Section 6 - Editing Terrain Types   
 6.地形の編集
 
 シナリオの初期状態には0〜255までの既存の地形がある(付録にそれらのリストを掲載する)。でも、シナリオに適合するような地形のカスタマイズも可能である。メインメニューの"Edit Terrain Types"をクリックすると地形アイコンの一覧が現れ、地形編集ウインドウにある地形をクリックする。
 前半の0〜89番まではシステムで使用するので変更内容はグラフィックにのみ限定される。91〜255番までは自由に変更可能である。

Defining Terrain Types(地形の定義)

 新しい地形を定義するには、パーティが踏み入ると決定される各種のパラメータを入力する必要がある。以下にそれぞれのパラメータを説明する。

画像(Picture):要するに見たままの地形である。これを選ぶには"Pick Picture"ボタンか(アニメを用いない場合)、"Animated"ボタン(アニメ使用)をクリックする。カスタマイズ地形グラフィックを使用する場合は、"Customized Graphics"の章をごらん下さい。
名前(Name):パーティが見る地形の名前である。半角で30文字以内。
障害(Blockage):パーティが見たり通り抜けたりするもの。"desired blockage"をクリックする。障害には以下のようなものがある:

透過(Clear)−何ら障害もなく見たり通り抜けたりできる(例:床、草原)
不透明(Walk through, opaque)−通り抜けられるが先を見通せない(例:隠し通路)
透過、特殊(Clear, special)−何ら妨害なく通り抜けられるが、モンスターは通り抜けできない(例:特殊イベント、溶岩)
透過、妨害(Clear, blocked)−先を見渡せるが通り抜けできない(例:落とし穴、水域)
透過、妨害、遮断(Clear, blocked, obstructed)−先を見渡せるが通り抜けできず、ミサイルなども部分的に遮断する(例:柱、窓)
妨害、不透明(Blocked, opaque)−通り抜けできず、すべて遮断する(例:壁)

以上をまとめると表1のようになる。

表1 地形の基礎属性
見渡せる 通過できる 飛び道具等 モンスター
Clear
Walk through, opaque
×
×
×
Clear, special
×
Clear, blocked
×
×
Clear, blocked, obstructed
×
×
Blocked, opaque
×
×
×
×
浮揚で通過できる(Can Fly Over)−これを切り替えると、呪文などで浮揚した場合に通過できる。
ボートで通過できる(Can Boat Over)−切り替えるとボートで通過できる。
馬が通れない(Block Horses)−切り替えるとこの地形には馬は入れなくなる。
効果音を出す(Step Sound)−踏み入れたときに効果音を出す。現在のオプションは正規の足音、ぬかるみ、砂利または無し。
ショートカットキー(Shortcut Key)−街やダンジョンを編集するのに使用するショートカットキーをカスタマイズする。1つのキーを押すとそれがショートカットキーになる。同一キーで1つ以上の地形を選択すると周期的に地形が変化する。デフォルトは第4章に記されている。
放射照明(Light Radius)−放たれる光の半径を0〜10まで指定できる。例えば松明での値を4にすると、周囲4マスが照らされる。

何かに変化する(Transform to what)−特殊節と共に変化する地形である("Special Encounters"をごらんあれ)。何かの地形に変化させる(例:つるし門(open/close portcullis)を開閉させる)のであれば、変化させる地形番号を入力する。でもって"Transform Terrain"という特殊節を用いる。
特殊プロパティ(特性1,2)(Special Properties, Extra 1, Extra 2)−以下では地形の特性が与えられる。プロパティ全般は表になっていて、選ぶ場合はランプをクリックする。どのプロパティも作用する以下の2つの情報 (Extra 1, and Extra 2)を持っている。そのウインドウは必要とする与えられた情報を提供する。

