FinalFantasy8+9
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第1回
不定期連載です。
トット | 大丈夫…かね? |
? | …ああ。 |
トット | あまり無茶するもんじゃありませんぞ。ん、目つきもしっかりしてきましたな。もう大丈夫そうですな。自分の名前、言えますかな? |
? | …サラマンダー。 |
トット | 訓練のときは少し手加減しては? そのうちトンデモないことになりますぞ。 |
サラマンダー | クジャの野郎に言ってくれ。 |
トット | あの子はですねぇ…なにを言っても無駄ってやつですな。相手にしなければいいのでは? |
サラマンダー | …逃げる訳にはいかねえよ。 |
トット | 若いですねえ。その校則違反の髭や髪型も自己主張の現れですか? …っと。さてさて、サラマンダーくんの指導教官は…フライヤ先生ですか。連絡するから待っていてください。…フライヤ先生? 生徒を引き取りに来てください。…はいはい。うむ、怪我のほうは心配ありませんぞ。まあ跡は残るでしょうが。 |
保健室で横になっているサラマンダーのもとに誰かが訪れる。
暫くしてフライヤが保健室を訪れる。
フライヤ | ほう。絶対お主かクジャかと思っておったぞ。怪我は大したことないのじゃろ? のんびり寝ている暇はないぞ。実地試験は今日に決まったのじゃ。 |
廊下を歩くフライヤとサラマンダー。
フライヤ | サラマンダー。お主、なにか悩みはないか? |
サラマンダー&フライヤ | …別に。 |
フライヤ | ふふっ。 |
サラマンダー | なにがそんなにおかしい? |
フライヤ | おかしい? それは誤解じゃ。嬉しいだけじゃ。生徒を理解できた。それが嬉しいのじゃ。 |
サラマンダー | 俺はそんなに単純じゃない。 |
フライヤ | じゃあ話してみい。お主のこと、もっと聞かせてくれ。 |
サラマンダー | あんたには関係…、 |
フライヤ | …関係ないじゃろ。 |
サラマンダー | ……。 |
そして2人は教室へ。
第2回
フライヤ | まず今日の予定からじゃな。昨日から噂になっているみたいじゃが…SeeD選考の実地試験が夕方からスタートする。試験に参加しない者、先週の筆記試験で失敗した者はここで自習。試験に参加する者は夕方まで自由時間。いつもの訓練以上に念入りに準備すること。16時、ホールに集合。よろしいな? それから、クジャ。練習のときに相手を怪我させぬこと。 |
クジャ | くッ! |
フライヤ | それでは、試験参加者とはまたあとで会おう。それから、サラマンダー、話があるから来るように。 |
フライヤの話が終わり自由時間に入る。
フライヤ | お主、まだ炎の洞窟には行ってないのじゃろう? あの課題をクリアせんと今日のSeeD試験には参加できんぞ。 |
サラマンダー | (今朝いくつもりだったのさ。だが、クジャの野郎がよ…) |
フライヤ | む? どうした? |
サラマンダー | …別に。 |
フライヤ | それじゃあ、これから一緒に行くかの。自信が無ければ、学習用パネルで復習しておくんじゃな。わしは正門で待っておるから準備が出来たら来るのじゃ。 |
サラマンダーは自分の席の学習用パネルをいじろうとする。
サラマンダー | (…この学習パネルってやつ、未だによく分からん。こうか? このボタンか? …駄目だ、分からん。まあ、復習なんてどうでもいいか。シヴァとケツァクァトルはフライヤから借りればいい) |
廊下の角でサラマンダーは走ってきた女生徒とぶつかる。
サラマンダー | 大丈夫か? |
