Section 11 - Dialogue 
 11.ダイアログ
(これも長いですががまんしてごらんになって下さい。良いシナリオを作るためにも…)
なお、ここで言うダイアログとは図のような会話ダイアログのことを指す。
批判を承知でまたしても重たい画像

 特殊イベントに沿って、キャラクタダイアログはシナリオの筋と厚さを与える方法となる鍵である。良いダイアログを書くことは難しく、時間を消費するが、プレイヤーを引きつけるこれ以上の方法はありえない。 どのキャラクター(衛兵などのようにつねに寡黙なキャラクターや好戦的なモンスターを除く)も固有のナンバーを有している。このナンバーはパーティに対して言うことを決定するものである。街中にいるキャラクターには人格が与えられる(ここでの人格とは、その街にいる住民のうち、会話ができるパターンを指す(同一人格も考えられるので必ずしも一人格に一人とは限らない))。 どの街も10の人格を持てる。街番号0は0-9、街番号1は10-19、以下同様。どの街のキャラクターもその街の人格を持てる。キャラクターとの会話を可能にするには、キャラクターを設置して、"Select Monster"(24番)を押し、そのキャラクターをクリックして、"Personality"エリアに人格番号を入れる。人格が入ると、ダイアログを書く必要がある。

ダイアログを書く

 各街の10の人格を編集するべくメインメニューにある"Edit Town Dialogue"を押す。キャラクターは常に名前(Name)、印象(Look)、仕事(役職)や現在の状態など(Job)を答え(まずこれをたずねることが会話のルールである)、パーティーにとって興味深いことについて話してくれる。ダイアログリストにあるはじめの10のエントリーにはこれらの応答を書くことになる。(まず、キャラクター名を入れてその下の)名前や印象、仕事は必須であって、"Don't Understand Response(分かりません)"は空欄でも構わない(キーワードが与えられない限り共通)。
 ダイアログは特殊イベントのような節を有する。どの街でも60のダイアログ節を有する。どのダイアログ節もパーティがたずねた事柄に対して(原則は)一通りだけ表現する。60のダイアログ節はメインメニューにある"Edit Town Dialogue"を押せば一覧表示される。ダイアログ編集ウインドウが現れる。オプションは以下の通りである:

人格(Personality):初期は未使用の-1。この節が属する人格の番号である。-2にすると、この街にある10の人格すべてに応答される(Exile III にいたGebraの住民を思い出せばよい)。

応答1、2(Response to #1, #2):プレイヤーが応答としてこの節を得るためにたずねるキーワードである。どの節も活発化させる2つの異なった単語を有する。これらの単語は文章やナンバーで構成されていなければならない。
 このゲームでは単語の最初の4文字を見るので、たずねる単語は4文字以上でなければならない("insect"はOKで"bug"は不可)。
 これらのフィールドの初期値は"xxxx"である。1通りのキーワードしかなければ2つのうち1つは"xxxx"にしておく。
 一人のキャラクターが同一の単語に対して複数の会話節を持っていれば(例:fishという単語について2通りの節があれば)、そのうちの最初の節が用いられる。
 会話節がある種のお店であって会話中に"Buy"や"Sell"ボタンを押せば、この節は独自の応答で用いられる。同様に複数の同一節があれば"Buy"ボタンを押したときに最初のものが用いられる。

 例:一番目を"swor"、その次を"demo"に設定する。でもって、この会話節はプレイヤーが"sword"、"demon"、"demonstration"、"Sworgenov"についてたずねた場合に応答する。

節タイプ(Node type):相当する会話節タイプのランプをクリックする。タイプは以下に述べる。
 A、B、C、D:旧日本軍包囲網ではなく、4つのフィールドは節タイプを定義する(アイテムの値段あるいはアイテムが売却された場合)。以下の説明では、フィールドAの値段は識別Aのコストとして単にAで参照される。

テキスト1,2(Text 1, Text 2):キャラクターが実際に話すテキストである。節タイプによって2通りある。だが、実際に話されるのはその中の一つである。

新規作成(Create New):ダイアログの節を新規に作成するにはこれを押す。前の節に戻るには"Go Back"を押す。

 キャラクターの応答を書く時に、1つのエリアにはテキストが256文字の半分まで入り、会話スクリーンには400文字以上は入らない。確実に入るようにダイアログをテストしなければならない。

