一同が町を出てしばらくすると案の定モンスターが現れた。
しかし、それは獣族でかなり上位に入るウォーパンサーだった。
「ちっ、いきなりこいつかよ。
フィル、ハーネス気合入れていくぞ!」
そういった瞬間一陣の風が走った。
そして次の瞬間・・・・ウォーパンサーは真っ二つになっていた。
「さあ、先に行こっか。」
そう、フィルはウォーパンサーのそばにいたのだ。
「まさかフィルがやったのか?」
「そうよ。
言ったでしょ、私は剣士だって。
剣士ならこれくらいできなくちゃ銃をもったやつらに勝てないのよ。」
これぐらいって・・・俺より数倍強いじゃないか。
しかしレイドはそれを口にはしなかった。
やはり女に負けるのは悔しいらしい。
「銃って何なんだ?
魔法よりも強いのか?」
聞いたのはハーネスだった。
「そういえばハーネスには説明してなかったわね。
どうやらバベル島は魔法の変わりに機械が発達したらしいの。
その機械文明の中で生まれた道具のことよ。
簡単に言えば鉛の玉を打ち出す道具よ。
魔法より強いかはよくわからないわ。
私は正直、魔法のことをよく理解してないからくれべようがないのよ。」
そうフィルが答えると、レイドはたずねた。
「でも、あれぐらいのスピードがなければ銃にはかなわないのか?」
「まぁ、厳しいでしょうね。
でもレイドには魔法があるでしょ。
それ次第で何とでもなるわよ。」
そう話していると、突然ハーネスが、
「おい、のんびり話している場合じゃないぞ!
どうやらさっきのやつの仲間きたらしい。
早く立ち去るべきだったな、はぁ。」
そう、レイドたちの前方約50メートルの地点に魔物の群れがいるのだ。
その数、10匹ほど。
「あの数は私でも厳しいわね。
どう、何かいい作戦でもある?」
するとハーネスが
「雑魚ならどうとでもなるんだけどな。
ウォーパンサーだと厳しいな。
かといって逃げられないし、レイド久々にあれやるか!」
「あれか!
でも、時間がかかり過ぎないか?」
「時間なら私が稼ぐわ。
じゃあ頼んだわよ。」
するとフィルは魔物の群れの中に向かっていった。
「しかたない。
ハーネス急いでやるぞ!」
すると二人は詠唱を始めた。
その間フィルは1人でがんばっていた。
彼女の持ち味のスピードで敵の攻撃をかわすことが何とかできているが、
敵に攻撃する余裕がない。
しかし、程なくすると
「フィル、やるから離脱しろ!」
フィルが離脱するのを見て2人は叫んだ。
「コーラス・サンダー!」
すると魔物の群れに数十発の雷が落ちた。
その光のため、前方が一時見えなくなる。
視界が開いたとき、その攻撃に耐えられるはずもなく魔物たちはみな絶命した。
「フィル、大丈夫か!?」
「なんとかね。
それより魔法ってすごいのね。
「それはよかった。
魔法で対抗できないとかなると俺はどうしようもないからな。」
突然何かが動く音がした。
どうやら魔物1匹が生きていたらしくフィルに向かって突撃してきた。
しかしフィルは疲労のため反応が少し遅れてしまった。
だが、フィルが「やばい!」と思った瞬間、レイドが前に来て盾になってくれた。
そしてそのまま魔物を倒してた。
「いって〜。
フィル、怪我はないか?」
「ないけど、レイドのほうこそ大丈夫?」
「そうだ!
無理しすぎだぞ!
ほんとにお前は昔から〜〜」
説教は後で聞くから回復してくれ・・・」
「しょうがないな。
レストア!」
すると、レイドと傷は完璧に治っていた。
「サンキュー」
するとフィルは驚いていた
「魔法って回復までできるんだ。」
その質問にハーネスが答えた
「一応はね。
でも重い傷は直しきれないし、死者をよみがえらせることもできないけどね。
だからレイド!
今回は治る程度の怪我だったからいいけど今後は注意しろよ。
さっきのだって死んだかもしれないんだ!」
「わかったよ。
ところで、フィルも回復したほうがいいよな?」
「いいよ。
そんなに怪我もしてないし。」
「嘘だな。
細かい傷がいっぱいあるよ。
だから回復しとけ。
レストア!」
「ありがとう。
ところで、気になってたんだけど魔法って疲れないの?」
するとハーネスが
「まぁ、疲れるよ。
それにものによっては寿命も削るよ。
たとえばさっきの魔法、2人でやったから疲れただけだけど
1人でやれば間違いなく寿命を削るよ。」
「魔法も万能じゃないのね。
じゃあ、いつまでもここにいるのも危ないしさきに行きましょうか。」
「おう!」
「そうだな」
そして3人は進んでいった。
その後の戦闘は順調だった。
1〜2体の時はフィルとレイドの剣で倒し、
3体以上のときはの時は弱い魔法などもうまく混ぜていった。
また、戦闘場所に立ち止まりようなへまも2度としなかった。
そして3日後、ラーグランドについた。