女生徒 | しょっと。テヘッ、大丈夫だよ。ごめんねぇ〜急いでたから。あっ! ねえねえ、もしかしてそこのクラスの人? も、もしかしてホームルーム終わっちゃった? ガーン、しょっく〜。うぅ〜、だって、ここって前にいたガーデンより広いんだもん。あっ、ねえねえ。私、さっき転校してきたばかりなの。よかったら案内して。 |
サラマンダー | 断る。 |
女生徒 | なんやねん。使えない木偶の坊やなぁ。これだからアフロという生き物は…ぶつぶつぶつ。 |
サラマンダー | ……。 |
正門にて。
フライヤ | 待っておったぞ。炎の洞窟はここから東にいったところじゃ。 |
サラマンダー | おう。 |
フライヤ | …ん? |
サラマンダー | …ん? |
フライヤ | G.F.はどうした? |
サラマンダー | あんたが持っているだろ? |
フライヤ | お主が持ってくると思ったから、わしは手ぶらじゃ。 |
サラマンダー | (こいつも学習用パネルの操作法が分からなかったようだな…)「イフリートごときにG.F.なんて必要ねえよ。あんたはG.F.がなきゃイフリートも倒せないのか?」 |
フライヤ | そ…そんなことはないぞ。そこまで言うなら、わしもG.F.なしで戦おう。 |
炎の洞窟に到着する。
ガーデン教師 | 課題ローレベルG.F.取得。サポートはSeeD資格を持つ者。用意はいいな? |
サラマンダー | おう。 |
フライヤ | サポート担当はわしじゃ。教員No.14、フライヤ・クレセント。 |
ガーデン教師 | 制限時間を選びなさい。自分にあった能力を選択しろ。怠けもせず、無理もせず…だ。 |
サラマンダー | 10分。 |
ガーデン教師 | よろしい。では行きなさい。 |
炎の洞窟にて。
フライヤ | わしがサポートするのはバトルだけじゃぞ。この中の行動は全て、お主がサポートすること。 |
サラマンダー | 了解。 |
フライヤ | 実は、わしがここに来ても、いつもの実力を出せないのじゃ。…天井が低すぎてジャンプできんからな。 |
サラマンダー | (…それじゃサポートとして来た意味ねえじゃねえか) |
フライヤ | じょ…冗談じゃよ! わしのジャンプに天井なんて関係ない。今の発言はただ、お主にリラックスしてもらおうと思ってのう…。 |
サラマンダー | 慣れないことはするもんじゃねえよ。 |
そしてイフリートと戦い、晴れてサラマンダーたちは任務を完了する。その過程はバトル中心なので略。
フライヤ | 頑張ったのう。あとは制服に着替えて1階ロビーに集合じゃな。 |
果たしてSeeD実地試験の参加メンバーは如何に?
第3回・B班のメンバー決定
制服に着替えロビーに集まるサラマンダー。
フライヤ | サラマンダー、今から試験の班を発表しよう。お主と組むのは…シナ。ほう、あの元気な男じゃな。 |
サラマンダー | …ズラズラうるさいだけだ。メンバーは変えられないのか? |
フライヤ | 諦めい。 |
シナ登場。
シナ | サラマンダーが同じ班ズラか! 噂は良く聞いてるズラよ! |
サラマンダー | 噂? |
シナ | 今朝もあのクジャと喧嘩してギタギタにやられたズラ! |
サラマンダー | 喧嘩じゃない。あれはトレーニングだ。 |
シナ | そう思ってるのはサラマンダーだけズラ! クジャの奴は嫌がらせしているだけズラ! 相手にしなければいいんだズラ! |
サラマンダー | お前には関係ない。 |
フライヤ | …そのクジャがお主らの班長なのじゃ。 |
シナ | !? そ…それだけは嫌ズラ! |
フライヤ | 変更はできんぞ。…クジャ! クジャはおるか? |
姿を現した宿敵クジャ。その左右には風紀委員のダガーとスタイナーもいた。
サラマンダー | (とりまきのダガーとスタイナーも一緒か…風紀委員勢揃いって訳だな) |
フライヤ | クジャ。お主が班長じゃ。頑張るのじゃぞ。 |
クジャ | …先生。その言葉は出来の悪い生徒に言ってくれ。 |
