたかう」)の命中率が半減する代わりに防御力が2倍になる。
ほとんどの場合、戦士系を前列に、魔道士系を後列に配置すれば問題ない。
しかし、特に中盤の戦闘ではあえてセシルを後列に配置し、さらに味方全員を瀕死にしてセシルの「かばう」で守らせることにより、安全に戦闘を進めることができるケースがかなり多い。
ゾットの塔や月など、敵の攻撃力が高い場所で詰まった時は、一度後列セシルを試してみるといいだろう。
(幸い、聖剣(伝説の剣・エクスカリバーなど)は武器の命中率が99%なので、攻撃力も他の戦士系ほど低下しない。)

また、「ジャンプ」「ねらう」「なげる」の3つの特殊コマンドには、命中率を100%にする効果がある。
そのため、たとえばカインが「ジャンプ」しかしない戦闘や、エッジが「なげる」しか使わない戦闘では、彼らを前列に置く必要はない。
なお、前述の通り後列では通常攻撃の命中率が半減するが、武器によってはこの縛りを受けないものもある。
弓矢や鞭、ドワーフの斧・ブーメラン・円月輪がこれにあたり、これらの武器を装備していると後列でも前列と同等の攻撃力を維持することが可能である。
(GBA版追記: WSC版・GBA版では「後列武器」という概念がないため、上記の3つの特殊コマンドを使わない限り、すべての武器で後列での命中率が半減します。
          この2つのバージョンでは、弓矢はローザ専用と考えていいでしょう。)



2.コマンド入力を迅速に行う

FF4はFFシリーズで初めてアクティブ・タイム・バトルが導入された作品で、初めてであるが故に不自由な点も多い。(そこが楽しいのだが)
中でもコマンド入力関係のタイムラグは非常に大きく、バトルスピード1だと「せんせいこうげきのチャンス!」でスタートしたはずなのに
5人目のコマンド入力が終わった時には敵全員に2回攻撃されている、などということもザラである。
このタイムラグによる損失を可能な限り少なくするためには

・バトルスピードを6にする (タイムラグによる損失が非常に少なくなる)
・戦士系のキャラにバッカスの酒を使わせる (使用者のコマンド入力が不要になり、手数が増える)
・レベルアップや装備品により素早さを上げる (相対的に敵の行動速度を落とす)

などの方法がある。
特にバトルスピードの変更は即効性があるので、デモンズウォールなどで詰まった時はすぐに試してみよう。
「たったそれだけのことで」とお思いの方には、バハムートや白竜とバトルスピード1・バトルスピード6のそれぞれで戦ってみることをおすすめする。
こちらの行動前にカウントダウンが3まで進行していたりするので、スリル満点の戦いができるはずだ。
(GBA版追記: GBA版では「バーサク」をかけると通常よりむしろ行動が遅くなってしまいますが、どうやらこれはコマンドの優先順位が変化したことに原因があるようです。
          「他のキャラのコマンド入力を一切行わなければ」狂戦士は通常のペースで攻撃してくれますが、
          他のキャラのコマンド入力が行われているとそちらが優先され、狂戦士の行動は後回しになります。
          そのため、狂戦士は他のキャラのコマンド入力が一通り終了し、ゲージが貯まっていく間にしか行動できず、行動回数が大幅に減少してしまいます。
          この点は「ジャンプ」も同様で、待機時間中に他のキャラの割り込みを受けてしまうため、
          ようやく1回「ジャンプ」攻撃が決まった時には他のキャラはすでに5回攻撃を完了していた、などということも。
          GBA版のボスがなかなか攻撃してこないのも、この辺と関係があるのかも知れませんね。)



3.武器を道具として使う・武器を戦闘中に持ち替える

戦闘中に「アイテム」を選んで↑を1回押すと、現在両手に装備している武器が表示される。
ここで武器にカーソルを合わせて2回Aを押すと、一部の武器では封じ込められた魔法を放つことができる。
魔法と違ってMPも消費しなければ詠唱時間もない、また武器が壊れるなどといったこともないので、いろいろな武器を道具で使ってみてほしい。
以下に、道具としてよくお世話になるであろう武器とその魔法効果を挙げておく。