特殊節タイプ

 特殊節タイプ(A〜D)は:

基本会話節(Basic Conversation Talking Nodes)

 基本的な会話の節であって、最も多用される。

タイプ0:通常の会話(Regular Talking)
 テキスト1,2で応答する。他のフィールドは未使用。

タイプ1:フラグを伴う会話(Depends on Flag)
 応答はA〜Cのフィールドで指定され、与えられた処理フラグによる。処理フラグ(A,B)(処理フラグの座標)はCと等しいかそれ以下であればテキスト1が、それ以外ではテキスト2で応答する。

例:A=58、B=3、C=2とする。処理フラグ(58,3)が1であれば、応答はテキスト1となる。5になるとテキスト2になる。

タイプ2:フラグを1にする(Set to One)
 テキスト1,2で答えるのに加え、処理フラグ(A,B)を1にする。

 (例は省略)

タイプ3:宿屋(Inn)
 泊まるお金がある場合に会話が終わると別の所へ移され、回復している。Aは宿賃、Bで宿の質(0〜3)、泊まるときに言うテキスト1、移される座標が(C,D)。足りない場合はテキスト2に移り、会話は継続する。

判断会話節(If-Then Talking Nodes)

 パーティが街にいる場合あるいは処理フラグが変化した場合といった事情によって、呼び出される会話節の一つを言う。

タイプ4:日にちによる(Depend on Time)
 A日が経過すると、テキスト2で応答する。その前はテキスト1で応答する(このことについては"passing time"の項目を参照のこと)。

タイプ5:日にち・大イベントによる(Depend on Time w. Event)
 日にちによる応答である。A日が経過し、その前に大イベントBが起こらないとテキスト1を応答し、それ以外はテキスト2を応答する(このことについては"passing time"の項目を参照のこと)。

タイプ6:街に依存(Depends On Town)
 パーティが街Aにいるとテキスト1が呼び出される。それ以外はテキスト2。

カウンター会話節(Shopping Talking Nodes)

 いずれの節も会話が一時的に終了し、買い物スクリーンが登場する。買い物を終了すると(プレイヤーが"done"ボタンを押すと)もとの会話モードに戻る。

タイプ7:アイテムの購入(Buy Items)
 (武器、防具、兵器、薬品、巻物など)
 アイテムを買うことができる店である。Aは調整する価格である(0〜6、0は激安、6は高価)。Bはアイテムリストにおける最初の番号。Cは店で購入できるBから何番目までのアイテム(B,Cは"Choose"ボタンで選択する)。テキスト1は店名。

例:A=1、B=193、C=15として、テキスト1を"Freds Fish"とすると、この会話節が応答であって、"Freds Fish"と呼ばれる店で買い物ができる。価格はきわめて安く、購入できるアイテムは193〜207である。

タイプ8:訓練(Training)
 すぐに訓練ウインドウが現れる。テキスト1,2は表示されない。

タイプ9:魔法呪文の店(Mage Spell Shop)
 魔法呪文を購入できる。Aは0〜6までの価格。Bはゲーム上の呪文ナンバーの最初にくる呪文、Cはそこから何番目まで。テキスト1は店名である。

タイプ10:僧侶呪文の店(Priest Spell Shop)
 タイプ9と同じ。

タイプ11:錬金術の店(Alchemy Shop)
 B、Cが錬金術のレシピに置き換わっただけでタイプ9と同じ。

タイプ12:治療所(Healer)
 治療スクリーンを表示させる。Aは費用、テキスト1は治療所の名前。

アイテムボタン会話節(Item Button Talking Nodes)

 どの会話節も持ち物スクリーンにボタンを表示させる(値段、IDなど)。このボタンを押すとアイテムを売却、あるいは鑑別してくれる。列にこれらのうち2つ以上の節が使用されると、2番目の節で作成されたボタンは、1番目のものに変換する。