フライヤ | なるほど。よくよく頑張るのじゃぞ、クジャ。 |
クジャ | くッ! ダガー、このネズ公をリストに加えろ! |
サラマンダー | (あのリスト…なにが書いてあるんだ?) |
フライヤ | お主たちはB班じゃ。チームワークを大切にして試験を乗りきるのじゃぞ。 |
クジャ | チームワークというのは僕の邪魔をしないことだ。これがB班の絶対ルールだ。よく胸に刻み込んでくれたまえ。 |
そして学園長が姿を現す。
学園長 | へっぶし! おう、お前ら揃ったか。久しぶりだな。学園長のバクーだ。この試験にはA班からD班まで全部で12人参加する訳だが…お前らがこれから行くところは本物の戦場だ。行われるのはとうぜん本物の戦闘。生きるか死ぬか、勝つか負けるか、そういう世界だ。お前らの大半が体験したことねえ世界だ。おい、どうよ? びびった奴はいるか? この戦いには正SeeDが9人参加するからな、お前らが全滅したって、作戦には何の影響もねえ。その点だけは心配しなくていいぜ、がははっ。我こそはSeeDに相応しいと存分にアピールするんだぞ。 |
フライヤ | 行くぞ。 |
バクー | お、そうそう。まだSeeDにはお前みたいなモジャ髪の奴はいねえんだ。 |
サラマンダー | (モジャ髪…) |
バクー | あと、トンカチが武器のSeeDもいねえし、露出狂のSeeDもいねえ。だから、お前ら3人には期待しているんだぜ。見事SeeDになって、俺を楽しませてくれよな! …へっぶし! |
サラマンダー | (駄目だこいつ…) |
バクー | ん? なんだ? |
サラマンダー | …別に。 |
第4回
バラム港に向かう車の中で。
シナ | その髪型、どうなってるズラ? 少し触らせてくれズラ。 |
サラマンダー | ……。 |
シナ | な? ちょっとでいいズラ。 |
サラマンダー | ……。 |
シナ | …分かったズラ。サラマンダーはケチな奴、それでいいズラな? |
サラマンダー | ……。 |
シナ | なんとか言ってくれズラ! |
サラマンダー | ……。 |
シナ | なに考えているのか教えてくれズラ! |
サラマンダー&フライヤ | …別に。 |
シナ | ……。 |
クジャ | 目障りだよ、早く豚小屋に帰りたまえ。 |
シナ | い・ま・な・ん・て・いっ・た・ズ・ラ? |
クジャ | くくく…。 |
フライヤ | いい加減にせい! |
サラマンダー | …フライヤ。今朝、保健室で聞いた子供の声は誰のものだったんだ? |
フライヤ | 可愛い声? 誰かおったか? 気づかなかったが、なにかあったのか? |
サラマンダー | …別に。 |
クジャ | …最高だな。僕のチームは変なおっさん2人か。泥棒髭と赤顎髭。僕の美しさを引き立てるのにこれほど最適な組み合わせはあるまい。くくくくく……くだらん。 |
そして一行は船に乗る。
フライヤ | これが今回のB班のメンバーじゃ。よろしくな、ベアトリクス。 |
シナ | よろしくズラ! |
サラマンダー | …よろしくな。 |
クジャ | ……。 |
ベアトリクス | …クジャ、こうして顔を合わせるのは何度目ですか? |
クジャ | 僕は楽しみを最後に残すタイプなんだよ。 |
ベアトリクスは任務を説明する。その過程は長すぎるので略。
クジャ | 僕たちは何をすればいいのだい? |
ベアトリクス | 貴方たちSeeD候補生には市街地に入り込んだガ軍を排除してもらいます。 |
シナ | 責任重大ズラ! |
クジャ | …物足りないね。僕のように華やかな男には、そんな地味な任務は似合わない。 |
ベアトリクス | ……。言うまでもないとは思いますが…撤収の命令は絶対です。忘れないように。 |
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