・ロッド: 敵1体に「マジックアロー」(無属性の魔法攻撃)
・アイスロッド: 敵1体/全体に「ブリザド」
・フレイムロッド: 敵1体/全体に「ファイア」
・サンダーロッド: 敵1体/全体に「サンダー」
・変化のロッド: 敵1体/全体に「ポーキー」
・妖精のロッド: 敵1体に「コンフュ」
・杖: 味方1人に「ポイゾナ」(毒を治療)
・癒しの杖: 味方全体に「ヒール」(全員のHPを30程度回復)
・ミスリルの杖: 味方1人に「バスナ」(混乱・麻痺・眠り・狂戦士を治療)
・賢者の杖: 味方1人に「レイズ」

また、アイテム欄にある武器と手持ちの武器を持ち替えることもできる。
前述の武器欄が表示されたら、装備中の武器にカーソルを合わせてAを1回、持ち替えたい武器にカーソルを合わせてAを1回押す。
この武器の持ち替えは、特に中盤以降に敵の弱点を突くため頻繁に行うことになるだろう。



4.敵の弱点を突く

FF4では弱点が設定されているモンスターがかなり多い。
また、弱点を突けば通常の2〜4倍という大ダメージを与えることが可能で、普通に戦うと苦戦するモンスターも一撃で倒すことができる。これを使わない手はない。
弱点には「火のモンスターなので冷気に弱い」などの『属性としての弱点』の他に、「機械モンスターなので雷の爪に弱い」など『種族としての弱点』がある。
以下に特定の属性を持った武器・特定の種族に有効な武器を列挙しておく。

※特定の属性を持った武器

・炎: フレイムロッド・炎の爪・炎の矢・フレイムソード・大地のハンマー・炎の槍・ファイアビュート (弱点とする敵:アンデッド・植物など)
・冷気: アイスロッド・氷の爪・氷の矢・アイスブランド・氷の槍 (弱点とする敵:爬虫類・ゴーレムなど)
・雷: サンダーロッド・雷の爪・雷の矢・電撃鞭 (弱点とする敵:水棲生物など)
・闇: 暗黒の剣・シャドーブレイド・デスブリンガー (弱点とする敵:オクトマンモス・マザーボム)
・聖なる力: 聖なる矢・伝説の剣・光の剣・エクスカリバー・ラグナロク・ホーリーランス (弱点とする敵:アンデッドなど)
・飛び道具: すべての槍と弓・ブーメラン・円月輪 (弱点とする敵:鳥・コウモリなど)
・吸収: ブラッドランス・ブラッドソード・リリスのロッド

※特定の種族に有効な武器

・アンデッド: 聖なる矢・ミスリルの杖・ラグナロク
   (有効な敵: 骸骨系・ゾンビ系・リリス・ドラキュレディ・ブラックナイト・ミスバンパイア・スカルドラゴン・ドラゴンゾンビー・スカルミリョーネ・してんのう(スカルミリョーネ)・ルナザウルス)

・機械: 雷の爪・雷の矢・木槌・ミスリルハンマー・大地のハンマー
   (有効な敵: アイズ・マリード・きかいほう・てっきへい・サーチャー・きかいへい・ラストアーム・きょじんへい・フェイズ・バルナバ・ルゲイエ)

・巨人: 妖精の爪・ブラッドランス・ブラッドソード・天使の矢・オーガキラー・ポイズンアクス
   (有効な敵: オーガ系・ゴーレム系・マリード・きょじんへい・まじんへい)

・ドラゴン: アルテミスの矢・竜の髭・飛竜の槍
   (有効な敵: 竜系・ドラゴン系・スカルドラゴン・ドラゴンゾンビー・ダークドラゴン・ルナザウルス・はくりゅう・ダークバハムート)

・爬虫類: アイスロッド
   (有効な敵: カエル系・トカゲ系・蛇系・亀系・サハギン系・ナーガ系・ラミア系・ガーゴイル)

・プリン: ブラッドランス・ブラッドソード
   (有効な敵: レッドマシュマロ・イエローゼリー・ホワイトムース・ブラックプリン・プリンプリンセス)

・魔法使い: 口封じの矢・メイジマッシャー・エルフィンボウ・ルーンの杖・ルーンアクス
   (有効な敵: 召喚士系・女魔道士系・ミニマジシャン・バロンこのえへい・プラクティ・トーディトード・マモン・バーサオーガ・サタナジュニア・ミスバンパイア・ドグ・マグ・ラグ・アスラ・してんのう(ルビカンテ))