タイプ13:武器の売却(Sell Weapons)
 テキスト1が応答で、鑑別済みの武器を売却できる。

タイプ14:防具の売却(Sell Armors)
 テキスト1が応答で、鑑別済みの防具を売却できる。

タイプ15:全種類の売却(Sell All)
 テキスト1が応答で、鑑別済みのアイテム(種類無関係)を売却できる。

タイプ16:鑑別(Identify)
 テキスト1が応答で、アイテムを鑑別する。Aは鑑別費用である。

タイプ17:武器の鍛錬(Enchant Weapons)
 お金をかけて武器の効果を増強させる(武器名の横に[+1]、[+F!]などが表示される)。テキスト1が応答で、鍛錬ボタンが鑑別済みの非魔法の武器に出現する。Aは鍛錬の種類である(0:+1、1:+2、2:+3、3:Flameの呪文を放つ、4:武器に炎を帯びさせる(追加ダメージを与えられる)、5:+5、6:恩恵(Blessによってダメージの量やダメージの与えられる確率を増加させる))。

購入会話節(Buying Talking Nodes)

 買い物スクリーンを表示させずにアイテムを購入できる(特殊アイテムや処理フラグの変化など)。

タイプ18:物を買う(Buy Response)
 パーティにAゴールドを請求する。持っていればテキスト1、さもなくばテキスト2が応答である。

例:宿でドリンクを5Gで販売しているとすれば、この会話節を使用する。A=5、テキスト1でドリンクを買ったときのテキスト1は表示される。

タイプ19:物を買って、フラグを変化する(Buy Response, Change flag)
 買うことで処理フラグが変化する。Aゴールドで買うと、処理フラグ(B,C)がDに変わって、テキスト1が応答になる。足りなければテキスト2が応答になる。

(例は省略)

タイプ20:船着き場(Ship Shop)
 ボートを購入できる。Aはボートの値段。Bは店にあるボートの最初の番号である(これはシナリオボートリストを参照する)。Cは買うことができるBからC番目のボートである。ボートを買うとそれが自分のものになる。テキスト1はボートを買った場合の応答、テキスト2はお金が足りない場合の応答。全部買った場合はそれ以降は"There are no boats left"が応答である。

タイプ21:馬屋(Horse Shop)
 こちらは馬の場合。基本はタイプ20と同じ。全部買った場合はそれ以降は"There are no horses left"が応答である。

タイプ22:特殊アイテムの購入(Buy Special Item)
 シナリオ特殊アイテムを販売する。Aは特殊アイテムの番号。すでに持っている場合は"You already have that"となる。Bは特殊アイテムの値段。支払えばテキスト1、足りなければテキスト2が応答である。
注:費用を0Gに設定すると、パーティはつねにそのアイテムを与えられる。

タイプ23:特殊アイテムの店(Special Item Shop)
 パーティが買うことができるランダムに選ばれた10のアイテムを有する買い物ウインドウを表示させる。これらのアイテム群は3000歩ごとに変化し、しばしば魔法を帯びたものもある。店が与えることができる5つの異なった、独立の保全されたアイテムリストである。Aは店舗での値段(0〜6)、Bは(0〜4)のアイテムリストである。
(これは使う人いるのかな?)

タイプ24:街の所在を教える(Reveal Town Location)
 お金を支払うと隠された街へ入ることを可能にする。Aはその金額。支払えばテキスト1で出現させる街/ダンジョン番号がB、足りなければテキスト2。
 すでに街が出現しているのであれば、お金は取られない。
注:0Gにしておくと、ただで教えてくれる。

会話終了後の会話節(End Conversation Talking Nodes)

 そのキーワードをたずねると、会話がすぐに終了してしまい、応答が返ってくる節のタイプである。
 そうなると、下にある"Record"あるいは"Bye(Done)"ボタンでしか終了できず、他に何も訊くことができない。
(おそらくこれで緊張したみなさんも多いことだろう)

タイプ25:強制的に終了する(Force Conversation End)
 テキスト1やテキスト2を単なる応答として、会話を終了させる(他には何も起こらない)。

タイプ26:終了すると敵に変わる(Hostile Conversation End)
 タイプ25と同じだが、終了するとそのキャラクターはパーティを攻撃する。
(Charm系が通用すればまた会話ができるかもしれないが)

タイプ27:終了すると街中が敵に変わる(Town Hostile Conv. End)
 タイプ25と同じだが、ここの街のキャラクターが全て敵に変わる。
(逃げやすくするためにも、このキャラクターは離して使う方がよい)

