DQのシステムがかなりの部分でWizardryを土台にしているというのは有名な話だ。
だが、Wizardryにあった、
といったシステムがDQ1では削られているのが興味深い。ソースは失念したが、DQ1はTVゲーム用RPGの第一号だったため、初めてRPGに触れるプレイヤーが混乱しないよう、敢えてパーティー制にしなかったそうだ。ならば、パーティー制以外の上記の要素に関しても、そのような配慮があってもおかしくないだろう。
DQ2でパーティー制と魔物のお宝制を導入し、DQ3でキャラメイク制&転職制やアイテムコレクション制を導入。DQのWizイズム継承は段階的に行われ、3作目にしてようやく完了したのである。
そしてDQ4以降でDQはWizにない新しい路線を追求することになる。それがAIであったり、小さなメダルであったり、堀井節だったりする訳だ。
シナリオ | システム | おまけ要素 | |
DQ4 | 章立て | AI戦闘 | 小さなメダル |
DQ5 | ストーリー性を重視 | モンスター仲間 | おまけダンジョン |
DQ6 | ショートストーリーの積み重ね | 自由転職 | 裏エンディング |
DQ7 | シリーズ初のメインキャラ離脱 | モンスター職 | 移民の町ほか |
要するに、DQ4以降のDQは、試行錯誤の歴史だと言える。DQ3が一つの完成された面白さであるとすれば、その先のDQは完成度よりも可能性に挑戦した作品なのだ。その意味でDQはまだまだ不完全であり、将来が楽しみなシリーズであると言えよう。