・霊魂: 聖なる矢・古代の剣・ミスリルナイフ・ミスリルソード・ミスリルハンマー・ホーリーランス
   (有効な敵: レーシイ・スピリット・ソウル・れいきし・ベルフェゴール)

『属性としての弱点』は「ライブラ」や怪獣図鑑で表示されるが『種族としての弱点』は表示されないので、こちらを少し詳しめに書いてある。
非常に見づらくなってしまい恐縮だが、FF4では敵の種族を把握して的確な武器で攻撃すると意外なほど簡単に勝ててしまうというケースがかなり多いので、役に立つはずだ。
「ブラックプリンを通常攻撃で倒せる」「アスラをリフレクなしで倒せる」と聞けば、「これは覚えておいても損はないな」と思っていただけるのではないだろうか。
(GBA版追記: GBA版では「モンスター図鑑」で敵の弱点や種族を確認することができます。)



5.敵の攻撃によるダメージを軽減する

上では特定の属性に弱いモンスターについて書いたが、逆に特定の属性に対して耐性を持つモンスターも多い。
暗黒騎士セシルがゾンビーに攻撃しても1しか与えられないことに驚いた経験をお持ちの方も多いと思うが、これはゾンビ系が闇属性に強い耐性を持っていることが原因である。
この『特定の属性に強い』という特性は何もモンスターの特権ではなく、味方もある種の防具を装備することでこれらの属性防御を得ることが可能である。
また、武器と同様に『特定の種族に有効』な防具も存在し、装備するとその種族の敵の通常攻撃によるダメージを大きく軽減することができる。
いずれも非常に効果が高いので、ぜひ使いこなしたい。

※特定の属性を持った防具: その属性の『魔法攻撃』によるダメージを軽減する

属性攻撃に対する耐性には半減・強耐性・吸収の3段階があり、それぞれ

・半減: その属性の物理攻撃・魔法攻撃によるダメージを半減する
・強耐性: その属性の物理攻撃・魔法攻撃をほぼ無効化する (ただし割合ダメージ攻撃では半減と同等のダメージを受ける)
・吸収: その属性の魔法攻撃を受けるとHPが回復する (&その属性の物理攻撃によるダメージを半減する)

となっているように思われる。
以下にこれらの属性防御能力を持つ防具を記す。

・炎半減: アイスシールド・アイスアーマー (ただし冷気に弱くなる)
・冷気半減: フレイムシールド・フレイムメイル (ただし炎に弱くなる)
・雷半減: 金の髪飾り・ダイヤシールド・ダイヤの兜・ダイヤアーマー・ダイヤの小手・ダイヤの腕輪・光のローブ
・炎・冷気・雷を半減: ドラゴンシールド・ドラゴンヘルム・ドラゴンメイル・ドラゴンの小手・クリスタルヘルム・守りの指輪
・炎・冷気・雷に強耐性: アダマンアーマー
・強耐性: ガラスのマスク (同時に装備している防具の半減属性が半減→強耐性になる)
・吸収: 呪いの指輪 (同時に装備している防具の半減属性が半減→吸収になる)

アイス装備とフレイム装備はそれぞれ対となる属性に弱くなるが、この2つを同時に装備すると炎・冷気の両方を半減することができる。
なお、炎・冷気・雷の3属性を半減する防具はいずれもラストダンジョンで入手可能だが、アダマンアーマー・ガラスのマスク・呪いの指輪の3つはいわゆるレアアイテムであり、入手は極めて困難。
ついでに、敵の属性防御についても少し触れておくと、

闇を半減: 骸骨系(スケルトン・ブラッディボーン・スカルジャー)・バロンかいへい
闇に強耐性: ゾンビ系(ゾンビー・グール・レブナント・スカルナント)
炎を吸収: 霊魂系(スピリット・ソウル・ドリームエビル)・ヘルタートル・フレイムドッグ・フレイムナイト・レッドドラゴン・ルビカンテ
氷を吸収: ブリズリザード・ブリーズリザード・スカルミリョーネ
雷を吸収: コウモリ系(フェイスバット・ブラッディバット・エビルヘッド)・らいぎょ・ドラキュレディ・ブラッディバット・らいせい・イエロードラゴン・らいりゅう
炎・冷気・雷を吸収: キマイラ・キマイラブレイン・はくりゅう
炎・冷気・雷・闇・聖・飛び道具の全属性を吸収: ブルードラゴン