特殊プロパティと特性1,2は以下の通りになる。

なし(No Property)−初期状態。ただの地形。特性1,2は無関係。
歩くと変化する(Change When Walk)−パーティが足を踏み入れると別の地形に変化する。地形が冒険を邪魔しているときでさえ起こりうる。特性1は変化後の地形番号。2はサウンド番号(サウンドのリストは付録に記す)。200にするとサウンドなし。
炎のダメージ(Does Fire Damage)−踏み入れると炎によるダメージを喰らう。ダメージは1〜特性1で指定した値までランダムに特性2を乗じた分だけ作用する。炎耐性のモンスターは平気で通過してくる。
冷気のダメージ(Does Cold Damage)−炎によるダメージと同じだがこちらは冷気によるもの。
魔力のダメージ(Does Magical Damage)−これも魔力によるダメージで設定は炎の場合と同じ。
毒原(Poison Land)−踏み入れると毒に冒される。特性1は毒の強さ(1〜8、4より上は猛毒)。特性2は冒される確率で0〜100%まで指定する(0は冒されない、100は必ず冒される)。
病原(Diseased Land)−毒原と同じだが、こちらは病気の場合。
粉砕(Crumbling)−"Move Mountain"あるいは"Crumble(Shatter)"の呪文で特性1の地形に変化させる。
閉められる地形(Lockable Terrain)− 表現された地形は閉めることができる。これは特殊節を用いるしかない(詳細は"Special Encounters"の章で)。特性1は閉めた後の地形グラフィック。特性2は無意味(つるし門などに用いられる以外はこれといった使用例はほとんどない)。
錠を外せる地形(Unlockable Terrain)−この地形は錠外し(の技術)や"Unlock"の呪文、あるいは特殊節で(体当たりは不可)錠を外すことができる。特性1は錠を外し(て開け)た後の地形グラフィック。特性2は錠外しの難易度。これは0〜10まである。数値が大きいほど開けにくくなる。5以上になると、錠外しの技も効かなくなる(魔法で施錠されているので"Unlock"の呪文で開けるしかない)。10になるとこれも通用しなくなる。この場合は、特殊節でのみ錠外しができる。
錠を外せる/体当たりで開く(Unlockable/bashable)−上のと同じだが、体当たりで開けられるほど甘くなっている(当然のごとくこれも数値が大きいほど頑丈になっていく)。
標識(Is a Sign)−この地形は標識である。この特性が与えられると、標識が示すことをたずねられる(標識の内容をテキストに入力できる)。パーティがこれを見ると、テキストが表示される。(特性1,2は無意味)
地域特殊節を呼び出す(Call Local Special)−立ち入ると街の特殊節が呼び出される。特性1は呼び出す街の特殊節の番号である。

※補足:野外では特殊節は呼び出されない
※注意:これを2つ以上の街で使用した場合は予測できない効果をもたらす。例として特殊イベント29番が呼び出されると、これを置いたどの街でも29番のイベントが呼び出される。

シナリオ特殊節を呼び出す(Call Scenario Special)−立ち入るとシナリオの特殊節が呼び出される。特性1で呼び出すシナリオ特殊節の番号を入力する。これは野外で使用できる
入れ物(Is a Container)−アイテムを収納できる。エディタでこの地点にアイテムを置くと、自動的に中に入る。特性1,2は無意味。(例:ドレッサー、箱、遺体)
(Waterfall)−野外でパーティが北側からこのスペースにボートで移動すると、パーティは巻き込まれて南の方にたたき落とされる。その際に絶叫の音を発して食料をある程度失う。
コンベア(東、西、南、北)(Conveyor belt (north,east,south,west)−足を踏み入れるとその方向に強制移動させられる。
モンスターを足止め(Blocked to Monsters)−モンスターは通過できなくなる。
街の入口(Town Entrance)−野外で使用する。これは街の入口である。街で使用しても何の効果もない。野外の編集の間この地形を置く時は、"Edit Town Entrance"ボタン(27〜30番:4段目の右側)をクリックして、入るべき街やダンジョンをクリックする。
 街が隠れている場合は、隠れ蓑となる地形グラフィックを選ぶ。
使用できるスペース(Usable Space)−"Use"ボタンをクリックしてこの地形を選ぶと、異なる地形に変化する(開いているドアを手で閉める場合など)。特性1で変化した後の地形グラフィックを、特性2でその際に発するサウンドを入力できる(サウンドの一覧は付録で)。特性2を200にすると、サウンドを鳴らさない。

使用されるとシナリオ特殊節を呼び出す(Call Scenario Special when used)−("Use"ボタンで)使用すると、シナリオ特殊イベントを呼び出す。特性1は呼び出すシナリオ特殊節の番号である。