タイプ28:キャラクターが消滅する(Eliminate Creature)
 テキスト1、テキスト2を応答するが、会話を終了した後、そのキャラクターは消滅する。そのキャラクターが"Go Away Permanently"という処理フラグを持っているのであれば、そのフラグはキャラクター消滅と共に1に変わる。

使い方:パーティに話をしたキャラクターが最後の一言を言うとすぐに死んでしまったりする場合に用いられる。あと、幽霊が会話終了と共に姿を消す等。
 
特殊イベント会話節(Special Encounter Talking Nodes)

 これらの高度で重要な節のタイプは会話において埋め込まれた念入りな特殊イベントを持つ方法を提供する。これらの会話節が応答されると、お金あるいはアイテムの入手、処理フラグの設定、あるいはその他特殊節が成し得るといったような街(あるいはシナリオ)の特殊節が呼び出される。
 特殊節が会話の中で呼び出されると、その大きな質問は一般的にキャラクターが言うことである("Here's some gold"、"This is where the hidden treasure is"など)。プレイヤーの質問に対するキャラクターの応答は、呼び出される特殊節におけるMess1(Message 1)やMess2フィールドの使用を決定付ける。どういう作用なのかは以下に述べる。

タイプ29:街の特殊節を呼び出す(Call Town Special)
 街の特殊節Aを会話の中で呼び出す。この特殊節はパーティへのダメージやパーティを強制移動などの効果をもたらす。
 特殊節のメッセージを表示することは会話特殊イベントとは異なっている。特殊節がダイアログボックスを呼び出すと、単に表示される(会話スクリーンとは独立)。だが、1つあるいは2つのメッセージが1つの特殊節で選択されていると、ダイアログボックスに表示されない(特殊イベントが会話中に呼び出されないとされる)。その代わり、1つあるいは2つのメッセージが1つの特殊節で選ばれている場合はキャラクターが会話中に応答するとされる。特殊節内で"no message"が選ばれていても、テキスト1やテキスト2を話す。

 このタイプの会話節を用いるのに重大な制限である。特殊イベントはその人格がその街にある場合のみ正常に働く。街5では50〜59までの人格が用いられ、街6でそれらを呼び出そうとしても動作は保証されない。そんな時は"Call Scenario Special"会話節を用いる(タイプ30をごらんあれ)。

 会話特殊イベントを作成するには、まずメニューバーの"Town"にある"Edit Special Nodes"を選び、特殊イベントの最初の節(未使用の節)を選び、特殊イベントを作成する。それから、ダイアログ節編集スクリーンで、Aにイベントの最初の節の番号を入れる。

例:テキスト1で"He casts a spell"とし、特殊節で"heals the  party"を選ぶ。Mess1やMess2が選ばれると、キャラクターは会話エリアで話す。プレイヤーがメッセージ中の単語をクリックしてたずねることができる。

タイプ30:シナリオ特殊節を呼び出す(Call Scenario Special)
 シナリオ特殊節をAに入れる。"Town Special Node"の代わりに"Scenario Special Node"を呼び出す。"Town Special Node"と同じだが、これはどこの街においても共通に使用できる。
注:街の特殊節が呼び出されると街のメッセージが、シナリオの特殊節が呼び出されると、シナリオのメッセージが表示される。

"Buy"、"Sell"ボタン

 ゲームが会話モードの時には、会話エリアの下の方にある"Buy"、"Sell"ボタンがある。これを押すと買い物モードに入る。アイテム名をクリックするとそのアイテムを購入する。
 "Buy"ボタンを押すということは、purchaseをたずねることと同じである("purc"が入っていればどんな単語でも構わない)。同様に、"Sell"ボタンを押すことは、sellをたずねることと同じである。 

店でのアイテムの注文

 アイテムは、シナリオ中のアイテムリストに現れる物のみ販売されている。アイテムは続き番号でなければならず、117〜125は可で、117、121、131のような飛び飛びではいけない。これをカスタマイズしたければ(Strong poison、Steel chain mail、Ring of Prot.といった組み合わせなど)、アイテムリストをこれらの順番になるように整理することである(幸いにも未使用の部分があるのでそこを使用して差し支えない)。