DQ6〜7の転職システムには数々の批判がある。
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これらの問題点の解決策については、当サイトでも何度か解決案を発表してきた。だが、今までに発表した解決案では、原作DQ6〜7のシステムから懸け離れてしまうという大きな欠点があった。
そこで今回、あらためて、必要最小限の追加変更で不満点を解消するにはどうすればいいのかを考えてみた。その結果として辿り着いたのは、たった1つのシステム変更と、幾つかのアイテム追加だった。
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一見すると大したことないように見える2つの小さな追加変更だが、これだけでも、かなりゲーム性が変わるはずだ。順番に解説していこう。
まず、上級職用の転職アイテムについて。
魔法戦士の書、バトルマスターの心などの転職アイテムを追加し、次のように配置する。
ダンジョン | クリアまでに各職1個ずつ入手できるように配置。 |
モンスター | 転職アイテムを落とす奴もいる。ただし確率は低い。 |
つまり、各職1人ずつなら、基本職を極めなくても上級職になれるようにする訳だ。そうすれば、
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DQ6〜7の転職システムが気に入っているプレイヤーの楽しみを壊すことなく、DQ6〜7の転職システムをかったるいと思っているプレイヤーのためのルートを提供することができる訳だ。
転職アイテムを追加するだけで、最初に挙げた問題点のうち a〜c をそれなりに解決できる。
a | 熟練度稼ぎがかったるい | → | クリアするだけなら熟練度稼ぎの手間が半分以下になる。それ以降は育成マニアのための領域。 |
b | 上級職になるためにそのキャラクターのイメージから外れた職業に付かなければならない | 転職アイテムを使えばイメージに合わない下級職を回避できる。 | |
c | 基本職が多数あり、一見すると自由度が高そうだが上級職の存在を考慮すると意外に組み合わせが限定される | 転職アイテムの利用を前提にかなり大胆な組み合わせが可能。遊び人(MP回復用の『寝る』)→僧侶(ベホマ目当て)→転職アイテムで賢者になる、とか。 |
続いて、熟練度稼ぎのレベル制限撤廃について。
DQ6〜7の『弱い敵を倒しても熟練度が上がらない』という仕様は有名だが、実はDQ6ならフォーン城以降、DQ7ならレブレサック以降の魔物相手なら、レベルが幾つでも(たとえ99レベルでも)熟練度が溜まる仕掛けになっている。当然、熟練度だけに限れば、ラストダンジョンや裏ダンジョンの強い敵と戦って稼ぐよりも、それらの地域で稼いだほうが効率が良い。…要するに『弱い敵を倒しても熟練度が上がらない』という仕様は序盤〜中盤にプレイヤーを苦しめるだけの仕掛けに過ぎないのだ。そんなぐらいなら、そもそも、こんなシステムは要らないだろう。この仕様がなければ、今までどおり、メタル系が魅力的なモンスターになる。
これで、問題点 d (レベルが上がると弱い敵から熟練度が貰えなくなるのでレベルを上げる旨味が薄い)は解消だ。
最後に残った問題点 e (どんなモンスターを倒しても貰える熟練度が同じ)だが、筆者はこれに関しては現状のままでも構わないと思う。というのも、
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そのため、熟練度を稼ぐのが楽だからといって弱い敵ばかり倒していると、後であらためて経験値稼ぎをしなくてはならず二度手間になる。結局、今まで通りメタル狩りに勤しむのが最も効率のよいプレイスタイルになるだろう。だから、熟練度獲得システムは今のままでも構わない。
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今回の案はどうだろうか。もっと複雑で戦略性に溢れた職業案は幾つもあるだろうが、『従来のシステムがそのまま残る』という意味では、これを超えるものは滅多にないと思う。これなら、リメイク版で採用し易いし、従来のシステムに満足しているプレイヤーから不満が出にくいだろう。
DQ6〜7には、まだ、
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このような問題があるが、これらは職業ではなく、個々の特技や呪文の問題なので、今回は触れなかった。特技や呪文については、また時間に余裕があるときにでも考えてみたい。