特筆すべきはブルードラゴンで、飛び道具属性を吸収するため槍や弓矢による攻撃のダメージまでもが半減されてしまう。
また、キマイラ・キマイラブレインには炎・冷気・雷の3属性が吸収されてしまうことも覚えておこう。

※特定の種族に有効な防具: その種族の敵からの『通常攻撃』によるダメージを軽減する

これらの防具は、有効な種族の敵から受けるダメージを大きく軽減することができる。
戦闘が非常に楽になるので、試練の山(アンデッド・霊魂)やバブイルの塔・地上(巨人)、ラストダンジョン(ドラゴン)など、特定の種族の敵が多く登場する場所ではぜひ装備させておきたい。

・アンデッド: 光の盾・光の兜・ナイトの鎧・ガントレット・司祭の帽子・光のローブ・クリスタルの盾・クリスタルメイル・クリスタルの小手・白のローブ
・機械: (なし)
・巨人: 巨人の小手
・ドラゴン: 金の髪飾り・ドラゴンシールド・ドラゴンヘルム・ドラゴンメイル・ドラゴンの小手・クリスタルリング
・爬虫類: アイスシールド
・プリン: (なし)
・魔法使い: ルーンの腕輪・イージスの盾・リボン
・霊魂: 銀の腕輪・ミスリルシールド・ミスリルヘルム・ミスリルアーマー・ミスリルの小手・白のローブ

これらの防具が有効な敵は前述の「特定の種族に有効な武器」の項目で述べたので、割愛させていただく。
なお、巨人の小手とクリスタルリングはレアアイテムだが、巨人の小手は比較的容易に入手することが可能である。



6.経験値の配分について
FF4では仲間キャラクターが頻繁に入れ替わり、序盤で別れたキャラクターが中盤で再度仲間になることも多い。
そういったケースで加入した仲間は以前別れた時よりレベルアップして戻ってくるが、この時のレベルはランダムではなく、仲間はちゃんとした法則に基づいて経験値を獲得し、レベルアップしているのだ。
それについて、具体的な例を挙げて述べておく。 ちょっとネタバレになるので、読みたくない方はブラウザの「戻る」でトップページに戻っていただきたい。










試練の山でリリス2体を倒すと5406ポイントの経験値を獲得することができ、この経験値を戦闘勝利時に生き残ったメンバーで配分することになる。
(1) セシル・パロム・ポロム・テラの4人ともが生き残った場合は、4人がそれぞれ1351ポイントの経験値を獲得する。
(2) パロム1人だけが生き残って勝利した場合は、パロムが5406ポイントの経験値を獲得する。

そしてこの時、実はパーティから外れたメンバー(カイン・リディア・ギルバート・ローザ・ヤン)にも経験値が配分されているのだ。
彼らに配分される経験値は、(1)の場合は全員に1351ポイント、(2)の場合は全員に5406 ポイント。
つまり、戦闘終了後に「○○○○のけいけんちをえた」と表示された時の○○○○の数字の分だけ、パーティ外キャラクターも経験値を獲得しているわけ。
戦闘に勝利するたびパーティ外キャラクターにもこのようにして経験値が入るため、(2)のようなパターンで勝利することが多いと、バロンでヤンと再会した時に非常にレベルが高くなっている。
ただし、残念ながら「レベルが高くなって戻ってくるのならいいことずくめじゃないか」とはならない。

FF4ではレベル71以降、各キャラクターのパラメータ成長にランダム要素が入る。
この状態ではパラメータがマイナス成長してしまうこともあるため、必ずしも「レベルアップ=強くなる」とは限らない。
お気に入りのキャラクターを確実に強くするためには、手元に置いてレベルアップのたびにパラメータを吟味する必要があるのだ。
もっとも、レベル70まではHP・MPの伸び幅が違う程度で、レベル71以降ほど大きな影響は出ない。
ローザやリディアに多くの魔法を覚えてもらうため、あえてパーティ外キャラの取り分が大きくなるように戦うのも一つの手ではある。

なお、上の例の場合、まだ一度も仲間になっていないキャラクター(シド・エッジ・フースーヤ)には経験値は入らない。
パーティがどれだけ強くなってもエッジの初期レベルは25のままだし、フースーヤの初期レベルは50のままなのだ。



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